楽天証券で米国株投資を始めたい!手数料や使いやすさは?
「楽天証券で米国株投資を始めたいけれど、手数料はどのくらいかかるのか」「楽天ポイントは使えるのか」「SBI証券と比べてどうなのか」といった疑問をお持ちではありませんか。多くの日本人投資家が、証券会社選びに迷っています。
この記事では、楽天証券での米国株取引の特徴、手数料体系、楽天ポイント・マネーブリッジなどの独自サービス、SBI証券・マネックス証券との比較、そしてメリット・デメリットまで、日本人投資家の視点から詳しく解説します。
この記事のポイント:
- 楽天証券は口座数1200万突破(2025年1月)の日本最大級のネット証券
- 米国株取引手数料は0.495%(上限$22)、NISA成長投資枠では無料
- 楽天ポイントで米国株購入可能(1ポイント=1円)、マネーブリッジで楽天銀行との連携も便利
- SBI証券・マネックス証券と手数料はほぼ同じだが、楽天経済圏ユーザーには楽天証券が有利
- デメリットはカスタマーサポートが繋がりにくい点、ポイント制度の変更リスク
楽天証券とは?口座数1200万突破の大手ネット証券
(1) 2025年1月時点で口座数1200万、日本最大級のネット証券
楽天証券は、2025年1月時点で口座数1200万を突破した、日本最大級のネット証券です(出典:楽天グループ公式プレスリリース)。2024年4月時点では1100万口座だったことから、わずか9ヶ月で100万口座増加しており、急速に成長しています。
2023年10月に国内株の取引手数料を無料化(ゼロコース)したことが口座数増加の大きな要因と言われており、投資家から高い支持を得ています。
(2) 楽天グループの一員として楽天経済圏との連携が強み
楽天証券は、楽天グループの一員として、楽天銀行、楽天カード、楽天市場などの楽天経済圏との連携が強みです。楽天ポイントを使った投資、マネーブリッジ(楽天銀行との口座連携)、楽天カードでの投信積立など、楽天経済圏のサービスをフル活用できる仕組みが整っています。
すでに楽天銀行や楽天カードを利用している方にとっては、資金移動や管理が非常にスムーズになるメリットがあります。
楽天証券での米国株取引の特徴(手数料・取扱銘柄)
(1) 取引手数料0.495%(上限$22)、NISA成長投資枠は無料
楽天証券の米国株取引手数料は以下の通りです(出典:楽天証券公式サイト):
- 取引手数料:約定代金の0.495%(最低0ドル、上限22ドル)
- NISA成長投資枠:取引手数料無料
- 為替手数料:1ドルあたり0.25円(円貨決済の場合)
NISA成長投資枠では取引手数料が無料になるため、年間240万円までの非課税投資枠を活用すれば、コストを大幅に抑えられます。
(2) 取扱銘柄4500以上、1株から購入可能
楽天証券の米国株取扱銘柄数は4500以上です(出典:楽天証券公式サイト)。主要なETF(SPY、VOO、QQQ等)や個別株(Apple、Microsoft、Amazon等)を幅広くカバーしています。
購入単位は1株から可能で、少額から米国株投資を始められます。例えば、Apple株は1株$200程度(約3万円)から購入できるため、初心者でも手軽に始められます。
(3) 円貨決済で円のまま米国株取引が完結(為替手数料1ドル=0.25円)
楽天証券では、「円貨決済」と「外貨決済」の2つの決済方法を選択できます:
| 決済方法 | 特徴 | 為替手数料 |
|---|---|---|
| 円貨決済 | 円のまま米国株を売買できる | 1ドル=0.25円 |
| 外貨決済 | 事前にドルを用意して米国株を売買 | 別途両替時に発生 |
円貨決済を選択すれば、為替の知識がなくても円のまま米国株取引が完結するため、初心者にとって使いやすい仕組みです。ただし、為替手数料(1ドル=0.25円)は別途かかることに注意が必要です。
楽天ポイント・マネーブリッジなどの独自サービス
(1) 楽天ポイントで米国株購入可能(1ポイント=1円、現物決済のみ)
楽天証券では、楽天ポイントを使って米国株を購入できます(出典:楽天証券公式サイト)。1ポイント=1円として利用でき、現物決済のみに対応しています。
楽天市場でのお買い物や楽天カード利用で貯まったポイントを投資に回せるため、楽天経済圏ユーザーにとっては大きなメリットです。例えば、楽天市場で10万円の買い物をして1,000ポイント貯まれば、そのポイントで米国株を購入できます。
(2) マネーブリッジ(楽天銀行連携)で資金移動が簡便
マネーブリッジとは、楽天銀行と楽天証券の口座を連携させるサービスです。連携することで、以下のメリットがあります:
- 自動入出金(スイープ):楽天銀行の普通預金残高と楽天証券の買付余力を自動的に振り替え
- 優遇金利:楽天銀行の普通預金金利が0.10%(通常0.02%)にアップ
- 手数料無料:資金移動の手数料が無料
マネーブリッジを設定すれば、わざわざ入出金手続きをする手間が省け、資金管理が非常にスムーズになります。
(3) 2024年12月、米国株貸株サービス開始(保有株で利息収入)
楽天証券は2024年12月に、米国株貸株サービスを開始しました(出典:楽天グループ公式プレスリリース)。これは、保有している米国株を楽天証券に貸し出すことで、利息収入を得られるサービスです。
