米国株式市場の年末年始取引スケジュールの重要性
「米国株式市場は年末年始いつ休場?」「クリスマスや元旦も取引できる?」と疑問に思ったことはありませんか。
米国株投資を行っている日本人投資家にとって、年末年始の取引スケジュールは重要です。米国と日本では祝日が異なるため、クリスマス(12/25)や元旦(1/1)に米国市場は休場となりますが、日本市場は開いている日もあります。
この記事では、2025-2026年の米国株式市場の年末年始休場日・取引時間の変更・注意点を解説します。
この記事のポイント:
- 米国株式市場はクリスマス(12/25)と元旦(1/1)が完全休場
- 感謝祭(11月第4木曜)翌日は短縮取引(Early Close)
- 通常の取引時間は日本時間23:30-翌6:00(サマータイム時は22:30-翌5:00)
- 米国市場休場日でも日本の証券会社で注文可能だが、執行は次の営業日
- 年末年始は取引量が減少し、ボラティリティ(価格変動)が高まる傾向
(1) 米国と日本の祝日・休場日の違い
米国と日本では祝日が異なるため、年末年始の休場日も異なります。
主な違い:
祝日 | 米国 | 日本 |
---|---|---|
クリスマス(12/25) | 休場 | 営業日(祝日ではない) |
大晦日(12/31) | 営業日 | 休場(大納会後は休場) |
元旦(1/1) | 休場 | 休場 |
1/2~1/3 | 営業日 | 休場(年末年始休暇) |
米国市場がクリスマスで休場でも、日本市場は営業しているため、日本株は取引できます。逆に、1/2~1/3は日本市場が休場でも、米国市場は営業しています。
(2) 年末年始の取引計画を立てる理由
年末年始の取引計画を立てることで、以下のメリットがあります:
取引計画のメリット:
- 休場日を把握し、注文タイミングを計画できる
- 取引量減少による流動性低下を考慮できる
- ボラティリティ上昇に備えたリスク管理ができる
- 配当権利確定日と休場日の関係を確認できる
(3) 時差による取引時間の確認方法
米国と日本の時差は通常14時間(サマータイム時は13時間)です。
通常時(11月~3月):
- 米国東部時間9:30~16:00 → 日本時間23:30~翌6:00
サマータイム時(3月~11月):
- 米国東部時間9:30~16:00 → 日本時間22:30~翌5:00
サマータイムは3月第2日曜から11月第1日曜まで適用されます。
2025-2026年の米国株式市場 年末年始休場日一覧
(1) クリスマス(12/25):完全休場
**クリスマス(12/25)**は、米国株式市場が完全休場となります。
2025-2026年のクリスマス休場:
- 2025年12月25日(木):完全休場
- 2026年12月25日(金):完全休場
クリスマスイブ(12/24)は通常営業の年もありますが、短縮取引となる場合もあります。NYSE・NASDAQ公式サイトで最新情報を確認しましょう。
(2) 元日(1/1):完全休場
**元旦(1/1)**は、米国株式市場が完全休場となります。
2025-2026年の元旦休場:
- 2026年1月1日(木):完全休場
- 2027年1月1日(金):完全休場
元旦の翌営業日(通常1/2)から取引が再開されます。
(3) 感謝祭(11月第4木曜)とその前後
**感謝祭(Thanksgiving Day)**は、米国の重要な祝日で、11月第4木曜日に設定されています。
感謝祭の休場スケジュール:
- 感謝祭当日(11月第4木曜):完全休場
- 感謝祭翌日(金曜、ブラックフライデー):短縮取引(Early Close)
2025年の感謝祭:
- 11月27日(木):完全休場
- 11月28日(金):短縮取引(日本時間23:30~翌2:00頃、通常より早期終了)
※短縮取引の終了時刻は年により異なるため、NYSE公式サイトで確認してください。
(4) その他の祝日(マーティン・ルーサー・キング・デー等)
年末年始以外にも、米国株式市場が休場となる祝日があります。
米国株式市場の主要休場日(2025年):
祝日 | 日付 | 備考 |
---|---|---|
元旦 | 1月1日(水) | 完全休場 |
マーティン・ルーサー・キング・デー | 1月20日(月) | 完全休場 |
プレジデンツデー | 2月17日(月) | 完全休場 |
グッドフライデー | 4月18日(金) | 完全休場 |
メモリアルデー | 5月26日(月) | 完全休場 |
独立記念日 | 7月4日(金) | 完全休場 |
レイバーデー | 9月1日(月) | 完全休場 |
感謝祭 | 11月27日(木) | 完全休場 |
クリスマス | 12月25日(木) | 完全休場 |
※祝日が土日にかかる場合、振替休日が設定されることがあります。
(5) 日本時間での休場日カレンダー
米国市場の休場日を日本時間で確認すると、以下のようになります:
2025年12月~2026年1月の取引スケジュール(日本時間):
日付 | 米国市場 | 日本市場 |
---|---|---|
12/24(水) | 通常営業 | 営業日 |
12/25(木) | 休場 | 営業日 |
12/26(金) | 通常営業 | 営業日 |
12/31(水) | 通常営業 | 大納会後休場 |
1/1(木) | 休場 | 休場 |
