iFree外国株式インデックス評価|手数料・実績比較

公開日: 2025/10/20

iFree外国株式インデックスを検討する理由

外国株式インデックスファンドを選ぶとき、「信託報酬が安いファンドはどれか」「eMAXIS Slimとの違いは何か」と迷う方は多いのではないでしょうか。

つみたてNISAやiDeCoで長期投資を考えるなら、低コストなインデックスファンドの選択が重要です。大和アセットマネジメントのiFreeシリーズは、業界内では低水準のコストで知られていますが、他社商品と比べてどのような特徴があるのでしょうか。

この記事では、iFree外国株式インデックスの基本情報、手数料、運用実績、他社ファンドとの比較を詳しく解説します。

この記事のポイント:

  • iFree外国株式インデックスはMSCIコクサイ・インデックス(日本除く先進国株式)に連動
  • 信託報酬は約0.2%で業界内では低水準だが、eMAXIS Slimより若干高い
  • つみたてNISA対象ファンドで年間120万円まで非課税積立が可能
  • 米国株式比率が約70%と高く、為替リスクには注意が必要

iFreeシリーズと大和アセットマネジメントの特徴

iFreeシリーズは、大和アセットマネジメントが提供する低コストインデックスファンドのラインナップです。

(1) iFreeシリーズとは:大和の低コストブランド

iFreeシリーズは、インデックス投資を手軽に始めたい投資家向けに設計されています。信託報酬を業界内で低水準に抑えることで、長期投資に適した商品構成となっています。

主なラインナップには以下があります:

  • iFree 日経225インデックス
  • iFree TOPIXインデックス
  • iFree 外国株式インデックス
  • iFree 新興国株式インデックス
  • iFree 8資産バランス

(2) DC専用クラスとの違い

大和アセットマネジメントは、企業型確定拠出年金(企業型DC)向けに専用クラスを設けている場合があります。DC専用クラスは、一般クラスよりも信託報酬が低く設定されていることがありますが、個人投資家が直接購入できるのは一般クラスです。

(3) ラインナップの全体像

iFreeシリーズは、国内株式、外国株式、新興国株式、債券、REIT、バランス型など、幅広い資産クラスをカバーしています。これにより、投資家は自分のリスク許容度に応じてポートフォリオを組むことができます。

iFree外国株式インデックスの基本情報

iFree外国株式インデックスは、日本を除く先進国株式に分散投資するファンドです。

(1) ベンチマーク:MSCIコクサイ・インデックス

ベンチマークはMSCIコクサイ・インデックス(MSCI KOKUSAI Index)です。この指数は、日本を除く先進国22か国の株式市場をカバーしています。

MSCIコクサイ・インデックスは、世界的に広く利用されている指数であり、多くの外国株式インデックスファンドがこれを採用しています。

(2) 日本を除く先進国22か国に分散投資

MSCIコクサイ・インデックスは、以下のような先進国市場を対象としています:

  • 北米:米国、カナダ
  • ヨーロッパ:英国、フランス、ドイツ、スイスなど
  • アジア太平洋:オーストラリア、香港、シンガポールなど

新興国株式は含まれないため、リスクを抑えた先進国市場への投資となります。

(3) 米国株式比率約70%の構成

MSCIコクサイ・インデックスの構成では、米国株式が約70%を占めています。残りは欧州が約20%、その他アジア太平洋地域が約10%です。

このため、米国市場の動向がファンドの運用成績に大きく影響します。米国株式市場が好調なら高いリターンが期待できますが、米国市場が低迷するとファンド全体のパフォーマンスも影響を受けます。

手数料・コストの詳細

インデックスファンドを選ぶ際、手数料・コストは長期投資の成果を左右する重要な要素です。

(1) 信託報酬0.2%前後の水準

iFree外国株式インデックスの信託報酬は、年率0.2%前後(税込)です(2024年時点)。これは業界内では低水準と言えますが、競合ファンドと比較すると若干高めです。

例えば、eMAXIS Slim先進国株式インデックスの信託報酬は年率0.09889%(税込、2024年時点)です。長期投資では、この差が累積してリターンに影響を与える可能性があります。