長期保有する予定の米国株がある場合、貸株サービスを利用すれば追加の収入を得られます。ただし、貸株中は議決権が行使できないため、株主総会で投票したい場合は貸株を解除する必要があります。
楽天証券とSBI証券・マネックス証券の比較
(1) 手数料比較(楽天0.495%、SBI 0.495%、マネックス0.495%)
主要ネット証券3社の米国株取引手数料を比較すると、以下のようになります:
| 証券会社 | 取引手数料 | NISA無料化 | 為替手数料 |
|---|---|---|---|
| 楽天証券 | 0.495%(上限$22) | 対応 | 1ドル=0.25円 |
| SBI証券 | 0.495%(上限$22) | 対応 | 1ドル=0.25円 |
| マネックス証券 | 0.495%(上限$22) | 対応 | 1ドル=0.25円 |
手数料はほぼ横並びで、どの証券会社を選んでもコスト面では大きな差はありません。NISA成長投資枠での無料化も3社すべてに対応しています。
(2) NISA無料化の対応状況(楽天・SBI・マネックスともに対応)
2024年からの新NISA制度では、楽天証券、SBI証券、マネックス証券のいずれも、成長投資枠での米国株取引手数料を無料化しています。年間240万円までの非課税投資枠を活用すれば、取引手数料を実質ゼロにできます。
NISA対応という点では、3社に差はありません。
(3) 独自サービス比較(楽天ポイント vs Tポイント vs マネックスポイント)
各社の独自サービスを比較すると、以下のようになります:
| 証券会社 | 独自サービス | 特徴 |
|---|---|---|
| 楽天証券 | 楽天ポイント、マネーブリッジ | 楽天経済圏ユーザーに有利 |
| SBI証券 | Tポイント、住信SBIネット銀行連携 | 取扱銘柄数が最多(5000銘柄以上) |
| マネックス証券 | マネックスポイント、銘柄スカウター | 米国株情報ツールが充実 |
楽天経済圏ユーザー(楽天銀行・楽天カード利用者)なら楽天証券、Tポイントユーザーや取扱銘柄の多さ重視ならSBI証券、情報ツール重視ならマネックス証券が有利です。
楽天証券のメリットとデメリット
(1) メリット:楽天ポイント活用、マネーブリッジ、NISA無料、24時間米国株取引への投資
楽天証券のメリットは以下の通りです:
- 楽天ポイントで米国株購入可能:楽天市場や楽天カードで貯まったポイントを投資に活用できる
- マネーブリッジで資金移動が簡便:楽天銀行との連携で自動入出金、優遇金利0.10%
- NISA成長投資枠で手数料無料:年間240万円までの非課税投資枠で取引手数料ゼロ
- 24時間米国株取引への投資:2025年5月、24X US Holdingsに出資し、24時間米国株取引の実現を目指している(出典:楽天グループ公式プレスリリース)
- 米国株貸株サービス:保有株で利息収入を得られる(2024年12月開始)
(2) デメリット:カスタマーサポートが繋がりにくい、ポイント制度の変更リスク
一方で、以下のようなデメリットも指摘されています:
- カスタマーサポートの電話が繋がりにくい:複数のレビューサイトで「電話が繋がらない」という口コミが見られます。トラブル時のサポート体制に不安があるとの声があります
- ポイント制度の変更が繰り返されている:楽天グループは過去にポイント制度の改悪(還元率の引き下げ等)を繰り返しており、今後も変更のリスクがあります
- ゼロコース(国内株無料)はSOR注文必須:国内株の取引手数料が無料になるゼロコースは、SOR(スマート・オーダー・ルーティング)注文の利用が必須です。SOR注文では、複数の取引所から最良の価格を自動選択しますが、指値注文ができない制約があります
(3) ゼロコース(国内株無料)はSOR注文必須
楽天証券の「ゼロコース」は、国内株の取引手数料が無料になる魅力的なプランですが、SOR注文の利用が必須です。SOR注文では、指値注文ができないため、希望価格で約定させたい場合は従来の「超割コース」を選択する必要があります。
米国株取引には影響しませんが、国内株も取引する場合は、この制約を理解しておく必要があります。
まとめ:楽天証券が向いている人
楽天証券は、口座数1200万突破の日本最大級のネット証券で、米国株取引手数料は0.495%(上限$22)、NISA成長投資枠では無料です。楽天ポイントで米国株購入可能、マネーブリッジで楽天銀行との連携も便利で、楽天経済圏ユーザーにとって大きなメリットがあります。
一方で、カスタマーサポートが繋がりにくい点、ポイント制度の変更リスクといったデメリットも存在します。
楽天証券が向いている人:
- 楽天銀行・楽天カードをすでに利用している楽天経済圏ユーザー
- 楽天ポイントを投資に活用したい
- マネーブリッジで資金管理を簡便にしたい
- NISA成長投資枠で手数料無料のメリットを享受したい
- 国内株もゼロコースで無料取引したい(SOR注文の制約を理解している)
SBI証券・マネックス証券が向いている人:
- Tポイントユーザー、取扱銘柄の多さ重視(SBI証券)
- 米国株情報ツールを重視する(マネックス証券)
- カスタマーサポートの充実度を重視する
投資判断は自己責任で行い、ご自身の投資スタイルに合った証券会社を選択することをおすすめします。最新の手数料や制度変更については、各証券会社の公式サイトをご確認ください。
