S&P500

アムコア (AMCR)

Amcor PLC

0. この記事でわかること

本記事では、アムコア(AMCR)について以下の情報を提供します:

  • なぜ注目されているのか: Berry Global社との83億ドルM&A完了、配当利回り6%超の高配当株、持続可能なパッケージングへのシフト
  • 事業内容と成長戦略: 世界最大級の包装材料メーカー、食品・飲料・医薬品・消費財向けフレキシブル・硬質パッケージング、2028年度までに6.5億ドルのシナジー創出
  • 競合との差別化: Ball Corporation、Sealed Air、Berry Global(統合済)との競合、消費財・ヘルスケア市場でのグローバルリーダーシップ
  • 財務・配当の実績: 2025年Q2売上32億ドル(出荷量2.3%成長)、調整後EBIT 5%増、配当利回り6.31%(年間配当0.51ドル)
  • リスク要因: 硬質パッケージング事業の売上8.5%減・出荷量4%減、純損失3,900万ドル(前年は2.57億ドルの純利益)、プラスチック規制強化

アムコアは、世界最大級の包装材料メーカーとして、食品・飲料・医薬品向けにプラスチック・紙・アルミ包装を提供しています。ディフェンシブな生活必需品セクターで景気に左右されにくく、配当利回り6%超の高配当株として人気です。2025年4月にBerry Global社との統合を完了し、2028年度までに6.5億ドルのシナジー創出を目指しています。

1. なぜアムコア(AMCR)が注目されているのか

アムコアは、世界最大級の包装材料メーカーとして、食品・飲料・医薬品・消費財向けにフレキシブル・硬質パッケージングを提供しています。2019年にBemis社(米国包装材メーカー)を買収してS&P500に追加され、2025年にはBerry Global社との統合を完了しました。

(1) 成長戦略の3つのポイント

アムコアは、以下の3つの成長戦略を推進しています:

Berry Global社との83億ドルM&A完了と6.5億ドルのシナジー創出
2025年4月30日にBerry Global社との全株式統合を完了しました。これにより、消費財・ヘルスケアパッケージング分野で世界的リーダーの地位を確立しました。統合により6.5億ドルのコスト・成長・財務シナジーを特定済みで、2028年度までに実現する計画です。2026年度には税引前シナジー2.6億ドルを実現し、基礎事業成長を除く調整後EPSを約12%増加させる見込みです。

持続可能なパッケージングへの注力
アムコアは、2025年までに全パッケージをリサイクル可能または再利用可能にする目標を掲げています。現在、再生可能電力使用率70%超、温室効果ガス排出量14%削減を達成しました。プラスチック規制(使い捨てプラスチック削減)への対応として、リサイクル可能な包装材・紙ベース包装への転換を進めています。マレーシア・セランゴール州にアジア初のエアナイフ技術搭載先端コーティング施設を新設し、持続可能性とイノベーションへの投資を加速しています。

低〜中程度の一桁台の有機成長とマージン改善
アムコアは、低〜中程度の一桁台の持続可能な有機成長を目指しています。2025年Q2では出荷量2.3%成長、調整後EBIT 5%増、調整後EBITマージン前年比+40bp拡大を達成しました。ポートフォリオ最適化により高付加価値・高成長市場(消費財・ヘルスケア)に集中し、マージン改善を実現しています。

(2) 注目テーマ(包装材料・持続可能性)

投資家が注目している主要テーマは以下の通りです:

消費財・ヘルスケア向け持続可能パッケージング
食品・飲料・医薬品・消費財メーカーは、環境配慮型パッケージングへの需要を高めています。アムコアは、リサイクル可能な包装材・紙ベース包装への転換を進め、顧客の持続可能性ニーズに応えています。消費財・ヘルスケア市場でのグローバルリーダーシップを強化し、競合との差別化を図っています。

低〜中程度の一桁台の有機成長率とマージン改善
アムコアは、低〜中程度の一桁台の有機成長を維持しつつ、マージン改善を実現しています。2025年Q2では調整後EBITマージンが前年比+40bp拡大し、効率化とコスト削減が奏功しています。Berry社との統合により、シナジー効果がマージン改善をさらに加速すると見込まれています。

ポートフォリオ最適化による高付加価値・高成長市場への集中
アムコアは、高付加価値・高成長市場(消費財・ヘルスケア)に経営資源を集中し、低成長市場からの撤退を進めています。Berry社との統合により、消費財・ヘルスケア市場での地位を強化し、ポートフォリオ最適化を加速しています。

