楽天証券米国株手数料で負ける?他社比較と削減のコツ

公開日: 2025/10/19

楽天証券の米国株手数料で負ける?不安な投資家へ

楽天証券で米国株投資を検討している投資家の中には、「楽天証券は手数料で負ける」という評判を耳にして不安を感じている方も多いでしょう。「SBI証券の方が安いって本当?」「為替手数料が高いから損するの?」「楽天ポイント還元があってもトータルで負けるの?」といった疑問を抱えている方もいるかもしれません。

結論から言うと、楽天証券の米国株取引手数料は業界標準で、SBI証券やマネックス証券と大きく変わりません。しかし、**為替手数料(為替スプレッド)**の面ではSBI証券に劣る場合があり、これが「負ける」と言われる主な理由です。

この記事では、楽天証券の米国株手数料体系、他社との比較、「負ける」と言われるケース、手数料を削減するコツを詳しく解説します。

この記事のポイント:

  • 楽天証券の米国株取引手数料は約定代金の0.495%(上限22ドル)で業界標準
  • 為替手数料は片道25銭(往復50銭)で、SBI証券(住信SBIネット銀行経由で片道6銭)より高い
  • 為替コストの差が「負ける」と言われる主な理由
  • 楽天ポイント還元や楽天経済圏との連携で総合的な使い勝手は高い
  • NISA口座では米国株の買付手数料が無料(2024年より)

楽天証券米国株手数料で負けるケースとは

「楽天証券 米国株 手数料 負け」で検索している方は、手数料の高さが原因で利益が減る、または損失を被ることを心配しています。

(1) 「負け」の検索意図

「負け」には主に2つの意味があります:

  1. 手数料負け: 投資で利益が出ても、手数料が高くて利益が目減りする、または手数料が利益を上回って損失になる状態
  2. 他社との比較で負け: SBI証券やマネックス証券と比べて手数料が高く、コスト面で不利になる状態

本記事では、両方の意味での「負け」を検証します。

(2) どの証券会社と比較して負けるのか

米国株取引の主要証券会社は以下の3社です:

  • 楽天証券
  • SBI証券
  • マネックス証券

これらの手数料を比較し、楽天証券が「負ける」ケースを明らかにします。

楽天証券の米国株手数料体系

楽天証券の米国株取引にかかる主な手数料は、取引手数料と為替手数料の2つです。

(1) 取引手数料(約定代金の0.495%、上限22ドル)

楽天証券の米国株取引手数料は、約定代金の0.495%(税込)です。ただし、上限は22米ドル、最低手数料は0米ドル(無料)です。

具体例:

  • 1,000ドルの株を購入: 手数料 = 1,000ドル × 0.495% = 4.95ドル
  • 10,000ドルの株を購入: 手数料 = 10,000ドル × 0.495% = 49.5ドル → 上限22ドル適用
  • 100ドルの株を購入: 手数料 = 100ドル × 0.495% = 0.495ドル

この手数料は、SBI証券・マネックス証券と同水準です。

(2) 為替手数料(片道25銭)

楽天証券で円貨決済(円を米ドルに交換して米国株を購入)する場合、為替手数料として1米ドルあたり片道25銭がかかります。往復(購入時と売却時の両方)では50銭です。

具体例:

  • 100万円を米ドルに交換(為替レート1ドル=150円の場合):
    • 交換できるドル: 100万円 ÷ 150.25円 = 約6,655ドル
    • 為替手数料: 6,655ドル × 0.25円 = 約1,664円

往復の場合、売却時にも25銭かかるため、合計で約3,328円のコストがかかります。

(3) 最低手数料0ドル

楽天証券の米国株取引には最低手数料がありません(0ドル)。そのため、少額取引でも手数料負けしにくいです。

(4) NISA口座での取引手数料

2024年より、楽天証券のNISA口座(つみたて投資枠・成長投資枠)での米国株買付手数料は無料です。売却時は通常の手数料(0.495%、上限22ドル)がかかります。

SBI証券・マネックス証券との手数料比較

楽天証券が「負ける」と言われる理由は、主に為替手数料の差にあります。

(1) SBI証券:住信SBIネット銀行経由で為替コスト削減

SBI証券の米国株取引手数料は楽天証券と同じく**約定代金の0.495%(上限22ドル)**です。しかし、為替コストの面で大きな違いがあります。

SBI証券の為替手数料:

  • 通常の円貨決済: 1米ドルあたり片道25銭(楽天証券と同じ)
  • 住信SBIネット銀行経由: 1米ドルあたり片道6銭(外貨積立なら4銭)

住信SBIネット銀行で円を米ドルに交換し、SBI証券に送金することで、為替コストを大幅に削減できます。

為替コストの比較(100万円を米ドルに交換):

証券会社 為替手数料(片道) 100万円の為替コスト
楽天証券 25銭 約1,664円
SBI証券(通常) 25銭 約1,664円
SBI証券(住信SBI経由) 6銭 約400円

差額: 約1,264円(100万円あたり)

この差が「楽天証券は負ける」と言われる主な理由です。

(2) マネックス証券:為替手数料無料キャンペーン

マネックス証券も取引手数料は**約定代金の0.495%(上限22ドル)**で、楽天証券・SBI証券と同水準です。

マネックス証券は、為替手数料が無料になるキャンペーンを不定期で実施しています。キャンペーン期間中は、為替コストがゼロになるため、楽天証券よりも有利です。

(3) 取引手数料は3社同水準

取引手数料(約定代金の0.495%、上限22ドル)は、楽天証券・SBI証券・マネックス証券の3社とも同じです。差が出るのは為替手数料です。

(4) 為替コストの差が「負け」の要因

楽天証券が「負ける」と言われる最大の理由は、為替手数料の高さです。SBI証券(住信SBIネット銀行経由)と比べると、100万円の投資で往復約2,500円の差が出ます。

