NYSE: GMってゼネラルモーターズ?ゲームストップ(GME)と違うの?
「NYSE: GM」で検索した日本人投資家の中には、「これはゼネラルモーターズ(自動車メーカー)なのか、ゲームストップ(GME)なのか」と混同する方も多いでしょう。実際、ティッカーシンボルが類似しているため、注意が必要です。
この記事では、NYSE: GM(ゼネラルモーターズ)とNYSE: GME(ゲームストップ)の違いを明確にし、ゼネラルモーターズの企業概要、株価推移、日本からの投資方法、自動車株特有のリスクまで網羅的に解説します。
この記事のポイント:
- NYSE: GMはゼネラルモーターズ(自動車メーカー)のティッカーシンボル
- GMEはGameStop(ゲームストップ、ゲーム販売店)のティッカーシンボル
- 2024年純利益60億ドル、調整後EBIT 149億ドル、売上1,874億ドル(前年比+9.08%)
- 2025年の調整後EBITは130-150億ドルの見通し
- 日本の証券会社(SBI証券、楽天証券など)で購入可能
1. NYSE: GMとは何か(GMとGMEの違い)
(1) GMとGME(GameStop)の違いを明確化
GM = General Motors(ゼネラルモーターズ)
- 企業: 米国3大自動車メーカーの一つ
- ティッカー: GM
- 上場市場: NYSE
- 株価: 71.83ドル(2025年11月13日時点、Yahoo Financeのデータ)
- 時価総額: 645億ドル
GME = GameStop(ゲームストップ)
- 企業: ゲーム販売店
- ティッカー: GME
- 上場市場: NYSE
- 株価: 21.10ドル(2025年11月13日時点、Yahoo Financeのデータ)
- 時価総額: 約90億ドル
ティッカーシンボルが類似しているため、混同しやすいですが、全く別の企業です。この記事では「GM(ゼネラルモーターズ)」について解説します。
2. ゼネラルモーターズの基本情報
(1) ゼネラルモーターズとは(米国3大自動車メーカー)
ゼネラルモーターズ(General Motors Company)は、1908年に設立された米国3大自動車メーカーの一つです(他はFord、Stellantis)。Chevrolet、GMC、Cadillac、Buickなどのブランドを展開しています。
(2) 主要事業内容(乗用車、トラック、SUV、EV等)
ゼネラルモーターズの主要事業は以下の通りです:
- 乗用車・トラック・SUV: Chevrolet SilveradoやGMC Sierra等の人気車種
- 電気自動車(EV): Chevrolet BoltやGMC HUMMER EV等
- 自動運転技術: Cruise(自動運転子会社)
- 金融サービス: GM Financial(自動車ローン・リース)
(3) EV戦略と競合他社との比較
ゼネラルモーターズは2025年にEV販売約30万台を計画しており、国内工場に2年間で40億ドルの投資を行う予定です(GM公式プレスリリース)。EV事業はまだ収益性が低いですが、2025年に20-40億ドルの改善が見込まれています。
3. ゼネラルモーターズ株(GM)の基本情報
(1) ティッカーシンボル(GM)と上場市場(NYSE)
ティッカーシンボル: GM
上場市場: NYSE(ニューヨーク証券取引所)
時価総額: 645億ドル(CNBCのデータ)
(2) 株価推移と2024-2025年の業績(純利益60億ドル、調整後EBIT 149億ドル)
Yahoo Financeのデータによれば、株価は71.83ドル(2025年11月13日時点)です。
2024年の業績(GM公式プレスリリース):
- 純利益: 60億ドル
- 調整後EBIT: 149億ドル
- 売上: 1,874億ドル(前年比+9.08%)
2025年のガイダンス(GM公式プレスリリース):
- 調整後EBIT: 130-150億ドルの見通し
- EV販売: 約30万台
- 国内工場投資: 2年間で40億ドル
Q3 2025決算(CNBCの報道):
- EPS: 2.80ドル(予想を20.69%上回る)
- 売上: 485.9億ドル
