米国株の取引日、いつ休み?いつ取引できる?
米国株投資を始めた方の中には、「米国市場の休業日がわからない」「祝日にも取引できる?」「決済日の計算方法は?」と疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。日本と米国では祝日が異なるため、取引日の把握は重要です。
この記事では、2025年の米国株式市場の取引日・休場日カレンダーと、決済ルールを詳しく解説します。
この記事のポイント:
- 米国市場の取引日は月〜金曜日(祝日除く)、日本時間22:30〜翌5:00(夏時間)
- 2025年の主な休場日:元日、キング牧師記念日、大統領の日、グッドフライデー、メモリアルデー、独立記念日、労働者の日、感謝祭、クリスマス
- 決済サイクルはT+1(約定日の翌営業日が受渡日)
- 日本市場と異なり、米国は年末年始も1月1日のみ休場
- 証券会社の取引カレンダーで最新情報を確認することが重要
1. 米国株の取引日を知るべき理由
(1) 注文タイミングと約定日の把握
米国株を購入・売却する際、市場が開いている日(取引日)に注文を出す必要があります。米国の祝日に注文を出しても、市場が休場のため約定しません。次の営業日に繰り越されるため、希望した価格で取引できないリスクがあります。
取引日を事前に把握しておくことで、計画的な売買が可能になります。
(2) 休場日の注文トラブル回避
日本時間で夜間に注文を出す場合、米国の祝日と重なると約定しません。たとえば、米国時間の7月4日(独立記念日)は休場ですが、日本時間では7月5日の早朝です。この時間帯に注文を出しても、約定は翌営業日になります。
休場日を把握しておくことで、こうしたトラブルを避けられます。
(3) 決済日を正確に計算する重要性
米国株の決済サイクルはT+1(約定日の翌営業日)です。休業日を挟む場合、決済日が後ろにずれます。資金計画を立てる際、決済日を正確に計算することが重要です。
2. 米国市場の基本的な取引日ルール
(1) 取引日(Trading Day):月〜金曜日(祝日除く)
米国株式市場(NYSE・NASDAQ)の取引日は、月曜日〜金曜日です。ただし、米国連邦祝日は休場となります。
土曜日・日曜日は休場です。
(2) 取引時間:米国東部時間9:30〜16:00
通常の取引時間は、米国東部時間(ET: Eastern Time)の9:30〜16:00です。プレマーケット(8:00〜9:30)とアフターマーケット(16:00〜20:00)もありますが、流動性が低く、一般投資家には推奨されません。
(3) 日本時間換算:夏時間22:30〜翌5:00、標準時23:30〜翌6:00
米国東部時間と日本時間の時差は以下の通りです:
期間 | 時差 | 日本時間の取引時間 |
---|---|---|
夏時間(3月〜11月) | 13時間 | 22:30〜翌5:00 |
標準時(11月〜3月) | 14時間 | 23:30〜翌6:00 |
夏時間への切り替えは毎年3月第2日曜、標準時への切り替えは11月第1日曜です。
(4) 短縮取引日(Early Close)の存在
一部の祝日前日や特別な日には、取引時間が短縮されます。通常、米国東部時間13:00(日本時間では夏時間なら翌2:00、標準時なら翌3:00)に終了します。
主な短縮取引日:
- 感謝祭翌日(ブラックフライデー)
- クリスマスイブ(12月24日が平日の場合)
- 独立記念日前日(7月3日が平日の場合)
3. 2025年の米国株式市場休場日カレンダー
(1) 元日(New Year's Day)
日付: 2025年1月1日(水曜日)
米国市場は元日のみ休場します。1月2日以降は通常営業です。日本の年末年始(12月29日〜1月3日頃)とは異なります。
(2) マーティン・ルーサー・キング・デー(1月第3月曜)
日付: 2025年1月20日(月曜日)
公民権運動指導者キング牧師を記念する祝日です。
(3) プレジデンツ・デー(2月第3月曜)
日付: 2025年2月17日(月曜日)
米国大統領を記念する祝日です。
(4) グッドフライデー(復活祭前の金曜)
日付: 2025年4月18日(金曜日)
