米国株MASHA(マシャ)とは|構成企業と投資の注意点

公開日: 2025/10/20

MAGNIFICENT Sevenの次は、何に投資すればいい?

米国テクノロジー株に投資している方の中には、「MAGNIFICENT Seven以外の投資テーマはないのか」と考えている方も多いでしょう。最近、「MASHA(マシャ)」という新しい投資テーマが注目されています。

この記事では、MASHAという投資テーマの定義・構成企業・MAGNIFICENT Sevenとの違いを詳しく解説します。

この記事のポイント:

  • MASHAは新しいテクノロジー株グループの造語(定義は流動的)
  • Meta、Apple、Samsung、Huawei、Alphabetなどの頭文字という説がある
  • MAGNIFICENT Sevenと構成企業が一部重複する場合がある
  • 投資テーマとして理解し、過度な集中投資は避ける

1. 米国株「MASHA(マシャ)」とは?新しい投資テーマの誕生

米国株投資では、特定の企業グループを括った投資テーマが生まれることがあります。

(1) MAGNIFICENT Sevenに続くテクノロジー株グループ

MAGNIFICENT Seven(マグニフィセント・セブン)は、米国を代表する7大テクノロジー企業を指す投資テーマです:

  • Apple
  • Microsoft
  • Alphabet(Google親会社)
  • Amazon
  • Meta(旧Facebook)
  • NVIDIA
  • Tesla

これらの企業は2020年代前半に米国株市場を牽引しました。

MASHA(マシャ)は、MAGNIFICENT Sevenに続く新しいテクノロジー株グループとして、一部の投資家やアナリストの間で注目されています。

(2) なぜ今MASHAが注目されているのか

MAGNIFICENT Sevenの構成企業は、すでに時価総額が巨大化しており、今後の成長余地が限られているという見方があります。

投資家は「次の成長株」を探しており、新しい投資テーマとしてMASHAが提案されています。ただし、MASHAは公式な企業グループ分類ではなく、定義が流動的な点に注意が必要です。

2. MASHAの定義と構成企業

MASHAの定義は情報源により異なります。

(1) MASHAという名称の由来(複数の解釈)

MASHAは、以下の企業の頭文字を取ったものと言われています:

  • M: Meta Platforms(旧Facebook)
  • A: Apple
  • S: Samsung(韓国企業)
  • H: Huawei(中国企業)
  • A: Alphabet(Google親会社)

別の解釈では、以下のような構成企業が提案されています:

  • M: Microsoft
  • A: Apple
  • S: Salesforce
  • H: HP(ヒューレット・パッカード)
  • A: AMD

MASHAは公式な企業グループ分類ではなく、アナリストや投資家が提案する造語です。そのため、情報源により定義が異なります。

(2) 構成企業の候補(Meta、Apple、Samsung、Huawei、Alphabet等)

MASHAの候補企業として挙げられることが多いのは:

  • Meta Platforms: SNS・メタバース・AI事業
  • Apple: iPhone・Mac・ウェアラブルデバイス
  • Alphabet: Google検索・広告・クラウド・AI
  • Samsung: 半導体・スマートフォン(韓国企業)
  • Huawei: 通信機器・スマートフォン(中国企業)

ただし、SamsungとHuaweiは米国市場に上場していないため、日本の証券会社では直接購入できません。

(3) 定義の流動性と注意点

MASHAは比較的新しい造語で、定義が確立していません。投資判断をする際は、以下の点に注意してください:

  • 公式な企業グループではない: 証券取引所や金融庁が認定した分類ではない
  • 情報源の確認が重要: アナリストレポートや証券会社の情報を複数確認する
  • 構成企業が変わる可能性: 時間とともに定義が変化する可能性がある

3. MASHAを構成する企業の特徴

MASHAの候補企業の特徴を見てみましょう(米国市場に上場している企業に絞ります)。

(1) Meta Platforms(旧Facebook)の事業内容と財務状況

Meta Platformsは、Facebook・Instagram・WhatsAppを運営するSNS企業です。近年はメタバース事業とAI開発に注力しています。

主な財務指標(2025年時点):

  • 時価総額: 約1兆ドル超
  • 売上高: 年間約1,300億ドル
  • 主な収益源: 広告収入(全体の90%以上)

※最新の財務データはMeta Investor Relationsで確認できます。

(2) Appleの事業内容と財務状況

Appleは、iPhone・Mac・iPad・Apple Watchなどを展開するハードウェア・ソフトウェア企業です。

主な財務指標(2025年時点):

  • 時価総額: 約3兆ドル超(世界最大級)
  • 売上高: 年間約3,800億ドル
  • 主な収益源: iPhone(全体の50%以上)、サービス事業(約20%)

※最新の財務データはApple Investor Relationsで確認できます。

(3) その他候補企業の特徴

Alphabet(Google親会社):

  • 主な事業: Google検索・広告・クラウド(Google Cloud)・AI
  • 時価総額: 約2兆ドル超
  • 主な収益源: 広告収入(全体の80%以上)

Samsung・Huawei:

  • 米国市場に上場していないため、日本の証券会社では直接購入不可
  • ADR(米国預託証券)やETF経由での投資が選択肢

(4) 共通するビジネスモデルと成長ドライバー

MASHA候補企業に共通する特徴:

  • テクノロジー企業: IT・ソフトウェア・ハードウェア・AI分野
  • 高い時価総額: すでに大型株(時価総額1兆ドル前後以上)
  • 成長ドライバー: AI・クラウド・メタバース・5G等の技術革新

ただし、すでに巨大化しているため、今後の成長率は中小型株より低い可能性があります。

4. MAGNIFICENT Sevenとの違いを比較

MASHAとMAGNIFICENT Sevenを比較します。

(1) 構成企業の違い

グループ 構成企業(例)
MAGNIFICENT Seven Apple、Microsoft、Alphabet、Amazon、Meta、NVIDIA、Tesla
MASHA Meta、Apple、Samsung、Huawei、Alphabet(定義により異なる)

重複企業: Meta、Apple、Alphabetは両方のグループに含まれる可能性が高いです。

(2) 時価総額と成長性の比較

MAGNIFICENT Sevenの時価総額合計は約10兆ドル以上(2025年時点)で、米国株市場全体の約30%を占めます。

MASHAの時価総額は定義により異なりますが、主要企業(Meta、Apple、Alphabet)の合計で約6兆ドル以上です。

(3) リスク・リターン特性の違い

項目 MAGNIFICENT Seven MASHA
企業数 7社 5社程度(定義により変動)
セクター テクノロジー中心 テクノロジー中心
時価総額 超大型株 超大型株(一部中型株)
ボラティリティ 高め 高め

両グループともテクノロジー株中心のため、リスク・リターン特性は似ています。

5. MASHA投資の注意点とリスク管理

MASHA投資にはリスクがあります。

(1) テクノロジー株特有の高ボラティリティ

テクノロジー株は高い成長性がある一方、株価変動(ボラティリティ)も大きいです。

例えば、Meta Platformsの株価は2022年に約50%下落しましたが、2023年には約150%上昇しました。このような大きな変動に耐えられるリスク許容度が必要です。

(2) 特定グループへの集中投資リスク

MASHAとMAGNIFICENT Sevenは構成企業が重複するため、両方に投資すると実質的な集中投資になります。

ポートフォリオ全体のセクター配分を確認し、テクノロジー株への過度な偏りを避けることが重要です。

(3) 為替リスク(ドル円変動の影響)

米国株投資では、ドル建て資産のため為替リスクがあります。

例えば:

  • 株価が10%上昇しても、ドル円が10%円高になれば円建てリターンはゼロ
  • 株価が横ばいでも、ドル円が10%円安になれば円建てリターンは10%

為替リスクを理解した上で投資することが重要です。

(4) 個別投資 vs ETF投資の選択

MASHA銘柄への投資方法は2つあります:

投資方法 メリット デメリット
個別株 銘柄選択の自由度が高い リスクが大きい、管理が大変
ETF 分散投資でリスク抑制 銘柄選択の自由度が低い

初心者はETFから始めるのが推奨されます(SBI証券「米国テクノロジー株投資ガイド」)。

(5) 分散投資の重要性

MASHAやMAGNIFICENT Sevenはテクノロジー株中心のため、他セクター(ヘルスケア・金融・エネルギー等)とのバランスが重要です。

全体のポートフォリオで、テクノロジー株の比率を30%以下に抑えるなど、分散投資を心がけましょう(日本経済新聞「米国テクノロジー株のリスク」)。

6. まとめ:MASHAへの投資判断のポイント

MASHAは新しい投資テーマですが、定義が流動的な点に注意が必要です。

投資判断のポイント:

  • MASHAは公式な企業グループではなく、定義が確立していない
  • Meta、Apple、Alphabetなど、MAGNIFICENT Sevenと重複する企業が多い
  • 過度な集中投資を避け、ポートフォリオ全体のバランスを考える
  • 個別株よりもETF投資で分散する方がリスクを抑えられる

次のアクション:

  • 複数の情報源でMASHAの定義を確認する
  • MAGNIFICENT Sevenと重複する企業を把握する
  • ポートフォリオのテクノロジー株比率を確認する
  • 長期投資の観点で、分散投資を心がける

投資テーマとして理解し、情報収集を続けながら慎重に判断しましょう。投資判断は最新情報を確認の上、ご自身の責任で行ってください。

よくある質問

Q1MASHAという名称はどこから来たのですか?

A1MASHAは複数の解釈があり、定義が流動的です。Meta、Apple、Samsung、Huawei、Alphabetなどの頭文字という説があります。公式な企業グループ分類ではないため、情報源の確認が重要です。

Q2MASHA銘柄への投資は個別株とETFのどちらが良いですか?

A2個別株は銘柄選択の自由度が高いですが、リスクも大きいです。ETFは分散投資でリスクを抑えられます。投資経験・リスク許容度・資産額に応じて選択しましょう。初心者はETFから始めるのが推奨されます。

Q3MASHA投資の主なリスクは何ですか?

A3テクノロジー株の高ボラティリティ、特定グループへの集中投資リスク、為替リスク(ドル円変動)が主なリスクです。また、MASHAは定義が流動的で情報の不確実性がある点にも注意が必要です。

Q4MAGNIFICENT SevenとMASHAは併用できますか?

A4併用可能ですが、Meta・Apple・Alphabetなど構成企業が重複するため、実質的な集中投資になります。ポートフォリオ全体のセクター配分を確認し、テクノロジー株への過度な偏りを避けましょう。他セクターとのバランスが重要です。

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