「t nyse」とは何を意味するのか
米国株の情報を探している時に、「NYSE: T」という表記を見かけたことはありませんか。この表記が何を意味するのか、どの企業を指すのか、分からない方も多いでしょう。
この記事のポイント:
- 「NYSE: T」はニューヨーク証券取引所に上場するティッカーシンボル「T」の企業、AT&Tを指す
- AT&Tは米国通信業界の老舗企業で、配当利回り4.47%の高配当株として人気
- 日本の証券会社（SBI、楽天、マネックス等）から1株約$25で購入可能
- 2025-2027年に400億ドル超の株主還元を計画しているが、減配リスクにも注意が必要
NYSE（ニューヨーク証券取引所）とティッカーシンボルの基礎知識
(1) NYSEとは：世界最大の証券取引所
NYSE（New York Stock Exchange）は、ニューヨークに拠点を置く世界最大の証券取引所です。1792年に設立され、230年以上の歴史を持ち、世界中の大企業が上場しています。
(2) ティッカーシンボルとは：企業を識別するコード
ティッカーシンボルは、株式市場で企業を識別するための略称です。例えば、Appleは「AAPL」、Microsoftは「MSFT」といった具合に、各企業に固有のコードが割り当てられています。
(3) 「T」というシンボルの意味
ティッカーシンボル「T」は、AT&T Inc.に割り当てられています。非常にシンプルな1文字のシンボルで、AT&Tが長い歴史を持つ企業であることを示しています。
AT&T（NYSE: T）の企業概要と事業内容
(1) AT&Tとは：米国通信業界の老舗企業
AT&T Inc.は、1885年に設立された米国通信業界の老舗企業です。モバイル通信、ブロードバンド、法人向けサービスを提供しており、時価総額は約1,791億ドル（2025年11月時点）に達します。
(2) 主要事業：モバイル通信、ブロードバンド、法人向けサービス
AT&Tの主要事業は以下の3つです：
- モバイル通信：米国内外でモバイルネットワークを提供
- ブロードバンド：家庭向けインターネットサービス
- 法人向けサービス：企業向け通信ソリューション
(3) 2022年のWarnerMediaスピンオフ後の事業構造
2022年、AT&Tはメディア事業（WarnerMedia）をスピンオフし、通信事業に集中する戦略を取りました。この事業再編により、経営資源を通信分野に集中させ、5G投資や事業効率化を進めています。
AT&Tの配当と株主還元計画
(1) 配当利回り4.47%：高配当株としての魅力
AT&Tは配当利回り4.47%（2025年11月時点）の高配当株として、インカム投資家に人気があります。四半期ごとに配当を支払っており、安定した配当収入を求める投資家にとって魅力的な選択肢です。
(2) 2022年の減配と配当貴族脱落の経緯
AT&Tは36年間連続増配を続けた「配当貴族」銘柄でしたが、2022年のWarnerMediaスピンオフに伴い減配を実施しました。この減配により、配当貴族のステータスを失い、投資家の間で議論となりました。
(3) 2025-2027年の株主還元計画：400億ドル超
2024年12月、AT&Tは2025-2027年の3年間で400億ドル超を株主に還元する計画を発表しました。配当支払いと自社株買いを組み合わせることで、株主価値の向上を目指しています。
(4) 配当性向68%：財務的な余裕
配当性向は約68%で、利益の約7割を配当に回している計算です。2025年第1四半期のフリーキャッシュフローは31億ドル、配当支払額は20.3億ドルと、財務的に余裕があると言われています。
日本からAT&T株を購入する方法
(1) 米国株取引対応の証券会社（SBI、楽天、マネックス等）
日本の主要証券会社（SBI証券、楽天証券、マネックス証券等）を通じて、AT&T株を購入できます。これらの証券会社では、米国株取引に対応しており、オンラインで簡単に注文できます。
(2) 最低投資額：1株から購入可能（約$25）
2025年11月時点のAT&T株価は約$25.18で、1株から購入可能です。数千円程度から投資できるため、初心者でも始めやすい金額と言えます。
(3) 為替リスクと配当課税（米国10%+日本20.315%）
米国株投資では、為替リスクに注意が必要です。ドル高円安なら為替差益が得られますが、円高になると損失が出る可能性があります。また、配当には米国と日本の両方で税金が課されますが、外国税額控除で一部調整できる場合があります。詳しくは税理士や国税庁のウェブサイトをご確認ください。
(4) NISA対応状況
新NISAの成長投資枠では、米国株を購入できます。非課税枠を活用することで、配当や売却益にかかる税金を節約できるため、長期保有を前提にした投資に適しています。
まとめ：AT&T投資のポイントと注意点
「t nyse」で検索した際に出てくるのは、米国通信大手AT&T（ティッカーシンボル: T）です。配当利回り4.47%の高配当株として魅力的ですが、2022年の減配実績や通信業界の競争激化などのリスクも認識しておく必要があります。
次のアクション:
- AT&Tの企業情報や最新決算を確認する
- 自分のリスク許容度と投資目的を明確にする
- 証券会社で口座を開設し、少額から投資を始める
株価は52週で約40%変動しており、ボラティリティが高い点にも注意しましょう。過去のパフォーマンスは将来を保証するものではなく、投資判断は必ず自己責任で行ってください。