NASDAQ:MSTR(MicroStrategy)の投資情報と確認方法【初心者向け】

著者: Single Stock編集部公開日: 2025/11/15

NASDAQ上場のMSTR(Strategy)に投資したいけれど、どこで情報を確認すればいいか分からない...

米国株に投資している日本人投資家の多くが、「ビットコイン関連銘柄としてMSTRに興味がある」「株価や企業情報をどこで確認すればいいか分からない」と悩んでいます。MSTRは、NASDAQ上場のStrategy Inc.(旧MicroStrategy)のティッカーシンボルで、ビットコイン保有企業として世界的に注目されています。

この記事では、NASDAQ上場のMSTRについて、企業概要、株価の確認方法、ビットコイン戦略の特徴、投資時の注意点を詳しく解説します。

この記事のポイント:

  • MSTRはNASDAQ上場のStrategy Inc.(旧MicroStrategy)のティッカーシンボル
  • 2025年2月に社名を「Strategy」に変更、ビットコイン戦略を再強調
  • ビットコイン保有量58.2万BTC(約9.3兆円、2025年6月時点)
  • NASDAQ公式、Yahoo Finance、TradingViewで株価をリアルタイム確認可能
  • 日本のネット証券(SBI証券、楽天証券、マネックス証券等)で購入可能

1. NASDAQ上場のMSTRとは何か、投資家が注目する理由

MSTRは、NASDAQ上場のStrategy Inc.(旧MicroStrategy)のティッカーシンボルです。投資家が注目する理由を見ていきましょう。

MSTRの基本情報:

  • ティッカーシンボル: MSTR
  • 取引所: NASDAQ
  • 企業名: Strategy Inc.(2025年2月まではMicroStrategy Inc.)
  • 業種: ビジネスインテリジェンス(BI)ソフトウェア、ビットコイン投資
  • 創業: 1989年
  • CEO: Michael Saylor(マイケル・セイラー)

投資家が注目する理由:

MSTRは、企業の準備資産としてビットコインを大量に保有する「ビットコイン・トレジャリー企業」として知られています。2020年以降、CEOのMichael Saylorが主導し、ビットコインを企業の主要資産として積極的に購入してきました。

  • ビットコイン保有量: 58.2万BTC(約9.3兆円、2025年6月時点)
  • ビットコイン総供給量に占める割合: 2.8%

この戦略により、MSTR株はビットコイン価格と強く連動する銘柄として、暗号資産投資家や米国株投資家から注目されています。

ビットコインETFとの違い:

ビットコインETF(IBIT、FBTC等)は暗号資産そのものに投資しますが、MSTR株は企業株式であり、ビットコイン戦略に加えてBIソフトウェア事業も保有しています。そのため、ボラティリティが高く、ビットコイン価格との相関性も複雑です。

2. Strategy(旧MicroStrategy)の企業概要とビットコイン戦略

MSTRを発行するStrategy Inc.は、2025年にビットコイン戦略を再強調するため社名を変更しました。

(1) 社名変更の背景(MicroStrategy → Strategy、2025年2月)

2025年2月、同社は社名を「MicroStrategy Inc.」から「Strategy Inc.」に変更しました。

社名変更の理由:

  • ビットコイン戦略を企業のidentity(アイデンティティ)として明確化
  • ロゴにBTC(Bitcoin)記号を採用
  • ビットコイン・トレジャリー企業としての方針を再強調

社名変更により、同社がビットコイン投資を企業の中核戦略と位置づけていることが明確になりました。

(2) 21/21計画:2025-2027年で420億ドル調達

2025年、Strategy Inc.は「21/21計画」を発表しました。

21/21計画の概要:

  • 期間: 2025-2027年の3年間
  • 調達目標: 420億ドル(約12兆円)
    • 株式発行: 210億ドル
    • 転換社債発行: 210億ドル
  • 目的: 46.6万BTCを追加取得(既存保有量に加えて)