復活祭(イースター)前の金曜日です。毎年日付が変動します。
(5) メモリアル・デー(5月最終月曜)
日付: 2025年5月26日(月曜日)
戦没将兵追悼記念日です。
(6) 独立記念日(7月4日)
日付: 2025年7月4日(金曜日)
米国独立記念日です。この日が土日の場合、前後の平日に振り替えられます。
(7) レイバー・デー(9月第1月曜)
日付: 2025年9月1日(月曜日)
労働者の日(米国版)です。
(8) 感謝祭(11月第4木曜)
日付: 2025年11月27日(木曜日)
感謝祭(Thanksgiving Day)です。米国の重要な祝日で、翌日のブラックフライデーは短縮取引日になります。
(9) クリスマス(12月25日)
日付: 2025年12月25日(木曜日)
クリスマスです。この日が土日の場合、前後の平日に振り替えられます。
(10) 短縮取引日:感謝祭翌日(ブラックフライデー)、クリスマスイブ等
短縮取引日(2025年):
- 2025年11月28日(金曜日):感謝祭翌日(ブラックフライデー)
- 2025年12月24日(水曜日):クリスマスイブ(※平日の場合)
取引時間は通常13:00 ET(日本時間で夏時間なら翌2:00、標準時なら翌3:00)に終了します。
4. 決済サイクル(T+1)と受渡日の仕組み
(1) T+1ルール:約定日の翌営業日が受渡日
2024年5月から、米国株の決済サイクルは**T+1(約定日の翌営業日)**に短縮されました。以前はT+2(2営業日後)でしたが、決済リスク軽減のため短縮されました。
例:
- 月曜日に約定 → 火曜日が受渡日
- 金曜日に約定 → 翌週月曜日が受渡日(土日は営業日にカウントされない)
(2) 休業日を挟む場合の計算方法
休業日(祝日・週末)は営業日にカウントされません。
例:
- 7月3日(木)に約定 → 7月4日(金)は独立記念日で休場 → 受渡日は7月7日(月)
決済日を正確に計算するには、休業日を除いた営業日ベースでカウントする必要があります。
(3) 資金拘束と決済完了のタイミング
購入注文を出すと、約定日に資金が拘束されます。決済日(T+1)に正式に株式が受け渡され、資金が決済されます。
この期間中は、拘束された資金を他の取引に使用できないため、資金管理に注意が必要です。
5. 日本市場との違いと注意点
(1) 年末年始の違い(米国は1月1日のみ休場)
日本市場は12月31日〜1月3日の4日間が休場ですが、米国市場は1月1日のみ休場です。1月2日以降は通常営業のため、日本が休みでも米国市場は動いています。
(2) 祝日の違い(米国連邦祝日 vs 日本の祝日)
米国と日本では祝日が全く異なります。日本の祝日(成人の日・建国記念の日・天皇誕生日など)に米国市場は通常営業です。逆に、米国の祝日(キング牧師記念日・独立記念日など)に日本市場は営業していることがあります。
(3) 時差の影響で日本では翌日扱いになるケース
米国東部時間と日本時間は13〜14時間の時差があるため、米国の営業日と日本の日付がずれることがあります。
例:
- 米国時間の7月4日(独立記念日)は、日本時間では7月5日の早朝に該当
日本の証券会社のカレンダーは日本時間で表記されるため、米国時間との対応を確認しましょう。
(4) 証券会社ごとの注文受付時間の違い
SBI証券・楽天証券・マネックス証券など、日本の証券会社では、米国市場の取引時間に合わせて注文を受け付けます。ただし、システムメンテナンスなどで注文受付時間が異なる場合があります。
各証券会社の公式カレンダーで最新情報を確認してください。
6. まとめ:取引日カレンダーを活用した投資管理
米国株の取引日を把握することで、計画的な売買と決済日の管理が可能になります。2025年の休場日カレンダーを参考に、注文タイミングを調整しましょう。
次のアクション:
- 証券会社の公式カレンダーをブックマーク(SBI証券・楽天証券・マネックス証券)
- 夏時間・標準時の切り替え日(3月第2日曜・11月第1日曜)をカレンダーに記録
- 短縮取引日(ブラックフライデー・クリスマスイブ)を確認
- T+1ルールを理解し、資金計画を立てる
取引日カレンダーを活用して、効率的な米国株投資を実践しましょう。