米国株投資を始めたいけれど、どの証券会社を選べばいい?
米国株投資を検討している方の中には、「どの証券会社を選べば良いのか」と悩んでいる方も多いでしょう。手数料・取扱銘柄数・NISA対応・取引ツールなど、比較すべきポイントがたくさんあります。
この記事では、主要証券会社(SBI・楽天・マネックス等)の米国株取引条件を客観的に比較し、目的別のおすすめを解説します。
この記事のポイント:
- 売買手数料はSBI・楽天・マネックスとも約定代金の0.495%(上限22ドル)でほぼ同水準
- 為替手数料は住信SBIネット銀行経由のSBI証券が最安(片道6銭)
- 取扱銘柄数はSBI証券が約5,000銘柄で最多
- 時間外取引はマネックス証券のみ対応
1. 米国株取引の証券会社選びの重要性
証券会社によって、手数料・取扱銘柄数・サービス内容が大きく異なります。
自分の投資スタイル(長期投資・短期売買・配当重視等)に合った証券会社を選ぶことで、コストを抑え、快適に取引できます。
主要な証券会社:
- SBI証券: 取扱銘柄数が最多
- 楽天証券: 楽天ポイント還元が魅力
- マネックス証券: 時間外取引に対応
- 松井証券: 老舗の信頼性
- DMM株: シンプルな手数料体系
これらの証券会社を客観的に比較します。
2. 証券会社選びの評価基準5つ
証券会社を選ぶ際の5つの重要ポイントを確認しましょう。
(1) 売買手数料の仕組み
米国株の売買手数料は、約定代金に応じて課されます。
主要証券会社の手数料:
証券会社 | 売買手数料 |
---|---|
SBI証券 | 0.495%(最低0ドル・上限22ドル) |
楽天証券 | 0.495%(最低0ドル・上限22ドル) |
マネックス証券 | 0.495%(最低0ドル・上限22ドル) |
松井証券 | 0.495%(最低0ドル・上限22ドル) |
DMM株 | 0円 |
DMM株のみ売買手数料が無料ですが、為替手数料やスプレッドで実質的なコストがかかる点に注意してください。
(2) 為替手数料の違い
米国株を購入する際、円をドルに両替する必要があります。為替手数料は証券会社により大きく異なります。
為替手数料の比較:
証券会社 | 為替手数料(片道) |
---|---|
SBI証券(住信SBIネット銀行経由) | 6銭 |
SBI証券(通常) | 25銭 |
楽天証券 | 25銭 |
マネックス証券 | 買付時0銭(キャンペーン時) |
松井証券 | 25銭 |
DMM株 | 25銭 |
住信SBIネット銀行経由のSBI証券が最安(片道6銭)です。長期投資で大きな金額を投資する場合、為替手数料の差が大きな影響を与えます。
(3) 取扱銘柄数とETF
取扱銘柄数は、投資の選択肢の広さを示します。
取扱銘柄数の比較:
証券会社 | 取扱銘柄数(目安) | ETF本数 |
---|---|---|
SBI証券 | 約5,000銘柄 | 350本以上 |
マネックス証券 | 約4,500銘柄 | 350本以上 |
楽天証券 | 約4,700銘柄 | 350本以上 |
松井証券 | 約3,700銘柄 | 300本以上 |
DMM株 | 約1,600銘柄 | 約200本 |
SBI証券が最多の取扱銘柄数です。主要なS&P500構成銘柄やNASDAQ上場銘柄はどの証券会社でも購入できます。
(4) 取引時間(時間外取引対応)
米国市場の通常取引時間は日本時間23:30-6:00です。時間外取引(プレマーケット・アフターマーケット)に対応しているかも重要です。
時間外取引の対応状況:
証券会社 | 通常取引 | プレマーケット | アフターマーケット |
---|---|---|---|
SBI証券 | 対応 | 未対応 | 未対応 |
楽天証券 | 対応 | 未対応 | 未対応 |
マネックス証券 | 対応 | 対応 | 対応 |
松井証券 | 対応 | 未対応 | 未対応 |
DMM株 | 対応 | 未対応 | 未対応 |
マネックス証券のみ時間外取引に対応しており、日本時間の夕方〜夜(プレマーケット)や早朝(アフターマーケット)でも取引できます。
(5) スマホアプリの使いやすさ
外出先でも取引できるスマホアプリの機能は重要です。
主要証券会社のアプリ:
- SBI証券: SBI証券 米国株アプリ(リアルタイム株価・注文機能)
- 楽天証券: iSPEED for US(リアルタイム株価・銘柄検索)
- マネックス証券: マネックストレーダー米国株(時間外取引対応)
- 松井証券: 松井証券 米国株アプリ
- DMM株: DMM株アプリ
アプリの使いやすさは個人の好みによるため、デモ版や少額取引で試してから選ぶことをおすすめします。
3. 主要証券会社の手数料比較
手数料体系を詳しく見てみましょう。
(1) SBI証券の手数料体系
売買手数料: 約定代金の0.495%(最低0ドル・上限22ドル)
