DIAM外国株式インデックス評判|手数料と実績を検証

公開日: 2025/10/20

DIAM外国株式インデックス、本当に選ぶべき?評判の真相

企業型DCやiDeCoでDIAM外国株式インデックスファンドを選択肢として提示され、「このファンドで本当に良いのか?」と疑問を持つ投資家は少なくありません。信託報酬や運用実績、他ファンドとの比較が気になるところです。

この記事では、DIAM外国株式インデックス(現アセットマネジメントOne)の評判と評価を、手数料・運用実績・口コミを基に客観的に検証します。

この記事のポイント:

  • DIAM外国株式インデックスは信託報酬がやや高めで、低コスト競合ファンドに劣る
  • トラッキングエラーは比較的小さく、インデックス運用としては合格点
  • 企業型DCで選択肢が限られている場合は、つみたてNISAで低コストファンドを併用する方法も
  • 乗り換え時は税金コストも考慮が必要
  • 評判は「安定しているが、コスト面で他に選択肢があれば乗り換えたい」という声が多い

DIAM外国株式インデックスとは

(1) ファンドの基本情報

DIAM外国株式インデックスファンドは、MSCI KOKUSAI指数(日本を除く先進国株式)に連動する運用を目指すインデックスファンドです。運用会社は旧DIAM(現アセットマネジメントOne、2016年に合併)で、主に企業型DCやiDeCoのラインナップで採用されています。

基本スペック:

  • ベンチマーク: MSCI KOKUSAI指数
  • 運用方式: パッシブ運用(インデックス連動型)
  • 設定日: ファンドによって異なる(1990年代設定のものもあり)
  • 主な販売チャネル: 企業型DC、iDeCo

(2) ベンチマーク指数(MSCI KOKUSAI等)

MSCI KOKUSAI指数は、日本を除く先進国(米国・欧州・オーストラリア等)の大型・中型株約1,500銘柄で構成される指数です。米国株式が約70%を占め、世界経済の成長を幅広く取り込めるのが特徴です。

※MSCI KOKUSAI指数の詳細はMSCI公式サイトで確認できます。

信託報酬と実質コストの分析

(1) 信託報酬の水準

DIAM外国株式インデックスの信託報酬は年率0.20%~0.27%程度が一般的です(ファンドによって異なる)。これは、低コスト競合ファンドと比較するとやや高めの水準です。

(2) 実質コスト(隠れコスト含む)

信託報酬以外にも、売買委託手数料や保管費用などの「隠れコスト」が発生します。運用報告書によると、実質コストは信託報酬に0.05%~0.10%程度上乗せされるケースが多く見られます。

※最新の実質コストは、ファンドの運用報告書で確認してください。

(3) 競合ファンドとのコスト比較

主要な外国株式インデックスファンドと比較すると、以下のようになります。

ファンド名 信託報酬 実質コスト(目安)
DIAM外国株式インデックス 0.20%~0.27% 0.25%~0.35%
eMAXIS Slim先進国株式 0.09889% 約0.12%
ニッセイ外国株式インデックス 0.09889% 約0.12%
たわらノーロード先進国株式 0.09889% 約0.12%

※数値は2025年10月時点の目安。最新情報は各ファンドの目論見書・運用報告書をご確認ください。

長期投資では、わずか0.1%の差でも複利効果により大きな差になります。例えば、100万円を20年間、年率5%で運用した場合、コスト0.1%の差で最終資産が約4万円変わると言われています。

運用実績の評価(トラッキングエラー含む)

(1) トラッキングエラーの水準

トラッキングエラーとは、ベンチマーク指数との乖離率のことです。インデックスファンドの優秀さを測る重要な指標で、小さいほど「指数に忠実」と評価されます。

DIAM外国株式インデックスのトラッキングエラーは年率0.2%~0.5%程度とされ、インデックスファンドとしては合格点と言えます。ただし、超低コストファンド(eMAXIS Slim等)と比較すると、やや大きめです。

(2) 純資産総額の推移

純資産総額は、ファンドの規模と安定性を示す指標です。DIAMファンドは企業型DCでの採用が多く、純資産総額は数百億円~数千億円規模で推移しています。規模が大きいほど、運用効率が高まり、トラッキングエラーが小さくなる傾向があります。

(3) モーニングスター評価

モーニングスター(投資信託評価会社)では、外国株式インデックスファンドのカテゴリーで評価しています。DIAMファンドは、コスト面で減点されるものの、運用実績は安定しており、3~4つ星程度の評価が一般的です。

