楽天証券で米国株投資を始めるなら?
楽天経済圏を活用している投資家にとって、楽天証券での米国株投資は魅力的な選択肢です。「楽天ポイントで米国株が買えるの?」「楽天・米国株式インデックス・ファンド(楽天VTI)ってどんなファンド?」といった疑問を持つ方も多いでしょう。
この記事では、楽天証券での米国株投資の特徴、楽天・米国株式インデックス・ファンドの詳細、楽天ポイント活用法、他社との比較まで、楽天証券で米国株投資を始めるために必要な情報を解説します。
この記事のポイント:
- 楽天証券は楽天ポイント投資・楽天カード積立など楽天経済圏との連携が強み
- 楽天・米国株式インデックス・ファンド(楽天VTI)はバンガードVTI連動、信託報酬0.162%
- 楽天ポイントで投資信託は購入できるが、米国個別株は対象外
- 売買手数料は0.495%(上限22ドル)、為替手数料は片道25銭でSBI証券とほぼ同水準
- つみたてNISA・新NISA対応で楽天カード積立のポイント還元を受けられる
1. 楽天証券で米国株投資を始める前に知っておきたいこと
楽天証券は楽天経済圏との連携が特徴です。
(1) 楽天証券のメリット:楽天経済圏との連携
楽天証券の最大の特徴は、楽天ポイント・楽天カード・楽天銀行などの楽天サービスとの連携です。楽天カード積立でポイント還元を受けたり、楽天ポイントで投資信託を購入したりできます。
楽天証券公式サイトによると、楽天経済圏を活用している投資家にとって、ポイント投資は資金的ハードルを下げる有効な手段とされています。
(2) 米国株投資の2つの選択肢:個別株と投資信託
楽天証券では、米国個別株(Apple、Microsoftなど)と米国株投資信託(楽天VTIなど)の両方を購入できます。個別株は1株から購入可能、投資信託は100円から積立可能です。
2. 楽天証券の米国株サービス:手数料と取扱銘柄
楽天証券の米国株取引の基本情報を整理します。
(1) 売買手数料(約定代金の0.495%・上限22ドル)
楽天証券の米国株売買手数料は約定代金の0.495%(税込)で、上限は22ドルです。例えば、1万ドル(約150万円)分の米国株を購入する場合、手数料は22ドル(約3300円)です。
この手数料体系はSBI証券とほぼ同水準で、業界標準と言えます。
(2) 為替手数料(片道25銭)
円をドルに両替する際の為替手数料は片道25銭です。例えば、10万円をドルに両替する場合、250円の為替手数料がかかります。
この為替手数料もSBI証券と同水準で、業界標準です。
(3) 取扱銘柄数と1株から購入可能
楽天証券では、米国主要市場(NYSE、NASDAQ)の約4700銘柄を取り扱っています。Apple、Microsoft、Tesla、Amazonなど主要銘柄はすべて購入可能です。
米国株は1株から購入できるため、例えばApple株が180ドルなら約2.7万円(為替150円/ドル時)から投資できます。
3. 楽天・米国株式インデックス・ファンド(楽天VTI)の特徴
楽天証券独自の米国株投資信託を解説します。
(1) バンガードVTI連動・全米株式市場に分散投資
楽天・米国株式インデックス・ファンド(通称:楽天VTI)は、バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)に連動する投資信託です。
Vanguardの公式サイトによると、VTIは米国株式市場全体(約4000銘柄)に投資するETFで、大型株から小型株まで幅広くカバーしています。楽天VTIに投資すれば、米国株式市場全体に分散投資できます。
(2) 信託報酬0.162%の低コスト
楽天投信投資顧問の目論見書によると、楽天VTIの信託報酬は年率0.162%(税込)です。これは低コストの部類に入ります。
例えば、100万円を10年間運用した場合、信託報酬の総額は約1.6万円です(複利効果を無視した単純計算)。
(3) つみたてNISA・新NISA対応
楽天VTIは金融庁指定のつみたてNISA対象ファンドで、新NISA(つみたて投資枠・成長投資枠)でも購入可能です。非課税メリットを最大限活用できます。