この計画により、同社はビットコイン保有量をさらに拡大し、世界最大のビットコイン保有企業としての地位を強化する方針です。

(3) ビットコイン・トレジャリー企業としての戦略

Strategy Inc.のビットコイン戦略には、独自の指標があります。

Bitcoin Yield(ビットコイン利回り):

  • Strategy独自の指標
  • 2025年の目標: 25%
  • 株式希薄化を上回るペースでビットコインを取得することで、1株あたりのビットコイン保有量を増やす戦略

戦略の特徴:

  • 低金利の転換社債を発行してビットコインを購入
  • 株式発行でもビットコインを購入
  • ビットコインを売却せず、長期保有(HODLing)を継続

この戦略は、ビットコイン価格が長期的に上昇するという前提に立っています。

3. MSTRの株価確認方法:海外サイト編

MSTRの株価は、複数の海外サイトでリアルタイムに確認できます。

(1) NASDAQ公式サイトでのリアルタイム株価確認

NASDAQ公式サイトは、MSTRのリアルタイム株価情報を提供しています。

確認方法:

  1. NASDAQ公式サイト(nasdaq.com)にアクセス
  2. 検索ボックスに「MSTR」と入力
  3. 「Strategy Inc Common Stock Class A (MSTR)」のページを開く

提供される情報:

  • リアルタイム株価(遅延なし)
  • チャート(1日、1週間、1ヶ月、1年等)
  • 出来高、時価総額
  • 決算発表日
  • ニュース

NASDAQ公式サイトは、取引所の一次情報として信頼性が高いです。

(2) Yahoo Financeでの決算・ニュース・アナリスト評価

Yahoo Financeは、世界中の投資家が利用する金融情報サイトです。

確認方法:

  1. Yahoo Finance(finance.yahoo.com)にアクセス
  2. 検索ボックスに「MSTR」と入力
  3. 「Strategy Inc (MSTR)」のページを開く

提供される情報:

  • リアルタイム株価
  • 決算情報(売上高、利益、EPS等)
  • アナリストの目標株価(2025年時点で$485.80)
  • ニュース
  • 財務諸表(貸借対照表、損益計算書等)

Yahoo Financeは、決算情報やアナリスト評価を確認する際に特に便利です。

(3) TradingViewでのチャート分析

TradingViewは、高度なチャート分析ツールを提供するプラットフォームです。

確認方法:

  1. TradingView(tradingview.com)にアクセス
  2. 検索ボックスに「NASDAQ:MSTR」と入力
  3. チャートページを開く

提供される機能:

  • 高度なテクニカル分析ツール
  • カスタマイズ可能なチャート
  • 移動平均、RSI、MACD等のテクニカル指標
  • 世界中の投資家の分析を共有できるコミュニティ機能

テクニカル分析を深めたい投資家に人気のツールです。

4. MSTRの株価確認方法:日本の証券会社・サイト編

日本語のサイトや証券会社でも、MSTRの株価を確認できます。

(1) Yahoo!ファイナンス日本版での確認

Yahoo!ファイナンス日本版は、日本語でMSTRの株価情報を提供しています。

確認方法:

  1. Yahoo!ファイナンス(finance.yahoo.co.jp)にアクセス
  2. 検索ボックスに「MSTR」と入力
  3. 「ストラテジー【MSTR】」のページを開く

提供される情報:

  • 株価(日本円換算も表示)
  • チャート
  • ニュース(日本語)
  • 掲示板(日本人投資家のコミュニティ)

日本語でニュースや掲示板を確認したい投資家に便利です。

(2) みんかぶ米国株での株価予想・目標株価

みんかぶ米国株は、日本人投資家向けに米国株情報を提供しています。

確認方法:

  1. みんかぶ米国株(us.minkabu.jp)にアクセス
  2. 検索ボックスに「MSTR」と入力
  3. 「ストラテジー / Strategy Inc (MSTR)」のページを開く

