S&P500

イントゥイット (INTU)

Intuit Inc

0. この記事でわかること

本記事では、イントゥイット(INTU)について以下の情報を提供します:

  • なぜ注目されているのか: 中小企業・個人向け会計・税務ソフトのリーディングカンパニーとして、AIエージェント投入(2025年7月に6つ)、Done-for-youソリューション展開、中堅市場拡大により成長を加速しています
  • 事業内容と成長戦略: QuickBooks(中小企業向け会計)、TurboTax(個人向け確定申告)、Credit Karma(金融サービス)、Mailchimp(マーケティング)を主力事業とし、SaaSリカーリング収益モデルとエコシステム拡張で高収益・安定成長を実現しています
  • 競合との差別化: Xero、H&R Block、Sage、FreshBooksが主要競合。AI駆動型プラットフォーム、米国市場支配、エコシステム統合が強みです
  • 財務・配当の実績: FY2025(2025年7月期)は売上188億ドル(前年比16%増)、GAAP EPS $13.67(31%増)と好調。高ROE・高マージン(営業利益率40%超)の優良企業です。配当利回りは低めですが配当成長率は高いです
  • リスク要因: AI競争激化(自律型AIエージェントがSaaS企業を脅かす懸念)、Mailchimp成長鈍化、税制変更による需要変動、高バリュエーションが懸念材料です

1. なぜイントゥイット(INTU)が注目されているのか

イントゥイットは、中小企業・個人向け会計・税務ソフトのリーディングカンパニーです。主力の「QuickBooks」(中小企業向け会計)と「TurboTax」(個人向け確定申告)で米国市場を支配しています。SaaSへの転換により高収益・安定成長を実現し、QuickBooks、TurboTax、Credit Karmaなど複数のプラットフォームで顧客基盤を拡大しています。高ROE・高マージンの優良ソフトウェア企業として評価されています。

(1) 成長戦略の3つのポイント

イントゥイットは、以下の3つの成長戦略を推進しています:

  1. AI駆動型エキスパートプラットフォーム戦略: AIエージェント(2025年7月に6つの新エージェント投入)と人間の専門家を組み合わせた「Done-for-you」ソリューションをTurboTax、QuickBooks、Credit Karmaで展開しています。すでに数百万人のユーザーが利用しており、会計・税務処理の自動化により顧客体験を向上させています
  2. 中小企業から中堅企業への拡大: QuickBooks Advanced、Intuit Enterprise Suite(IES)を投入し、ソロプレナーから中堅企業まで顧客層を拡大しています。中堅市場オンラインエコシステム売上はFY2025 Q4で40%成長しました
  3. エコシステム拡張戦略: 決済(Payments)、資金調達(Capital)、給与計算(Payroll)など付加サービスを追加し、顧客生涯価値(LTV)を最大化しています。「Money」プラットフォーム売上は前年比40%成長しました

(2) 注目テーマ(AIエージェント、Done-for-youソリューション、中堅市場拡大)

投資家が注目するテーマとして、以下の3点が挙げられます:

  • AIエージェント(自律型AIによる会計・税務自動化): 2025年7月に6つの新AIエージェントを投入し、会計・税務処理の自動化を推進しています。AIエージェントは自律的にタスクを実行し、顧客の業務効率を大幅に向上させます
  • Done-for-youソリューション(AI+人間専門家によるフルサービス提供): AI単独ではなく、人間の専門家を組み合わせたフルサービス型ソリューションを提供することで、顧客満足度を高めています。TurboTax、QuickBooks、Credit Karmaですでに数百万人のユーザーが利用しています
  • 中堅市場拡大(ソロプレナー → 中小企業 → 中堅企業への顧客層拡張): QuickBooks Advancedやintuit Enterprise Suite(IES)により、中堅企業市場への進出を加速しています。中堅市場オンラインエコシステム売上はFY2025 Q4で40%成長しました

(3) 投資家の関心・懸念点

投資家の関心は、AI統合による成長加速にあります。FY2025(2025年7月期)は売上188億ドル(前年比16%増)、GAAP EPS $13.67(31%増)、non-GAAP EPS $20.15(19%増)と好調な業績を報告しました。FY2026は売上$20.997-21.186B(12-13%成長)、non-GAAP EPS $22.98-23.18(14-15%成長)をガイドしています。

アナリスト評価は「Strong Buy」(Buy 16、Hold 1、Sell 0)で、平均目標株価$812.28(現在価格から21.07%上昇余地)です。AI統合が成長ドライバーで、TAM(総獲得可能市場)$327Bのうち未開拓領域が大きく、長期成長余地があります。

