1. NASDAQ GOOGLへの投資関心が高まる理由
Google(Alphabet)への投資を検討している日本人投資家の中で、「NASDAQ GOOGLって何?」「GOOGとどう違うの?」という疑問を持つ方が増えています。
Alphabetは、Google検索、YouTube、Google Cloud、Android等を展開する世界的テクノロジー企業で、NASDAQに上場しています。興味深いことに、Alphabetには「GOOGL」と「GOOG」という2つのティッカーシンボルが存在し、それぞれクラスA株とクラスC株を表しています。
この記事では、NASDAQ GOOGLの基本情報、GOOGとの違い、Alphabetの事業内容、リアルタイム株価の確認方法、日本からの投資方法を詳しく解説します。
この記事のポイント:
- GOOGL(クラスA株)は1株1票の議決権あり、GOOG(クラスC株)は議決権なし
- 一般投資家には両者の違いは最小限で、価格もほぼ同じ
- 2025年Q1売上高は前年比12%増の902億ドル、Google Cloud売上が28%増の123億ドルを記録
- 日本からはSBI証券、楽天証券等の主要ネット証券で1株から購入可能
2. Alphabet(Google親会社)企業概要と事業内容
(1) Alphabet企業概要とGoogle検索・広告事業
Alphabet Inc.は、2015年にGoogleを再編成して設立された持株会社です。カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置き、NASDAQ Stock Exchangeに上場しています。
Alphabetの主力事業は以下の通りです。
Google検索・広告:
- Google Search(世界シェア90%以上の検索エンジン)
- Google広告(ディスプレイ広告、YouTube広告等)
- 売上の大部分を占める収益源
その他のGoogleサービス:
- YouTube(動画プラットフォーム)
- Android(モバイルOS)
- Google Maps(地図サービス)
- Gmail(メールサービス)
(2) Google Cloud成長とAI投資
近年、Google Cloudの成長が著しく、Alphabet全体の売上成長を牽引しています。
Google Cloud:
- 2025年Q1売上123億ドル(前年比28%増)
- Google Cloud Platform(GCP)が企業向けクラウドサービスとして成長
- AI需要に対応するため、2027年までにテキサスに3つの新データセンターへ400億ドルを投資(出典: CNBC, 2025年11月14日)
AI投資:
- Gemini(生成AI)の開発
- AI検索体験の強化
- データセンターへの大規模投資
(3) 2025年Q1の業績ハイライト
Alphabetの2025年Q1決算は好調でした。
2025年Q1決算(SEC公式資料):
- 売上高902億ドル(前年比12%増、為替調整後14%増)
- Google Cloud売上123億ドル(前年比28%増)
- 過去最高の四半期売上高を記録
機関投資家の動向:
- バークシャー・ハサウェイが43億ドル相当のAlphabet株(1785万株)を保有(2025年9月30日時点) (出典: Yahoo Finance, 2025年11月14日)
これらのデータは、Alphabetが安定成長を続けていることを示しています。
3. GOOGとGOOGLの違い:クラスA株とクラスC株
(1) GOOGL(クラスA株):1株1票の議決権あり
GOOGL(Alphabet Inc. Class A Common Stock)は、1株1票の議決権を持つ普通株式です。株主総会での議決権を重視する投資家向けの株式で、経営方針や取締役選任等の意思決定に参加できます。
特徴:
- ティッカーシンボル: GOOGL
- 議決権: 1株1票
- NASDAQ上場
- 株価はGOOGより若干高い(議決権のプレミアム)
(2) GOOG(クラスC株):議決権なし
GOOG(Alphabet Inc. Class C Capital Stock)は、議決権を持たない普通株式です。株主総会での議決権を気にしない投資家向けで、価格がGOOGLより若干安い傾向があります。
特徴:
- ティッカーシンボル: GOOG
- 議決権: なし
- NASDAQ上場
- 株価はGOOGLより若干安い
(3) 株価差と一般投資家への影響
GOOGLとGOOGの株価差は、通常わずかです(数ドル程度)。これは、一般投資家にとって議決権の価値が限定的であるためです。
どちらを選ぶべきか:
- 議決権を重視する投資家: GOOGL(クラスA株)
- 価格を重視する投資家: GOOG(クラスC株)
- 一般投資家: 両者の違いは最小限で、好みで選んで問題なし
(出典: Investing.com「Googleは銘柄が2つ?GOOG Vs. GOOGLどちらを買うべきか」)
4. GOOGLのリアルタイム株価確認方法
(1) NASDAQ.com・Yahoo Finance・CNBCでの確認
無料でGOOGLのリアルタイム株価を確認できる主要サイトは以下の通りです。
NASDAQ.com:
- URL: https://www.nasdaq.com/market-activity/stocks/googl
- 特徴: NASDAQ公式の一次情報源、3秒ごとにデータを更新するリアルタイムクォート
- 言語: 英語
Yahoo Finance:
