米国株の取引時間・スケジュールを知る重要性
米国株に投資しているけれど、「今日は取引できるのかな?」「決算発表はいつだろう?」と迷ったことはありませんか?
米国市場は日本と時差があり、取引時間が日本時間の夜間から早朝になります。さらに、サマータイム(夏時間)により年に2回取引時間が変わります。また、米国の祝日は日本と異なるため、休場日を把握しておかないと注文のタイミングを逃してしまうことがあります。
この記事では、米国株の取引時間(夏時間・冬時間と日本時間対応)、2025年の休場日カレンダー、決算発表スケジュール、経済指標の発表日を網羅的に解説します。
この記事のポイント:
- 取引時間は日本時間で夏時間22:30〜5:00、冬時間23:30〜6:00
- サマータイムは3月第2日曜〜11月第1日曜で、取引時間が1時間ずれる
- 米国の祝日(独立記念日、感謝祭等)は日本と異なり休場になる
- 決算発表は四半期ごと(1・4・7・10月に集中)で、株価が大きく動く
- 雇用統計やFOMCなどの経済指標発表も株価に影響する
米国株の取引時間(夏時間・冬時間と日本時間対応)
米国株の取引時間を正確に把握することは、タイミングよく売買するために重要です。
(1) 通常取引時間(米国東部時間9:30-16:00)
米国市場(NYSE・NASDAQ)の通常取引時間は、米国東部時間(ET)で9:30〜16:00です。この時間帯が最も流動性が高く、取引が活発に行われます。
(2) 日本時間換算(夏時間22:30-5:00、冬時間23:30-6:00)
米国東部時間と日本時間の時差により、取引時間は以下のようになります:
期間 | 時差 | 日本時間 |
---|---|---|
夏時間(3月〜11月) | 13時間 | 22:30〜翌5:00 |
冬時間(11月〜3月) | 14時間 | 23:30〜翌6:00 |
日本の夜間から早朝にかけて取引が行われるため、会社員の方でも仕事後に取引できます。
(3) サマータイム(夏時間)の切り替え時期(3月第2日曜~11月第1日曜)
サマータイム(夏時間)は以下の期間に適用されます:
- 開始: 3月第2日曜 午前2:00(時計を1時間進める)
- 終了: 11月第1日曜 午前2:00(時計を1時間戻す)
2025年のサマータイム:
- 開始: 3月9日(日)
- 終了: 11月2日(日)
切り替え日前後は取引時間を間違えやすいため、注意してください。
(4) プレマーケット・アフターマーケット(時間外取引)
通常取引時間外にも、時間外取引が行われています:
時間帯 | 米国時間(ET) | 日本時間(夏) | 日本時間(冬) |
---|---|---|---|
プレマーケット | 4:00〜9:30 | 17:00〜22:30 | 18:00〜23:30 |
通常取引 | 9:30〜16:00 | 22:30〜5:00 | 23:30〜6:00 |
アフターマーケット | 16:00〜20:00 | 5:00〜9:00 | 6:00〜10:00 |
時間外取引は流動性が低く、価格変動が大きいため、初心者の方は通常取引時間での売買をおすすめします。
(5) 証券会社別の注文締切時間
日本の主要ネット証券では、24時間注文を受け付けていますが、約定は米国市場が開いている時間のみです。
- SBI証券: 24時間注文可能、約定は通常取引時間内
- 楽天証券: 24時間注文可能、約定は通常取引時間内
- マネックス証券: 24時間注文可能、時間外取引にも対応
証券会社により時間外取引の対応状況が異なるため、事前に確認しましょう。
2025年の米国市場休場日カレンダー(祝日一覧)
米国市場の休場日は日本と異なります。2025年の主要休場日を把握しておきましょう。
(1) 2025年の主要休場日(元日・独立記念日・感謝祭等)
2025年 米国市場の休場日:
日付 | 祝日名 | 備考 |
---|---|---|
1月1日(水) | 元日(New Year's Day) | |
1月20日(月) | キング牧師記念日(Martin Luther King Jr. Day) | |
2月17日(月) | 大統領の日(Presidents' Day) | |
4月18日(金) | 聖金曜日(Good Friday) | |
5月26日(月) | 戦没将兵追悼記念日(Memorial Day) | |
7月4日(金) | 独立記念日(Independence Day) | |
9月1日(月) | 労働者の日(Labor Day) | |
11月27日(木) | 感謝祭(Thanksgiving Day) | |
12月25日(木) | クリスマス(Christmas) |
※祝日が土日に重なる場合、前後の平日が振替休日になることがあります。
(2) 日本の祝日との違い
米国と日本の祝日は異なります:
- 日本の祝日でも米国市場は開いている: ゴールデンウィーク、お盆、年末年始(1月2日以降)など
- 米国の祝日は日本の平日でも休場: 独立記念日(7/4)、感謝祭(11月第4木曜)など
日本の祝日に米国株を取引したい場合でも、米国市場が開いていれば取引可能です。
(3) 休場日の確認方法(NYSE・NASDAQ公式カレンダー)
休場日は以下の方法で確認できます:
- NYSE公式サイト: https://www.nyse.com/markets/hours-calendars
- NASDAQ公式サイト: https://www.nasdaq.com/
