SBI証券アプリで米国株を買う前に知っておくこと
SBI証券で米国株投資を始めたいと考えている方の中には、「アプリで手軽に米国株を買いたいけど、操作方法がよく分からない」と不安を感じている方も多いでしょう。SBI証券は米国株の取扱銘柄数が豊富で、アプリからも簡単に購入できます。
この記事では、SBI証券アプリで米国株を買う手順を、口座開設から銘柄検索、注文方法まで、初心者向けにステップバイステップで解説します。為替手数料を節約する方法(住信SBIネット銀行経由)も紹介します。
この記事のポイント:
- SBI証券アプリで米国株を購入できる(専用アプリまたは株アプリ)
- 外国株取引口座の開設が必要(証券総合口座に加えて)
- 取引手数料は約定代金の0.495%(上限22ドル)
- 為替手数料はSBI証券内で片道25銭、住信SBIネット銀行経由で片道6銭に削減可能
- 米国市場の取引時間は日本時間23:30~翌6:00(夏時間は22:30~翌5:00)
(1) 必要な口座と準備
SBI証券アプリで米国株を買うには、以下の準備が必要です:
必要な口座:
- 証券総合口座:SBI証券の基本口座
- 外国株取引口座:米国株を購入するための専用口座
証券総合口座を既に開設している方は、外国株取引口座を追加で申し込むだけでOKです。
準備するもの:
- 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード等)
- マイナンバー(米国株取引には必須)
- 銀行口座(入金用)
(2) 取引可能時間
米国市場の取引時間は、日本時間で以下の通りです:
通常時(11月初旬~3月中旬):
- 日本時間 23:30 ~ 翌朝6:00
サマータイム(3月中旬~11月初旬):
- 日本時間 22:30 ~ 翌朝5:00
日本の深夜から早朝にかけて取引されるため、リアルタイムで注文を出すのは難しい場合があります。アプリから指値注文を出しておけば、米国市場で自動的に約定します。
SBI証券の米国株アプリの種類
SBI証券では、米国株取引に使えるアプリが2種類あります。
(1) SBI証券株アプリ
特徴:
- 日本株・米国株・投資信託など、すべての取引を1つのアプリで管理
- 米国株専用ではないが、基本的な機能は網羅
- ポートフォリオ全体を一元管理したい人向け
主な機能:
- 銘柄検索
- 株価チャート表示
- 成行・指値注文
- 約定照会
(2) SBI証券米国株アプリ
特徴:
- 米国株取引に特化したアプリ
- 銘柄情報やチャートが見やすい
- 米国株を頻繁に取引する人向け
主な機能:
- 銘柄検索(ティッカーシンボル対応)
- リアルタイムチャート
- 成行・指値注文
- 米国株専用ニュース・レポート
(3) どちらのアプリを使うべきか
米国株中心に投資する方 → SBI証券米国株アプリ 米国株専用の機能が充実しており、銘柄検索や注文画面が使いやすいです。
日本株も米国株も取引する方 → SBI証券株アプリ すべての資産を1つのアプリで管理できるため、ポートフォリオ全体を把握しやすいです。
(4) PC版とアプリ版の違い
PC版(ウェブサイト)の利点:
- 情報量が多い(企業情報、アナリストレポート等)
- 複数銘柄を同時に比較しやすい
- 詳細な注文条件を設定可能
アプリ版の利点:
- 外出先からでも注文できる
- 操作が直感的で初心者にも使いやすい
- 通知機能で約定や株価変動をすぐに確認
重要な取引や詳細な分析を行う場合はPC版、手軽に注文を出す場合はアプリ版と使い分けるのがおすすめです。
外国株取引口座の開設手順
SBI証券で米国株を買うには、外国株取引口座の開設が必要です。
(1) 証券総合口座の開設
まだSBI証券の証券総合口座を開設していない場合は、以下の手順で開設します:
- SBI証券の公式サイトにアクセス
- 「口座開設」ボタンをクリック
- メールアドレスを登録
- 本人確認書類をアップロード(運転免許証、マイナンバーカード等)
- 審査完了後、ログイン情報が郵送される
開設にかかる期間: 通常1週間程度
(2) 外国株取引口座の申込
証券総合口座を開設済みの方は、外国株取引口座を追加で申し込みます:
- SBI証券にログイン
- 「外国株式」→「外国株取引口座開設」をクリック
- 必要事項を入力(住所、投資経験等)
- 外国証券取引口座約款を確認・同意
- 申込完了
開設にかかる期間: 通常1~2営業日で完了
(3) 口座開設にかかる期間
証券総合口座: 約1週間(本人確認書類の審査含む)
外国株取引口座: 約1~2営業日(証券総合口座を既に開設している場合)
(4) 本人確認とマイナンバー登録
米国株取引には、マイナンバーの登録が必須です。証券総合口座の開設時にマイナンバーを登録していれば、外国株取引口座の開設時に改めて登録する必要はありません。
未登録の場合は、以下の方法で登録できます:
- マイナンバーカード
- 通知カード + 本人確認書類
- マイナンバー記載の住民票 + 本人確認書類
SBI証券アプリでの米国株購入手順
外国株取引口座を開設したら、アプリで米国株を購入できます。
(1) アプリへのログイン
- SBI証券米国株アプリ(またはSBI証券株アプリ)を起動
- ユーザーネームとパスワードを入力してログイン
