NYSE: UBER(ウーバー)の銘柄情報:配車サービス企業の基本データと日本からの投資方法

著者: Single Stock編集部公開日: 2025/11/17

NYSE: UBER(ウーバー)とは?企業概要と事業内容

「NYSE UBER」で検索している方は、おそらくニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場している配車サービス大手「Uber Technologies, Inc.」(ティッカー:UBER)の銘柄情報を探しているのではないでしょうか。

この記事では、Uber株の基本情報、事業内容、株価動向、日本からの投資方法、そして投資リスクを詳しく解説します。

この記事のポイント:

  • Uberは配車サービス最大手で、モビリティ・デリバリー・フレイトの3事業を展開
  • 時価総額約1,915億ドル、P/E Ratio 11.75倍の大型成長株
  • 2024年に黒字化を達成、売上前年比17.96%増、利益422.31%増
  • 配当がないグロース株のため、株価上昇(キャピタルゲイン)を狙う投資スタイル
  • 日本の主要証券会社(SBI証券、楽天証券、マネックス証券、DMM株)で1株から購入可能

(1) Uber Technologies, Inc.の基本情報

Uber Technologies, Inc.(ティッカー:UBER)は、2009年に設立された配車サービスの最大手企業です。本社はカリフォルニア州サンフランシスコにあり、2019年5月にニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場しました。

Uberは、世界70ヶ国以上で事業を展開し、月間1.8億人以上のユーザーがライドシェアや食事の注文を利用しています。創業時は配車サービスのみでしたが、現在では食事デリバリーや物流サービスにも事業を拡大しています。

(2) 3つの事業セグメント(モビリティ・デリバリー・フレイト)

Uberの事業は、以下の3つのセグメントで構成されています:

1. Mobility(モビリティ):

  • ライドシェア(Uber X、Uber Black等)
  • カーシェア、マイクロモビリティ(電動スクーター・自転車)
  • レンタカー、公共交通機関連携、タクシー
  • 売上の主要部分を占める事業

2. Delivery(デリバリー):

  • Uber Eats(レストランの食事配達)
  • 食料品店・小売店からの配達
  • コロナ禍で急成長した事業

3. Freight(フレイト):

  • 荷主と運送業者をデジタルマーケットプレイスで結ぶ
  • 物流業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進

これらの事業セグメント別の成長率をIR資料で確認することで、Uberの事業ポートフォリオを深く理解できます。

(3) 70ヶ国以上で展開、月間1.8億人以上のユーザー

Uberは、世界70ヶ国以上、10,000以上の都市でサービスを提供しています。月間1.8億人以上のアクティブユーザーを抱え、配車サービスの世界シェアではトップクラスです。

ただし、日本ではタクシー配車アプリ「Uber Taxi」とフードデリバリー「Uber Eats」のみ展開しており、一般のライドシェア(白タク)は規制により提供されていません。

Uber株の基本情報(株価・時価総額・財務指標)

Uber株への投資を検討する際、まず把握すべき基本情報を確認しましょう。

(1) 現在株価$92.12、時価総額1,915.3億ドル

2025年11月時点で、Uber株の株価は約92.12ドルです。時価総額は約1,915.3億ドル(約27兆円、為替レート140円/ドル換算)で、米国大型株の一つとして位置づけられています。

1株から購入可能なため、約13,000円(株価$92.12 × 為替レート140円/ドル)から投資できます。

(2) P/E Ratio 11.75倍の意味と評価

P/E Ratio(株価収益率)は、株価が1株あたり利益の何倍かを示す指標です。Uberの場合、11.75倍とされています。

この数値は、同業他社(Lyft、DoorDash等)と比較して割安か割高かを判断する材料となります。一般的に、成長株(グロース株)は高いP/E Ratioになりがちですが、Uberの11.75倍は比較的低い水準とも言えます。

ただし、P/E Ratioだけで投資判断をするのではなく、成長率や収益性も含めて総合的に評価することが重要です。

(3) 過去3年で217.8%上昇、史上最高値$101.99(2025年9月)

Uber株は、過去3年間で217.8%上昇しました。2025年9月22日には史上最高値の101.99ドルを記録しています。

この上昇は、後述する黒字化達成や事業の成長が市場に評価された結果と考えられます。ただし、決算発表後の株価変動が大きく、2024年第3四半期決算では市場予想に届かず株価が一時9%下落しました。