(3) 投資家の関心・懸念点

投資家の主な関心は、高配当とディフェンシブ性です。配当利回り6.31%(2025年10月時点)はS&P500の中でも高水準で、年4回の四半期配当を実施しています。生活必需品セクターで景気に左右されにくく、ディフェンシブな高配当株として人気です。

一方、懸念点としては、硬質パッケージング事業の低迷純損失が挙げられます。2025年6月30日期Q4で売上50.8億ドル(前年35.4億ドル)を達成したものの、純損失3,900万ドル(前年は純利益2.57億ドル)を計上しました。硬質パッケージングセグメントの売上が8.5%減、出荷量が4%減と予想を下回る低迷が続いています。北米飲料市場の需要低迷とヘルスケア在庫調整の継続が業績の重石となっています。

アナリストの見通しは概ね前向きで、コンセンサスは「Moderate Buy」(買い7・ホールド3・売り0)です。平均目標株価は10.23ドル(レンジ9.00-11.67ドル)で、上値余地29%と評価されています。2025年度調整後EPS予想は0.72-0.76ドル、次四半期EPS予想は0.22ドル・売上予想は52億ドルです。

2. アムコアの事業内容・成長戦略

(1) 主力事業(包装材料)

アムコアは、世界最大級の包装材料メーカーとして、以下の主力事業を展開しています:

フレキシブルパッケージング(Flexible Packaging)
フィルム・袋などの柔軟な包装材料を製造しています。食品・飲料・医薬品・消費財向けが主力で、軽量化・保存性向上・コスト削減に寄与します。フレキシブルパッケージングは、プラスチック規制への対応として、リサイクル可能な材料・紙ベース包装への転換を進めています。

硬質パッケージング(Rigid Packaging)
瓶・缶などの硬い包装容器を製造しています。飲料(PETボトル、アルミ缶)や医薬品向けが主力です。ただし、2025年Q4では売上8.5%減、出荷量4%減と予想を下回る低迷が続いています。北米飲料市場の需要低迷とヘルスケア在庫調整が業績の重石となっています。

持続可能なパッケージング
アムコアは、2025年までに全パッケージをリサイクル可能または再利用可能にする目標を掲げています。再生可能電力使用率70%超、温室効果ガス排出量14%削減を達成し、環境配慮型パッケージングへのシフトを加速しています。マレーシア・セランゴール州にアジア初のエアナイフ技術搭載先端コーティング施設を新設し、持続可能性への投資を強化しています。

(2) セクター・業種の説明

アムコアは素材(Materials)セクターの**容器・包装(Containers & Packaging)**に分類されます。

素材セクターの特徴
化学・金属・紙・包装材料などを製造する産業です。景気の影響を受けやすい一方、生活必需品向け包装材料は景気変動の影響を受けにくい特性があります。アムコアは食品・飲料・医薬品向けが主力のため、ディフェンシブな特性を持ちます。

容器・包装業界の収益構造
容器・包装業界の収益は「出荷量 × 単価」で決まります。出荷量は経済活動・消費者需要に連動し、単価は原材料価格(プラスチック樹脂、紙、アルミ等)に影響されます。アムコアは、原材料価格の変動を顧客に転嫁するメカニズムを持ち、マージンの安定化を図っています。

(3) ビジネスモデルの特徴

アムコアのビジネスモデルには以下の特徴があります:

グローバルな製造・供給網
世界40カ国以上で事業を展開し、地域ごとの需要に対応しています。Berry社との統合により、グローバルな製造・供給網がさらに拡大し、スケールメリットを享受しています。

顧客基盤の多様化
食品・飲料・医薬品・消費財メーカーなど多様な顧客基盤を持ちます。Berry社との統合により、消費財・ヘルスケア市場での地位を強化し、顧客基盤の多様化を加速しています。

持続可能性へのコミットメント
プラスチック規制への対応として、リサイクル可能な包装材・紙ベース包装への転換を進めています。2025年までに全パッケージをリサイクル可能または再利用可能にする目標を掲げ、環境配慮型パッケージングへのシフトを加速しています。

3. 競合との差別化

(1) 主要競合企業

アムコアの主要競合企業は以下の通りです:

Ball Corporation(BLL)
アルミ缶製造の世界大手で、飲料缶市場でトップシェアを持ちます。アムコアとは硬質パッケージング(アルミ缶)で競合しています。Ball Corporationはアルミ缶に特化し、持続可能性(アルミのリサイクル性)を強みとしています。

