米国株デイトレで手数料負けする理由
「米国株デイトレで利益が出ているはずなのに、なぜか資産が増えない」「手数料負けしているかもしれない」──こうした悩みを抱えるデイトレーダーは少なくありません。
米国株デイトレでは、売買手数料(0.088-0.495%)と為替手数料(片道25銭前後)が往復で発生します。1日に複数回取引すると、手数料が利益を上回る「手数料負け」に陥りやすくなります。
この記事では、米国株デイトレの手数料体系・証券会社別比較・コスト削減方法を詳しく解説します。
この記事のポイント:
- デイトレでは往復手数料(0.176-0.99%)と為替手数料(往復50銭/ドル)が発生
- 1日10回取引すると手数料が1.76-9.9%に達し、手数料負けしやすい
- 外貨決済で為替手数料を削減(住信SBI利用で片道4銭)
- moomoo証券が0.088%で最安、SBI・楽天は0.495%
- 取引回数削減(スイングトレードへ移行)も有効
米国株デイトレの手数料体系
米国株デイトレでかかる手数料は、大きく3種類です。
(1) 売買手数料(0.088〜0.495%)
証券会社により売買手数料は異なります。主要証券会社の手数料は以下の通りです:
証券会社 | 売買手数料 |
---|---|
moomoo証券 | 0.088%(上限22ドル) |
SBI証券 | 0.495%(最低0ドル) |
楽天証券 | 0.495%(最低0ドル) |
マネックス証券 | 0.495%(最低0ドル) |
※2025年10月時点。最新情報は各証券会社サイトで確認してください。
(2) 為替手数料(片道25銭前後)
円貨決済の場合、円をドルに換える際に為替手数料が片道25銭/ドル程度かかります。往復で約50銭/ドルのコストが発生します。
(3) スプレッド(隠れたコスト)
スプレッド(売値と買値の差)も実質的なコストです。流動性が低い銘柄では、スプレッドが大きくなる傾向があります。
証券会社別の手数料比較
主要証券会社の実質コストを試算します。
(1) SBI証券・楽天証券・マネックス証券
SBI証券・楽天証券・マネックス証券の売買手数料は0.495%です。往復で約0.99%、為替手数料(往復50銭/ドル)を含めると、1回の取引で約1.5%程度のコストがかかります。
(2) moomoo証券(低手数料特化)
moomoo証券は売買手数料0.088%(上限22ドル)で、主要3社より大幅に安いです。往復で約0.176%、為替手数料を含めても約0.7%程度です。
(3) 実質コストの試算
1日10回取引する場合、実質コストは以下のようになります:
- SBI・楽天・マネックス: 往復0.99% × 10回 = 約9.9%
- moomoo証券: 往復0.176% × 10回 = 約1.76%
※為替手数料は含めず。外貨決済を利用すれば為替手数料を削減可能。
手数料負けを防ぐコスト削減方法
手数料負けを防ぐには、以下の方法が有効です。
(1) 外貨決済で為替手数料を削減
外貨決済に切り替えることで、為替手数料を大幅に削減できます。円貨決済(片道25銭)から外貨決済に変更すれば、取引のたびに為替手数料がかかりません。
(2) 住信SBIネット銀行の外貨積立活用
住信SBIネット銀行の外貨積立を利用すれば、為替手数料を片道4銭/ドルまで抑えられます。事前にドルを購入しておき、外貨決済で取引すれば、為替コストを最小化できます。
(3) 取引回数を減らす(スイングトレードへ移行)
デイトレードから数日〜数週間保有するスイングトレードに移行すれば、取引回数が減り、手数料負担を軽減できます。
Investopediaは「頻繁な取引は手数料で利益が相殺されやすい」と指摘しており、取引回数削減が重要です。
※出典: Investopedia「How to Avoid Pattern Day Trader Status」
デイトレに適した証券会社の選び方
デイトレに適した証券会社の選び方を解説します。
(1) 手数料の安さ
デイトレでは取引回数が多いため、手数料の安さが最重要です。moomoo証券(0.088%)が最安で、コスト重視ならmoomoo証券が第一選択肢です。
(2) 取引ツールの充実度
リアルタイムチャート・板情報・発注機能が充実している証券会社を選びましょう。マネックス証券・SBI証券はツールが充実しています。
(3) リアルタイム株価情報
デイトレではリアルタイム株価情報が必須です。多くの証券会社で無料提供されていますが、遅延情報しか見られない証券会社もあるため、事前確認が重要です。
まとめ:手数料を抑えて米国株デイトレを続けるコツ
米国株デイトレで手数料負けを防ぐには、外貨決済・低手数料証券会社(moomoo証券等)・取引回数削減が有効です。
次のアクション:
- 外貨決済に切り替え、為替手数料を削減する
- moomoo証券など低手数料証券会社を検討する
- 取引回数を減らし、スイングトレードへ移行する
手数料を抑えて、米国株デイトレを効率的に続けましょう。