インベスコQQQ(QQQ)完全ガイド:特徴・買い方・投資戦略を徹底解説

著者: Single Stock編集部公開日: 2025/11/17

インベスコQQQ(QQQ)完全ガイド|NASDAQ100連動ETFの特徴と買い方

「米国のハイテク株に投資したいけれど、どのETFが良いの?」「インベスコQQQって何?」と疑問に感じている方は多いのではないでしょうか。インベスコQQQ(ティッカー: QQQ)はNASDAQ100指数に連動する米国最大級のETFで、Apple、Microsoft、Amazon、NVIDIAなどの主要テクノロジー企業に分散投資できます。

この記事では、インベスコQQQの特徴、構成銘柄、経費率・配当利回り、購入方法、パフォーマンス、投資リスクまで徹底解説します。

この記事のポイント:

  • インベスコQQQ(ティッカー: QQQ)はNASDAQ100指数に連動するETFで、テクノロジーセクター比率約57%
  • 経費率0.20%と低コスト、配当利回りは約0.44-0.6%と低め(成長重視)
  • 2024年のトータルリターンは25.58%、2025年年初来は19.46%でS&P500を上回る
  • 過去10年でS&P500を7回上回るパフォーマンスを達成
  • テクノロジー集中リスクとベータ1.13の高ボラティリティに注意が必要

インベスコQQQ(QQQ)とは|NASDAQ100連動ETFの特徴

(1) QQQの基本情報(1999年設定、NASDAQ100連動)

インベスコQQQ(Invesco QQQ Trust、ティッカー: QQQ)は、NASDAQ100指数に連動する米国籍のETFです。1999年に設定され、25年以上の歴史を持つ大型ETFです。

QQQの基本情報(2025年2月時点):

  • ティッカーシンボル: QQQ
  • 取引市場: NASDAQ
  • 運用会社: Invesco(インベスコ)
  • 設定日: 1999年3月10日
  • 純資産総額: 約3,300億ドル(米国ETFで最大級)
  • 経費率: 0.20%
  • 配当利回り: 約0.44-0.6%(2024-2025年)
  • 株価: 約608.40ドル(2025年11月時点)

QQQは流動性が非常に高く、1日の取引高は数千万株に達します。個人投資家から機関投資家まで幅広く利用されています。

※出典: Invesco「Invesco QQQ ETF」https://www.invesco.com/qqq-etf/en/home.html、株探「QQQとは?構成銘柄や利回り、投資するメリット・デメリットを徹底解説」https://kabutan.jp/hikaku/kabu_invesco-qqq/

(2) NASDAQ100指数とは何か(時価総額最大の非金融企業100社)

NASDAQ100指数は、NASDAQ市場に上場する時価総額最大の非金融企業100社で構成される株価指数です。

NASDAQ100指数の特徴:

  • 構成銘柄数: 100銘柄(金融セクターを除く)
  • 算出方法: 時価総額加重平均(時価総額が大きい企業ほど影響力が大きい)
  • 主要セクター: テクノロジー(約57%)、通信サービス、消費者サービス
  • 代表企業: Apple、Microsoft、Amazon、NVIDIA、Alphabet(Google)、Meta(Facebook)、Tesla等

S&P500との違い:

  • S&P500: 米国を代表する500社(全セクター)
  • NASDAQ100: テクノロジー企業中心の100社(金融セクター除外)

NASDAQ100はテクノロジーセクターの比率が高いため、S&P500よりも成長性が高い一方、ボラティリティ(価格変動)も大きくなります。

※出典: みんかぶ「インベスコQQQトラスト / Invesco QQQ Trust (QQQ)」https://us.minkabu.jp/stocks/QQQ

QQQの構成銘柄と経費率・配当利回り(2024-2025年)

(1) 主要構成銘柄(Apple、Microsoft、Amazon、NVIDIA、Alphabet等)

QQQの主要構成銘柄は以下の通りです(2025年2月時点)。

QQQの上位10銘柄:

  1. Apple(AAPL): 約8-10%
  2. Microsoft(MSFT): 約8-10%
  3. NVIDIA(NVDA): 約7-9%
  4. Amazon(AMZN): 約5-7%
  5. Alphabet Class A(GOOGL): 約3-5%
  6. Alphabet Class C(GOOG): 約3-5%
  7. Meta Platforms(META): 約3-5%
  8. Broadcom(AVGO): 約3-5%
  9. Tesla(TSLA): 約3-5%
  10. Costco(COST): 約2-3%