1/2(金) | 通常営業 | 休場 |
1/3(土) | 土曜(休場) | 休場 |
年末年始の取引時間変更と短縮取引日
(1) 通常の取引時間(日本時間23:30-翌6:00)
通常、米国株式市場の取引時間は以下の通りです:
通常時(11月~3月):
- プレマーケット:日本時間20:00~23:30
- 通常取引:日本時間23:30~翌6:00
- アフターマーケット:翌6:00~翌10:00
サマータイム時(3月~11月):
- プレマーケット:日本時間19:00~22:30
- 通常取引:日本時間22:30~翌5:00
- アフターマーケット:翌5:00~翌9:00
(2) 感謝祭翌日の短縮取引(Early Close)
感謝祭翌日(ブラックフライデー)は、短縮取引となります。
短縮取引の終了時刻:
- 米国東部時間13:00終了(通常16:00)
- 日本時間翌2:00頃終了(通常翌6:00)
※短縮取引の終了時刻は年により異なるため、NYSE公式サイトで確認してください。
(3) クリスマスイブの短縮取引(年により異なる)
クリスマスイブ(12/24)は、年により通常営業または短縮取引となります。
2025年のクリスマスイブ:
- 12/24(水)は通常営業の見込み
- 12/25(木)は完全休場
※最新情報はNYSE・NASDAQ公式サイトで確認してください。
(4) プレマーケット・アフターマーケットの対応
休場日や短縮取引日は、プレマーケット・アフターマーケットも影響を受けます。
休場日の取引:
- 休場日はプレマーケット・アフターマーケットも取引不可
短縮取引日の取引:
- 通常取引が早期終了するため、アフターマーケットも短縮される場合がある
日本の証券会社での年末年始取引の注意点
(1) SBI証券の年末年始対応と注文受付時間
SBI証券の年末年始対応:
- 米国市場の休場日でも注文受付は可能
- 執行は次の米国市場営業日
- 年末年始の注文受付時間は通常と同じ(24時間)
SBI証券のウェブサイトで最新の年末年始スケジュールを確認できます。
(2) 楽天証券の休場日対応
楽天証券の年末年始対応:
- 米国市場の休場日でも注文受付可能
- 執行は次の米国市場営業日
- 楽天証券の休業日(1/1~1/3)は注文受付も停止される場合がある
楽天証券のカスタマーサポートで年末年始の注文受付状況を確認しましょう。
(3) マネックス証券のスケジュール
マネックス証券の年末年始対応:
- 米国市場の休場日でも注文受付可能
- 執行は次の米国市場営業日
- マネックス証券の米国株カレンダーで休場日を確認可能
(4) 休場日の注文持ち越しルール
注文持ち越しのルール:
- 米国市場休場日に出した注文は、次の営業日まで持ち越される
- 指値注文は有効期限内であれば持ち越される
- 成行注文も次の営業日の寄付きで執行される
注意点:
- 休場明けは注文が集中し、価格が大きく変動する可能性がある
- 指値注文の価格が市場価格と乖離している場合、執行されないリスクがある
年末年始の米国株式市場の特性とアノマリー
(1) サンタクロースラリー(年末株価上昇傾向)
サンタクロースラリーとは、年末にかけて株価が上昇しやすい傾向を指すアノマリーです。
サンタクロースラリーの期間:
- クリスマス後の最終5営業日~新年の最初2営業日
- 米国株式市場は約70%の確率でこの期間に上昇(過去の統計)
上昇の理由(諸説):
- 年末のボーナス支給による投資資金の流入
- 機関投資家の休暇で売り圧力が低下
- 翌年への楽観的な見通し
ただし、必ず上昇するわけではなく、下落する年もあります。
(2) 取引量減少と流動性の低下
年末年始は、機関投資家や個人投資家が休暇を取るため、取引量が減少します。
取引量減少の影響:
- 流動性が低下し、売買がしにくくなる
- ビッド・アスク・スプレッドが広がり、取引コストが上昇
- 大口の注文で価格が大きく変動しやすい
(3) ボラティリティ(価格変動)の上昇リスク
取引量減少により、ボラティリティ(価格変動)が上昇するリスクがあります。
ボラティリティ上昇の影響:
- 1日で5%以上の価格変動も発生しうる
- ストップロス注文が発動しやすくなる
- 短期トレーダーにとってはリスクが高い
(4) スプレッド拡大に注意
流動性低下により、ビッド・アスク・スプレッドが拡大します。
スプレッド拡大の例:
- 通常:ビッド100ドル、アスク100.05ドル(スプレッド0.05ドル)
- 年末年始:ビッド100ドル、アスク100.20ドル(スプレッド0.20ドル)
スプレッドが拡大すると、取引コストが上昇し、不利な価格で売買してしまう可能性があります。
まとめ:年末年始の米国株取引で注意すべきポイント
米国株式市場は、クリスマス(12/25)と元旦(1/1)が完全休場となります。感謝祭翌日は短縮取引で、年末年始は取引量が減少し、ボラティリティが高まる傾向があります。
次のアクション:
- NYSE・NASDAQ公式サイトで最新の休場日カレンダーを確認する
- 年末年始の取引計画を立て、休場日を考慮した注文を出す
- 流動性低下とボラティリティ上昇に備え、リスク管理を徹底する
- サンタクロースラリーはアノマリーであり、必ず上昇するわけではないことを理解する
年末年始の取引スケジュールを把握し、計画的に米国株投資を続けましょう。