Sealed Air(SEE)
食品包装・保護包装の大手で、Bubble Wrap(エアキャップ)で知られています。フレキシブルパッケージングで競合し、食品の保存性向上・賞味期限延長に強みを持ちます。

Berry Global(BERY、2025年に統合完了)
プラスチック包装・容器の大手で、消費財・ヘルスケア向けが主力でした。2025年4月にアムコアとの統合を完了し、消費財・ヘルスケア市場での地位を強化しました。統合により競合ではなくなり、アムコアの一部となっています。

(2) 競合優位性

アムコアの競合優位性は以下の通りです:

Berry社との統合による規模拡大
2025年4月にBerry Global社との統合を完了し、消費財・ヘルスケアパッケージング分野で世界的リーダーの地位を確立しました。統合により6.5億ドルのコスト・成長・財務シナジーを特定済みで、2028年度までに実現する計画です。規模拡大により、スケールメリット・購買力強化・製造効率化を実現します。

グローバルな製造・供給網
世界40カ国以上で事業を展開し、地域ごとの需要に対応しています。Berry社との統合により、グローバルな製造・供給網がさらに拡大し、顧客の多様なニーズに応えられる体制を強化しました。

持続可能なパッケージングへのコミットメント
2025年までに全パッケージをリサイクル可能または再利用可能にする目標を掲げ、環境配慮型パッケージングへのシフトを加速しています。再生可能電力使用率70%超、温室効果ガス排出量14%削減を達成し、顧客の持続可能性ニーズに応えています。

(3) 市場でのポジショニング

アムコアは、世界最大級の包装材料メーカーとして、ディフェンシブな生活必需品セクターでのポジショニングを確立しています。

高配当を重視する投資家に人気
配当利回り6.31%(2025年10月時点)はS&P500の中でも高水準で、年4回の四半期配当を実施しています。生活必需品セクターで景気に左右されにくく、ディフェンシブな高配当株として人気です。

消費財・ヘルスケア市場でのグローバルリーダーシップ
Berry社との統合により、消費財・ヘルスケアパッケージング分野で世界的リーダーの地位を確立しました。高付加価値・高成長市場に経営資源を集中し、ポートフォリオ最適化を加速しています。

持続可能性へのコミットメント
プラスチック規制への対応として、リサイクル可能な包装材・紙ベース包装への転換を進めています。環境配慮型パッケージングへのシフトにより、顧客・規制当局・投資家の支持を獲得しています。

4. 財務・配当の実績

(1) 売上高・利益の推移

アムコアの財務実績は以下の通りです(2025年10月時点のデータ):

2025年Q2(2024年12月期)の業績

  • 売上高: 32億ドル(前年並み)
  • 出荷量: 2.3%成長
  • 調整後EBIT: 5%増
  • 調整後EBITマージン: 前年比+40bp拡大
  • 調整後EPS: 16.01ドル(5%成長)
  • 4四半期連続の出荷量改善を達成

2025年Q4(2024年6月30日期)の業績

  • 売上高: 50.8億ドル(前年35.4億ドル)
  • 純損失: 3,900万ドル(前年は純利益2.57億ドル)
  • 硬質パッケージングセグメント: 売上8.5%減、出荷量4%減
  • 北米飲料市場の需要低迷とヘルスケア在庫調整が業績の重石

2025年度の見通し
アムコアは2025年度調整後EPS予想0.72-0.76ドルを維持しています。次四半期EPS予想は0.22ドル、売上予想は52億ドルです。Berry社との統合により、2026年度には税引前シナジー2.6億ドルを実現し、基礎事業成長を除く調整後EPSを約12%増加させる見込みです。

※2025年10月時点のデータです。最新情報はAmcor plc公式IRページをご確認ください。
(出典: Amcor plc 2024 Annual Report, Amcor Q2 2025 Earnings Report)

(2) 配当履歴

アムコアは高配当銘柄として知られており、年4回の四半期配当を実施しています。

配当利回り
約6.31%です(2025年10月時点)。S&P500の中でも高水準の配当利回りで、年間配当0.51ドルを四半期払いで実施しています。

配当の安定性
生活必需品セクターで景気に左右されにくく、安定した配当を維持しています。ただし、純損失3,900万ドル(2025年Q4)を計上しており、配当の持続可能性については財務健全性の継続確認が必要です。