提供される情報:

  • 株価予想(個人投資家の予想を集約)
  • アナリストの目標株価
  • 企業情報、決算情報
  • PER、PBR、PSR、配当利回り等の財務指標

日本人投資家の予想や意見を確認できる点が特徴です。

(3) 株探米国株での業績推移・財務指標

株探(かぶたん)米国株は、詳細な財務情報を提供しています。

確認方法:

  1. 株探米国株(us.kabutan.jp)にアクセス
  2. 検索ボックスに「MSTR」と入力
  3. 「ストラテジー (Strategy Inc)【MSTR】」のページを開く

提供される情報:

  • 株価、チャート
  • 業績推移(売上高、利益の推移グラフ)
  • PER、PBR、PSR、時価総額
  • 決算スケジュール

財務データを詳しく分析したい投資家におすすめです。

日本の証券会社での購入:

MSTR株は、日本の主要ネット証券で購入できます。

  • SBI証券: 米国株取引に対応、取引手数料0.495%(上限22ドル)
  • 楽天証券: 米国株取引に対応、楽天ポイントが貯まる
  • マネックス証券: 米国株取引に対応、情報量が充実

米国株取引口座の開設が必要です。

5. ビットコイン関連銘柄としての特徴と投資時の注意点

MSTRは、ビットコイン関連銘柄として独特の特徴とリスクを持っています。

(1) ビットコイン保有量の確認方法(公式IR)

MSTRのビットコイン保有量は、公式IRページで確認できます。

確認方法:

  1. Strategy Inc.公式サイト(strategy.com)にアクセス
  2. 「Investor Relations」ページを開く
  3. 決算発表資料(Earnings Release)やプレスリリースで最新の保有量を確認

2025年6月時点の保有量:

  • 58.2万BTC(約9.3兆円)
  • ビットコイン総供給量の2.8%

同社は定期的にビットコイン購入を発表しており、保有量は増加を続けています。

(2) mNAV(市場価値/ビットコイン保有価値)の重要性

mNAV(market-to-NAV ratio)は、MSTR株の割安・割高を判断する重要な指標です。

mNAVの計算式:

mNAV = 株式時価総額 ÷ ビットコイン保有価値

mNAVの解釈:

  • mNAV > 1: プレミアム(株価がビットコイン保有価値を上回る、市場が将来に期待)
  • mNAV = 1: 公正価値(株価とビットコイン保有価値が一致)
  • mNAV < 1: ディスカウント(株価がビットコイン保有価値を下回る、市場が警戒)

2025年11月の事態:

2025年11月、MSTR株のmNAVが1を下回る事態が発生しました。これは、株式時価総額がビットコイン保有価値を下回ったことを意味し、投資家の警戒が高まりました。

mNAVを定期的にチェックすることで、MSTR株が割安か割高かを判断できます。

(3) ビットコイン価格との相関性とボラティリティの高さ

MSTR株は、ビットコイン価格と強く連動します。

相関性の実例:

  • ビットコイン価格が上昇 → MSTR株も上昇
  • ビットコイン価格が下落 → MSTR株も下落

ボラティリティの高さ:

MSTR株は、ビットコインそのものよりもボラティリティが高いことがあります。

  • 2024年のATH(All-Time High): $543
  • その後の下落: 60%下落

ビットコイン価格が暴落すると、MSTR株はそれ以上に下落する可能性があります。

投資時の注意点:

  • 高いリスク許容度が必要: 価格変動が非常に大きい
  • 分散投資が重要: MSTR株に資産を集中させるのは危険
  • 長期的な視点: 短期的な値動きに一喜一憂しない
  • 最新情報の確認: 公式IRで決算・ビットコイン保有量を定期的にチェック