一方で、懸念点としては、AI競争激化の懸念があります。2025年Q3に株価下落し、投資家が「自律型AIエージェントが従来SaaS企業の競争優位性を損なう」と懸念しました。ただしIntuitは5年前からAI投資を進めており、対応力があると評価されています。また、Mailchimp成長鈍化がFY2026ガイダンスがコンセンサスを下回った主因となっており、大型買収案件の収益貢献が期待を下回るリスクがあります。

2. イントゥイットの事業内容・成長戦略

(1) 主力事業(QuickBooks、TurboTax、Credit Karma、Mailchimp)

イントゥイットの主力事業は以下の通りです:

  • QuickBooks(クイックブックス): 中小企業向けクラウド会計ソフトで、米国市場で圧倒的なシェアを持っています。決済、資金調達、給与計算などの付加サービスを提供し、顧客生涯価値(LTV)を最大化しています
  • TurboTax(ターボタックス): 個人向け確定申告ソフトで、米国市場でトップシェアを維持しています。AIエージェントと人間専門家を組み合わせた「Done-for-you」ソリューションにより、顧客体験を向上させています
  • Credit Karma(クレジット・カーマ): 無料のクレジットスコア確認・金融サービスプラットフォームで、広告収入とクロスセルで収益化しています。2020年に71億ドルで買収しました
  • Mailchimp(メールチンプ): 中小企業向けメールマーケティング・オートメーションプラットフォームで、2021年に120億ドルで買収しました。成長鈍化が懸念されています

(2) セクター・業種の説明(情報技術:ソフトウェア)

イントゥイットは、情報技術セクター(Information Technology)のソフトウェア業種(Software)に分類されます。SaaS(サービスとしてのソフトウェア)ビジネスモデルを採用し、リカーリング収益(継続課金収益)により高収益・安定成長を実現しています。

(3) ビジネスモデルの特徴(SaaSリカーリング収益とエコシステム拡張)

イントゥイットのビジネスモデルの特徴は、以下の2点です:

  • SaaSリカーリング収益: サブスクリプションモデルへの転換により、収益の安定性・予測可能性が向上しています。顧客はクラウド経由でソフトウェアを利用し、月額・年額で課金されます
  • エコシステム拡張: QuickBooksでは決済(Payments)、資金調達(Capital)、給与計算(Payroll)など付加サービスを追加し、顧客生涯価値(LTV)を最大化しています。TurboTax、Credit Karma、Mailchimpを統合したエコシステムで顧客体験とクロスセル機会を創出しています

3. 競合との差別化

(1) 主要競合企業(Xero、H&R Block、Sage、FreshBooks)

主要競合企業として、以下が挙げられます:

  • Xero(ゼロ): ニュージーランド発のクラウド会計ソフトで、オーストラリア・英国で強いですが、米国ではQuickBooksに劣ります
  • H&R Block(H&Rブロック): 税務申告サービスの大手で、TurboTaxの主要競合です。店舗型サービスとオンラインサービスを展開しています
  • Sage(セージ): 英国発の会計ソフトで、中小企業向けに展開していますが、米国ではQuickBooksに劣ります
  • FreshBooks(フレッシュブックス): フリーランス・小規模事業者向けの会計ソフトで、QuickBooksの下位市場で競合します

(2) 競合優位性(AI駆動型プラットフォーム、米国市場支配、エコシステム統合)

イントゥイットの競合優位性は、以下の点にあります:

  • AI駆動型プラットフォーム: 5年前からAI投資を進めており、AIエージェントと人間専門家を組み合わせた「Done-for-you」ソリューションで差別化しています。2025年7月に6つの新AIエージェントを投入し、会計・税務処理の自動化を推進しています
  • 米国市場支配: QuickBooksとTurboTaxで米国市場において圧倒的なシェアを持っています。ブランド力と顧客基盤が強みです
  • エコシステム統合: QuickBooks、TurboTax、Credit Karma、Mailchimpを統合したエコシステムで、顧客体験とクロスセル機会を創出しています。決済、資金調達、給与計算など付加サービスにより、顧客生涯価値(LTV)を最大化しています

(3) 市場でのポジショニング(中小企業・個人向け会計税務のリーダー)

イントゥイットは、中小企業・個人向け会計税務のリーダーとして位置付けられています。QuickBooksとTurboTaxで米国市場を支配し、AIエージェント投入により競争優位性を強化しています。中堅市場拡大により、顧客層の拡張を推進しています。

4. 財務・配当の実績

(1) 売上高・利益の推移(FY2025は売上188億ドル・EPS 13.67ドル)

