米国株ヒートマップアプリ5選|無料・リアルタイム比較

公開日: 2025/10/20

米国株ヒートマップアプリとは何か

米国株に投資している日本人投資家にとって、市場全体の動きを一目で把握できる「ヒートマップ」は非常に便利なツールです。「今日はテクノロジー株が強い」「金融セクターが弱い」といった情報を視覚的に確認できます。

この記事では、米国株ヒートマップアプリの選び方と活用法を詳しく解説します。

この記事のポイント:

  • ヒートマップは株価の騰落率を色(緑=上昇、赤=下落)とサイズ(時価総額)で視覚化
  • Finviz(無料・シンプル)、TradingView(高機能)、Yahoo Finance(セクター分析)が主要ツール
  • 楽天証券iSPEEDやSBI証券アプリは日本語対応でスマホでも使いやすい
  • 無料版は15-20分遅延の可能性、リアルタイムが必要なら有料プランを検討
  • 市場全体のトレンド把握やセクターローテーション分析に有効

(1) ヒートマップの仕組み(色=騰落率、サイズ=時価総額)

ヒートマップとは、株価のパフォーマンスを色と大きさで視覚化したツールです。

  • : 緑(上昇)、赤(下落)、濃さで騰落率の大きさを示す
  • サイズ: 時価総額や取引高を反映(大きいほど企業規模が大きい)

S&P500のヒートマップであれば、500銘柄すべての動きを1画面で確認できます。

(2) 市場全体を視覚的に把握できるメリット

ヒートマップの最大のメリットは、市場全体のトレンドを一目で把握できることです。

例えば:

  • テクノロジー株が全体的に緑(上昇)→ テクノロジーセクターが強い
  • エネルギー株が全体的に赤(下落)→ 原油価格下落の影響を受けている可能性

これにより、個別銘柄の動きが「市場全体の流れ」なのか「個別要因」なのかを判断できます。

(3) セクターローテーション分析への活用

セクターローテーションとは、景気サイクルに応じて資金が移動するセクター間の資金の流れです。

ヒートマップでセクター別のパフォーマンスを確認することで、どのセクターに資金が流入しているかを把握できます。

主要な米国株ヒートマップアプリ比較

(1) Finviz:定番の無料ツール(S&P500リアルタイム)

Finvizhttps://finviz.com/map.ashx)は、米国株ヒートマップの定番ツールです。S&P500の500銘柄をセクター別に分類し、リアルタイム(遅延なし)で表示します。

特徴:

  • 完全無料
  • シンプルで使いやすい
  • セクター別(11セクター)に分類
  • PCブラウザ・モバイルブラウザ対応

(2) TradingView:高機能チャート連携

TradingViewhttps://www.tradingview.com/heatmap/stock/)は、高機能チャート分析プラットフォームのヒートマップ機能です。

特徴:

  • 無料版でも基本機能が使える
  • カスタマイズ可能なフィルター(時価総額、業種、国など)
  • チャート分析と連携可能
  • 有料版(Pro以上)でリアルタイムデータ

(3) Yahoo Finance:セクター分析に便利

Yahoo Financehttps://finance.yahoo.com/heatmap/)は、セクター・業種別の詳細分類が特徴です。

特徴:

  • 無料でアクセス可能
  • セクター・業種別の詳細分類
  • ニュースと連携(騰落の理由がわかりやすい)

(4) 楽天証券 iSPEED:日本語対応

楽天証券 iSPEEDは、日本語対応の米国株取引アプリです。楽天証券の口座保有者なら無料で利用できます。

特徴:

  • 日本語インターフェース
  • スマホアプリ対応(iOS・Android)
  • リアルタイム株価との連携
  • 証券口座からの直接取引が可能

(5) SBI証券アプリ:市場情報機能

SBI証券のスマホアプリでも、米国株の市場情報機能でセクター別パフォーマンスを確認できます。

(6) 機能比較表(リアルタイム性・セクター分類・言語対応)

アプリ リアルタイム セクター分類 言語 料金
Finviz ○(無料) 11セクター 英語 無料
TradingView △(有料版のみ) カスタマイズ可 日本語対応 無料/有料
Yahoo Finance 詳細分類 英語 無料
楽天iSPEED 基本分類 日本語 無料(口座必要)
SBI証券アプリ 基本分類 日本語 無料(口座必要)

ヒートマップの見方と活用法

(1) 色の意味(緑=上昇、赤=下落)

  • : 前日終値比でプラス(上昇)
  • : 前日終値比でマイナス(下落)
  • 色の濃さ: 騰落率の大きさ(濃いほど大きな変動)

(2) サイズの意味(時価総額・取引高)

多くのヒートマップでは、サイズが時価総額を反映しています。

AppleやMicrosoftのような大型株は大きく表示され、小型株は小さく表示されます。

(3) 市場全体のトレンド把握

ヒートマップを一目見て、以下のようなトレンドを把握できます:

  • 緑が多い→ 市場全体が上昇トレンド
  • 赤が多い→ 市場全体が下落トレンド
  • セクターごとに色が分かれる→ セクターローテーション発生中

(4) セクター別パフォーマンスの確認

セクター別に色を確認することで、どのセクターが強いか弱いかを判断できます。

例:

  • テクノロジー株が緑→ AI・半導体関連が好調
  • エネルギー株が赤→ 原油価格の下落が影響

(5) 個別株のスクリーニング

ヒートマップで目立つ銘柄(大きく上昇・下落した銘柄)を見つけたら、詳細を調べることができます。

ただし、ヒートマップだけで投資判断をせず、財務分析やニュース確認も必要です。

無料版と有料版の違い

(1) リアルタイム性(無料は15-20分遅延の可能性)

無料版: 15-20分遅延のデータ(TradingView無料版など) 有料版: リアルタイムデータ(TradingView Pro、Bloomberg等)

長期投資家なら遅延データでも十分ですが、デイトレードならリアルタイムが必要です。

(2) カスタマイズ機能(フィルター・表示項目)

有料版では、以下のようなカスタマイズが可能です:

  • 時価総額フィルター(大型株のみ表示)
  • 業種フィルター(テクノロジー株のみ表示)
  • 表示項目の変更(時価総額→取引高)

(3) 広告表示の有無

無料版には広告が表示されますが、有料版は広告なしで快適に使えます。

(4) 複数デバイス対応

有料版では、PC・スマホ・タブレットで同期して使えることが多いです。

(5) コストパフォーマンスの判断基準

無料版で十分な人:

  • 長期投資家(毎日チェックしない)
  • セクター別の大まかな動向を知りたい

有料版を検討すべき人:

  • デイトレーダー(リアルタイムが必須)
  • 詳細なカスタマイズが必要

投資スタイル別おすすめアプリ

(1) 初心者向け:Finviz・Yahoo Finance(無料・シンプル)

初心者には、無料でシンプルなFinvizやYahoo Financeがおすすめです。

(2) デイトレーダー向け:TradingView有料版(リアルタイム)

短期売買を行うデイトレーダーには、リアルタイムデータが必要なためTradingView Proがおすすめです。

(3) 長期投資家向け:楽天証券・SBI証券(証券口座連携)

長期投資家なら、証券口座と連携した楽天証券iSPEEDやSBI証券アプリが便利です。

(4) 日本語重視:楽天証券iSPEED・日本経済新聞

日本語インターフェースが良い場合、楽天証券iSPEEDや日本経済新聞のマーケット情報がおすすめです。

(5) スマホ利用:楽天証券・Webull

スマホメインで使う場合、楽天証券iSPEEDやWebullアプリがスマホ最適化されています。

まとめ:ヒートマップで市場を視覚的に把握する

米国株ヒートマップアプリは、市場全体の動きを一目で把握できる便利なツールです。初心者にはFinviz(無料・シンプル)、日本語が良ければ楽天証券iSPEED、高機能が必要ならTradingViewがおすすめです。

次のアクション:

  • Finvizで無料のヒートマップを試してみる
  • 楽天証券やSBI証券の口座を開設してiSPEEDを使う
  • TradingViewの無料版で高機能ヒートマップを体験する
  • ヒートマップで市場全体のトレンドを把握し、セクターローテーションを分析する

ヒートマップは便利ですが、短期的な変動に惑わされないことが重要です。長期的な資産形成を目指しましょう。

※本記事は2025年10月時点の情報です。最新情報は各サービスの公式サイトで確認してください。

よくある質問

Q1米国株ヒートマップアプリで一番おすすめは?

A1初心者にはFinviz(無料・シンプル・S&P500対応)がおすすめです。日本語が良ければ楽天証券iSPEED、高機能が必要ならTradingViewを検討してください。投資スタイルに合わせて選びましょう。

Q2ヒートマップはリアルタイムですか?

A2無料版は15-20分遅延の場合があります(TradingView無料版など)。完全リアルタイムが必要なら有料プラン(TradingView Pro等)を検討してください。長期投資なら遅延データでも十分です。

Q3スマホアプリで使えるヒートマップはありますか?

A3楽天証券iSPEED、SBI証券アプリ、Webull等がスマホ対応しています。Finviz・Yahoo Financeもモバイルブラウザで閲覧可能です。外出先でも市場動向をチェックできます。

Q4ヒートマップで銘柄選びはできますか?

A4市場全体の強弱やセクター動向の把握には有効ですが、個別銘柄の詳細分析(財務・業績)は別途必要です。ヒートマップはスクリーニングの第一歩として活用し、財務分析やニュース確認も行ってください。

Q5無料版と有料版の違いは何ですか?

A5主な違いはリアルタイム性・カスタマイズ機能・広告の有無です。短期トレードならリアルタイムが重要、長期投資なら無料版で十分なことが多いです。自分の投資スタイルに合わせて選びましょう。

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