SBI証券の米国株取引手数料を完全解説 - 計算方法とコスト削減のコツ

著者: Single Stock編集部公開日: 2025/11/17

SBI証券で米国株を始めたいけど、手数料が心配...

「SBI証券で米国株投資を始めたいけど、手数料がいくらかかるのか分からない」「他の証券会社と比べて高いのでは?」—米国株投資を検討する多くの投資家が抱く疑問です。

手数料は投資リターンに直接影響するため、事前にしっかり理解しておくことが重要です。特に少額から投資を始める初心者にとって、手数料の仕組みを知ることは必須です。

この記事では、SBI証券の米国株取引手数料の仕組みを徹底解説します。2024年12月の為替手数料無料化、具体的な計算例、手数料を抑えるコツ、NISA活用方法について詳しく紹介します。

この記事のポイント:

  • SBI証券の取引手数料は約定代金の0.495%(税込)、上限22米ドル、最低0ドル
  • 2024年12月に為替手数料を無料化(従来は片道25銭)
  • NISA口座では米国ETFの買付手数料が無料
  • 新規口座開設者は最大2ヵ月間の手数料無料特典あり
  • 円貨決済・外貨決済ともに為替コストに差なし(2024年12月以降)

1. SBI証券の米国株取引手数料の概要

(1) 米国株取引でかかる手数料の種類

SBI証券で米国株を取引する際には、以下の手数料がかかります。

主な手数料:

  • 取引手数料: 約定代金の0.495%(税込)、上限22米ドル、最低0ドル
  • 為替手数料: 2024年12月から無料(従来は片道25銭)
  • SEC Fee: 米国株売却時に徴収される規制手数料(わずかな金額)

取引手数料と為替手数料が主要なコストです。

(2) 2024年12月の為替手数料無料化

SBI証券は2024年12月に為替手数料を無料化しました。

無料化の内容:

  • 円貨決済: 為替手数料無料
  • 外貨決済: 為替手数料無料
  • 従来: 片道25銭の為替手数料がかかっていた

これにより、為替コストを気にせず米国株投資ができるようになりました。

2. 取引手数料の詳細(約定代金の0.495%)

(1) 取引手数料の料率と上限

SBI証券の取引手数料は、約定代金に対して0.495%(税込)です。

手数料の仕組み:

  • 料率: 約定代金の0.495%(税込)
  • 上限: 22米ドル(税込)
  • 最低: 0ドル

具体例:

  • 1,000ドルの取引: 手数料4.95ドル(0.495%)
  • 10,000ドルの取引: 手数料22ドル(上限適用)

上限があるため、高額取引では手数料率が下がります。

(2) 最低手数料0ドルの意味

最低手数料が0ドルということは、少額取引でも最低手数料が設定されていないということです。

メリット:

  • 少額取引でも手数料負けしにくい
  • 1株から購入可能(例: Apple 1株=270ドル程度)

少額から米国株投資を始める初心者に優しい料金体系です。

(3) 売却時のSEC Fee

米国株を売却する際には、SEC Fee(米国証券取引委員会手数料)が別途かかります。

SEC Feeとは:

  • 米国の規制手数料(2024年5月から$27.80/百万ドル)
  • 非常に小額(売却額100万ドルで約28ドル)

実質的な負担はほとんどありません。

3. 為替手数料の無料化(2024年12月~)

(1) 円貨決済と外貨決済の違い

米国株を購入する際、円貨決済と外貨決済の2つの方法があります。

円貨決済:

  • 日本円で注文を出し、SBI証券が自動的に米ドルに両替
  • 手軽で初心者向け

外貨決済:

  • 事前に日本円を米ドルに両替してから米国株を購入
  • 為替タイミングをコントロールできる

2024年12月の為替手数料無料化により、どちらを選んでもコストに差はありません。

(2) 為替手数料無料化の詳細

無料化の内容:

  • 円貨決済: 為替手数料無料
  • 外貨決済: 為替手数料無料
  • 適用開始: 2024年12月

これにより、SBI証券は業界トップクラスの低コスト証券会社となりました。

(3) 無料化前の為替手数料(参考情報)

参考までに、無料化前の為替手数料を紹介します。

従来の為替手数料:

  • 円貨決済: 片道25銭
  • 住信SBIネット銀行経由: 片道6銭

無料化により、これらのコストがゼロになりました。

4. 手数料の具体的な計算例

(1) 1万円分の取引(少額投資の場合)

1万円分の米国株を購入する場合の手数料を計算します。

前提条件:

  • 購入額: 1万円(約67ドル、為替レート1ドル=150円)
  • 取引手数料: 約定代金の0.495%

手数料計算:

  • 取引手数料: 67ドル × 0.495% = 約0.33ドル(約50円)
  • 為替手数料: 0円(2024年12月以降)
  • 合計手数料: 約50円

少額投資でも手数料負けしにくいです。

(2) 10万円分の取引(標準的な取引の場合)

10万円分の米国株を購入する場合の手数料を計算します。

前提条件:

  • 購入額: 10万円(約667ドル、為替レート1ドル=150円)
  • 取引手数料: 約定代金の0.495%

手数料計算:

  • 取引手数料: 667ドル × 0.495% = 約3.3ドル(約495円)
  • 為替手数料: 0円
  • 合計手数料: 約495円

(3) 100万円分の取引(上限22ドルが適用される場合)

100万円分の米国株を購入する場合、上限22ドルが適用されます。

前提条件:

  • 購入額: 100万円(約6,667ドル、為替レート1ドル=150円)
  • 取引手数料: 上限22ドル(税込)

手数料計算:

  • 取引手数料: 22ドル(約3,300円)
  • 為替手数料: 0円
  • 合計手数料: 約3,300円
  • 実質手数料率: 0.33%(上限のため割安)

高額取引では実質手数料率が下がります。

5. 手数料を抑えるコツとNISA活用

(1) NISA口座での米国ETF買付手数料無料

SBI証券のNISA口座では、米国ETFの買付手数料が無料です。

NISA口座のメリット:

  • 米国ETFの買付手数料: 無料
  • 売却益・配当金: 非課税
  • 年間投資枠: 成長投資枠240万円+つみたて投資枠120万円

NISA口座を活用すれば、手数料と税金の両方を節約できます。

(2) SBI ETFセレクション対象ETFの活用

SBI ETFセレクション対象のETFは、通常口座でも買付手数料が無料です。

対象ETF:

  • SPY(S&P 500)
  • QQQ(NASDAQ 100)
  • その他の主要ETF

人気のETFが手数料無料で購入できます。

(3) 新規口座開設者の手数料無料特典(最大2ヵ月間)

SBI証券では、新規口座開設者向けに最大2ヵ月間の手数料無料特典があります。

特典内容:

  • 対象期間: 口座開設月+翌月末まで
  • 対象: 米国株式の取引手数料

初心者が米国株投資を試すには良い機会です。

(4) まとめて取引する(少額頻繁取引を避ける)

手数料を抑えるには、まとめて取引することが有効です。

理由:

  • 頻繁に売買すると手数料が累積する
  • まとめて取引すれば、上限22ドルの恩恵を受けられる

長期投資を前提とするなら、頻繁な売買は避けるべきです。

6. まとめ:SBI証券での米国株取引

SBI証券の米国株取引手数料は、業界トップクラスの低コストです。

手数料のまとめ:

  • 取引手数料: 約定代金の0.495%(上限22ドル、最低0ドル)
  • 為替手数料: 無料(2024年12月以降)
  • NISA口座: 米国ETFの買付手数料無料

SBI証券が向いている人:

  • 為替コストを抑えたい投資家
  • NISA口座で米国ETFに投資したい投資家
  • 住信SBIネット銀行を活用したい投資家

次のアクション:

  • SBI証券の口座を開設する
  • NISA口座の活用を検討する
  • 少額から米国株投資を始める

投資判断は最終的に自己責任で行う必要があります。手数料の仕組みを理解し、自分に合った投資スタイルで米国株投資を始めましょう。

※本記事の情報は2025年1月時点のものです。最新の手数料体系については、SBI証券の公式サイトをご確認ください。

よくある質問

Q1SBI証券の米国株取引手数料は他社と比べて安いですか?

A1取引手数料は約定代金の0.495%で楽天証券・マネックス証券と同水準です。為替手数料は2024年12月に無料化され、業界トップクラスの低コストとなりました。NISA口座では米国ETFの買付手数料が無料です。

Q2円貨決済と外貨決済のどちらが有利ですか?

A22024年12月の為替手数料無料化により、円貨決済でも外貨決済でも為替コストに差はなくなりました。円貨決済は手軽で初心者向け、外貨決済は為替タイミングをコントロールできるメリットがあります。

Q3少額投資でも手数料負けしませんか?

A3取引手数料は約定代金の0.495%で最低0ドルなので、少額でも手数料負けは起きにくいです。ただし、頻繁に売買すると手数料が累積するため、まとめて取引する方が有利です。

Q4NISA口座で米国株の個別銘柄も手数料無料になりますか?

A4NISA口座で手数料無料になるのは米国ETFの買付のみです。個別銘柄は約定代金の0.495%の手数料がかかります。ただし、SBI ETFセレクション対象のETFは通常口座でも買付手数料が無料です。

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Single Stock編集部

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