6. まとめ:MSTR投資を検討する際のポイント

NASDAQ上場のMSTR(Strategy Inc.)は、ビットコイン保有企業として世界的に注目されています。株価はNASDAQ公式サイト、Yahoo Finance、TradingView、日本の金融サイト(Yahoo!ファイナンス、みんかぶ、株探)で確認できます。

この記事の要点:

  • MSTRはNASDAQ上場のStrategy Inc.(旧MicroStrategy)のティッカーシンボル
  • 2025年2月に社名を「Strategy」に変更、ビットコイン戦略を再強調
  • ビットコイン保有量58.2万BTC(約9.3兆円、2025年6月時点、総供給量の2.8%)
  • 21/21計画で2025-2027年に420億ドルを調達、46.6万BTCを追加取得予定
  • 株価はビットコイン価格と強く連動、ボラティリティが非常に高い

投資判断のポイント:

  • mNAV(市場価値/ビットコイン保有価値)を定期的にチェックする
  • 公式IR(strategy.com)で最新のビットコイン保有量・決算情報を確認する
  • ビットコイン価格の動向を注視する
  • 高いリスク許容度を持ち、分散投資を心がける

次のアクション:

  • NASDAQ公式サイトやYahoo Financeで株価を確認する
  • Strategy Inc.公式IR(strategy.com)で決算発表資料を読む
  • mNAVの計算方法を理解し、定期的にチェックする
  • 日本の証券会社(SBI証券、楽天証券、マネックス証券等)で米国株取引口座を開設する

MSTR株は、ビットコイン関連銘柄として独特の魅力を持ちますが、ボラティリティが非常に高いことを理解した上で、慎重に投資判断を行いましょう。投資判断は自己責任で行ってください。

よくある質問

Q1MSTRはどこで買えるか(日本の証券会社での取扱い)?

A1MSTRは、SBI証券、楽天証券、マネックス証券などの日本の主要ネット証券で購入できます。米国株取引口座の開設が必要です。取引手数料は約定代金の0.495%(上限22ドル)が一般的です。口座開設後、ティッカーシンボル「MSTR」で検索し、注文できます。

Q2ビットコイン保有量はどこで確認できるか?

A2Strategy Inc.の公式IRページ(strategy.com/investor-relations/)で最新のビットコイン保有量を確認できます。決算発表資料(Earnings Release)やプレスリリースに保有量が記載されています。2025年6月時点で58.2万BTC(約9.3兆円)を保有しており、これはビットコイン総供給量の2.8%に相当します。同社は定期的にビットコイン購入を発表しています。

Q3ビットコインETFとMSTR株の違いは?

A3ビットコインETF(IBIT、FBTC等)は暗号資産そのものに投資する金融商品で、ビットコイン価格とほぼ連動します。一方、MSTR株は企業株式であり、ビットコイン戦略に加えてBIソフトウェア事業も保有しています。MSTR株はボラティリティがより高く、mNAV(市場価値/ビットコイン保有価値)によるプレミアム/ディスカウントが発生します。企業経営リスクも考慮する必要があります。

Q4なぜMicroStrategyからStrategyに社名変更したのか?

A4ビットコイン戦略を企業のidentity(アイデンティティ)として明確化するためです。2025年2月に社名を「MicroStrategy Inc.」から「Strategy Inc.」に変更し、ロゴにBTC(Bitcoin)記号を採用しました。これにより、同社がビットコイン・トレジャリー企業(ビットコインを主要な準備資産とする企業)としての方針を再強調しています。

Q5株価はビットコイン価格と連動するのか?

A5はい、MSTR株はビットコイン価格と強く連動します。ビットコイン価格が上昇すればMSTR株も上昇し、下落すれば株価も下落する傾向があります。ただし、MSTR株はビットコインそのものよりもボラティリティが高く、ビットコイン価格以上に大きく変動することがあります。2025年11月にはmNAVが1を下回る事態が発生し、株式時価総額がビットコイン保有価値を下回りました。

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Single Stock編集部

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