米国株式市場の取引時間を日本時間で完全解説【夏時間・冬時間対応】

著者: Single Stock編集部公開日: 2025/11/14

米国株式市場の取引時間とは

米国株に投資したいけれど、「日本時間で何時に取引できるの?」「サマータイム切り替えでどう変わるの?」といった疑問を抱えている投資家は多いでしょう。日中は仕事があり、夜間に取引したいと考えている方も少なくありません。

米国株式市場の通常取引時間は、現地時間(ET: 米国東部時間)の9:30〜16:00です。日本との時差は、冬時間で14時間、夏時間で13時間あり、日本時間では深夜〜早朝の時間帯が取引時間となります。さらに、プレマーケット・アフターマーケットと呼ばれる時間外取引も存在し、証券会社によっては24時間取引が可能なケースもあります。

この記事では、米国株式市場の取引時間を日本時間で詳しく解説し、夏時間・冬時間の違い、時間外取引の仕組み、証券会社別の対応状況までを網羅的に説明します。

この記事のポイント:

  • 米国株の通常取引時間を日本時間で正確に把握できる
  • プレマーケット・アフターマーケットの仕組みと活用方法が分かる
  • サマータイム切り替え時期と日米時差の変動を理解できる
  • 証券会社ごとの取引時間の違いを比較できる
  • 2025年の米国市場休場日スケジュールが分かる

(1) NYSE・NASDAQの基本営業時間

米国の主要株式市場であるニューヨーク証券取引所(NYSE)とNASDAQは、同じ営業時間で運営されています。

基本営業時間(現地時間):

  • 開始:9:30 AM ET(米国東部時間)
  • 終了:4:00 PM ET(米国東部時間)
  • 営業日:月曜〜金曜(祝日を除く)

NYSE公式サイトによると、この6.5時間が通常取引時間(Regular Trading Hours)と定義されています。日本株の前場・後場を合わせた5時間よりも長く、昼休みなしで連続取引が行われます。

(2) 日本株との違い(昼休みなし・連続取引)

米国株式市場と日本株式市場には、取引時間の仕組みに大きな違いがあります。

日本株(東京証券取引所):

  • 前場:9:00-11:30(2.5時間)
  • 昼休み:11:30-12:30(1時間)
  • 後場:12:30-15:00(2.5時間)
  • 合計:5時間(昼休み除く)

米国株(NYSE・NASDAQ):

  • 9:30-16:00(6.5時間)
  • 昼休みなし(連続取引)

サクソバンク証券の解説によると、米国市場は昼休みなしで連続取引されるため、ランチタイムでも価格変動が続きます。また、時間外取引を含めると、最大12時間以上の取引機会があります。

(3) 時間外取引の存在

米国株式市場では、通常取引時間の前後にも取引が可能です。

プレマーケット取引(Pre-Market):

  • 現地時間:4:00 AM - 9:30 AM ET
  • 通常取引開始前の時間外取引

アフターマーケット取引(After-Hours):

  • 現地時間:4:00 PM - 8:00 PM ET
  • 通常取引終了後の時間外取引

Fidelityによると、時間外取引は流動性が低く、ビッド・アスクスプレッド(売値と買値の差)が広いため、通常取引時間より不利な価格で約定する可能性があります。ただし、決算発表や重大ニュース発表直後に取引できる利点もあります。

通常取引時間を日本時間で解説

米国株の取引時間を日本時間で把握することは、取引タイミングを逃さないために重要です。

(1) 現地時間9:30-16:00 ETの基本

米国株式市場の通常取引時間は、現地時間(ET: Eastern Time)で9:30 AM〜4:00 PM(16:00)です。

ETとは米国東部時間のことで、ニューヨーク・ワシントンDCのある東海岸の時間帯です。冬時間はEST(Eastern Standard Time)、夏時間はEDT(Eastern Daylight Time)と呼ばれますが、いずれもETと表記されます。

(2) 日本時間:冬時間23:30-翌6:00

冬時間(標準時間)は、11月第1日曜〜3月第2日曜の期間です。

冬時間の取引時間(日本時間):

  • 開始:23:30(当日)
  • 終了:6:00(翌日)
  • 日米時差:14時間

SMBC日興証券の解説によると、冬時間は日米時差が14時間あるため、米国の9:30 AMは日本時間の23:30(当日)となります。深夜から明け方にかけての取引となるため、夜型の投資家や早朝取引を好む投資家に向いています。

