1. AMD株式への投資関心が高まる背景
半導体セクターに関心がある投資家の中で、AMD(Advanced Micro Devices)の名前を目にする機会が増えています。「AMDはどの取引所に上場しているの?」「ティッカーシンボルは?」「日本から購入できるの?」といった疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
AMDは、CPU・GPUの分野でIntel・NVIDIAと競合する米国の大手半導体企業で、NASDAQに上場しています。2024年にはデータセンター部門の売上が前年比94%増を記録するなど、急成長を遂げている企業です。
この記事では、AMDのNASDAQ上場、ティッカーシンボル、企業概要、リアルタイム株価の確認方法、日本からの購入方法と注意点を詳しく解説します。
この記事のポイント:
- AMDのティッカーシンボルは「AMD」で、NASDAQ Stock Exchangeに上場
- 主力事業はCPU・GPU・データセンター向けチップで、Intelからのシェア奪取が加速
- NASDAQ.com、Yahoo Finance、Bloomberg Japan等でリアルタイム株価を無料確認可能
- 日本からはSBI証券、楽天証券等の主要ネット証券で1株から購入可能(約2万円台~)
2. AMD(Advanced Micro Devices)企業概要と主力事業
(1) AMD企業概要とIntel・NVIDIAとの競合関係
Advanced Micro Devices, Inc.(AMD)は、1969年に設立された米国の大手半導体企業です。カリフォルニア州サンタクララに本社を置き、CPU(中央処理装置)・GPU(グラフィック処理装置)・データセンター向けチップを主力製品として展開しています。
競合としては、CPU分野でIntel、GPU分野でNVIDIAが挙げられます。2025年Q3には、AMDのx86 CPU出荷台数がIntelを上回るという歴史的な転換点を迎え、Intelからのシェア奪取が加速しています(出典: The Register, 2025年11月14日)。
(2) 主力事業:CPU・GPU・データセンター向けチップ
AMDの主力事業は以下の3分野です。
CPU(Ryzenシリーズ):
- 個人向けPC・ゲーミングPC向けプロセッサ
- Intelとの競争で市場シェアを拡大中
GPU(Radeonシリーズ):
- ゲーミングPC・クリエイター向けグラフィックカード
- NVIDIAとの競争が激しい分野
データセンター向けチップ(EPYCシリーズ・MI400シリーズ):
- サーバー・クラウド向けプロセッサ
- AIサーバー向けGPU(2026年にMI400シリーズ投入予定)
- 2024年データセンター部門売上126億ドル(前年比94%増)
特にデータセンター部門の成長が著しく、AMD全体の売上成長を牽引しています。
(3) 2024-2025年の業績と市場シェアの推移
AMDの業績は好調に推移しています。
2024年通期決算:
- 売上高258億ドル(過去最高)
- データセンター部門売上126億ドル(前年比94%増) (出典: NASDAQ Press Release, 2025年2月4日)
2025年Q3決算:
- 売上高92.5億ドル(前年比36%増)
- Q4予想は96億ドル(前年比25%増)
市場シェアの変化:
- 2025年Q3にx86 CPU出荷台数でIntelを上回る
- Intelからのシェア移行が加速
これらのデータは、AMDが半導体市場で存在感を高めていることを示しています。
3. AMDのNASDAQ上場とティッカーシンボル
(1) ティッカーシンボル「AMD」とは
ティッカーシンボルとは、株式を識別するための略称コードです。AMDのティッカーシンボルは「AMD」で、これは社名のAdvanced Micro Devicesの頭文字を取ったものです。
株価を検索する際は、「AMD」と入力すれば、世界中の金融サイトでAdvanced Micro Devicesの株価情報にアクセスできます。
(2) NASDAQとは:米国の電子株式市場
NASDAQ(ナスダック)は、米国の電子株式市場で、テクノロジー企業が多く上場している取引所です。Apple、Microsoft、Google、Teslaなど、世界的なテクノロジー企業の多くがNASDAQに上場しています。
AMDもNASDAQ Stock Exchangeに上場しており、NASDAQ公式サイト(https://www.nasdaq.com/market-activity/stocks/amd)でリアルタイム株価や企業情報を確認できます。
4. AMDのリアルタイム株価確認方法
(1) NASDAQ.com・Yahoo Finance・CNBCでの確認
無料でAMDのリアルタイム株価を確認できる主要サイトは以下の通りです。
NASDAQ.com:
- URL: https://www.nasdaq.com/market-activity/stocks/amd
- 特徴: NASDAQ公式の一次情報源、リアルタイム株価を3秒ごとに更新
- 言語: 英語
Yahoo Finance:
- URL: https://finance.yahoo.com/quote/AMD/
- 特徴: 無料のリアルタイムチャート、データ、ニュースの包括的情報源
- 言語: 英語
CNBC:
- URL: https://www.cnbc.com/quotes/AMD
- 特徴: リアルタイム株価、ニュース、財務情報を提供
- 言語: 英語
これらのサイトはすべて無料で利用でき、リアルタイムデータにアクセス可能です。
(2) 日本語プラットフォーム(Bloomberg Japan・株探・Yahoo!ファイナンス)
日本語でAMD株価を確認したい場合は、以下のプラットフォームが便利です。
Bloomberg Japan:
- URL: https://www.bloomberg.co.jp/quote/AMD:US
- 特徴: 日本語でのリアルタイム株価情報、日本時間での表示
株探(米国株):
- URL: https://us.kabutan.jp/stocks/AMD
- 特徴: 基本情報、チャート、業績データを提供
- 注意: 株価は15分遅延、リアルタイムは有料プレミアム会員のみ
Yahoo!ファイナンス(日本版):
- URL: https://finance.yahoo.co.jp/quote/AMD
- 特徴: 日本語での株価情報、チャート、ニュースを提供
日本語プラットフォームは使いやすい一方、無料版では15分遅延のデータが多い点に注意が必要です。
(3) リアルタイムと15分遅延データの違い
リアルタイム株価と15分遅延データの違いを理解しておくことが重要です。
リアルタイム株価:
- 取引所からのデータを即座に反映
- デイトレード・スイングトレードに必須
- NASDAQ.com、Yahoo Finance(英語版)、Bloomberg等で無料提供
15分遅延データ:
- 株価が15分遅れで更新される
- 長期投資家には十分実用的
- 日本語プラットフォームの無料版で多く採用
短期売買を行う場合はリアルタイムデータが必須ですが、長期投資であれば15分遅延でも問題ありません。
5. 日本からのAMD株購入方法と注意点
(1) 主要ネット証券での購入(SBI証券・楽天証券・マネックス証券等)
日本からAMD株を購入する場合、主要ネット証券で米国株取引が可能です。
主要ネット証券:
- SBI証券
- 楽天証券
- マネックス証券
- DMM株
購入の特徴:
- 1株から購入可能(約2万円台~で投資可能)
- 口座開設は無料、維持費もかからない場合が多い
- 全て日本語で取引できる
AMD株は2025年11月14日時点で約246ドル(出典: Bloomberg Japan)で、為替レートを1ドル=150円と仮定すると、1株あたり約3.7万円で購入できます。
(2) CFD取引でのレバレッジ活用
CFD(差金決済取引)を利用すれば、現物株を保有せずに価格変動で利益を狙うことができます。
CFD取引の特徴:
- レバレッジ最大5倍まで利用可能
- 売りポジション(ショート)も可能
- 取扱業者: IG証券、GMOクリック証券、楽天CFD等
注意点:
- レバレッジを利用すると損失も拡大する可能性がある
- 長期保有には向かない(オーバーナイト金利が発生)
CFD取引は中上級者向けの商品で、リスク管理が重要です。
(3) 為替リスクと税金の注意点
AMD株はドル建て投資のため、為替リスクと税金に注意が必要です。
為替リスク:
- 円安ドル高: 購入価格が上昇、売却時の円換算評価額も増加
- 円高ドル安: 購入価格が下落、売却時の円換算評価額も減少
例: 1株246ドルを1ドル=150円で購入(3.7万円) → 1ドル=140円になると、円換算で約3.4万円(-3,000円)
税金:
- 配当金: 米国で10%源泉徴収 + 日本で約20%課税(外国税額控除で一部還付可能)
- 売却益: 日本で約20%課税(譲渡所得税)
※詳細は国税庁のウェブサイトや税理士にご確認ください。
6. まとめ:AMD投資判断のポイント
AMDは、NASDAQ上場の大手半導体企業で、ティッカーシンボルは「AMD」です。CPU・GPU・データセンター向けチップを主力事業とし、Intelからのシェア奪取が加速しています。
投資判断のポイント:
- 業績好調: 2024年売上258億ドル、データセンター部門は前年比94%増
- 市場シェア拡大: 2025年Q3にIntelを上回るx86 CPU出荷台数を記録
- 成長分野への投資: 2026年にMI400シリーズ投入予定、AIサーバー市場でシェア拡大を狙う
注意点:
- 為替リスク: ドル建て投資のため、為替変動により円換算評価額が変動
- 競争激化: NVIDIAとのAIチップ競争が激しく、市場シェアの変動リスクあり
次のアクション:
- NASDAQ.com、Yahoo Finance、Bloomberg Japan等でリアルタイム株価を確認
- 主要ネット証券(SBI証券、楽天証券等)で口座開設を検討
- 為替リスク・税金を理解した上で、少額(1株~)から投資を開始
AMD株への投資は、半導体セクターの成長を取り込む手段の一つです。情報収集を続け、自己責任で投資判断を行いましょう。