為替手数料: 片道25銭(住信SBIネット銀行経由なら6銭)
その他: 口座管理料無料
SBI証券の特徴:
- 取扱銘柄数が最多(約5,000銘柄)
- 住信SBIネット銀行経由で為替手数料を大幅に節約できる
- NISA口座での米国株取引に対応
(SBI証券「米国株サービス」)
(2) 楽天証券の手数料体系
売買手数料: 約定代金の0.495%(最低0ドル・上限22ドル)
為替手数料: 片道25銭
その他: 楽天ポイントで米国株購入可能
楽天証券の特徴:
- 楽天ポイントが貯まる・使える
- 楽天経済圏との連携が強い
- iSPEED for USアプリが使いやすい
(楽天証券「米国株取引」)
(3) マネックス証券の手数料体系
売買手数料: 約定代金の0.495%(最低0ドル・上限22ドル)
為替手数料: 買付時0銭(キャンペーン時、通常は25銭)
その他: 時間外取引対応
マネックス証券の特徴:
- 時間外取引(プレマーケット・アフターマーケット)に対応
- 為替手数料の買付時0銭キャンペーンを実施していることがある
- デイトレード向けのツールが充実
(マネックス証券「米国株」)
(4) その他の証券会社(松井・DMM・auカブコム)
松井証券:
- 売買手数料: 0.495%(上限22ドル)
- 老舗の信頼性、サポート体制が充実
DMM株:
- 売買手数料: 0円
- 為替手数料やスプレッドで実質的なコストあり
- 取扱銘柄数が少ない(約1,600銘柄)
auカブコム証券:
- 売買手数料: 0.495%(上限22ドル)
- Pontaポイント還元あり
4. 取扱銘柄数・取引ツールの違い
取扱銘柄数と取引ツールを比較します。
(1) 取扱銘柄数の比較
SBI証券が約5,000銘柄で最多です。マネックス証券・楽天証券も約4,500-4,700銘柄と豊富です。
主要なS&P500構成銘柄・NASDAQ上場銘柄はどの証券会社でも購入できますが、小型株・新興企業株を取引したい場合はSBI証券が有利です。
(2) 時間外取引の対応状況
マネックス証券のみが時間外取引に対応しています。
時間外取引のメリット:
- 日本時間の夕方〜夜(プレマーケット)や早朝(アフターマーケット)でも取引可能
- 決算発表後の値動きに即座に対応できる
短期売買やデイトレードを行う方にはマネックス証券が適しています。
(3) スマホアプリ・取引ツールの機能
各社ともスマホアプリを提供していますが、機能は異なります。
重要な機能:
- リアルタイム株価表示
- 銘柄検索・スクリーニング
- 注文(成行・指値)
- ポートフォリオ管理
- ニュース・企業情報
アプリの使いやすさは実際に試してから判断することをおすすめします。
5. NISA対応状況とポイント還元
NISA口座とポイント還元の状況を確認しましょう。
(1) 各社のNISA対応状況
主要証券会社はすべてNISA口座での米国株取引に対応しています。
NISA対応状況:
証券会社 | NISA対応 | 成長投資枠 |
---|---|---|
SBI証券 | 対応 | 個別株・ETF可能 |
楽天証券 | 対応 | 個別株・ETF可能 |
マネックス証券 | 対応 | 個別株・ETF可能 |
松井証券 | 対応 | 個別株・ETF可能 |
DMM株 | 対応 | 個別株・ETF可能 |
NISA口座なら、配当金や売却益が非課税になります(ただし、米国での源泉徴収10%は避けられません)。
(2) 楽天ポイント・Pontaポイント等の還元
ポイント還元プログラムがある証券会社:
- 楽天証券: 楽天ポイントが貯まる・使える(楽天経済圏ユーザーに有利)
- auカブコム証券: Pontaポイント還元あり
- SBI証券: Vポイントと連携
楽天市場や楽天カードを日常的に使っている方なら、楽天証券でポイント還元の恩恵を最大化できます。
6. まとめ:目的別おすすめ証券会社
証券会社選びは、自分の投資スタイルに合わせることが重要です。
目的別のおすすめ:
- 手数料を最安にしたい: SBI証券(住信SBIネット銀行経由で為替手数料6銭)
- 楽天経済圏を活用したい: 楽天証券(楽天ポイント還元)
- 時間外取引をしたい: マネックス証券(プレ・アフター対応)
- 取扱銘柄数を重視: SBI証券(約5,000銘柄)
- サポート重視: 松井証券(老舗の信頼性)
次のアクション:
- 自分の投資スタイル(長期・短期・配当重視)を明確にする
- 複数の証券会社で口座開設し、使いやすいものをメインにする
- NISA口座を活用して税負担を軽減する
- 少額から始めて、各社のサービスを比較する
証券会社は複数開設しても問題ありません。まずは少額で試してから、メインの証券会社を決めましょう。投資判断は最新情報を確認の上、ご自身の責任で行ってください。