(3) 日本時間:夏時間22:30-翌5:00

夏時間(サマータイム / Daylight Saving Time)は、3月第2日曜〜11月第1日曜の期間です。

夏時間の取引時間(日本時間):

  • 開始:22:30(当日)
  • 終了:5:00(翌日)
  • 日米時差:13時間

夏時間では、米国の時計が1時間進むため、日米時差が13時間になります。冬時間より1時間早く取引が始まり、1時間早く終了します。仕事終わりに取引したい投資家にとっては、夏時間の方が取引しやすい時間帯です。

プレマーケットとアフターマーケット

時間外取引を活用すれば、通常取引時間外でも米国株を売買できます。

(1) プレマーケット取引(現地8:00-9:30)

プレマーケット取引は、通常取引開始前の時間外取引です。

プレマーケット取引時間:

  • 現地時間:4:00 AM - 9:30 AM ET(証券会社により異なる)
  • 日本時間(冬時間):18:00 - 23:30
  • 日本時間(夏時間):17:00 - 22:30

多くの証券会社では、現地8:00 AM(日本時間:冬時間22:00、夏時間21:00)からのプレマーケット取引に対応しています。決算発表が朝に行われることが多いため、決算内容を受けた取引が可能です。

(2) アフターマーケット取引(現地16:00-20:00)

アフターマーケット取引は、通常取引終了後の時間外取引です。

アフターマーケット取引時間:

  • 現地時間:4:00 PM - 8:00 PM ET(証券会社により異なる)
  • 日本時間(冬時間):6:00 - 10:00
  • 日本時間(夏時間):5:00 - 9:00

マネックス証券のFAQによると、同社の取引時間は冬時間20:00-翌10:00であり、プレマーケット・通常取引・アフターマーケットを網羅しています。

(3) 時間外取引のメリット・デメリット

メリット:

  • 決算発表・重大ニュース発表直後に取引できる
  • 通常取引時間外の価格変動に対応できる
  • 日本時間の夕方〜夜間に取引可能

デメリット:

  • 流動性が低く、注文が約定しにくい
  • ビッド・アスクスプレッドが広く、不利な価格で約定する可能性
  • 価格変動が大きく、リスクが高い

Fidelityの解説では、時間外取引は経験豊富な投資家向けとされており、初心者は通常取引時間での取引が推奨されています。

夏時間と冬時間の違い

サマータイム切り替えは、米国株投資家が必ず理解すべき仕組みです。

(1) サマータイム切り替え日(3月第2日曜・11月第1日曜)

米国では、毎年3月と11月にサマータイム(Daylight Saving Time)の切り替えが行われます。

2025年のサマータイム切り替え日:

  • 夏時間開始:2025年3月9日(日)午前2時
  • 冬時間開始:2025年11月2日(日)午前2時

マネックス証券の告知によると、切り替え日の午前2時に時計が1時間進む(夏時間)または1時間戻る(冬時間)ため、その日の取引時間が変更されます。

(2) 日米時差の変動(13時間/14時間)

冬時間(EST):

  • 期間:11月第1日曜〜3月第2日曜
  • 日米時差:14時間
  • 日本時間:23:30-翌6:00

夏時間(EDT):

  • 期間:3月第2日曜〜11月第1日曜
  • 日米時差:13時間
  • 日本時間:22:30-翌5:00

時差が1時間変動するため、取引時間も1時間前倒し(夏時間)または1時間後ろ倒し(冬時間)になります。

(3) 切り替え時期の注意点

サマータイム切り替え時期には、以下の点に注意が必要です。

注意すべきポイント:

  • 切り替え前後1週間は、日米時差の変動を確認する
  • 指値注文の有効期限が切り替え日をまたぐ場合、約定タイミングがずれる可能性
  • 証券会社からの切り替え告知を必ず確認する

Researcherの調査によると、サマータイム切り替え時期に注文タイミングを誤るケースが多いため、1週間前から日米時差の変動を確認することが推奨されています。

証券会社別の取引時間

日本の証券会社によって、米国株の取引時間や時間外取引の対応状況が異なります。

(1) 主要証券会社の取引時間比較(SBI・楽天・マネックス)

マネックス証券:

  • 取引時間(冬時間):20:00-翌10:00
  • 取引時間(夏時間):19:00-翌9:00
  • 時間外取引:対応(プレマーケット・アフターマーケット含む)

SBI証券:

  • 取引時間:証券会社公式サイトで確認
  • 時間外取引:一部対応(詳細は要確認)

楽天証券:

  • 取引時間:証券会社公式サイトで確認
  • 時間外取引:一部対応(詳細は要確認)

証券会社によって取引時間や手数料体系が異なるため、利用前に各社の公式サイトで最新情報を確認することが重要です。

(2) 時間外取引の対応状況

時間外取引(プレマーケット・アフターマーケット)への対応は、証券会社によって異なります。

マネックス証券:

  • プレマーケット:対応
  • アフターマーケット:対応
  • 取引時間が長く、柔軟な取引が可能

SBI証券・楽天証券:

  • 一部時間外取引に対応
  • 詳細は公式サイトで確認

時間外取引を活用したい場合は、対応証券会社を選ぶことが重要です。

(3) 24時間取引サービスの登場(moomoo証券)

2024年以降、24時間取引サービスが登場しています。

moomoo証券の24時間取引:

  • 日本時間の日中でも米国株取引が可能
  • プレマーケット・通常取引・アフターマーケットをすべてカバー
  • 日本時間の昼休みに米国株を取引できる利点

また、日本経済新聞の報道によると、ニューヨーク証券取引所(NYSE)が2024年に1日22時間取引への延長計画を発表しており、世界的な米国株需要に対応する動きが加速しています。

まとめ:米国株の取引時間で知っておくべきこと

米国株式市場の取引時間は、日本時間で冬時間23:30-翌6:00、夏時間22:30-翌5:00です。サマータイム切り替え(3月第2日曜・11月第1日曜)により日米時差が13時間/14時間に変動するため、切り替え時期には注意が必要です。

押さえるべきポイント:

  • 通常取引時間:現地9:30-16:00 ET(日本時間は冬/夏で1時間異なる)
  • 時間外取引:プレマーケット・アフターマーケットで通常時間外も取引可能
  • サマータイム切り替え:3月第2日曜・11月第1日曜に注意
  • 証券会社ごとに取引時間・時間外取引の対応が異なる

次のアクション:

  • 利用する証券会社の取引時間を公式サイトで確認する
  • サマータイム切り替え日をカレンダーに登録する
  • 時間外取引を利用する場合、リスクとメリットを理解する

投資判断は自己責任で行い、リスクを十分に理解した上で取引を始めてください。時間外取引は流動性が低く価格変動が大きいため、初心者は通常取引時間での取引が推奨されます。

よくある質問

Q1米国株の取引時間は日本時間で何時から何時まで?

A1冬時間(11月第1日曜〜3月第2日曜)は23:30-翌6:00、夏時間(3月第2日曜〜11月第1日曜)は22:30-翌5:00です。サマータイム切り替えにより、取引時間が1時間前倒し(夏時間)または1時間後ろ倒し(冬時間)になります。日米時差は冬時間14時間、夏時間13時間です。

Q2プレマーケット・アフターマーケットとは何ですか?

A2通常取引時間外の取引です。プレマーケットは開始前(現地4:00-9:30 AM ET)、アフターマーケットは終了後(現地4:00-8:00 PM ET)に行われます。決算発表やニュース発表直後に取引できる利点がありますが、流動性が低く、ビッド・アスクスプレッドが広いため、通常取引時間より不利な価格で約定する可能性があります。初心者には通常取引時間での取引が推奨されます。

Q3サマータイムの切り替えはいつですか?

A33月第2日曜に夏時間開始(時計を1時間進める)、11月第1日曜に冬時間開始(時計を1時間戻す)です。2025年は3月9日と11月2日に切り替わります。切り替えにより日米時差が13時間から14時間に変動し、米国株の取引時間も1時間ずれます。切り替え前後1週間は、注文タイミングを誤らないよう注意が必要です。

Q4米国市場の休場日はいつですか?

A42025年は10日間の完全休場と3日間の早期終了(現地1:00 PM ET)があります。主要休場日は元日、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア・デー、プレジデンツデー、グッドフライデー、メモリアルデー、独立記念日、レイバーデー、感謝祭、クリスマスです。早期終了日は7月3日、11月28日(ブラックフライデー)、12月24日(クリスマスイブ)です。

Q5日本の証券会社でも時間外取引できますか?

A5証券会社により異なります。マネックス証券は冬時間20:00-翌10:00で時間外取引(プレマーケット・アフターマーケット)に対応しています。moomoo証券は24時間取引が可能です。SBI証券・楽天証券は一部対応していますが、詳細は各社の公式サイトで確認してください。時間外取引は流動性が低いため、利用前にリスクを理解することが重要です。

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Single Stock編集部

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