楽天証券で外国株を始めたいけれど、本当にお得なの?
外国株投資を始めたいと考えている投資家の中で、「楽天証券は外国株取引に向いているの?」「手数料は安い?」「楽天ポイントは本当に貯まる?」といった疑問を持つ方は少なくありません。楽天経済圏を利用している方にとって、楽天証券での外国株取引は非常に魅力的な選択肢の一つです。
この記事では、楽天証券で外国株を取引するメリット、手数料体系、楽天ポイント活用法、他社との比較まで、日本人投資家の視点で詳しく解説します。
この記事のポイント:
- 楽天証券は米国・中国・ASEANなど複数市場の外国株を取引可能
- 取引手数料の1%が楽天ポイントで還元される
- 新NISA対応で外国株の配当・売却益が非課税
- 1株から購入可能で少額投資にも対応
- iSPEEDアプリなど取引ツールが充実している
楽天証券で外国株取引を始めるメリット
楽天証券で外国株を取引する最大のメリットは、楽天経済圏との連携にあります。
(1) 楽天ポイントが貯まる・使える
楽天証券では、米国株などの外国株取引手数料に対して1%の楽天ポイント還元があります。例えば、10,000円分の米国株を購入し、手数料が50円だった場合、0.5ポイントが付与されます(2025年10月時点)。
また、楽天ポイントを使って外国株を購入することもできます。楽天カードや楽天市場で貯めたポイントを投資に回せるため、現金を使わずに外国株投資を始められます。
(2) 楽天経済圏との連携
楽天証券は楽天グループのサービスと連携しており、以下のようなメリットがあります:
- 楽天銀行との連携(マネーブリッジ): 自動入出金で普通預金金利が優遇される
- 楽天カード決済: 投資信託の積立をカード決済でき、ポイント還元を受けられる
- SPU(スーパーポイントアッププログラム): 楽天市場での買い物時のポイント倍率がアップ
楽天経済圏をすでに利用している方にとって、楽天証券は自然な選択肢と言えます。
(3) 取引ツールが充実
楽天証券は、iSPEED(スマホアプリ)とマーケットスピード(PCツール)という2つの取引ツールを提供しています。
- iSPEED: リアルタイム株価、銘柄分析、チャート表示などをスマホで確認可能
- マーケットスピード: 高機能なPC向けツールで、複数銘柄の同時監視や詳細分析が可能
どちらも無料で利用でき、外国株取引に必要な情報を網羅しています。
楽天証券の外国株サービス概要
楽天証券で取引できる外国株の市場と特徴を見ていきましょう。
(1) 取引可能な市場と銘柄数
楽天証券では以下の市場の外国株を取引できます:
市場 | 主な取引銘柄例 | 銘柄数目安 |
---|---|---|
米国 | Apple、Microsoft、Tesla等 | 約4,000銘柄以上 |
中国(香港含む) | アリババ、テンセント等 | 約900銘柄 |
ASEAN | シンガポール、タイ等 | 約300銘柄 |
※銘柄数は2025年10月時点の目安です。最新情報は楽天証券公式サイトをご確認ください。
米国株については、NYSE(ニューヨーク証券取引所)やNASDAQに上場している主要銘柄の多くが取引可能です。
(2) 取引時間とリアルタイム性
米国株の取引時間は以下の通りです(日本時間):
- 夏時間(3月中旬〜11月初旬): 22:30〜翌5:00
- 冬時間(11月初旬〜3月中旬): 23:30〜翌6:00
楽天証券では、米国市場の取引時間中にリアルタイムで注文・約定が可能です。株価もリアルタイムで確認できます。
(3) NISA対応状況
楽天証券では、新NISA(2024年開始)の成長投資枠で外国株を購入できます。
- つみたて投資枠: 外国株は対象外(投資信託のみ)
- 成長投資枠: 米国株・中国株などが購入可能(年間240万円まで)
NISA口座で外国株を保有すれば、配当金や売却益が非課税になります。ただし、米国株の配当金には米国で10%の源泉徴収があり、これはNISA口座でも避けられません。
外国株取引の手数料体系と楽天ポイント活用法
楽天証券での外国株取引にかかるコストを見ていきましょう。
(1) 売買手数料の仕組み
楽天証券の米国株取引手数料は以下の通りです:
- 約定代金の0.495%(税込)
- 最低手数料: 0米ドル(2023年7月より撤廃)
- 上限手数料: 22米ドル(税込)
例えば、1,000ドル分の米国株を購入した場合、手数料は約4.95ドルです。
