米国株検索サイト比較|無料ツールと日本語対応を解説

公開日: 2025/10/19

米国株検索サイトの必要性

米国株投資を始めると、「どの銘柄に投資すべきか」「配当利回りの高い銘柄はどれか」「成長率の高い企業はどれか」といった疑問が次々と浮かんできます。米国株は約5,000銘柄以上が上場しており、すべてを手作業で調べることは現実的ではありません。

このような場合に役立つのが、米国株検索サイト・スクリーニングツールです。条件を指定して銘柄を絞り込むことで、効率的に投資候補を見つけることができます。この記事では、無料・有料、日本語・英語対応のツールを比較し、使い分け方を解説します。

この記事のポイント:

  • 米国株検索サイトは効率的な銘柄選定に必須のツール
  • Yahoo Finance、Finvizなどの英語サイトが情報量豊富だが、日本語対応サイトも増えている
  • SBI証券・楽天証券などの証券会社ツールは日本語対応で初心者に使いやすい
  • 個人投資家なら無料ツールで十分、プロ向けには有料ツールが有用

(1) 効率的な銘柄選定のために

米国株は約5,000銘柄以上が上場しており、個別に調べるのは非効率です。米国株検索サイトを使えば、以下のような条件で銘柄を絞り込むことができます:

  • 時価総額(大型株・中小型株)
  • 配当利回り(3%以上、5%以上など)
  • セクター(テクノロジー、ヘルスケア、金融など)
  • PER(株価収益率)・PBR(株価純資産倍率)
  • 売上成長率・利益成長率

(2) 条件絞り込み(スクリーニング)機能

スクリーニング機能とは、複数の条件を組み合わせて銘柄を絞り込む機能です。例えば、「配当利回り4%以上、時価総額100億ドル以上、PER20倍以下」といった条件で検索することで、高配当かつ割安な大型株を見つけることができます。

(3) 日本語対応の重要性

英語が読める投資家でも、日本語サイトの方が情報収集が早く、正確です。近年では、株探米国株版、TradingView、証券会社のスクリーニングツールなど、日本語対応のツールも増えています。

無料で使える米国株検索サイト3選

(1) Yahoo Finance(英語・最も情報が充実)

Yahoo Financeは、米国株検索サイトの中で最も人気があり、情報量が豊富です。リアルタイム株価、財務データ、チャート、ニュースなど、無料で利用できます。

主な機能:

  • リアルタイム株価・チャート
  • 財務諸表(損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書)
  • アナリスト予想・レーティング
  • ニュース・プレスリリース
  • スクリーニング機能

デメリット:

  • 英語のみ(日本語非対応)
  • モバイル版は一部機能が制限される

(2) Finviz(英語・スクリーニング機能が強力)

Finvizは、高度なスクリーニング機能とヒートマップが特徴の無料サイトです。視覚的に市場全体の動きを把握でき、条件絞り込みも簡単です。

主な機能:

  • 高度なスクリーニング機能(60以上の条件で絞り込み可能)
  • ヒートマップ(市場全体の騰落を視覚化)
  • チャート・テクニカル指標
  • ニュース・インサイダー取引情報

デメリット:

  • 英語のみ(日本語非対応)
  • 無料版ではリアルタイムデータが遅延する

(3) TradingView(日本語対応・チャート重視)

TradingViewは、チャート分析に特化したツールで、日本語にも対応しています。テクニカル分析を重視する投資家に人気があります。

主な機能:

  • 高機能チャート(インジケーター豊富)
  • コミュニティ機能(他の投資家のアイデアを参考にできる)
  • アラート機能(株価が一定水準に達すると通知)
  • スクリーニング機能

デメリット:

  • 無料版では一部機能が制限される
  • ファンダメンタル分析よりチャート重視

(4) 株探米国株版(日本語・初心者向け)

株探米国株版は、日本の株探が提供する米国株情報サイトです。日本語で米国株の情報収集ができるため、初心者に使いやすいです。

主な機能:

  • 日本語での銘柄検索
  • スクリーニング機能(配当利回り、時価総額など)
  • ニュース・決算情報
  • ランキング(時価総額、配当利回りなど)

デメリット:

  • 英語サイトと比べて情報量が少ない
  • 詳細な財務分析機能は限定的

(5) 各サイトの特徴比較表

サイト名 言語 無料/有料 強み デメリット
Yahoo Finance 英語 無料 情報量豊富 英語のみ
Finviz 英語 無料/有料 スクリーニング強力 英語のみ
TradingView 日本語対応 無料/有料 チャート分析 無料版は機能制限あり
株探米国株版 日本語 無料 日本語対応 情報量少なめ

日本の証券会社のスクリーニングツール

(1) SBI証券の米国株スクリーナー

SBI証券は、日本で最も多くの米国株を取り扱っており、スクリーニングツールも充実しています。口座開設者なら無料で利用できます。

主な機能:

  • 日本語での銘柄検索
  • 条件絞り込み(配当利回り、時価総額、PERなど)
  • SBI証券で取扱いのある銘柄に絞り込み可能
  • 買付ランキング(日本人投資家に人気の銘柄がわかる)

メリット:

  • 日本語対応で使いやすい
  • SBI証券の口座と連携しており、そのまま注文可能
  • 取扱銘柄に絞り込めるため、実際に買える銘柄だけを表示できる

(2) 楽天証券の銘柄検索

楽天証券も、米国株のスクリーニングツール「スーパースクリーナー(米国株)」を提供しています。

主な機能:

  • 日本語での銘柄検索
  • 条件絞り込み機能
  • チャート・財務情報の表示
  • 買付ランキング

メリット:

  • 楽天証券のインターフェースに慣れている人には使いやすい
  • 口座連携で注文がスムーズ

(3) マネックス証券の米国株ツール

マネックス証券は、「銘柄スカウター米国株」という高機能な分析ツールを提供しています。

主な機能:

  • 詳細な財務分析(10年分のデータ)
  • 同業他社比較
  • レポート機能

メリット:

  • 詳細な財務分析が可能
  • 同業他社比較で銘柄を相対評価できる

(4) 証券会社ツールのメリット(日本語・口座連携)

証券会社のスクリーニングツールは、以下のメリットがあります:

  • 日本語対応:英語が苦手でも使いやすい
  • 口座連携:検索結果からそのまま注文できる
  • 取扱銘柄に絞り込み可能:実際に買える銘柄だけを表示
  • 無料:口座開設者なら追加費用なし

有料ツールと無料ツールの違い

(1) Bloomberg Terminal(プロ向け高機能)

Bloomberg Terminalは、機関投資家やプロトレーダー向けの高機能ツールです。月額数十万円と高額ですが、リアルタイムデータ、詳細な分析機能、ニュース配信など、すべてが揃っています。

個人投資家にはコストが高すぎるため、通常は利用されません。

(2) Morningstar Premium(詳細分析)

Morningstar Premiumは、詳細なファンダメンタル分析とアナリストレーティングが利用できる有料サービスです。月額数千円程度で、個人投資家でも利用可能です。

(3) TradingView Pro(リアルタイムデータ)

TradingView Proは、無料版よりも高機能で、リアルタイムデータ、複数チャート表示、アラート数の増加などが利用できます。月額1,000円〜数千円程度です。

(4) 無料ツールで十分なケース・有料が必要なケース

個人投資家の場合、無料ツールで十分な場合が多いです。Yahoo Finance、Finviz、株探米国株版、証券会社のツールを組み合わせれば、必要な情報はほぼ揃います。

有料ツールが必要なのは、以下のような場合です:

  • リアルタイムデータが必須(デイトレード・短期売買)
  • 高度なテクニカル分析を行いたい(TradingView Pro)
  • 詳細なファンダメンタル分析が必要(Morningstar Premium)

米国株検索サイトの使い分け方

(1) 初心者:株探米国株版・証券会社ツール

投資初心者には、株探米国株版証券会社のスクリーニングツールがおすすめです。日本語対応で使いやすく、基本的な情報収集には十分です。

推奨戦略:

  • 株探米国株版で日本語ニュースをチェック
  • SBI証券・楽天証券のスクリーナーで銘柄を絞り込み
  • Yahoo Financeで財務データを確認(英語に慣れてきたら)

(2) 中級者:Yahoo Finance・Finviz

投資経験が2〜5年の中級者には、Yahoo FinanceFinvizの組み合わせがおすすめです。英語サイトですが、情報量が豊富で、高度なスクリーニングが可能です。

推奨戦略:

  • Finvizでスクリーニング(配当利回り、PERなどの条件指定)
  • Yahoo Financeで財務諸表・アナリスト予想を確認
  • TradingViewでチャート分析

(3) 上級者:Bloomberg・TradingView Pro

投資経験が豊富な上級者やデイトレーダーには、TradingView Proなどの有料ツールが有用です。リアルタイムデータや高度なチャート分析機能が利用できます。

(4) 目的別の使い分け(スクリーニング・チャート分析・ニュース収集)

目的別に使い分けることで、効率的に情報収集できます:

目的 おすすめツール
スクリーニング(条件絞り込み) Finviz、SBI証券スクリーナー
チャート分析 TradingView
ニュース収集 Yahoo Finance、株探米国株版
財務分析 Yahoo Finance、マネックス証券銘柄スカウター
配当情報 Yahoo Finance、SBI証券

まとめ:自分に合った検索サイトの選び方

米国株検索サイトは、効率的な銘柄選定に欠かせないツールです。英語サイト(Yahoo Finance、Finviz)は情報量が豊富ですが、日本語対応サイト(株探米国株版、証券会社ツール)も充実してきています。

次のアクション:

  • 初心者は株探米国株版またはSBI証券・楽天証券のスクリーニングツールから始める
  • 中級者はYahoo FinanceとFinvizを組み合わせて使う
  • チャート分析にはTradingViewを活用する
  • 個人投資家なら無料ツールで十分、必要に応じて有料ツールを検討する

自分の投資スタイルと英語力に応じて、複数のツールを使い分けることで、効率的に米国株投資を進めることができます。投資判断は自己責任で行い、ツールはあくまで情報収集の手段として活用しましょう。

よくある質問

Q1初心者におすすめの米国株検索サイトは?

A1株探米国株版(日本語)または証券会社(SBI証券・楽天証券など)のスクリーニングツールが使いやすいです。日本語対応で、口座連携により注文もスムーズです。

Q2米国株検索サイトは英語必須?

A2必須ではありません。株探米国株版、TradingView、証券会社ツールは日本語対応です。ただし、Yahoo FinanceやFinvizは英語のみです。

Q3無料の米国株検索サイトで十分?

A3個人投資家なら無料で十分です。Yahoo Finance、Finviz、株探米国株版で必要な情報は揃います。プロトレーダーや機関投資家向けには有料ツールが有用です。

Q4スマホ・モバイル対応の米国株検索サイトは?

A4Yahoo Finance、TradingView、証券会社アプリ(SBI証券・楽天証券など)がモバイル対応しています。Finvizはモバイル版では機能制限があります。

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