セクター別構成比:

  • テクノロジー: 約57%
  • 通信サービス: 約15-20%
  • 消費者サービス: 約10-15%
  • ヘルスケア: 約5-10%
  • その他: 約5-10%

テクノロジーセクターの比率が高く、Apple、Microsoft、NVIDIA、Amazonなどの成長企業が大きな割合を占めています。

※出典: Invesco「Invesco QQQ ETF」https://www.invesco.com/qqq-etf/en/home.html

(2) 経費率0.20%と配当利回り0.44-0.6%

QQQの経費率と配当利回りは以下の通りです。

経費率:

  • 経費率: 0.20%(年間運用コスト)
  • 100万円投資した場合、年間2,000円の運用コストがかかります。

S&P500連動ETF(VOOは0.03%、SPYは0.09%)と比べるとやや高めですが、アクティブファンドと比べれば低コストです。

配当利回り:

  • 配当利回り: 約0.44-0.6%(2024-2025年)
  • 配当支払頻度: 年4回(四半期ごと)

QQQはキャピタルゲイン(株価上昇)重視のETFで、配当利回りは低めです。成長企業が多いため、企業が利益を配当ではなく再投資に回す傾向があります。

※出典: 株探「QQQとは?構成銘柄や利回り、投資するメリット・デメリットを徹底解説」https://kabutan.jp/hikaku/kabu_invesco-qqq/、投資基礎「QQQで配当金生活【権利確定日はいつ?利回りいくら?2025年11月最新】」https://www.toushikiso.com/dividend/qqq.html

(3) テクノロジーセクター比率57%

QQQの最大の特徴は、テクノロジーセクターの比率が約57%と高いことです。

テクノロジー集中のメリット:

  • 高成長: テクノロジー企業は成長率が高く、長期的なリターンが大きい
  • イノベーション: AI、クラウド、5G、自動運転等の最先端技術に投資できる
  • グローバル展開: Apple、Microsoft、Amazon等は世界中で事業を展開

テクノロジー集中のデメリット:

  • セクター集中リスク: テクノロジーセクターが不調時には、QQQ全体が大きく下落
  • 規制リスク: 独占禁止法、データプライバシー規制等の影響を受けやすい
  • 金利リスク: 金利上昇時には、成長株は割高と評価され株価が下落しやすい

テクノロジー集中はリスクでもあるため、S&P500連動ETFと併用してポートフォリオを分散することも検討しましょう。

QQQの購入方法と取引時間(SBI証券・楽天証券等)

(1) 証券会社での口座開設と取引手順

QQQを購入するには、以下の手順で証券会社に口座を開設します。

1. 証券会社で口座開設 主要ネット証券(SBI証券、楽天証券、マネックス証券等)で証券総合口座を開設します。

2. 外国株式口座を開設 証券総合口座開設後、外国株式取引専用の口座を開設します(オンラインで手続き可能)。

3. 米ドルを入金または購入 QQQは米ドル建てで取引されるため、事前に米ドルを証券口座に入金するか、円から米ドルに両替します。

4. QQQを検索して購入 通常の米国株と同じ取引画面で、ティッカーシンボル「QQQ」を検索し、購入します。

取引時間:

  • 米国市場取引時間(日本時間): 23:30-翌6:00(夏時間は22:30-翌5:00)

(2) 日本の主要ネット証券の取扱状況

日本の主要ネット証券は、すべて米国ETFの取引に対応しています。

SBI証券:

  • 取扱銘柄: 米国ETF300銘柄以上(QQQを含む)
  • 取引手数料: 約定代金の0.495%(最低0ドル、上限22ドル)
  • 為替手数料: 片道25銭
  • NISA対応: あり
  • SBI・インベスコQQQ・NASDAQ100インデックス・ファンド: 日本円で購入可能な投資信託(信託報酬0.1838%)

楽天証券:

  • 取扱銘柄: 米国ETF400銘柄以上(QQQを含む)
  • 取引手数料: 約定代金の0.495%(最低0ドル、上限22ドル)
  • 為替手数料: 片道25銭
  • 楽天ポイント: 取引で貯まる・使える
  • NISA対応: あり