2024-2025年の業績と黒字化達成

Uberは長年、配車サービスの普及と市場シェア拡大のため、積極的な投資を続けてきました。その結果、赤字が続いていましたが、2024年に転機を迎えました。

(1) 2024年売上439.8億ドル(前年比17.96%増)

2024年通期の売上高は439.8億ドルで、前年比17.96%増となりました。モビリティ・デリバリー・フレイトの3事業すべてが成長に貢献しています。

特に、Gross Bookings(総予約額)は2024年第4四半期に18%増加しており、Uberプラットフォーム上で取引された総額が拡大していることが分かります。

(2) 2024年利益98.6億ドル(422.31%増)で黒字化達成

2024年の利益は98.6億ドルで、前年比422.31%増という驚異的な伸びを記録しました。これは、Uberが長年の赤字から脱却し、一貫した黒字化を達成したことを意味します。

営業利益も7.7億ドルを計上し、成長段階から収益化段階へと移行したと言われています。

(3) 2025年Q2の最強四半期(売上134.7億ドル、トリップ22%増)

2025年第2四半期は、Uberにとって「最強の四半期」と評価されています。売上134.7億ドル、利益14億ドルを計上し、トリップ数が22%増加しました。

また、2025年第3四半期では、EPS(1株あたり利益)が1.20ドルと市場予想を73.91%上回り、売上134.7億ドルを達成しています。

この好調な業績を背景に、Uberは2025年1月に15億ドルの自社株買いを実施しました(総額70億ドルの自社株買いプログラムの一環)。

日本からNYSE UBER株を買う方法と主要証券会社

日本の投資家も、主要証券会社を通じてUber株を購入できます。

(1) SBI証券・楽天証券・マネックス証券・DMM株での購入方法

以下の証券会社で、ティッカーシンボル「UBER」を検索すれば、Uber株の取引が可能です:

SBI証券:

  • 米国株取扱銘柄数が豊富(5,000銘柄以上)
  • 銘柄検索ツールでティッカーシンボル「UBER」を入力
  • 取引手数料: 約定代金の0.495%(最低0ドル、上限22ドル)

楽天証券:

  • 楽天ポイントが貯まる・使える
  • 取引ツール「iSPEED」で米国株取引可能
  • 取引手数料: 約定代金の0.495%(最低0ドル、上限22ドル)

マネックス証券:

  • 米国株情報が充実
  • 銘柄スカウター米国株で企業分析可能
  • 取引手数料: 約定代金の0.495%(最低0ドル、上限22ドル)

DMM株:

  • 取引手数料0円キャンペーンを実施することがある
  • 1株から購入可能

(2) 1株から購入可能、取引手数料と為替手数料

米国株は1株から購入できるため、Uber株なら約13,000円から投資可能です(株価$92.12 × 為替レート140円/ドル)。

主なコスト:

  • 取引手数料: 約定代金の約0.495%(主要証券会社)
  • 為替手数料: 片道20-25銭程度(ドル転時)
  • SEC Fee: 売却時に米国証券取引委員会手数料が発生

証券会社により手数料体系が異なるため、口座開設前に各社の手数料を比較することをおすすめします。

(3) 特定口座と一般口座の違い

米国株取引でも、日本の税制に基づく「特定口座」を利用できます。

特定口座(源泉徴収あり):

  • 証券会社が税金を源泉徴収してくれる
  • 確定申告が原則不要(一定条件下)
  • 税金の計算が自動で楽

一般口座:

  • 自分で確定申告が必要
  • 複数の証券会社を利用する場合、損益通算が複雑

初心者の方は、特定口座(源泉徴収あり)を選ぶと税金の手続きが簡単です。

投資リスクと注意点(無配・競合・規制)

Uber株に投資する際、以下のリスクと注意点を理解しておく必要があります。

(1) 配当$0.00のグロース株、株価上昇(キャピタルゲイン)狙い

Uberは配当を支払っていません(配当金$0.00)。全利益を成長に再投資するグロース株のため、配当目的の投資には不向きです。

投資家は、株価上昇による利益(キャピタルゲイン)を狙うスタイルとなります。配当がないため、株価下落時のリスクヘッジ(インカムゲインでの相殺)ができない点に注意が必要です。

(2) 決算発表後の高ボラティリティ(2024年Q3は予想未達で9%下落)