- URL: https://finance.yahoo.com/quote/GOOGL/
- 特徴: 無料のリアルタイムチャート、データ、ニュースの包括的情報源
- 言語: 英語
CNBC:
- URL: https://www.cnbc.com/quotes/GOOGL
- 特徴: リアルタイム株価、ニュース、財務情報を提供
- 言語: 英語
これらのサイトはすべて無料で利用でき、リアルタイムデータにアクセス可能です。
(2) 日本語プラットフォーム(Bloomberg Japan・Yahoo!ファイナンス・株探)
日本語でGOOGL株価を確認したい場合は、以下のプラットフォームが便利です。
Bloomberg Japan:
- URL: https://www.bloomberg.co.jp/quote/GOOG:US(GOOG版)
- 特徴: 日本語でのリアルタイム株価情報、日本時間での表示
Yahoo!ファイナンス(日本版):
- URL: https://finance.yahoo.co.jp/quote/GOOGL
- 特徴: 日本語での株価情報、チャート、ニュースを提供
株探(米国株):
- URL: https://us.kabutan.jp/stocks/GOOGL
- 特徴: 基本情報、チャート、業績データを提供
- 注意: 株価は15分遅延、リアルタイムは有料プレミアム会員のみ
みんかぶ(米国株):
- URL: https://us.minkabu.jp/stocks/GOOGL
- 特徴: AI株価分析、目標株価予想を提供
- 注意: 15分遅延(2025年11月14日時点で277.31ドル)
日本語プラットフォームは使いやすい一方、無料版では15分遅延のデータが多い点に注意が必要です。
(3) リアルタイムと15分遅延データの違い
リアルタイム株価と15分遅延データの違いを理解しておくことが重要です。
リアルタイム株価:
- 取引所からのデータを即座に反映
- デイトレード・スイングトレードに必須
- NASDAQ.com、Yahoo Finance(英語版)、Bloomberg等で無料提供
15分遅延データ:
- 株価が15分遅れで更新される
- 長期投資家には十分実用的
- 日本語プラットフォームの無料版で多く採用
短期売買を行う場合はリアルタイムデータが必須ですが、長期投資であれば15分遅延でも問題ありません。
5. 日本からのAlphabet株購入方法と注意点
(1) 主要ネット証券での購入(SBI証券・楽天証券・マネックス証券等)
日本からAlphabet株(GOOGLまたはGOOG)を購入する場合、主要ネット証券で米国株取引が可能です。
主要ネット証券:
- SBI証券
- 楽天証券
- マネックス証券
- DMM株
購入の特徴:
- 1株から購入可能
- 口座開設は無料、維持費もかからない場合が多い
- 全て日本語で取引できる
Alphabet株(GOOGL)は2025年11月14日時点で約277ドル(出典: みんかぶ、15分遅延)で、為替レートを1ドル=150円と仮定すると、1株あたり約4.2万円で購入できます。
(2) 為替リスクと税金の注意点
Alphabet株はドル建て投資のため、為替リスクと税金に注意が必要です。
為替リスク:
- 円安ドル高: 購入価格が上昇、売却時の円換算評価額も増加
- 円高ドル安: 購入価格が下落、売却時の円換算評価額も減少
例: 1株277ドルを1ドル=150円で購入(4.2万円) → 1ドル=140円になると、円換算で約3.9万円(-3,000円)
税金:
- 配当金: Alphabetは現在配当を支払っていないため、配当課税なし
- 売却益: 日本で約20%課税(譲渡所得税)
※詳細は国税庁のウェブサイトや税理士にご確認ください。
(3) 規制リスク(反トラスト法・プライバシー規制)
Alphabetへの投資には、規制リスクも考慮する必要があります。
規制リスク:
- 反トラスト法(独占禁止法)による訴訟リスク
- 各国政府によるプライバシー規制強化
- デジタル広告規制の強化
例えば、米国司法省がGoogleの検索独占に関する訴訟を提起しており、判決によっては事業分割等のリスクがあります。
6. まとめ:GOOGとGOOGLどちらを買うべきか
NASDAQ GOOGLは、Alphabet Inc.のクラスA株(議決権付き)を表すティッカーシンボルです。一方、GOOGはクラスC株(議決権なし)を表します。
投資判断のポイント:
- 業績好調: 2025年Q1売上902億ドル(前年比12%増)、Google Cloud売上123億ドル(前年比28%増)
- AI投資加速: 2027年までにテキサスに400億ドル投資
- 機関投資家の信頼: バークシャー・ハサウェイが43億ドル相当を保有
GOOGとGOOGLの選び方:
- 議決権を重視: GOOGL(クラスA株)
- 価格を重視: GOOG(クラスC株)
- 一般投資家: 両者の違いは最小限で、好みで選んで問題なし
注意点:
- 為替リスク: ドル建て投資のため、為替変動により円換算評価額が変動
- 規制リスク: 反トラスト法による訴訟、プライバシー規制強化
次のアクション:
- NASDAQ.com、Yahoo Finance、Bloomberg Japan等でリアルタイム株価を確認
- 主要ネット証券(SBI証券、楽天証券等)で口座開設を検討
- 為替リスク・規制リスクを理解した上で、少額(1株~)から投資を開始
Alphabet株への投資は、テクノロジーセクターの成長を取り込む手段の一つです。情報収集を続け、自己責任で投資判断を行いましょう。