FY2025(2025年7月期)の決算では、以下のハイライトが報告されました:

  • 売上高: $18.8B(前年比16%増)で、好調な成長を継続しました
  • GAAP営業利益: $4.9B(36%増)で、収益性が大幅に改善しました
  • non-GAAP営業利益: $7.6B(18%増)で、高マージンを維持しています
  • GAAP EPS: $13.67(31%増)で、1株当たり利益が大幅に増加しました
  • non-GAAP EPS: $20.15(19%増)で、高収益性を示しています

FY2026のガイダンスは、売上$20.997-21.186B(12-13%成長)、non-GAAP営業利益$8.611-8.688B(14-15%成長)、non-GAAP EPS $22.98-23.18(14-15%成長)です。

(出典: Intuit Inc. FY2025 Q4 Earnings Report, 2025年8月)

(2) 配当履歴(配当利回りは低いが配当成長率は高い)

イントゥイットは、配当を実施していますが、配当利回りは低めです(具体的な数値は最新データを参照)。配当利回りよりも配当成長率が高く、成長性を重視する投資家に向いています。SaaS企業は利益を再投資して成長を加速させるため、配当利回りは低めですが、配当を増やす傾向があります。

インカムゲイン重視の投資家よりも、キャピタルゲイン重視で長期的な成長を期待する投資家に向いている銘柄と言えます。

(3) 財務健全性(高ROE・高マージン、営業利益率40%超)

財務健全性の指標として、以下の点が挙げられます:

  • 高ROE(自己資本利益率): 高収益性を維持しており、株主資本を効率的に活用しています
  • 高マージン: non-GAAP営業利益率は40%超で、SaaS企業として優れた収益性を示しています
  • 営業利益の成長: FY2025はGAAP営業利益が36%増、non-GAAP営業利益が18%増と、高い成長率を維持しています

(出典: Intuit Inc. FY2025 Q4 Earnings Report, 2025年8月)

※2025年10月時点のデータです。最新情報はIntuit Inc.公式IRページをご確認ください。

5. リスク要因

(1) 事業リスク(AI競争激化、Mailchimp成長鈍化、大型買収の統合リスク)

事業リスクとして、以下の点が挙げられます:

  • AI競争激化: 2025年Q3に株価下落し、投資家が「自律型AIエージェントが従来SaaS企業の競争優位性を損なう」と懸念しました。ただしIntuitは5年前からAI投資を進めており、TurboTax/QuickBooks/Credit Karmaで「Done-for-you」ソリューションを実現済みです。AI競争の動向に注意が必要です
  • Mailchimp成長鈍化: FY2026ガイダンスがコンセンサスを下回った主因がMailchimpの弱含みです。2021年に120億ドルで買収した大型案件の収益貢献が期待を下回るリスクがあります
  • 大型買収の統合リスク: Credit Karma(2020年71億ドル買収)、Mailchimp(2021年120億ドル買収)など大型買収の統合リスクがあります。買収案件がシナジーを発揮できない場合、収益性が悪化する可能性があります

(2) 市場環境リスク(自律型AIエージェントによるSaaS脅威論、景気変動、為替変動)

市場環境リスクとして、以下の点が挙げられます:

  • 自律型AIエージェントによるSaaS脅威論: AI技術の進化により、既存SaaSビジネスモデルが変化するリスクがあります。Intuitは先行投資済みですが、競合動向に注意が必要です
  • 景気変動: 中小企業向けSaaS事業は、景気後退により需要が減少するリスクがあります。不況時には中小企業の廃業が増加し、顧客数が減少する可能性があります
  • 為替変動: 日本人投資家にとって、円高・円安の為替変動により円ベースの投資リターンが影響を受けます。為替手数料も証券会社により異なるため(1ドルあたり0~25銭程度)、コストを考慮する必要があります

(3) 規制・競争リスク(税制変更による需要変動、競合のAI対応)

規制・競争リスクとして、以下の点が挙げられます:

  • 税制変更による需要変動: 米国の税制が簡素化された場合、TurboTaxの需要が減少するリスクがあります。税制改革により確定申告の複雑さが軽減されると、税務ソフトの需要が減少する可能性があります
  • 競合のAI対応: Xero、H&R Block、Sage、FreshBooksなどの競合企業もAI対応を進めており、競争が激化しています。Intuitの競争優位性が維持されるかは、AI製品の品質と顧客体験にかかっています

6. まとめ:投資判断のポイント

(1) この銘柄の強み(米国市場支配、AIエージェント先行投資、TAM 327億ドルの成長余地)