マネックス証券:

  • 取扱銘柄: 米国ETF300銘柄以上(QQQを含む)
  • 取引手数料: 約定代金の0.495%(最低0ドル、上限22ドル)
  • 為替手数料: 片道25銭(買付時は無料キャンペーンあり)
  • NISA対応: あり

各証券会社の手数料やサービス内容を比較し、自分に合った証券会社を選びましょう。

※参考: SBIアセットマネジメント「SBI・インベスコQQQ・NASDAQ100インデックス・ファンド」https://www.sbiam.co.jp/sbi-yukidaruma/

(3) 市場注文とリミット注文の違い

QQQを購入する際の注文方法は2種類あります。

市場注文(マーケット注文):

  • 現在の市場価格で即座に購入する注文方法
  • メリット: 確実に購入できる
  • デメリット: 価格が不利に動く可能性がある(スリッページ)

リミット注文(指値注文):

  • 指定した価格以下で購入する注文方法
  • メリット: 希望価格で購入できる
  • デメリット: 指定価格に達しない場合、購入できない

初心者は市場注文が簡単ですが、大口取引や流動性が低い銘柄ではリミット注文を使うことを検討しましょう。

※出典: The Motley Fool「How to Buy Invesco QQQ Trust ETF」https://www.fool.com/investing/how-to-invest/etfs/how-to-invest-in-qqq-etf/

QQQのパフォーマンス(2024年25.58%、S&P500を上回る)

(1) 2024年のトータルリターン25.58%

2024年のQQQのパフォーマンスは以下の通りです。

2024年実績:

  • トータルリターン: 25.58%
  • S&P500: 約23-24%(QQQがわずかに上回る)

2024年はAI関連株(NVIDIA、Microsoft、Google等)の急成長により、QQQは好調なパフォーマンスを記録しました。

※出典: Invesco「Invesco QQQ ETF Performance」https://www.invesco.com/qqq-etf/en/performance.html

(2) 2025年年初来19.46%上昇(S&P500の14.83%を上回る)

2025年のQQQのパフォーマンスは以下の通りです(2025年11月時点)。

2025年実績(年初来):

  • QQQトータルリターン: 19.46%
  • S&P500トータルリターン: 14.83%

2025年四半期別:

  • Q2: 17.80%
  • Q3: 8.94%

2025年もQQQはS&P500を継続的にアウトパフォームしています。

※出典: Invesco「Invesco QQQ ETF Performance」https://www.invesco.com/qqq-etf/en/performance.html

(3) 過去10年でS&P500を7回上回る

過去10年間のQQQのパフォーマンスは以下の通りです。

過去10年の実績:

  • QQQがS&P500を上回った年: 10年中7回
  • 平均年率リターン: 約18-20%(S&P500は約12-14%)

長期リターン:

  • 3年リターン: 29.51%(年率)
  • 5年リターン: 16.60%(年率)

QQQは長期的にS&P500を上回るパフォーマンスを記録していますが、弱気相場(ベアマーケット)では損失も大きくなる傾向があります。

※出典: U.S. News「Everything You Need to Know About Investing in Invesco QQQ Trust」https://money.usnews.com/funds/etfs/large-growth/invesco-qqq-trust/qqq、株探「QQQとは?構成銘柄や利回り、投資するメリット・デメリットを徹底解説」https://kabutan.jp/hikaku/kabu_invesco-qqq/

QQQ投資のリスク(テクノロジー集中・ボラティリティ高)

(1) セクター集中リスク(テクノロジー57%)

QQQの最大のリスクは、テクノロジーセクターの比率が約57%と高いことです。

セクター集中のリスク:

  • テクノロジー不調時の大幅下落: テクノロジーセクターが不調時には、QQQ全体が大きく下落
  • 金利上昇リスク: 金利上昇時には、成長株(テクノロジー株)は割高と評価され株価が下落しやすい
  • 規制リスク: 独占禁止法、データプライバシー規制等の影響を受けやすい

S&P500連動ETF(VOO、SPY等)と併用して、ポートフォリオを分散することを検討しましょう。

(2) ベータ1.13のボラティリティ(弱気相場での損失大)

QQQはS&P500よりもボラティリティが高いです。

ボラティリティの指標:

  • ベータ: 1.13(S&P500を1とした場合)
  • 意味: S&P500が1%上昇すればQQQは1.13%上昇、S&P500が1%下落すればQQQは1.13%下落

弱気相場(ベアマーケット)での影響: 弱気相場では、QQQはS&P500よりも大きく下落する傾向があります。例えば、2022年の弱気相場ではS&P500が約-18%下落した一方、QQQは約-32%下落しました。

リスク許容度の確認:

  • 数年以内に資金が必要な場合は避ける
  • 長期投資(10年以上)ができる場合に適している
  • リスク許容度が低い場合は、S&P500連動ETFを選ぶ

※出典: U.S. News「Everything You Need to Know About Investing in Invesco QQQ Trust」https://money.usnews.com/funds/etfs/large-growth/invesco-qqq-trust/qqq

(3) 為替リスク(円ベースでの資産価値変動)

QQQは米ドル建てで取引されるため、為替リスクがあります。

為替リスクの影響:

  • 円高時: QQQの株価が上昇しても、円ベースでの資産価値は減少する可能性
  • 円安時: QQQの株価が横ばいでも、円ベースでの資産価値は増加する可能性

為替リスクを理解した上で、ドル建て資産として保有することを検討しましょう。

まとめ|QQQは長期投資に適したハイテク株ETF

インベスコQQQ(ティッカー: QQQ)は、NASDAQ100指数に連動するETFで、Apple、Microsoft、Amazon、NVIDIA等の主要テクノロジー企業に分散投資できます。経費率0.20%と低コストで、過去10年でS&P500を7回上回るパフォーマンスを記録しています。

この記事のまとめ:

  • QQQはNASDAQ100指数に連動するETFで、テクノロジーセクター比率約57%
  • 経費率0.20%、配当利回り約0.44-0.6%(成長重視)
  • 2024年のトータルリターンは25.58%、2025年年初来は19.46%でS&P500を上回る
  • テクノロジー集中リスクとベータ1.13の高ボラティリティに注意
  • SBI証券、楽天証券、マネックス証券等で購入可能

次のアクション:

  • 主要ネット証券で外国株式口座を開設する
  • QQQの構成銘柄とセクター比率を確認する
  • S&P500連動ETF(VOO、SPY等)と比較してポートフォリオを検討する
  • 長期投資(10年以上)できる資金で、少額から始める

QQQは長期投資に適したハイテク株ETFですが、テクノロジー集中リスクと高ボラティリティを理解した上で、自己責任で投資判断を行いましょう。

※2025年2月時点の情報です。株価、経費率、配当利回り等は変更される可能性があるため、最新情報はInvesco公式サイト、各証券会社でご確認ください。

よくある質問

Q1インベスコQQQとは何ですか?

A1NASDAQ100指数に連動する米国籍のETFです。時価総額が最大規模の非金融企業100社で構成され、テクノロジーセクターの比率が約57%と高いです。Apple、Microsoft、Amazon、NVIDIA等の主要テクノロジー企業に分散投資できます。

Q2QQQとS&P500 ETFのどちらが良いですか?

A2QQQはテクノロジー集中でリターンが高い一方、ボラティリティも高いです(ベータ1.13)。S&P500は分散性が高く安定的です。長期投資でリスクを取れるならQQQ、安定重視ならS&P500を選びましょう。両方を組み合わせてポートフォリオを分散することも検討できます。

Q3QQQの配当利回りはどれくらいですか?

A3約0.44-0.6%と低めです。年4回(四半期ごと)配当を支払いますが、QQQは成長重視のETFのため配当利回りは高くありません。キャピタルゲイン(株価上昇)による利益を期待する投資家に適しています。

Q4QQQはどの証券会社で買えますか?

A4SBI証券、楽天証券、マネックス証券などの主要ネット証券で米国株として購入可能です。日本では1口約77,494円(2024年12月時点、為替により変動)から購入できます。取引手数料は約定代金の0.495%(上限22ドル)が一般的です。

Q5QQQのリスクは何ですか?

A5テクノロジーセクター集中リスク(約57%)、ベータ1.13の高ボラティリティ、為替リスクがあります。弱気相場では損失が大きくなる傾向があり、2022年には約-32%下落しました。長期投資(10年以上)できる資金で、リスクを理解した上で投資することが重要です。

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Single Stock編集部

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