米国株ファンド選び方|投資信託・ETF・NISA活用

公開日: 2025/10/20

米国株ファンド、どう選ぶ?

米国株に投資したいけれど、「個別株とファンドどちらがいいの?」「投資信託とETFの違いは?」「NISA で買える?」と迷っている方も多いのではないでしょうか。

米国株ファンドは、初心者でも少額から分散投資できる便利な商品です。しかし、信託報酬や税制、為替リスクなど、理解しておくべきポイントがいくつかあります。

この記事では、米国株ファンドの基礎知識、投資信託とETFの違い、選び方のポイント、税制・手数料の注意点を詳しく解説します。

この記事のポイント:

  • 米国株ファンドは分散投資が自動で行われ、少額から投資可能
  • 投資信託は証券会社・銀行で購入、ETFは取引所で購入
  • インデックスファンドは信託報酬が低く、長期投資に適している
  • NISA対応ファンドを選べば税制面でメリット大

米国株ファンドとは何か?

米国株ファンドとは、米国の株式市場に投資する投資信託やETF(上場投資信託)のことです。個別株を自分で選ぶのではなく、プロが運用するファンドに資金を預け、複数の銘柄に分散投資します。

代表的な米国株ファンドとしては、S&P500指数に連動するインデックスファンドや、全米株式市場に投資するETFなどがあります。

米国株ファンドのメリット・デメリット

分散投資が自動で行われる

米国株ファンドの最大のメリットは、プロが複数の銘柄に分散投資してくれることです。個別株を自分で選ぶ必要がなく、リスクを抑えながら米国株全体の成長を享受できます。

例えば、S&P500連動ファンドなら、Apple、Microsoft、Amazonなど米国を代表する500社に自動的に分散投資されます。

少額から投資可能

投資信託なら100円から購入できる証券会社もあります。少額から積立投資を始めることで、ドルコスト平均法の効果も期待できます。

信託報酬コストがかかる

米国株ファンドには、年率で信託報酬(運用管理費用)がかかります。インデックスファンドなら年率0.1〜0.2%程度、アクティブファンドなら1〜2%程度が一般的です。

長期投資では、信託報酬の差が大きなコスト差になるため、低コストファンドを選ぶことが重要です。

投資信託とETFの違い

購入方法の違い(投資信託は証券会社・銀行、ETFは証券取引所)

  • 投資信託: 証券会社や銀行で購入。1日1回の基準価額で売買。
  • ETF: 証券取引所で株式のようにリアルタイム売買。

投資信託は積立設定が簡単で、初心者向けです。ETFはリアルタイム売買ができるため、タイミングを重視する投資家に向いています。

最低購入額の違い

  • 投資信託: 100円〜(ネット証券)
  • ETF: 1口〜(銘柄により数千円〜数万円)

少額から始めたい場合は、投資信託がおすすめです。

手数料の違い

  • 投資信託: 購入時手数料(ノーロードなら無料)、信託報酬
  • ETF: 売買手数料(証券会社により異なる)、信託報酬

ノーロード(購入時手数料無料)の投資信託を選べば、手数料を抑えられます。

選び方のポイント

インデックスファンド vs アクティブファンド

  • インデックスファンド: 指数(S&P500、全米株式など)に連動することを目指す。信託報酬が低い。
  • アクティブファンド: プロが銘柄を選定し、指数を上回るリターンを目指す。信託報酬が高い。

長期投資では、低コストのインデックスファンドが有利とされています。

信託報酬の比較

ファンド名 信託報酬(年率) 連動指数
eMAXIS Slim米国株式(S&P500) 0.09372%以内 S&P500
楽天・全米株式インデックス・ファンド 0.162%程度 CRSP USトータル・マーケット・インデックス
SBI・V・S&P500インデックス・ファンド 0.0938%程度 S&P500

※2025年10月時点。最新情報は各運用会社の公式サイトをご確認ください。

信託報酬は長期的なコストに直結するため、できるだけ低いファンドを選びましょう。

分配金方針(再投資型・分配型)

  • 再投資型: 分配金を自動的に再投資。複利効果で資産を増やす。
  • 分配型: 分配金を定期的に受け取る。定期収入が欲しい人向け。

長期的な資産形成を目指すなら、再投資型がおすすめです。

税制・手数料の注意点

NISA対応ファンドの選び方

NISA(つみたて投資枠、成長投資枠)で購入すれば、売却益や分配金が非課税になります。

  • つみたて投資枠: 金融庁が認めた低コストインデックスファンドのみ
  • 成長投資枠: 投資信託、ETF、個別株も購入可能

つみたてNISAで毎月定額購入するのが、初心者には最も手軽でお得な方法です。

為替リスクとヘッジ有無

米国株ファンドは、ドル建て資産のため為替リスクがあります。

  • 為替ヘッジなし: 為替変動の影響を受ける。円安時は利益増、円高時は利益減。
  • 為替ヘッジあり: 為替変動の影響を抑える。ただしヘッジコストがかかる。

長期投資なら、為替変動は平準化される傾向があるため、為替ヘッジなしのファンドが一般的です。

購入時手数料と信託報酬

  • ノーロード: 購入時手数料無料(ネット証券では一般的)
  • 信託報酬: 年率0.1〜2%(ファンドにより異なる)

ネット証券でノーロードの低コストインデックスファンドを選べば、コストを大幅に削減できます。

まとめ:自分に合ったファンド選び

米国株ファンドは、初心者でも少額から分散投資できる便利な商品です。投資信託とETFの違いを理解し、信託報酬が低いインデックスファンドを選ぶことが重要です。

次のアクション:

  • つみたてNISAで eMAXIS Slim米国株式(S&P500)などの低コストファンドを毎月積立
  • 証券会社の口座を開設し、ノーロードファンドを選ぶ
  • 長期的な視点で、ドルコスト平均法を活用
  • 為替リスクを理解し、為替ヘッジなしのファンドで長期投資

個別株とファンドのどちらを選ぶかは、投資経験や時間、リスク許容度により異なります。初心者や時間がない方は、まずファンドで米国株投資をスタートすることをおすすめします。

よくある質問

Q1米国株ファンドと個別株、どちらがいい?

A1初心者・時間がない人はファンドで分散投資がおすすめです。銘柄選定を楽しみたい・高リターン狙いなら個別株も検討できます。

Q2NISAで米国株ファンドは買える?

A2つみたて投資枠ならインデックスファンド、成長投資枠ならETFや個別株も購入可能です。

Q3為替リスクはどう対処すればいい?

A3ドルコスト平均法で分散購入、または為替ヘッジ型ファンドを選択できます。長期投資なら為替変動は平準化される傾向があります。

Q4おすすめの購入方法は?

A4つみたてNISAで毎月定額購入がおすすめです。eMAXIS Slim米国株式(S&P500)などの低コストインデックスファンドが人気です。

関連記事