イントゥイットの強みとして、以下の3点が挙げられます:

  1. 米国市場支配: QuickBooksとTurboTaxで米国市場において圧倒的なシェアを持っています。ブランド力と顧客基盤が強みです
  2. AIエージェント先行投資: 5年前からAI投資を進めており、2025年7月に6つの新AIエージェントを投入しました。AI+人間専門家を組み合わせた「Done-for-you」ソリューションで差別化しています
  3. TAM 327億ドルの成長余地: 総獲得可能市場(TAM)は$327Bで、未開拓領域が大きく、長期成長余地があります。中堅市場拡大とエコシステム拡張により、顧客生涯価値(LTV)を最大化しています

(2) リスク要因(AI競争、Mailchimp鈍化、高バリュエーション)

リスク要因として、以下の2点を再掲します:

  1. AI競争激化: 自律型AIエージェントが従来SaaS企業の競争優位性を損なう懸念があります。Intuitは先行投資済みですが、競合動向に注意が必要です
  2. Mailchimp成長鈍化と高バリュエーション: Mailchimpの成長鈍化がFY2026ガイダンスに影響しました。また、アナリスト平均目標株価は現在価格から21.07%上昇余地がありますが、高バリュエーションのため株価変動リスクがあります

(3) 向いている投資家(SaaS成長株志向、長期保有志向、高ROE企業好みの投資家)

イントゥイットは、以下のような投資家に向いています:

  1. SaaS成長株を長期保有したい投資家: FY2026は売上12-13%成長、営業利益14-15%成長をガイドし、安定成長を継続しています
  2. 高ROE・高マージン企業を好む投資家: 営業利益率40%超で、高収益性を維持しています
  3. AI統合による成長加速を期待する投資家: AIエージェント投入により、会計・税務処理の自動化が進み、顧客体験が向上しています

免責事項: 本記事は情報提供を目的としており、個別銘柄の推奨ではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。

Q: イントゥイットの配当利回りは?

A: 配当利回りは低めです(具体的な数値は最新データを参照、2025年10月時点)。配当利回りよりも配当成長率が高く、成長性を重視する投資家に向いています。SaaS企業は利益を再投資して成長を加速させるため、配当利回りは低めですが、配当を増やす傾向があります。インカムゲイン重視の投資家よりも、キャピタルゲイン重視で長期的な成長を期待する投資家に向いている銘柄と言えます。

Q: イントゥイットの主な競合は?

A: Xero(クラウド会計、オーストラリア・英国で強いが米国ではQuickBooksに劣る)、H&R Block(税務申告サービスの大手、TurboTaxの主要競合)、Sage(英国発の会計ソフト、米国ではQuickBooksに劣る)、FreshBooks(フリーランス・小規模事業者向け会計ソフト)などが主要競合です。イントゥイットは米国市場でQuickBooksとTurboTaxが圧倒的シェアを持ち、AIエージェント(2025年7月に6つ投入)で差別化しています。AI+人間専門家を組み合わせた「Done-for-you」ソリューション、エコシステム統合(決済・資金調達・給与計算など付加サービス)が競合優位性です。詳細は本文「3. 競合との差別化」を参照してください。

Q: イントゥイットのリスク要因は?

A: 主なリスク要因は、AI競争激化(自律型AIエージェントがSaaS企業を脅かす懸念、2025年Q3に株価下落)、Mailchimp成長鈍化(FY2026ガイダンスがコンセンサスを下回った主因、2021年120億ドル買収の収益貢献が期待を下回る)、税制変更による需要変動(米国の税制簡素化によりTurboTax需要減少リスク)、高バリュエーション(株価変動リスク)、景気変動(中小企業向けSaaS事業は不況時に需要減少)、為替変動、競合のAI対応(Xero、H&R Block、Sage、FreshBooksもAI対応を進める)です。詳細は本文「5. リスク要因」を参照してください。

Q: イントゥイットは長期投資に向いている?

A: SaaS成長株を長期保有したい投資家に向いています。FY2026は売上12-13%成長、営業利益14-15%成長をガイドし、安定成長を継続しています。アナリスト評価は「Strong Buy」(Buy 16、Hold 1、Sell 0)で、平均目標株価$812.28(現在価格から21.07%上昇余地)です。高ROE・高マージン(営業利益率40%超)の優良企業で、AIエージェント投入により会計・税務処理の自動化が進み、顧客体験が向上しています。ただし、AI競争の動向(自律型AIエージェントがSaaS企業を脅かす懸念)とMailchimp成長鈍化に注意が必要です。投資判断はご自身の責任で行ってください。詳細は本文「6. まとめ:投資判断のポイント」を参照してください。

Q: イントゥイットの成長戦略は?

