個別株やり方完全ガイド|初心者向け証券口座開設から注文まで

公開日: 2025/10/19

米国株個別銘柄を買うために必要な準備

「米国株を買ってみたいけど、どうやって始めればいいの?」

米国株投資に関心を持ち始めた方の多くが、具体的な購入手順で躓きます。「証券口座は日本株用と同じでいいの?」「ドル転って何?」「注文は24時間できるの?」といった疑問が次々に浮かんできます。

この記事では、米国株個別銘柄の購入方法を、証券口座の開設から実際の注文まで、初心者でも迷わず進められるよう詳しく解説します。

この記事のポイント:

  • 米国株は1株から購入可能、最低2〜3万円から投資できる
  • SBI証券・楽天証券・マネックス証券が主要3社、外国株式取引口座の開設が必要
  • ドル転(円→ドル両替)は円貨決済で自動化できるが、為替スプレッドに注意
  • 取引時間は日本時間23:30〜翌6:00(米国夏時間は22:30〜翌5:00)
  • 初心者は指値注文がおすすめ、希望価格を指定して予想外の高値掴みを防ぐ

(1) 証券口座(外国株式取引口座)

米国株を購入するには、日本株用の証券口座とは別に「外国株式取引口座」の開設が必要です。主要な証券会社では、総合口座開設後に追加で申し込む形になります。

主要3社の比較:

証券会社 取扱銘柄数 最低手数料 特徴
SBI証券 約5,400銘柄 0ドル(無料) 取扱銘柄数が最多
楽天証券 約4,700銘柄 0ドル(無料) 楽天ポイントで投資可能
マネックス証券 約4,500銘柄 0ドル(無料) 米国株情報・分析ツールが充実

※2025年10月時点の情報です。最新の手数料体系は各証券会社の公式サイトでご確認ください。

(2) 米国株取引の基礎知識

日本株との主な違いを理解しておきましょう:

  • 売買単位: 米国株は1株から購入可能(日本株は通常100株単位)
  • 通貨: ドル建て(為替リスクあり)
  • 配当: 多くの企業が四半期ごとに配当を支払う
  • 税金: 配当は米国で10%源泉徴収、日本でさらに20.315%課税

(3) 取引時間(日本時間23:30〜翌6:00)

米国株式市場の取引時間は以下の通りです:

通常時間(米国冬時間、11月〜3月):

  • 日本時間23:30〜翌6:00

サマータイム(米国夏時間、3月〜11月):

  • 日本時間22:30〜翌5:00

日中でも予約注文(条件付き注文)は可能ですが、実際に約定するのは米国市場が開いている時間帯です。

証券会社の選び方と口座開設手順

(1) SBI証券・楽天証券・マネックス証券の比較

SBI証券:

  • 強み: 取扱銘柄数が国内最多(約5,400銘柄)
  • 向いている人: 幅広い銘柄から選びたい投資家
  • NISA対応: 成長投資枠で米国株購入可能

楽天証券:

  • 強み: 楽天ポイントで米国株が買える(ポイント投資)
  • 向いている人: 楽天経済圏を活用している人
  • NISA対応: 成長投資枠で米国株購入可能

マネックス証券:

  • 強み: 米国株の企業分析レポート、銘柄スクリーニングツールが充実
  • 向いている人: 情報収集を重視する投資家
  • NISA対応: 成長投資枠で米国株購入可能

(2) 口座開設の具体的なステップ

ステップ1: 総合口座の開設

  1. 証券会社の公式サイトから「口座開設」を選択
  2. 本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証など)をアップロード
  3. 個人情報(氏名、住所、職業、投資経験など)を入力
  4. 口座タイプを選択
    • 特定口座(源泉徴収あり): 税金が自動で天引き、確定申告不要(初心者におすすめ)
    • 一般口座: 確定申告が必要

ステップ2: 審査と口座開設通知

  • 通常1〜2週間で審査完了
  • ログインID・パスワードが郵送またはメールで届く

(3) 外国株式取引口座の申込方法

総合口座開設後、証券会社のマイページから「外国株式取引口座」を追加申込します。

SBI証券の場合:

  1. マイページにログイン
  2. 「口座管理」→「お客さま情報 設定・変更」
  3. 「外国株式取引口座」を選択
  4. 約款に同意して申込
  5. 通常1〜3営業日で開設完了

楽天証券・マネックス証券も同様の流れです。外国株式取引口座は審査が早く、最短で翌営業日に取引開始できます。

入金とドル転(円→ドル両替)の方法

(1) 円貨決済と外貨決済の違い

米国株を購入する際、決済方法を選べます:

円貨決済:

  • 証券会社が自動で円→ドルに両替して購入
  • メリット: ドル転の手間が不要
  • デメリット: 為替スプレッド(手数料)が高め(1ドルあたり25銭程度)

外貨決済:

  • 事前にドルに両替(ドル転)してから購入
  • メリット: 為替スプレッドが安い(SBI証券・楽天証券は1ドルあたり6銭)
  • デメリット: 両替の手間がかかる

どちらを選ぶべき?

少額投資(10万円未満)なら円貨決済でOK。100万円以上の投資なら、外貨決済でコストを抑えましょう。

(2) ドル転のタイミングと為替スプレッド

ドル転の手順(SBI証券の例):

  1. マイページの「外貨入出金」を選択
  2. 「円→ドル」を選択
  3. 両替金額を入力(例: 30万円)
  4. 為替レートを確認して確定

為替スプレッドの比較:

証券会社 為替スプレッド(1ドルあたり)
SBI証券 6銭
楽天証券 6銭
マネックス証券 無料(買付時)

マネックス証券は買付時の為替手数料が無料のため、コスト重視の投資家に人気です。

(3) 入金方法(即時入金・振込)

即時入金(リアルタイム入金):

  • 提携銀行からオンラインで即座に入金
  • 手数料無料
  • 24時間365日対応

銀行振込:

  • 銀行のATM・窓口から証券会社の口座へ振込
  • 振込手数料は自己負担(通常110〜440円)
  • 反映まで1〜2営業日

初心者は「即時入金」がおすすめです。手数料無料で、すぐに取引を始められます。

銘柄検索と注文画面の使い方

(1) ティッカーシンボルでの検索方法

米国株は「ティッカーシンボル」(企業コード)で検索します。

主要銘柄のティッカーシンボル例:

  • Apple → AAPL
  • Tesla → TSLA
  • Microsoft → MSFT
  • Amazon → AMZN
  • Google(Alphabet) → GOOGL

証券会社の検索画面で、ティッカーシンボルまたは企業名(英語・日本語)を入力すれば銘柄を表示できます。

(2) 株価情報の見方

銘柄ページには以下の情報が表示されます:

  • 現在値: 最新の株価
  • 始値・高値・安値・終値: 当日の値動き
  • 出来高: 取引された株数
  • 時価総額: 企業の市場価値
  • PER(株価収益率): 割安・割高の目安(一般的に15〜20が標準)
  • 配当利回り: 年間配当÷株価×100

初心者は「現在値」と「配当利回り」をまず確認しましょう。

(3) スマホアプリでの注文手順

SBI証券アプリ「SBI証券 米国株アプリ」の例:

  1. アプリを起動してログイン
  2. 検索バーにティッカーシンボル(例: AAPL)を入力
  3. 銘柄ページで「買付」ボタンをタップ
  4. 注文数量を入力(例: 1株)
  5. 注文種類を選択(成行 or 指値)
  6. 決済方法を選択(円貨決済 or 外貨決済)
  7. 内容を確認して「注文」をタップ

楽天証券の「iSPEED」、マネックス証券の「マネックストレーダー株式」も同様の流れです。

注文種類の選び方(成行・指値・逆指値)

(1) 成行注文:すぐに買いたいとき

成行注文とは:

  • 価格を指定せず、その時点の市場価格で即座に約定させる注文
  • メリット: 確実に約定する
  • デメリット: 予想外の価格で約定する可能性

こんな時に使う:

  • 株価が急騰中で、すぐに買いたいとき
  • 大型株(Apple、Microsoftなど)で値動きが安定している銘柄

(2) 指値注文:希望価格で買いたいとき

指値注文とは:

  • 「この価格以下なら買う」と価格を指定する注文
  • メリット: 予想外の高値掴みを防げる
  • デメリット: 株価が指定価格に達しないと約定しない

具体例:

  • 現在のApple株価が180ドル
  • 「175ドル以下なら買いたい」と指値注文
  • 株価が175ドルに下がったら自動で約定

初心者におすすめ: 指値注文なら、希望価格をコントロールできるため、初心者でも安心です。

(3) 逆指値注文:損切り設定

逆指値注文とは:

  • 「この価格を下回ったら売る」と損切りラインを設定する注文
  • メリット: 損失を限定できる
  • デメリット: 一時的な下落で売却してしまう可能性

具体例:

  • 180ドルでApple株を購入
  • 「170ドルを下回ったら売る」と逆指値注文
  • 株価が170ドルに下がると自動で売却、損失を10ドルに限定

逆指値注文は、リスク管理に有効な手法です。ただし、初心者は無理に使わず、まずは成行・指値注文に慣れることが大切です。

まとめ:米国株個別銘柄の購入で注意すべきポイント

米国株個別銘柄の購入は、証券口座の開設さえ済ませれば、スマホアプリで簡単に始められます。しかし、以下のポイントを押さえておくことが重要です。

購入前のチェックリスト:

  • 外国株式取引口座を開設済みか(SBI・楽天・マネックスなど)
  • 特定口座(源泉徴収あり)を選択したか(確定申告が不要になる)
  • ドル転のコストを理解しているか(円貨決済 vs 外貨決済)
  • 取引時間を把握しているか(日本時間23:30〜翌6:00)
  • 指値注文で希望価格を指定できるか(高値掴みを防ぐ)
  • 為替リスクを理解しているか(円高になると損失の可能性)

初心者が陥りやすい失敗:

  • 成行注文で予想外の高値で買ってしまう → 指値注文を使う
  • 円貨決済の為替スプレッドに気づかない → 大口投資は外貨決済
  • 夜中の取引時間を忘れて注文できない → 予約注文を活用

米国株は1株から購入でき、Apple(約2万円)やMicrosoft(約4万円)など、少額からでも有名企業に投資できます。まずは少額で始めて、操作に慣れることが成功への第一歩です。

投資は元本保証がありません。投資判断は自己責任で行い、必要に応じてファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談しましょう。

よくある質問

Q1米国株を買うのにおすすめの証券会社はどこですか?

A1SBI証券(取扱銘柄数約5,400と最多)、楽天証券(楽天ポイントで投資可能)、マネックス証券(米国株情報・分析ツールが充実)の3社が主要な選択肢です。初心者はSBI証券または楽天証券がおすすめです。

Q2米国株は最低いくらから買えますか?

A2米国株は1株から購入可能です。例えばAppleなら約2万円、Microsoftなら約4万円から投資できます(株価は変動します)。日本株のように100株単位で買う必要がないため、少額から始められます。

Q3米国株はいつ注文できますか?

A3米国市場の取引時間は日本時間23:30〜翌6:00(米国夏時間は22:30〜翌5:00)です。日中でも予約注文は可能で、米国市場が開いた時点で約定します。

Q4ドル転(円→ドル両替)は必要ですか?

A4円貨決済を選べば自動で両替されるため、ドル転は必須ではありません。ただし、円貨決済は為替スプレッド(1ドルあたり25銭程度)が高めです。100万円以上の投資なら、外貨決済でドル転してから購入する方がコストを抑えられます。

Q5成行注文と指値注文、初心者はどちらを使うべきですか?

A5初心者は指値注文がおすすめです。希望価格を指定できるため、予想外の高値で買ってしまうリスクを避けられます。成行注文は株価が急騰中など、すぐに約定させたいときに使いましょう。

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