Uber株は、決算発表後の株価変動が大きい傾向があります。2024年第3四半期決算では、市場予想に届かず株価が一時9%下落しました。

グロース株のため、成長鈍化や市場予想未達が株価に大きく影響します。決算発表前後の売買タイミングには注意が必要です。

(3) 競合(Lyft・DoorDash)との市場シェア競争と規制リスク

Uberは配車サービスで高いシェアを持っていますが、競合他社(米国内ではLyft、食事デリバリーではDoorDash、欧州ではLydia等)との競争が激しい業界です。

また、ライドシェアは各国で規制が異なり、規制環境の変化により市場シェアが変動する可能性があります。日本では一般のライドシェアが規制により提供されていないことも、投資判断の際に考慮すべき点です。

その他のリスク:

  • 自動運転技術の普及により、ドライバー不要の配車サービスが主流になる可能性
  • 労働法規制(ドライバーの雇用形態)の変化
  • 競争激化による価格競争と利益率の低下

まとめ:UBER株への投資を検討する前に

NYSE: UBER(Uber Technologies, Inc.)は、配車サービス最大手として世界70ヶ国以上で展開し、2024年に黒字化を達成した大型成長株です。

投資判断のポイント:

  • 時価総額1,915億ドルの大型株で、P/E Ratio 11.75倍は比較的低い水準
  • 2024年に黒字化を達成し、売上・利益ともに大幅成長
  • 配当がないグロース株のため、株価上昇(キャピタルゲイン)を狙う投資スタイル
  • 決算発表後の株価変動が大きく、競合や規制リスクもある
  • 日本の主要証券会社で1株から購入可能(約13,000円から)

次のアクション:

  • 証券会社の口座を開設し、銘柄検索ツールでティッカーシンボル「UBER」を検索
  • Uber公式IR(investor.uber.com)で最新の決算資料を確認
  • Yahoo!ファイナンスやみんかぶで株価チャート・アナリスト評価をチェック
  • リスク許容度を確認し、余裕資金の範囲で投資を検討

Uber株は、成長性と収益性を両立しつつある大型テック株として注目されています。ただし、無配のグロース株であるため、配当目的ではなく長期的な株価上昇を狙う投資家に向いています。投資判断は必ず自己責任で行ってください。

※この記事の情報は執筆時点(2025年11月)のものです。株価や企業情報は変化する可能性があるため、最新情報は証券会社や企業の公式サイトでご確認ください。

よくある質問

Q1Uber(UBER)は配当を支払うか?

A1いいえ、Uberは配当を支払っていません(配当金$0.00)。全利益を成長に再投資するグロース株のため、配当目的の投資には不向きです。投資家は、株価上昇による利益(キャピタルゲイン)を狙うスタイルとなります。配当がないため、株価下落時のリスクヘッジができない点に注意が必要です。

Q2NYSEでのUBER株の取引時間は?

A2ニューヨーク証券取引所(NYSE)の取引時間は、日本時間23:30-翌6:00(夏時間22:30-翌5:00)です。日本の証券会社での注文受付時間は各社の規定に従います。SBI証券、楽天証券、マネックス証券などでは、取引時間内にリアルタイムで米国株を売買できます。

Q3UBER株の最低購入金額はいくら?

A31株から購入可能です。株価が$92.12の場合、為替レート140円/ドルで計算すると約13,000円から投資できます。これに加えて、取引手数料(約定代金の約0.495%)と為替手数料(片道20-25銭程度)が発生します。日本株と異なり、1株単位で購入できるため、少額から米国株投資を始められます。

Q4アナリストのUBER株評価は?

A434人のアナリストが平均目標株価$108.58でStrong Buy評価を付けています(2025年11月時点)。これは現在価格から18.51%の上昇余地があることを示しています。ただし、アナリストの評価は将来の株価を保証するものではなく、あくまで参考情報として活用してください。

Q5CFD取引でUBERに投資できるか?

A5はい、可能です。CFD取引(差金決済取引)では、レバレッジをかけて少額資金で投資できますが、損失リスクも高くなります。初心者の方は、まず現物取引で経験を積むことを推奨します。CFD取引は、仕組みを十分に理解してから利用してください。

S

Single Stock編集部

Single Stockは、米国株式投資に関する情報を日本語で提供するメディアです。投資初心者から経験者まで、銘柄分析・市場動向・投資戦略など、株式投資に役立つ情報を分かりやすく解説しています。