A: 以下の3つの成長戦略を推進しています。(1) AI駆動型エキスパートプラットフォーム戦略として、AIエージェント(2025年7月に6つの新エージェント投入)と人間専門家を組み合わせた「Done-for-you」ソリューションをTurboTax、QuickBooks、Credit Karmaで展開。すでに数百万人のユーザーが利用しています。(2) 中小企業から中堅企業への拡大として、QuickBooks Advanced、Intuit Enterprise Suite(IES)を投入し、ソロプレナーから中堅企業まで顧客層を拡大。中堅市場オンラインエコシステム売上はFY2025 Q4で40%成長しました。(3) エコシステム拡張戦略として、決済(Payments)、資金調達(Capital)、給与計算(Payroll)など付加サービスを追加し、顧客生涯価値(LTV)を最大化。「Money」プラットフォーム売上は前年比40%成長しました。詳細は本文「2. イントゥイットの事業内容・成長戦略」を参照してください。

よくある質問

Q1イントゥイットの配当利回りは?

A1配当利回りは低めです(具体的な数値は最新データを参照、2025年10月時点)。配当利回りよりも配当成長率が高く、成長性を重視する投資家に向いています。SaaS企業は利益を再投資して成長を加速させるため、配当利回りは低めですが、配当を増やす傾向があります。インカムゲイン重視の投資家よりも、キャピタルゲイン重視で長期的な成長を期待する投資家に向いている銘柄と言えます。

Q2イントゥイットの主な競合は?

A2Xero(クラウド会計、オーストラリア・英国で強いが米国ではQuickBooksに劣る)、H&R Block(税務申告サービスの大手、TurboTaxの主要競合)、Sage(英国発の会計ソフト、米国ではQuickBooksに劣る)、FreshBooks(フリーランス・小規模事業者向け会計ソフト)などが主要競合です。イントゥイットは米国市場でQuickBooksとTurboTaxが圧倒的シェアを持ち、AIエージェント(2025年7月に6つ投入)で差別化しています。AI+人間専門家を組み合わせた「Done-for-you」ソリューション、エコシステム統合(決済・資金調達・給与計算など付加サービス)が競合優位性です。

Q3イントゥイットのリスク要因は?

A3主なリスク要因は、AI競争激化(自律型AIエージェントがSaaS企業を脅かす懸念、2025年Q3に株価下落)、Mailchimp成長鈍化(FY2026ガイダンスがコンセンサスを下回った主因、2021年120億ドル買収の収益貢献が期待を下回る)、税制変更による需要変動(米国の税制簡素化によりTurboTax需要減少リスク)、高バリュエーション(株価変動リスク)、景気変動(中小企業向けSaaS事業は不況時に需要減少)、為替変動、競合のAI対応(Xero、H&R Block、Sage、FreshBooksもAI対応を進める)です。

Q4イントゥイットは長期投資に向いている?

A4SaaS成長株を長期保有したい投資家に向いています。FY2026は売上12-13%成長、営業利益14-15%成長をガイドし、安定成長を継続しています。アナリスト評価は「Strong Buy」(Buy 16、Hold 1、Sell 0)で、平均目標株価$812.28(現在価格から21.07%上昇余地)です。高ROE・高マージン(営業利益率40%超)の優良企業で、AIエージェント投入により会計・税務処理の自動化が進み、顧客体験が向上しています。ただし、AI競争の動向(自律型AIエージェントがSaaS企業を脅かす懸念)とMailchimp成長鈍化に注意が必要です。投資判断はご自身の責任で行ってください。

Q5イントゥイットの成長戦略は?

A5以下の3つの成長戦略を推進しています。(1) AI駆動型エキスパートプラットフォーム戦略として、AIエージェント(2025年7月に6つの新エージェント投入)と人間専門家を組み合わせた「Done-for-you」ソリューションをTurboTax、QuickBooks、Credit Karmaで展開。すでに数百万人のユーザーが利用しています。(2) 中小企業から中堅企業への拡大として、QuickBooks Advanced、Intuit Enterprise Suite(IES)を投入し、ソロプレナーから中堅企業まで顧客層を拡大。中堅市場オンラインエコシステム売上はFY2025 Q4で40%成長しました。(3) エコシステム拡張戦略として、決済(Payments)、資金調達(Capital)、給与計算(Payroll)など付加サービスを追加し、顧客生涯価値(LTV)を最大化。「Money」プラットフォーム売上は前年比40%成長しました。