高配当利回りのリスク
配当利回り6.31%は魅力的ですが、業績低迷リスクも示唆しています。硬質パッケージング事業の売上8.5%減、出荷量4%減、純損失計上により、配当削減のリスクがゼロではありません。配当性向・財務健全性を継続的に確認することが重要です。

(3) 財務健全性

アムコアの財務健全性は以下の通りです:

純負債の急増
Berry社との統合により、純負債が急増しています。統合コストと負債負担が短期的には財務を圧迫する可能性があります。ただし、6.5億ドルのシナジー実現により、財務健全性が改善すると見込まれています。

信用格付け
S&P500構成銘柄として投資適格級の格付けを維持していますが、純損失計上と負債急増により、格付け見通しには注意が必要です。

キャッシュフロー
Berry社との統合により、シナジー効果がキャッシュフロー改善に寄与すると見込まれています。2026年度には税引前シナジー2.6億ドルを実現し、キャッシュフロー創出力が強化される見込みです。

5. リスク要因

(1) 事業リスク(硬質パッケージング低迷)

アムコアの主な事業リスクは以下の通りです:

硬質パッケージング事業の売上8.5%減・出荷量4%減
2025年Q4で硬質パッケージングセグメントの売上が8.5%減、出荷量が4%減と予想を下回る低迷が続いています。北米飲料市場の需要低迷とヘルスケア在庫調整が業績の重石となっています。飲料市場の回復が遅れれば、硬質パッケージング事業の低迷が長期化するリスクがあります。

純損失3,900万ドル(前年は2.57億ドルの純利益)
2025年Q4で純損失3,900万ドルを計上しました(前年は純利益2.57億ドル)。Berry社との統合コストが一時的に利益を圧迫していますが、統合が計画通りに進まなければ、純損失が継続するリスクがあります。

Berry社統合のシナジー実現の不確実性
6.5億ドルのシナジー目標(2028年度までに実現)の達成には、統合プロセスの順調な進行が前提です。統合に時間がかかれば、シナジー実現が遅れ、業績回復が遅延するリスクがあります。

(2) 市場環境リスク(プラスチック規制)

アムコアは以下の市場環境リスクに直面しています:

プラスチック規制強化
欧州・米国・アジアでプラスチック規制(使い捨てプラスチック削減)が強化されています。アムコアはリサイクル可能な包装材・紙ベース包装への転換を進めていますが、規制強化が予想を上回るペースで進めば、事業モデルの転換コストが増加するリスクがあります。

原材料価格の変動
プラスチック樹脂・紙・アルミの価格変動により、製造コストが変動します。アムコアは原材料価格の変動を顧客に転嫁するメカニズムを持ちますが、転嫁が遅れれば、マージンが圧迫されるリスクがあります。

為替リスク(日本人投資家向け)
日本人投資家にとって、為替レートの変動により円ベースでの投資リターンが大きく影響を受ける可能性があります。円高局面では米ドル建て資産の円換算価値が減少し、円安局面では増加します。

(3) 規制・競争リスク

アムコアは以下の規制・競争リスクに直面しています:

競合との競争激化
Ball Corporation、Sealed Airなど競合との競争が激化しています。特に、持続可能なパッケージング市場では、競合も環境配慮型製品への転換を進めており、差別化が困難になるリスクがあります。

顧客の交渉力
大手食品・飲料・医薬品メーカーは交渉力が強く、価格圧力が継続する可能性があります。Berry社との統合により規模拡大を実現しましたが、顧客の交渉力が強まれば、マージンが圧迫されるリスクがあります。

経済環境の変化
生活必需品セクターで景気に左右されにくいとされていますが、景気後退により消費者需要が減少すれば、出荷量が減少するリスクがあります。特に、北米飲料市場の需要低迷が長期化すれば、硬質パッケージング事業の回復が遅れる可能性があります。

6. まとめ:投資判断のポイント

(1) この銘柄の強み

アムコアの主な強みは以下の通りです:

Berry社との統合による規模拡大と6.5億ドルのシナジー
2025年4月にBerry Global社との統合を完了し、消費財・ヘルスケアパッケージング分野で世界的リーダーの地位を確立しました。6.5億ドルのシナジー目標(2028年度までに実現)により、コスト削減・成長加速・財務改善が期待されます。

高配当利回り6.31%
S&P500の中でも高水準の配当利回り6.31%(2025年10月時点)で、年4回の四半期配当を実施しています。生活必需品セクターで景気に左右されにくく、ディフェンシブな高配当株として人気です。