- 初回ログイン時は、生体認証(指紋認証・顔認証)を設定すると便利
(2) 銘柄検索(ティッカーシンボル入力)
米国株は、ティッカーシンボル(銘柄コード)で検索します。
ティッカーシンボルの例:
- Apple:AAPL
- Microsoft:MSFT
- Amazon:AMZN
- Tesla:TSLA
検索手順:
- アプリのトップ画面で「銘柄検索」をタップ
- ティッカーシンボルまたは企業名(英語)を入力
- 候補リストから目的の銘柄をタップ
- 銘柄詳細画面が表示される(株価、チャート、企業情報等)
(3) 注文画面の操作(成行・指値)
銘柄詳細画面から注文画面に進みます。
注文手順:
- 銘柄詳細画面で「買付」ボタンをタップ
- 注文方法を選択(成行 or 指値)
- 株数を入力(米国株は1株から購入可能)
- 決済方法を選択(円貨決済 or 外貨決済)
- 注文内容を確認
- 取引パスワードを入力して「注文」をタップ
成行注文(Market Order): 現在の市場価格で即座に売買する注文方法。確実に約定しますが、価格が想定より高く(または低く)なる可能性があります。
指値注文(Limit Order): 指定した価格以下(買いの場合)または以上(売りの場合)で売買する注文方法。価格をコントロールできますが、約定しない可能性があります。
初心者へのおすすめ: 指値注文を使い、購入したい価格を指定することで、高値掴みを避けられます。
(4) 注文確認と約定照会
注文が完了すると、注文受付画面が表示されます。
約定確認:
- アプリのメニューから「注文照会」をタップ
- 注文状況(未約定・約定済み)を確認
- 約定済みの場合、約定価格・株数・手数料が表示される
ポートフォリオ確認:
- アプリのトップ画面で「保有株式」をタップ
- 保有銘柄一覧と評価損益を確認
ドル転と為替コストの最適化
米国株を購入する際、円をドルに交換する「ドル転」が必要です。為替手数料を節約する方法を紹介します。
(1) SBI証券内での為替取引(片道25銭)
SBI証券内で円→ドル交換を行う場合、為替手数料は片道25銭/ドルです。
手順:
- SBI証券にログイン
- 「為替取引」→「外貨買付」をクリック
- 買付金額(円)を入力
- 為替レートを確認して「注文」
為替手数料の例:
- 10万円をドルに交換(1ドル150円換算):
- 10万円 ÷ 150円 = 約667ドル
- 為替手数料 = 667ドル × 0.25円 = 約167円
(2) 住信SBIネット銀行経由(片道6銭)
住信SBIネット銀行を利用すれば、為替手数料を片道6銭/ドルに大幅削減できます。
手順:
- 住信SBIネット銀行の口座を開設
- 外貨普通預金で円→ドル交換(為替手数料:片道6銭)
- SBI証券の外貨建口座にドルを振替(振替手数料:無料)
- ドルで米国株を購入
為替手数料の比較:
方法 | 為替手数料(片道) | 10万円交換時の手数料 |
---|---|---|
SBI証券内 | 25銭/ドル | 約167円 |
住信SBI経由 | 6銭/ドル | 約40円 |
差額 | - | 約127円 |
100万円を交換する場合は、約1,270円の差額になります。大口取引ほど節約効果が大きくなります。
(3) 外貨決済vs円貨決済
外貨決済:
- 事前にドルを用意しておき、ドルで株式を購入・売却
- 為替手数料を事前に支払うため、コストが明確
- 住信SBIネット銀行経由で為替コストを削減可能
円貨決済:
- 証券会社が自動で円→ドル交換を行い、株式を購入
- 手間が少ないが、為替手数料はSBI証券の標準レート(片道25銭)
おすすめ: 大口取引や頻繁に米国株を売買する場合は、外貨決済+住信SBI経由がお得です。少額取引なら、手間を考えると円貨決済でも良いでしょう。
(4) 為替コストの節約方法
方法1:住信SBIネット銀行経由でドル転 為替手数料を25銭から6銭に削減(約76%オフ)
方法2:外貨建MMFを活用 外貨建MMF(マネーマーケットファンド)を利用すれば、ドルを保有しながら利息を得られます。為替手数料も低めに設定されています。
方法3:まとめて両替 少額ずつドル転するより、まとめて両替する方が手数料の割合が低くなります。
まとめ:SBI証券アプリでの米国株投資
SBI証券アプリで米国株を買う手順を、口座開設から注文方法、為替コスト削減まで解説しました。
SBI証券アプリでの米国株購入のポイント:
- 外国株取引口座を開設:証券総合口座に加えて必要
- アプリは2種類:米国株専用アプリ or 株アプリ(好みに合わせて選択)
- 取引手数料:約定代金の0.495%(上限22ドル)
- 為替手数料:SBI証券内で片道25銭、住信SBI経由で片道6銭に削減可能
- 注文方法:成行 or 指値(初心者は指値がおすすめ)
次のアクション:
- SBI証券の証券総合口座・外国株取引口座を開設する
- SBI証券米国株アプリをダウンロードして操作に慣れる
- 住信SBIネット銀行口座を開設して為替コストを削減する
- 少額(1-3銘柄、投資額の10-20%程度)から始める
SBI証券アプリを使えば、外出先からでも手軽に米国株投資を行えます。まずは少額から始めて、操作に慣れていきましょう。投資判断は自己責任で行ってください。