- 証券会社のカレンダー: SBI証券、楽天証券、マネックス証券などが提供
(4) 短縮取引日(クリスマスイブ等)
一部の祝日前日は短縮取引となり、通常より早く取引が終了します。
短縮取引日の例:
- クリスマスイブ(12月24日)
- 独立記念日前日(7月3日、年により異なる)
短縮取引日は、通常16:00に終了する取引が13:00(米国東部時間)に終了することがあります。事前に確認しておきましょう。
四半期決算発表スケジュール(決算シーズン)
米国企業の決算発表は、株価に大きな影響を与えます。スケジュールを把握しておくことが重要です。
(1) 決算発表シーズンとは(1・4・7・10月に集中)
米国企業の多くは、**年4回(四半期ごと)**決算を発表します。
四半期決算スケジュール:
四半期 | 会計期間 | 決算発表時期 |
---|---|---|
Q1(第1四半期) | 1〜3月 | 4月中旬〜5月上旬 |
Q2(第2四半期) | 4〜6月 | 7月中旬〜8月上旬 |
Q3(第3四半期) | 7〜9月 | 10月中旬〜11月上旬 |
Q4(第4四半期) | 10〜12月 | 1月中旬〜2月上旬 |
決算発表は通常、四半期終了後1〜2ヶ月以内に行われます。
(2) 決算発表前後の株価変動リスク
決算発表前後は、以下の理由で株価が大きく変動します:
- 好決算: 予想を上回る業績 → 株価上昇
- 悪決算: 予想を下回る業績 → 株価下落
- ガイダンス(業績見通し): 今後の見通しも重要視される
決算発表は通常、取引終了後(アフターマーケット)に行われることが多いため、翌日の取引開始時に株価が大きく動くことがあります。
(3) 決算カレンダーの確認方法(Yahoo Finance・証券会社ツール)
決算発表日は以下の方法で確認できます:
- Yahoo Finance: https://finance.yahoo.com/calendar/earnings
- Bloomberg: 決算カレンダー機能
- 証券会社ツール: SBI証券、楽天証券、マネックス証券などが提供
保有銘柄の決算発表日を事前に確認し、株価変動に備えましょう。
(4) 配当落ち日・支払日のスケジュール
配当を受け取るためには、配当落ち日(Ex-Dividend Date)の前日までに株を保有している必要があります。
配当スケジュール:
- 配当発表日: 企業が配当を発表
- 配当落ち日: この日以降に買った株は配当を受け取れない
- 配当支払日: 実際に配当が入金される日
配当落ち日には株価が配当分だけ下落することが一般的です。
主要経済指標の発表スケジュール(雇用統計・FOMC等)
経済指標の発表は、米国株式市場全体に影響を与えます。
(1) 雇用統計(毎月第1金曜日、日本時間21:30/22:30)
雇用統計は、米国の雇用情勢を示す重要な経済指標です。
- 発表日: 毎月第1金曜日
- 発表時刻: 米国東部時間8:30(日本時間22:30(夏時間)、23:30(冬時間))
- 内容: 非農業部門雇用者数(NFP)、失業率など
雇用統計の発表直後は、株価が大きく動くことがあります。
(2) FOMC(年8回、金融政策決定会合)
FOMC(連邦公開市場委員会)は、米国の金融政策を決定する会合です。
- 開催頻度: 年8回(約6週間ごと)
- 発表内容: 政策金利の決定、経済見通し、量的緩和政策
2025年のFOMC開催予定日(概算):
- 1月、3月、5月、6月、7月、9月、11月、12月
FOMC後の記者会見では、FRB議長が今後の金融政策について説明します。
(3) CPI・PCE(インフレ指標)の発表日
**CPI(消費者物価指数)とPCE(個人消費支出)**は、インフレ率を示す重要な指標です。
- CPI発表: 毎月中旬
- PCE発表: 毎月下旬
- 発表時刻: 米国東部時間8:30(日本時間22:30(夏時間)、23:30(冬時間))
インフレ率が高いとFRBが利上げする可能性が高まり、株価が下落することがあります。
(4) 経済カレンダーの活用法(SBI・楽天・マネックス)
経済指標の発表日は、証券会社が提供する経済カレンダーで確認できます。
- SBI証券: 米国株アプリ・ウェブサイトで経済カレンダーを提供
- 楽天証券: マーケットスピードで経済指標を確認
- マネックス証券: トレードステーションで経済カレンダーを提供
これらのツールを活用し、重要な経済指標の発表前後は注意深く取引しましょう。
まとめ:スケジュール管理で投資効率を上げる
米国株の取引時間は日本時間で夏時間22:30〜5:00、冬時間23:30〜6:00です。サマータイムは3月第2日曜〜11月第1日曜に適用されます。
米国の祝日(独立記念日、感謝祭等)は日本と異なるため、休場日カレンダーを確認しましょう。決算発表は四半期ごと(1・4・7・10月)に集中し、株価が大きく動きます。また、雇用統計やFOMCなどの経済指標発表も株価に影響を与えます。
次のアクション:
- サマータイムの切り替え日(3月9日・11月2日)をカレンダーに登録する
- NYSE・NASDAQ公式サイトで2025年の休場日を確認する
- 保有銘柄の決算発表日をYahoo Financeや証券会社ツールで確認する
- 雇用統計・FOMCの発表日を経済カレンダーでチェックする
スケジュールを把握することで、取引タイミングを逃さず、効率的な投資ができるようになります。