持続可能なパッケージングへのコミットメント
2025年までに全パッケージをリサイクル可能または再利用可能にする目標を掲げ、環境配慮型パッケージングへのシフトを加速しています。再生可能電力使用率70%超、温室効果ガス排出量14%削減を達成し、顧客・規制当局・投資家の支持を獲得しています。

(2) リスク要因(再掲)

アムコアの主なリスク要因は以下の通りです:

硬質パッケージング事業の低迷と純損失
2025年Q4で硬質パッケージングセグメントの売上が8.5%減、出荷量が4%減と低迷が続いています。純損失3,900万ドル(前年は純利益2.57億ドル)を計上し、業績回復の遅れが懸念されます。

Berry社統合のシナジー実現の不確実性とプラスチック規制強化
6.5億ドルのシナジー目標の達成には統合プロセスの順調な進行が前提です。プラスチック規制強化が予想を上回るペースで進めば、事業モデル転換コストが増加するリスクがあります。

(3) 向いている投資家

アムコアは以下のような投資家に向いています:

高配当を重視するディフェンシブ投資家
配当利回り6.31%で、年4回の四半期配当を実施しています。生活必需品セクターで景気に左右されにくく、ディフェンシブな高配当株として、景気後退局面でも安定した配当を期待できます。

Berry社統合のシナジーに期待する投資家
2028年度までに6.5億ドルのシナジー実現により、コスト削減・成長加速・財務改善が期待されます。統合プロセスを注視しつつ、長期的な成長を期待する投資家に向いています。

持続可能性を重視する投資家
2025年までに全パッケージをリサイクル可能または再利用可能にする目標を掲げ、環境配慮型パッケージングへのシフトを加速しています。ESG投資を重視する投資家に向いています。

免責事項
本記事は情報提供を目的としており、個別銘柄の推奨を行うものではありません。投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。米国株投資には為替リスク、税金(米国源泉徴収10%、日本での課税)、規制リスクなどが伴います。NISA口座では外国税額控除が適用できず米国10%源泉徴収が取り戻せません。最新の財務データ・税率は公式IRページ・国税庁ウェブサイトをご確認ください。

よくある質問

Q1アムコアの配当利回りは?

A1約6.31%です(2025年10月時点)。S&P500の中でも高配当銘柄として知られており、年4回の四半期配当を実施しています(年間配当0.51ドル)。生活必需品セクターで景気に左右されにくく、ディフェンシブな高配当株として人気です。ただし、2025年Q4で純損失3,900万ドルを計上しており、配当の持続可能性については財務健全性の継続確認が必要です。最新の配当情報はAmcor plc公式IRページをご確認ください。

Q2アムコアの主な競合は?

A2主な競合はBall Corporation(アルミ缶製造の世界大手)、Sealed Air(食品包装・保護包装の大手)です。Berry Global(プラスチック包装・容器の大手)は2025年4月にアムコアとの統合を完了しました。統合により、消費財・ヘルスケアパッケージング分野で世界的リーダーの地位を確立し、6.5億ドルのコスト・成長・財務シナジーを特定済みです(2028年度までに実現予定)。

Q3アムコアのリスク要因は?

A3主なリスク要因は、硬質パッケージング事業の低迷(売上8.5%減、出荷量4%減)、純損失3,900万ドル(前年は純利益2.57億ドル)、Berry社統合のシナジー実現の不確実性、プラスチック規制強化、原材料価格の変動です。北米飲料市場の需要低迷とヘルスケア在庫調整が業績の重石となっています。詳細は本文「5. リスク要因」をご参照ください。

Q4アムコアは長期投資に向いている?

A4高配当を重視するディフェンシブ投資家、Berry社統合のシナジーに期待する投資家、持続可能性を重視する投資家に向いています。配当利回り6.31%で、生活必需品セクターで景気に左右されにくい特性があります。ただし、硬質パッケージング事業の低迷、純損失計上、統合リスクには注意が必要です。投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。

Q5なぜアムコアは日本であまり知られていないのか?

A52019年にBemis社(米国包装材メーカー)を買収してS&P500に追加された比較的新しい銘柄だからです。オーストラリア発祥の多国籍パッケージング企業で、日本市場での認知度は限定的です。2025年にBerry Global社との統合を完了し、消費財・ヘルスケアパッケージング分野で世界的リーダーとなりましたが、日本人投資家にはまだあまり馴染みがありません。