- 株価: 決算発表後に16.05%急騰
(3) バリュエーション(PER 13.71、配当利回り0.87%、時価総額645億ドル)
Morningstarのデータによれば、以下の財務指標があります:
- PER: 13.71
- 配当利回り: 0.87%
- 52週レンジ: 41.60-72.39ドル
アナリスト18名の平均評価は「買い」で、目標株価平均は73.15ドル(みんかぶのデータ)、目標株価レンジは46-100ドルとなっています。
4. ゼネラルモーターズ株の買い方と購入手順
(1) 日本の証券会社での購入手順(SBI証券、楽天証券、マネックス証券等)
ゼネラルモーターズ株は、日本の証券会社で米国株取引口座を開設すれば、通常の米国株と同じ手順で購入できます。
購入手順:
- 米国株取引口座を開設する(未開設の場合)
- 証券会社の取引画面で「GM」を検索(「GME」と間違えないこと)
- 買い注文を発注(指値・成行から選択)
- 米ドル建てで決済
主要証券会社:
- SBI証券: 取引手数料約定代金の0.495%(上限22ドル)、為替手数料片道25銭
- 楽天証券: 取引手数料約定代金の0.495%(上限22ドル)、為替手数料片道25銭
- マネックス証券: 取引手数料約定代金の0.495%(上限22ドル)、為替手数料片道25銭
(2) 取引時間(日本時間の夜間:米国市場時間)と為替コスト
NYSE市場の取引時間は日本時間で以下の通りです:
- 夏時間(3月第2日曜〜11月第1日曜): 22:30-05:00
- 冬時間(11月第1日曜〜3月第2日曜): 23:30-06:00
為替コストは証券会社により異なりますが、SBI証券では片道25銭(0.25円/ドル)となっています。
(3) 配当にかかる税金(米国10%、日本20.315%、外国税額控除制度)
米国株の配当金は、米国で10%源泉徴収された後、日本でさらに20.315%課税されます(二重課税)。
ただし、国税庁の外国税額控除制度を利用することで、米国で課税された税金の一部を日本の所得税から差し引くことができます。詳細な計算方法は税理士または国税庁のウェブサイトをご確認ください。
5. 自動車株特有のリスクと注意点
(1) 景気敏感株としての特性(景気後退時に業績悪化)
自動車株は景気敏感株として知られており、景気後退時には需要が減少し業績が悪化する傾向があります。耐久消費財である自動車は、景気が悪化すると購入が先送りされやすいためです。
(2) 中国事業の特別損失リスク(2024年Q4に50億ドル超計上)
GMは2024年Q4に中国合弁事業の再編で50億ドル超の特別損失を計上しており、短期的な業績に影響が出ています。中国市場の競争激化やEV需要の変化により、今後も追加の損失が発生する可能性があります。
(3) EV事業の収益性の低さ(2025年に20-40億ドル改善見込みだが利益率は低い)
EV事業は2025年に20-40億ドルの改善が見込まれていますが、まだ収益性が低い段階にあります。バッテリーコストの高騰や充電インフラの整備遅れなど、EV普及には課題が残っています。
6. まとめ:ゼネラルモーターズ株投資のポイント
NYSE: GMはゼネラルモーターズ(米国3大自動車メーカー)のティッカーシンボルで、2024年は純利益60億ドル、調整後EBIT 149億ドルと堅調な業績を達成しました。2025年もEV販売約30万台、調整後EBIT 130-150億ドルの見通しです。
次のアクション:
- Yahoo Finance、日経会社情報、みんかぶで株価と業績を確認する
- 米国株取引口座を開設する(未開設の場合)
- ティッカーシンボル「GM」を正しく検索する(GMEと間違えないこと)
- アナリスト評価と目標株価(平均73.15ドル)を参考にする
- 景気動向、中国事業の進展、EV事業の収益性改善を定期的に確認する
ゼネラルモーターズは米国を代表する自動車メーカーですが、景気敏感株、中国事業の特別損失リスク、EV事業の収益性の低さなどのリスクがあります。投資判断は自己責任で行ってください。
※投資にはリスクが伴います。最新情報は証券会社の公式サイトや企業IRサイトでご確認ください。