為替コストで負けるケース

為替コストの差が実際にどれくらい影響するか、具体例で見てみましょう。

(1) 楽天証券:片道25銭(往復50銭)

楽天証券で100万円を投資する場合:

  • 購入時の為替コスト: 約1,664円
  • 売却時の為替コスト: 約1,664円
  • 合計: 約3,328円

(2) SBI証券:住信SBIネット銀行経由で片道6銭

SBI証券(住信SBI経由)で100万円を投資する場合:

  • 購入時の為替コスト: 約400円
  • 売却時の為替コスト: 約400円
  • 合計: 約800円

(3) 100万円投資時の為替コスト差額

差額: 約2,528円(100万円あたり)

これは、100万円の投資で約0.25%のコスト差に相当します。投資額が大きいほど、差額も大きくなります。

(4) 長期投資での累積コスト

毎年100万円ずつ10年間投資する場合:

  • 楽天証券: 約3,328円 × 10年 = 約33,280円
  • SBI証券(住信SBI経由): 約800円 × 10年 = 約8,000円
  • 差額: 約25,280円

長期的に見ると、為替コストの差は無視できない金額になります。

総合的な取引コストの最適化

ただし、為替コストだけで証券会社を選ぶべきではありません。総合的なコストとサービスを比較しましょう。

(1) 楽天ポイント還元を活用

楽天証券では、楽天ポイントを使って米国株を購入できます。また、楽天カードでの投信積立や楽天銀行との連携でポイントが貯まります。ポイント還元を考慮すれば、為替コストの差を埋められる可能性があります。

(2) 円貨決済vs外貨決済の使い分け

楽天証券では、円貨決済(円→ドル→米国株)と外貨決済(事前にドルを用意→米国株)の両方が可能です。外貨決済を利用すれば、為替手数料を節約できます(ただし、楽天証券の為替手数料は片道25銭のため、SBI証券の住信SBI経由には及びません)。

(3) NISA口座での手数料無料

楽天証券のNISA口座では、米国株の買付手数料が無料です(2024年より)。これにより、取引手数料を削減できます。

(4) 総合的なコスト比較表

証券会社 取引手数料 為替手数料(片道) NISA買付手数料 ポイント還元
楽天証券 0.495% 25銭 無料 楽天ポイント
SBI証券 0.495% 25銭(住信SBI経由で6銭) 無料 Tポイント等
マネックス証券 0.495% 25銭(キャンペーン時無料) 無料 マネックスポイント

※2025年1月時点の情報です。最新情報は各社公式サイトをご確認ください。

まとめ:楽天証券が有利なケース・不利なケース

楽天証券の米国株取引手数料は業界標準ですが、為替手数料の面ではSBI証券(住信SBIネット銀行経由)に劣ります。これが「手数料で負ける」と言われる主な理由です。

楽天証券が有利なケース:

  • 楽天ポイントを活用したい
  • 楽天経済圏(楽天カード、楽天銀行、楽天市場等)を利用している
  • NISA口座で米国株を買付したい(手数料無料)
  • 使いやすいアプリとサポートを重視する

楽天証券が不利なケース:

  • 為替コストを最小限に抑えたい(住信SBIネット銀行の活用が可能な場合、SBI証券が有利)
  • 大量の資金を頻繁に為替交換する(為替コストの差が大きくなる)

次のアクション:

  • 自分の投資スタイル(投資額、頻度、ポイント活用の有無)を確認する
  • 為替コストと楽天ポイント還元を総合的に比較する
  • NISA口座を活用して取引手数料を削減する
  • 必要に応じて、SBI証券やマネックス証券との併用も検討する

証券会社選びは、手数料だけでなく、使い勝手、サポート、ポイント還元などを総合的に判断することが重要です。楽天証券は為替コストでは不利ですが、楽天経済圏との連携や使いやすさで多くの投資家に支持されています。

よくある質問

Q1楽天証券の米国株手数料は高いですか?

A1取引手数料は約定代金の0.495%(上限22ドル)で、SBI証券・マネックス証券と同水準です。ただし、為替手数料は片道25銭で、SBI証券(住信SBIネット銀行経由で片道6銭)よりも高いです。為替コストの差が「負ける」と言われる主な理由です。

Q2楽天証券とSBI証券、どちらが安いですか?

A2取引手数料は両社とも同じ(0.495%、上限22ドル)です。為替コストでは、SBI証券が住信SBIネット銀行経由で片道6銭と、楽天証券の25銭より有利です。100万円の投資で往復約2,500円の差が出ます。ただし、楽天ポイント還元や楽天経済圏との連携で楽天証券を選ぶ人も多いです。

Q3楽天証券の為替コストを抑える方法は?

A3外貨決済を利用することで、為替手数料を削減できます。ただし、楽天証券の為替手数料は片道25銭のため、住信SBIネット銀行(6銭)のような超低コスト為替サービスには及びません。NISA口座を活用すれば、米国株の買付手数料は無料(2024年より)です。

Q4楽天証券のメリットは何ですか?

A4楽天ポイントで米国株を購入できる、楽天経済圏(楽天カード、楽天銀行、楽天市場等)との連携でポイントが貯まる、使いやすいアプリとサポート、NISA口座での買付手数料無料などのメリットがあります。為替コストは不利ですが、総合的な使い勝手で選ばれることが多いです。

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