SNOW(Snowflake)とは?NYSE上場の意味
「NYSE SNOW」や「SNOW stock」という言葉を見かけたことはありませんか?SNOWは、クラウドベースのデータプラットフォーム企業**Snowflake Inc.**のティッカーシンボルで、ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場しています。
Snowflakeは、データウェアハウス市場で急成長している企業で、2020年に史上最大規模のソフトウェアIPOを実施しました。AI Data Cloudという主力製品で、データ統合・分析・AI/ML機能を提供しています。
この記事では、SNOWの基本情報、事業内容、2024-2025年の最新動向、日本から投資する方法、そしてリスクと注意点を解説します。
この記事のポイント:
- SNOWはSnowflake Inc.のNYSEティッカーシンボルで、クラウドデータプラットフォーム企業
- AI Data Cloudで3,200超のアカウントがAI/ML機能を利用(2025年Q3時点)
- 2020年IPO以降、株価は$120→$429→$107→$260台と大きく変動
- 2025年Q3決算で売上29%増、RPO(残存履行義務)55%増と高成長
- 赤字継続・高バリュエーション(PSR 17倍)・競合との差別化がリスク
Snowflakeの事業内容とAI Data Cloud
Snowflakeは、クラウドデータウェアハウス市場のリーダー企業です。
(1) クラウドデータウェアハウスとは
クラウドデータウェアハウス:
- クラウド上でデータを保管・分析する仕組み
- 従来のオンプレミス(自社サーバー)データウェアハウスと比較して、柔軟性・スケーラビリティが高い
- AWS、Google Cloud Platform、Microsoft Azureなど複数のクラウドで利用可能
Snowflakeの差別化ポイント:
- マルチクラウド対応(AWS、Google、Microsoft Azureで利用可能)
- データ共有機能が優れている
- SQL標準クエリで操作できる使いやすさ
(2) AI/ML機能の成長(3,200超アカウント)
Snowflakeは、AI/ML(人工知能・機械学習)機能に注力しています。
AI Data Cloud:
- データ統合・分析・AI/ML機能を統合したプラットフォーム
- 3,200超のアカウントがAI/ML機能を利用(2025年Q3時点)
- Nvidia GPUを購入してAI基盤を強化
成長ドライバー:
- 生成AI需要の拡大
- データ活用の重要性増加
- クラウド移行の加速
SNOW株の株価推移と最新動向(2024-2025年)
SNOW株は、2020年のIPO以降、大きく変動しています。
(1) IPO(2020年)から現在までの株価推移
株価推移:
- 2020年9月IPO: $120(ソフトウェアIPO史上最大規模)
- 2020年12月: $429(過去最高値)
- 2024年9月: $107.13(過去最安値)
- 2025年11月現在: $260-$270台(回復)
52週レンジ(2025年11月時点):
- $107.13 - $280.67
値動きが非常に大きく、成長期待と赤字継続の間で投資家心理が揺れています。
(2) 2025年Q3決算と最新動向(RPO 55%増)
2025年Q3(10月期)決算ハイライト:
- 売上: $900M(前年比29%増)
- RPO(残存履行義務): $5.7B(前年比55%増)
- AI/ML機能利用アカウント: 3,200超
RPO(残存履行義務)とは:
- 契約済みだがまだ実行されていないサービスの金額
- 将来の売上見通しを示す重要指標
- 55%増は市場予想を上回る高成長
アナリストの評価:
- 43アナリストの平均レーティング: Strong Buy
- 目標株価: $256.81(範囲$170-$440)
日本からSNOW株に投資する方法
日本からSNOW株に投資するには、米国株取引可能な証券会社を利用します。
(1) 日本の証券会社での購入方法
米国株取引可能な証券会社:
- SBI証券
- 楽天証券
- マネックス証券
- 松井証券
購入手順:
- 米国株取引口座を開設
- 米ドルを準備(円を米ドルに両替、または米ドル入金)
- ティッカーシンボル「SNOW」を検索
- 注文(成行または指値)
手数料:
- 取引手数料: 約定代金の0.495%程度(上限22ドル)
- 為替手数料: 片道25銭程度(楽天証券は0銭)
(2) NISA口座での投資
NISA成長投資枠:
- 年間240万円まで非課税投資が可能
- 売却益が非課税
- 主要証券会社はSNOW株のNISA取引に対応
注意点:
- SNOWは配当を出していないため、配当収入は期待できない
- 成長重視の投資家向け
- 売却益で利益を狙う投資スタイル
SNOW株投資のリスクと注意点
SNOW株は高成長が期待される一方、リスクも存在します。
(1) 赤字継続と黒字転換の不透明性
赤字状況:
- 2025会計年度も約13億ドルの赤字継続
- 売上は高成長(29-32%)だが、利益は出ていない
リスク:
- 黒字転換の時期が不透明
- 投資家の期待が剥落すると株価が急落する可能性
- 2024年9月に$107.13まで下落した例あり
(2) 高いバリュエーションリスク(PSR 17倍)
PSR(株価売上高倍率):
- SNOWのPSRは17倍(時価総額÷年間売上)
- 同業他社と比較して割高水準
リスク:
- 成長期待が正当化されない場合、バリュエーション調整のリスク
- 市場環境の変化(金利上昇、景気後退懸念)で大幅下落の可能性
(3) 競合(AWS・Google・Microsoft)との差別化
主要競合:
- AWS Redshift
- Google BigQuery
- Microsoft Azure Synapse
リスク:
- 大手クラウドプロバイダーも同分野に注力
- 差別化が維持できない場合、シェア低下の可能性
- AI需要は成長ドライバーだが、競争が激化
まとめ:SNOW株投資を検討する前に確認すべきこと
SNOW(Snowflake)は、クラウドデータプラットフォーム市場で急成長している企業です。
重要ポイント:
- SNOWはNYSE上場、ティッカーシンボルはSNOW
- AI Data Cloudで3,200超のアカウントがAI/ML機能を利用
- 2025年Q3決算で売上29%増、RPO 55%増と高成長
- 赤字継続・高バリュエーション(PSR 17倍)・競合との差別化がリスク
- 日本から米国株取引可能な証券会社で購入可能(NISA対応)
次のアクション:
- SBI証券、楽天証券など主要証券会社でSNOW株の詳細を確認する
- 決算発表(四半期ごと)で売上成長率・RPO・AI/ML機能利用顧客数をチェックする
- 高成長・高リスクの銘柄であることを理解し、リスク許容度を考慮する
- 配当を出していないため、成長重視の投資スタイルに適しているか検討する
SNOW株は高成長が期待される一方、赤字継続や高バリュエーションなどのリスクもあります。自分の投資目的とリスク許容度を考慮し、計画的に投資を進めましょう。