※最新の評価はモーニングスター公式サイトで確認できます。

利用者の評判と口コミ

(1) 肯定的な評判

  • 「企業型DCで長年積み立てているが、安定して運用されている」
  • 「MSCI KOKUSAI指数に連動しており、世界分散投資として問題ない」
  • 「トラッキングエラーが小さく、インデックス運用としては優秀」

(2) 否定的な評判

  • 「信託報酬が高い。eMAXIS Slimに乗り換えたいが、企業型DCで選択肢がない」
  • 「つみたてNISA対象外のファンドもあり、非課税制度を活用できない」
  • 「実質コストが思ったより高く、長期では不利」

価格.comやSBI証券のレビューを見ると、「安定しているが、コスト面で他に選択肢があれば乗り換えたい」という声が目立ちます。

他ファンドとの比較(eMAXIS Slim等)

(1) eMAXIS Slim先進国株式との比較

eMAXIS Slim先進国株式は、業界最低水準の信託報酬(0.09889%)で知られる人気ファンドです。

項目 DIAM外国株式 eMAXIS Slim先進国
信託報酬 0.20%~0.27% 0.09889%
トラッキングエラー 0.2%~0.5% 0.1%~0.3%
つみたてNISA対象 一部対象外 対象
企業型DC採用 多い 増加中

eMAXIS Slimは、コスト・運用実績ともに優秀で、企業型DCでも採用が増えています。選択肢があるなら、eMAXIS Slimを選ぶ投資家が多いと言われています。

(2) ニッセイ外国株式との比較

ニッセイ外国株式インデックスファンドも、低コスト(0.09889%)で人気です。eMAXIS Slimと同水準のコストで、運用実績も安定しています。

(3) 企業型DC・iDeCoでの選択肢

企業型DCやiDeCoでは、運営管理機関が提示するファンドラインナップから選ぶ必要があります。DIAMファンドしか選択肢がない場合、以下の対応策があります。

対応策:

  • 企業型DCではDIAMファンドを継続し、追加でつみたてNISAでeMAXIS Slim等の低コストファンドを併用する
  • 運営管理機関に「低コストファンドの追加」を要望する
  • iDeCoの場合、運営管理機関を低コストファンドを扱う金融機関に変更する

※乗り換え時は、売却に伴う税金コスト(課税口座の場合)も考慮してください。

まとめ:DIAM外国株式インデックスを選ぶべきか

DIAM外国株式インデックスは、インデックス運用としては安定していますが、信託報酬がやや高めで、低コスト競合ファンド(eMAXIS Slim、ニッセイ等)に劣ります。

次のアクション:

  • 企業型DCやiDeCoで選択肢を確認する(低コストファンドがあれば検討)
  • つみたてNISAで低コストファンドを併用し、コスト負担を分散する
  • 運用報告書で最新の実質コスト・トラッキングエラーを確認する
  • 乗り換え時は税金コストも考慮する

ファンド選びでは、コスト・運用実績・自分の投資環境を総合的に判断することが重要です。長期投資では、わずかなコスト差が大きな差になることを理解した上で、賢く選択しましょう。

よくある質問

Q1DIAM外国株式インデックスの信託報酬は高いですか?

A1信託報酬は年率0.20%~0.27%程度で、eMAXIS Slim先進国株式(0.09889%)やニッセイ外国株式(0.09889%)と比較するとやや高めです。長期投資では、わずか0.1%の差でも複利効果により大きな差になります。

Q2つみたてNISA対象ですか?

A2DIAMファンドの中には、つみたてNISA対象のものと対象外のものがあります。金融庁の基準を満たしているか、証券会社の商品ページで確認してください。

Q3他ファンドに乗り換えるべきですか?

A3信託報酬・トラッキングエラー・純資産総額を比較し、ご自身で判断してください。課税口座の場合、売却に伴う税金コストも考慮が必要です。企業型DCで選択肢が限られている場合は、つみたてNISAで低コストファンドを併用する方法もあります。

Q4トラッキングエラーとは何ですか?

A4ベンチマーク指数との乖離率のことです。小さいほどインデックス運用として優秀とされます。DIAMファンドのトラッキングエラーは年率0.2%~0.5%程度で、インデックスファンドとしては合格点ですが、超低コストファンドと比較するとやや大きめです。

Q5企業型DCでしか選べない場合はどうすれば良いですか?

A5企業型DCでDIAMファンドを継続しつつ、追加でつみたてNISAでeMAXIS Slim等の低コストファンドを併用する方法があります。また、運営管理機関に低コストファンドの追加を要望することも検討してください。

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