SMT米国株配当貴族インデックス・オープンとは
「配当貴族」という言葉を聞いたことはありますか。25年以上連続増配を続ける米国企業を指す言葉です。SMT米国株配当貴族インデックス・オープンは、この配当貴族に投資できる投資信託です。
この記事では、SMT米国株配当貴族インデックス・オープンの仕組み、コスト、メリット・デメリットを解説します。配当重視の投資を考えている方は参考にしてください。
この記事のポイント:
- 配当貴族は25年以上連続増配の米国企業で、2025年現在69社(過去最多)
- S&P 500配当貴族指数に連動し、信託報酬は0.605%
- 新NISA対応(成長投資枠・つみたて投資枠の両方)
- セクター構成は生活必需品が多く景気に強い特性
- 信託報酬は米国株インデックスファンドと比べやや高め
配当貴族(Dividend Aristocrats)の概念
(1) 25年以上連続増配の米国企業
配当貴族(Dividend Aristocrats)とは、S&P 500企業の中で25年以上連続増配を達成した企業群を指します。連続増配は企業の収益力と株主還元姿勢を示す指標です。
(出典: S&P Dow Jones Indices「S&P 500 Dividend Aristocrats」https://www.spglobal.com/spdji/en/indices/dividends-factors/sp-500-dividend-aristocrats/)
(2) 2025年現在69社で過去最多
2025年現在、配当貴族は69社で過去最多です。2025年には3社(Erie Indemnity、Eversource Energy、FactSet Research System)が新規追加されました。
(出典: Simply Safe Dividends「2025 Dividend Aristocrats List: All 69 Ranked & Analyzed」https://www.simplysafedividends.com/world-of-dividends/posts/6-2025-dividend-aristocrats-list-all-69-ranked-analyzed)
(3) 配当王(50年以上)との違い
配当王(Dividend King)は50年以上連続増配を達成した企業で、配当貴族より厳しい基準です。配当王は配当貴族の上位カテゴリと言えます。
ファンドの仕組みと運用方針
(1) S&P 500配当貴族指数に連動
SMT米国株配当貴族インデックス・オープンは、S&P 500配当貴族指数(配当込み、円換算ベース)に連動する投資信託です。
(出典: 三井住友トラスト・アセットマネジメント「SMT 米国株配当貴族インデックス・オープン」https://www.smtam.jp/fund/detail/_id_510112/)
(2) 均等加重方式(時価総額に依存しない)
配当貴族指数は均等加重方式を採用しており、各銘柄を同じウェイトで保有します。時価総額の大きい企業に偏らない分散投資が可能です。
(3) セクター構成の特徴(生活必需品が多い)
配当貴族指数は生活必需品セクターの比率が高く、情報技術セクターが低い傾向があります。景気変動に強い特性があると言われています。
(出典: 三菱UFJ eスマート証券「米国配当貴族指数とS&P500:安定成熟業種の魅力と組入れ比率」https://kabu.com/kabuyomu/money/895.html)
コスト・手数料とNISA対応
(1) 信託報酬0.605%
SMT米国株配当貴族インデックス・オープンの信託報酬は0.605%です。米国株インデックスファンド(S&P500連動型は0.1%前後)と比べるとやや高めですが、配当貴族特化型としては標準的な水準です。
(2) 新NISA対応(成長投資枠・つみたて投資枠)
新NISA(成長投資枠・つみたて投資枠)の両方で購入可能です。
(3) 主要ネット証券での取扱い
楽天証券、SBI証券、マネックス証券、松井証券などの主要ネット証券で取扱いがあります。
(出典: 楽天証券「SMT 米国株配当貴族インデックス・オープン」https://www.rakuten-sec.co.jp/web/fund/detail/?ID=JP90C000DPT6)
メリット・デメリットと他商品との比較
(1) メリット:連続増配の安定性、景気耐性
連続増配企業への投資により、安定した配当成長が期待できます。景気に強いセクター構成も特徴です。
(2) デメリット:信託報酬がやや高め、為替リスク
信託報酬は0.605%とやや高めです。為替ヘッジなしのため、円高時には基準価額が下落するリスクがあります。
(3) 他ファンドとの比較(野村・NOBL ETF)
日本では野村アセットマネジメントも配当貴族ファンドを提供しています。米国市場ではNOBL ETF(経費率0.35%)が人気です。
(出典: note「S&P500配当貴族指数連動の投資信託・ETFを比較!おすすめは?」https://note.com/yuuna_amekabu/n/n78c415e780d2)
まとめ:配当貴族ファンドに向いている投資家
SMT米国株配当貴族インデックス・オープンは、配当重視の投資を考えている投資家に適しています。連続増配の安定性と景気耐性が魅力です。ただし、信託報酬はやや高めのため、低コストのS&P500ファンドとも比較検討しましょう。投資判断は自己責任で行ってください。