他の市場(中国株、ASEAN株)の手数料は異なるため、楽天証券公式サイトで最新情報をご確認ください。
(2) 為替スプレッドの負担
外国株を購入する際、円を外貨に交換する必要があります。楽天証券では以下の2つの方法があります:
- 円貨決済: 円で注文し、証券会社が自動で為替交換する
- 外貨決済: 事前に円を外貨に交換してから購入する
円貨決済の場合、為替スプレッド(為替交換時の手数料)が発生します。楽天証券の米ドル為替スプレッドは片道25銭程度です(2025年10月時点)。
為替スプレッドを抑えたい場合は、楽天銀行で外貨預金を作り、外貨決済で取引する方法もあります。
(3) 楽天ポイントの付与条件と使い方
楽天証券では、外国株取引手数料の1%が楽天ポイントで還元されます。
付与条件:
- 楽天証券の総合口座を開設済み
- 楽天会員IDと連携済み
- 外国株取引手数料が発生した場合
ポイントの使い道:
- 投資信託の購入(ポイント投資)
- 国内株式の購入
- 楽天市場などでの買い物
ただし、外国株の購入にポイントを直接使うことはできません(投資信託経由でポイント投資は可能)。
楽天証券での外国株取引の始め方
楽天証券で外国株を取引するには、以下の手順で口座を開設します。
(1) 外国株式口座の開設手順
- 総合口座の開設: 楽天証券の総合口座をオンラインで開設(本人確認書類が必要)
- 外国株式口座の申込: 総合口座開設後、外国株式口座を追加で申し込む(無料)
- 入金: 楽天銀行や他の銀行から証券口座に入金
- 取引開始: 外国株式口座の開設完了後、米国株などを購入可能
外国株式口座の開設は、オンラインで申し込めば通常1〜2営業日で完了します。
(2) 円貨決済と外貨決済の選び方
- 円貨決済: 為替レートを気にせず、円で注文できる(初心者向け)
- 外貨決済: 為替スプレッドを抑えられるが、事前に外貨を準備する必要がある(中級者以上向け)
初めて外国株を買う場合は、円貨決済の方が簡単です。慣れてきたら、外貨決済で為替コストを最適化することを検討しましょう。
(3) 取引ツール(iSPEED・マーケットスピード)の使い方
iSPEED(スマホアプリ):
- アプリストアから「iSPEED」をダウンロード
- 楽天証券IDでログイン
- 「米国株」タブから銘柄検索・注文が可能
マーケットスピード(PCツール):
- 楽天証券の会員ページからダウンロード
- 高機能チャート、リアルタイムニュース、複数銘柄の同時監視が可能
どちらも無料で利用でき、外国株取引に必要な機能が揃っています。
他社証券会社との比較
楽天証券と他の主要ネット証券を比較してみましょう。
(1) SBI証券との手数料比較
項目 | 楽天証券 | SBI証券 |
---|---|---|
米国株手数料 | 約定代金の0.495% | 約定代金の0.495% |
最低手数料 | 0米ドル | 0米ドル |
上限手数料 | 22米ドル | 22米ドル |
為替スプレッド | 片道25銭 | 片道25銭 |
手数料面では、楽天証券とSBI証券はほぼ同水準です。
(2) 取扱銘柄数の違い
- 楽天証券: 米国株約4,000銘柄以上
- SBI証券: 米国株約5,000銘柄以上
SBI証券の方が取扱銘柄数が多いですが、主要銘柄(Apple、Microsoft、Teslaなど)はどちらでも取引可能です。
(3) ポイントプログラムの違い
- 楽天証券: 楽天ポイントが貯まる・使える(楽天経済圏ユーザーに有利)
- SBI証券: Tポイント、Pontaポイント、dポイントから選べる
楽天カードや楽天市場を頻繁に利用する方は、楽天証券の方がポイント還元のメリットが大きいと言えます。
まとめ:楽天証券の外国株取引が向いている人
楽天証券は、楽天経済圏を利用している投資家にとって非常に魅力的な外国株取引プラットフォームです。
楽天証券が向いている人:
- 楽天カード、楽天銀行、楽天市場などを利用している
- 楽天ポイントを投資に活用したい
- 1株から少額で米国株投資を始めたい
- iSPEEDアプリで手軽に取引したい
次のアクション:
- 楽天証券の総合口座を開設する
- 外国株式口座を追加で申し込む
- 新NISA口座の開設を検討する
- iSPEEDアプリをダウンロードして銘柄リサーチを始める
手数料や取扱銘柄数は他社とほぼ同水準ですが、楽天経済圏との連携という独自のメリットがあります。自分の投資スタイルや利用サービスに合わせて、最適な証券会社を選びましょう。