(2) 実質コストの確認方法

信託報酬以外にも、売買委託手数料や監査費用などの実質コストが発生します。これらは運用報告書に記載されており、投資家は年次報告書で確認できます。

実質コストは信託報酬よりも高くなることがあるため、購入前に必ず確認しましょう。

(3) 購入時・売却時手数料

iFree外国株式インデックスは、多くの証券会社で購入時手数料が無料(ノーロード)です。売却時には信託財産留保額がかからない場合が一般的です。

ただし、証券会社によって取扱条件が異なるため、事前に確認することをおすすめします。

運用実績と他社ファンドとの比較

運用実績と他社ファンドとの比較を通じて、iFree外国株式インデックスの特徴を確認しましょう。

(1) 過去のトータルリターン

iFree外国株式インデックスのトータルリターンは、ベンチマークであるMSCIコクサイ・インデックスの動きに連動します。過去の実績は、証券会社の投資信託検索ツールやモーニングスターなどで確認できます。

長期的には、世界の先進国株式市場の成長に伴い、プラスのリターンが期待されますが、短期的には為替変動や市場の調整局面で評価額が減少することもあります。

(2) eMAXIS Slim先進国株式との比較

eMAXIS Slim先進国株式インデックスは、三菱UFJアセットマネジメントが運用する低コストファンドです。両者の主な違いは以下の通りです:

項目 iFree外国株式 eMAXIS Slim先進国株式
ベンチマーク MSCIコクサイ MSCIコクサイ
信託報酬 約0.2% 0.09889%
運用会社 大和アセットマネジメント 三菱UFJアセットマネジメント
つみたてNISA対象 対象 対象

eMAXIS Slimシリーズは、業界最低水準の信託報酬を目指す方針を掲げており、コスト面では優位性があります。

(3) DCニッセイ外国株式インデックスとの比較

DCニッセイ外国株式インデックスは、ニッセイアセットマネジメントが運用するiDeCo向けファンドです。こちらも低コストで知られており、信託報酬は約0.1%台です。

iDeCoでの運用を検討している場合は、DCニッセイ外国株式インデックスも選択肢に入ります。

(4) 純資産総額と流動性

純資産総額が大きいファンドは、運用の安定性が高く、繰上償還のリスクが低いと言われています。iFree外国株式インデックスの純資産総額は、証券会社の投資信託検索ツールで確認できます。

eMAXIS Slimシリーズは純資産総額が大きく、流動性が高い傾向があります。

まとめ:iFree外国株式インデックスの選択基準

iFree外国株式インデックスは、日本を除く先進国株式に分散投資できる低コストファンドです。信託報酬は業界内では低水準ですが、eMAXIS Slim先進国株式と比較するとやや高めです。

iFree外国株式インデックスを選ぶ際のポイント:

  • MSCIコクサイ・インデックス連動で先進国株式に分散投資
  • つみたてNISA対象で非課税メリットを活用可能
  • 信託報酬は約0.2%で業界内では低水準だが、競合ファンドと比較検討が必要
  • 米国株式比率が約70%と高く、為替リスクに注意

次のアクション:

  • eMAXIS Slim先進国株式など他社ファンドと信託報酬を比較する
  • 証券会社の投資信託検索ツールで純資産総額・リターンを確認する
  • つみたてNISAやiDeCoでの運用を検討する

長期投資では、コストの差が累積してリターンに影響します。自分の投資目的やリスク許容度に応じて、最適なファンドを選びましょう。

よくある質問

Q1iFree外国株式インデックスの信託報酬は安いですか?

A1年率0.2%前後(税込)で業界内では低水準ですが、eMAXIS Slim先進国株式インデックス(0.09889%)よりは高めです。長期投資ではこの差が累積してリターンに影響するため、他社ファンドとの比較検討をおすすめします。

Q2eMAXIS Slimとの違いは何ですか?

A2両者ともMSCIコクサイ・インデックスに連動していますが、信託報酬はeMAXIS Slimの方が低く設定されています。運用会社は、iFreeが大和アセットマネジメント、eMAXIS Slimが三菱UFJアセットマネジメントです。コスト重視ならeMAXIS Slimが有利です。

Q3つみたてNISA対象ですか?

A3はい、iFree外国株式インデックスはつみたてNISA対象ファンドです。つみたて投資枠で年間120万円まで非課税で積立投資が可能です。長期的な資産形成に適しています。

Q4ベンチマークのMSCIコクサイとは何ですか?

A4MSCIコクサイ・インデックスは、日本を除く先進国22か国の株式市場を対象とした指数です。米国約70%、欧州約20%、その他アジア太平洋約10%の構成で、新興国株式は含まれません。先進国市場への分散投資を目指す指数です。

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