米国株の値上がり率年間ランキング|調べ方とリスク管理

公開日: 2025/10/20

米国株値上がり率ランキングが注目される理由

米国株投資で高成長銘柄を探したいと考える投資家にとって、値上がり率ランキングは有効なツールです。年初来や年間の値上がり率ランキングを活用すれば、市場で注目されている銘柄を効率的に見つけられます。

この記事のポイント:

  • 値上がり率ランキングで高成長銘柄を効率的に探せる
  • Yahoo Finance、楽天証券、SBI証券などのツールで確認可能
  • 年初来リターン(YTD)や年間値上がり率で比較できる
  • 過去の値上がり率は将来の成績を保証しない(リスク管理が必須)
  • ランキング上位銘柄はボラティリティが高く、リスクも大きい可能性がある

この記事では、米国株値上がり率ランキングの見方・活用法・注意点を詳しく解説します。

(1) 高成長銘柄を効率的に探せる

値上がり率ランキングを活用すれば、数千銘柄の中から高成長銘柄を効率的に絞り込めます。特に、年初来や年間の値上がり率TOP100などを確認すれば、市場で注目されている銘柄の傾向が見えてきます。

(2) データに基づく投資判断が可能

値上がり率ランキングは、客観的なデータに基づいて投資判断を行うための材料になります。感覚や噂に頼るのではなく、実際のパフォーマンスデータを確認することで、より合理的な投資判断が可能です。

米国株値上がり率ランキングとは

(1) 年初来リターン(YTD)の定義

**年初来リターン(YTD: Year-to-Date)**とは、年初から現在までの株価上昇率です。

計算式: YTD(%)= (現在の株価 - 年初の株価)÷ 年初の株価 × 100

例:

  • 年初の株価:100ドル
  • 現在の株価:150ドル
  • YTD:(150 - 100)÷ 100 × 100 = 50%

(2) 年間値上がり率の計算方法

年間値上がり率とは、1年間(例:2024年1月1日〜2024年12月31日)の株価上昇率です。

計算式: 年間値上がり率(%)= (年末の株価 - 年初の株価)÷ 年初の株価 × 100

例:

  • 2024年1月1日の株価:100ドル
  • 2024年12月31日の株価:180ドル
  • 年間値上がり率:(180 - 100)÷ 100 × 100 = 80%

(3) ランキングデータの信頼性

値上がり率ランキングのデータは、以下のような信頼性の高いソースから取得できます:

  • Yahoo Finance:無料で利用可能、データは信頼性が高い
  • FINRA(米国金融業規制機構):公式データ
  • 証券会社(楽天証券、SBI証券など):取引所の公式データに基づく

値上がり率ランキングのデータの見方

(1) Yahoo Financeでの確認方法

Yahoo Finance(https://finance.yahoo.com/screener/)では、米国株の値上がり率ランキングを確認できます。

使い方:

  1. Yahoo Finance Screenerにアクセス
  2. 「Performance」セクションで「52 Week Change」(52週間の変化率)を選択
  3. 上位からソートして、値上がり率ランキングを確認
  4. 時価総額やセクターでフィルタリング可能

表示項目:

  • Ticker:銘柄コード
  • Price:現在の株価
  • % Change:変化率(YTD、52週間など)
  • Market Cap:時価総額

(2) 日本の証券会社での確認方法(楽天・SBI等)

日本の主要証券会社では、日本語で米国株の値上がり率ランキングを確認できます。

楽天証券:

  • 米国株ページから「値上がり率ランキング」を選択
  • 日次・週次・月次・年初来のランキングを表示
  • 日本語での銘柄名・業種表示

SBI証券:

  • 米国株スクリーナーから「騰落率」でソート
  • 時価総額・セクターでフィルタリング可能
  • チャート・財務データへのリンク

(3) 時価総額・セクター別のフィルタリング

値上がり率ランキングを見る際は、時価総額やセクターでフィルタリングすることで、より有益な情報が得られます。

時価総額による分類:

分類 時価総額 特徴
大型株 100億ドル以上 流動性が高く、安定している
中型株 20-100億ドル 成長性と安定性のバランス
小型株 20億ドル未満 高成長の可能性があるが、リスクも高い

セクター分類:

  • テクノロジー、ヘルスケア、金融、消費財、エネルギーなど

値上がり率ランキングの活用法とスクリーニング

(1) スクリーニングツールの使い方

スクリーニングツールを活用すれば、自分の投資基準に合った銘柄を効率的に探せます。

スクリーニング条件の例:

  • 年初来リターン:+50%以上
  • 時価総額:50億ドル以上(中型株以上)
  • セクター:テクノロジー、ヘルスケア
  • 出来高:1日平均100万株以上(流動性確保)

(2) 時価総額・流動性による絞り込み

値上がり率が高くても、時価総額が小さい銘柄や出来高が少ない銘柄は、流動性リスクがあります。

推奨フィルター:

  • 時価総額:10億ドル以上(小型株でも一定の規模がある企業)
  • 出来高:1日平均50万株以上(流動性確保)

これにより、売買しやすい銘柄に絞り込めます。

(3) セクター分散の重要性

値上がり率ランキング上位銘柄は、特定セクター(例:テクノロジー)に集中する傾向があります。1つのセクターに集中投資すると、セクター全体が調整局面に入った際に大きな損失を被る可能性があります。

推奨対応:

  • 複数セクターに分散投資する
  • テクノロジー、ヘルスケア、金融など、異なる特性を持つセクターを組み合わせる

値上がり率ランキングのリスクと注意点

(1) 過去実績は将来を保証しない

最も重要な注意点:過去の値上がり率が高い銘柄が、今後も上昇し続けるとは限りません。

投資の格言に「Past performance does not guarantee future results(過去の実績は将来の結果を保証しない)」というものがあります。値上がり率ランキングは、あくまで過去のデータであり、将来の株価上昇を保証するものではありません。

(2) ボラティリティの高さに注意

値上がり率ランキング上位の銘柄は、ボラティリティ(株価変動幅)が高い傾向があります。大きく上昇した銘柄は、同じくらい大きく下落する可能性もあります。

リスク管理:

  • ポートフォリオの一部(例:10-20%)に限定する
  • 損切りライン(例:購入価格から-10%)を設定する

(3) セクター偏重・流動性リスク

セクター偏重リスク:

  • 値上がり率ランキング上位は、特定セクター(例:AI関連株)に集中することがある
  • セクター全体が調整局面に入ると、一斉に下落する可能性がある

流動性リスク:

  • 小型株は取引量が少なく、売りたいときに売れない可能性がある
  • 時価総額10億ドル未満の銘柄は、流動性リスクが高い

まとめ:値上がり率ランキングを賢く活用

米国株値上がり率ランキングは、高成長銘柄を効率的に探すための有効なツールです。ただし、過去の実績が将来を保証するわけではないため、以下のポイントを守ることが重要です。

次のアクション:

  • Yahoo Finance、楽天証券、SBI証券のツールで値上がり率ランキングを確認する
  • 時価総額・出来高でフィルタリングし、流動性のある銘柄に絞り込む
  • セクター分散を意識し、1つのセクターに集中しない
  • ファンダメンタルズ分析(PER、PBR、営業CF)を併用する
  • ボラティリティの高さを理解し、損切りラインを設定する
  • ポートフォリオの一部(10-20%)に限定し、リスク管理を徹底する

値上がり率ランキングは、あくまで投資判断の材料の1つです。過去のデータに頼りすぎず、ファンダメンタルズ分析やリスク管理を組み合わせて、長期的な資産形成を目指しましょう。投資判断は自己責任で行ってください。

よくある質問

Q1値上がり率ランキングの信頼性はどうですか?

A1Yahoo Finance、FINRA(米国金融業規制機構)などの公式データは信頼性が高いです。楽天証券、SBI証券などの日本の証券会社のランキングも、取引所の公式データに基づいており、参考になります。

Q2過去の値上がり率が高い銘柄は今後も上がりますか?

A2過去の実績は将来を保証しません。値上がり率ランキングはあくまで過去のデータであり、今後の株価上昇を保証するものではありません。ファンダメンタルズ分析やリスク管理を併用することが重要です。

Q3値上がり率ランキングのスクリーニング方法は?

A3Yahoo Financeのスクリーナーで「52 Week Change」を設定し、時価総額・セクターでフィルタリングします。SBI証券や楽天証券のスクリーナーでも、騰落率・時価総額・出来高などの条件を指定して絞り込めます。

Q4値上がり益にかかる税金はどうなりますか?

A4日本では、株式の売却益(譲渡所得)に20.315%の税金がかかります。特定口座(源泉徴収あり)なら自動的に徴収されます。NISA口座なら非課税です。

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