(4) eMAXIS Slim米国株式(S&P500)との違い
楽天VTIとeMAXIS Slim米国株式(S&P500)は、どちらも米国株に投資するインデックスファンドですが、連動指数が異なります:
項目 | 楽天VTI | eMAXIS Slim米国株式 |
---|---|---|
連動指数 | VTI(全米株式) | S&P500 |
対象銘柄数 | 約4000銘柄 | 約500銘柄 |
信託報酬 | 0.162% | 0.09372% |
特徴 | 小型株も含む | 大型株中心 |
どちらも優れたファンドで、長期リターンに大差はないとされています。信託報酬を重視するならeMAXIS Slim、全米株式市場に幅広く投資したいなら楽天VTIが選択肢です。
4. 楽天ポイント活用:ポイント投資とカード積立
楽天経済圏ならではのメリットを解説します。
(1) 楽天ポイントで投資信託購入(個別株は対象外)
楽天証券では、楽天ポイントで投資信託を購入できます。楽天市場での買い物で貯まったポイントを、楽天VTIなどの投資信託に充てることが可能です。
重要: 楽天ポイント投資は投資信託のみ対象で、米国個別株は購入できません。
(2) 楽天カード積立のポイント還元(月5万円まで0.5-1%)
楽天カードで投資信託を積立購入すると、ポイント還元を受けられます。楽天カード公式サイトによると、還元率は以下の通りです:
- 一般カード: 0.5%還元(月5万円積立で250ポイント)
- ゴールドカード: 0.75%還元(月5万円積立で375ポイント)
- プレミアムカード: 1%還元(月5万円積立で500ポイント)
※ポイント還元率は変更される可能性があるため、最新情報を楽天証券公式サイトで確認してください。
(3) ポイント還元の最大化戦略
楽天経済圏を最大限活用するなら、以下の戦略が有効です:
- 楽天カード積立: 月5万円を楽天VTIに積立(ポイント還元250〜500ポイント)
- 楽天ポイント投資: 貯まったポイントを追加投資
- 楽天銀行連携: 楽天銀行口座と連携でポイント倍率アップ
この戦略により、実質的な信託報酬を下げることができます。
5. 他社証券会社との比較:SBI証券・マネックス証券
楽天証券と他社を比較します。
(1) 手数料比較(売買・為替)
証券会社 | 売買手数料 | 為替手数料(片道) |
---|---|---|
楽天証券 | 0.495%(上限22ドル) | 25銭 |
SBI証券 | 0.495%(上限22ドル) | 25銭 |
マネックス証券 | 0.495%(上限22ドル) | 0銭(買付時無料) |
マネックス証券は為替手数料(買付時)が無料で、為替コストを抑えたい投資家に有利です。一方、楽天証券・SBI証券は手数料面では同水準です。
(2) ポイント還元の比較
楽天証券は楽天カード積立で最大1%還元、SBI証券は三井住友カード積立で最大5%還元(条件あり)を受けられます。ポイント還元率ではSBI証券が有利な場合があります。
(3) どちらを選ぶべきか
- 楽天経済圏ユーザー: 楽天証券が最適(楽天ポイント・楽天カード連携)
- ポイント還元重視: SBI証券が有利(三井住友カードゴールドで最大5%還元)
- 為替コスト重視: マネックス証券が有利(買付時為替手数料無料)
どの証券会社も優れたサービスを提供しているため、自分のライフスタイルに合わせて選ぶことが重要です。
6. まとめ:楽天証券で米国株投資を最大限活用する
楽天証券は、楽天経済圏との連携が強みの証券会社です。
楽天証券が向いている人:
- 楽天カード・楽天市場を日常的に利用している
- 楽天ポイントを投資に活用したい
- 楽天VTIで全米株式市場に分散投資したい
次のアクション:
- 楽天証券で口座開設し、NISA口座も同時開設
- 楽天カード積立で楽天VTIを月5万円積立(ポイント還元を受ける)
- 貯まった楽天ポイントを追加投資に回す
投資は自己責任です。手数料、ポイント還元、投資信託の選択肢を総合的に評価し、自分に合った証券会社を選びましょう。