S&P500

クロロックス (CLX)

The Clorox Company

0. この記事でわかること

本記事では、クロロックス(CLX)について以下の情報を提供します:

  • なぜ注目されているのか: 47年連続増配を誇る配当貴族として知られるクロロックスですが、コロナ特需の反動により業績が低迷。一方で、IGNITE戦略による利益率改善と割安なバリュエーションが投資家の関心を集めています。
  • 事業内容と成長戦略: 清掃用品・漂白剤などの家庭用製品を手がける生活必需品セクターの大手企業。4つの戦略的柱(燃料創出、イノベーション、ポートフォリオ進化、業務改革)を通じて、年間EBIT利益率175bps成長を目指しています。
  • 競合との差別化: Procter & Gambleなどの競合に対し、「Clorox」ブランドの強さとプレミアム製品イノベーションで差別化を図っています。
  • 財務・配当の実績: コロナ特需後の業績低迷が続いていますが、47年連続増配を維持。グロスマージンは9四半期連続で改善しており、利益率再建が進行中です。
  • リスク要因: 高い負債資本比率(8.97)、プライベートブランド競争の激化、ERP実装による短期的な販売変動リスクなどが懸念されています。

1. なぜクロロックス(CLX)が注目されているのか

クロロックス(The Clorox Company)は、漂白剤や清掃用品で知られる米国の生活必需品メーカーです。「Clorox」ブランドの漂白剤は米国で高いシェアを持ち、コロナ禍には清掃・消毒用品の需要急増により業績が急成長しました。しかし、2021年以降はコロナ特需の反動や原材料コスト増加により業績が低迷。純利益は2020年の9.39億ドルから2024年には2.8億ドルへと大幅に減少しています。

それでも、クロロックスが投資家の注目を集めている理由は以下の3点です。

(1) 成長戦略の3つのポイント

IGNITE戦略を通じた4つの戦略的選択(燃料創出、イノベーション、ポートフォリオ進化、業務改革)により、年間EBIT利益率175bps成長を目標に、コスト削減とブランド投資の再配分を推進しています。具体的には、グロスマージンを9四半期連続で改善し、FY2025年中に完全な利益率再建を目指しています。

プレミアム製品のイノベーションに注力(Burt's Bees Boosted Tinted Balm、Fresh Step Health Monitoring Clumping Litter等)し、高価格帯での差別化と収益性向上を図る戦略を展開しています。これらの製品は既存のブランド力を活かしつつ、消費者のプレミアム志向に応えるものです。

Better Health VMS事業とアルゼンチン事業の売却によるポートフォリオ最適化で、ボラティリティを削減し、構造的に利益率を改善してより一貫した収益性の高い成長を実現する計画が進行中です。

(2) 注目テーマ(IGNITE戦略・グロスマージン拡大・デジタルマーケティング)

IGNITE戦略(イノベーション・成長戦略): 2020年に発表されたIGNITE戦略は、4つの戦略的柱(Create Fuel、Ignite Growth、Evolve Portfolio、Transform Operations)で構成され、データをインサイトに変換してパーソナライズされたブランド構築を目指しています。

グロスマージン拡大(9四半期連続の改善): 2025年第2四半期時点で、グロスマージンは43.8%に達し、9四半期連続で改善を続けています。これは、コスト削減と価格戦略の成功を示しています。

デジタルマーケティングとERP近代化投資: デジタル能力強化とERP(基幹業務システム)の近代化により、持続的成長3-5%を目指しています。

(3) 投資家の関心・懸念点

投資家の関心: 配当貴族(47年連続増配)としての安定性、割安なバリュエーション(PERが歴史的に低い水準)、グロスマージン改善による業績回復期待が投資家の関心を集めています。

投資家の懸念: 一方で、5年間の業績低迷(純利益が大幅減少)、高い負債資本比率(8.97)、プライベートブランド台頭による競争激化、ERP実装による短期的な販売影響などが懸念されています。

2. クロロックスの事業内容・成長戦略

(1) 主力事業(清掃用品・漂白剤・ごみ袋等)

クロロックスは以下の主力事業を展開しています:

  1. 清掃・消毒用品: Cloroxブランドの漂白剤、Clorox Wipes(除菌シート)、Pine-Sol(床用クリーナー)など。コロナ禍で需要が急増しましたが、現在は正常化が進んでいます。

  2. ごみ袋・ペット用品: Glad(ごみ袋)、Fresh Step(猫砂)など。日常的に使用される消耗品であり、安定した需要があります。

  3. パーソナルケア用品: Burt's Bees(自然派化粧品)など。プレミアム製品の開発に注力し、収益性向上を図っています。

これらの事業は、消費者の日常生活に密着した製品であり、景気変動の影響を受けにくいディフェンシブな特性があります。

(2) セクター・業種の説明(Consumer Staples - Household Products)

クロロックスが属する「Consumer Staples(生活必需品)」セクターは、景気後退期でも需要が安定しているため、ディフェンシブ株として投資家に人気があります。特に、Household Products(家庭用品)は、日常的に使用される消耗品であり、ブランド力が重要です。

(3) ビジネスモデルの特徴(ブランド力とプレミアム戦略)

クロロックスのビジネスモデルは、強力なブランド力プレミアム戦略に支えられています。Cloroxブランドは米国で高い認知度を持ち、消費者の信頼を得ています。また、プレミアム製品の開発により、価格競争に巻き込まれず、高い利益率を維持する戦略を取っています。

IGNITE戦略では、データ分析とデジタルマーケティングを活用し、消費者のニーズに合わせたパーソナライズされた製品・サービスを提供することで、ブランド価値をさらに高める計画です。

3. 競合との差別化

(1) 主要競合企業(Procter & Gamble、Church & Dwight、Henkel等)

クロロックスの主要競合企業は以下の通りです:

  1. Procter & Gamble (P&G): 世界最大の消費財メーカー。Tide(洗剤)、Dawn(食器用洗剤)など、広範な製品ラインを持ちます。規模と資金力でクロロックスを上回ります。

  2. Church & Dwight: Arm & Hammer(重曹ベースの製品)などを展開。クロロックスと同様に家庭用品に注力していますが、規模はやや小さいです。

  3. Henkel: ドイツの化学・消費財メーカー。欧州市場で強みを持ちますが、米国市場ではクロロックスが優位です。

(2) 競合優位性(Cloroxブランドの強さ、プレミアム製品イノベーション)

クロロックスの競合優位性は以下の点にあります:

  • Cloroxブランドの強さ: 米国では漂白剤=Cloroxと認識されるほど高い知名度を持ちます。このブランド力により、プライベートブランドに対して価格プレミアムを維持できます。

  • プレミアム製品イノベーション: Burt's Bees Boosted Tinted BalmやFresh Step Health Monitoring Clumping Litterなど、高付加価値製品の開発により、競合との差別化を図っています。

  • ニッチ市場でのリーダーシップ: 猫砂(Fresh Step)やごみ袋(Glad)など、特定のカテゴリーで高いシェアを持ちます。

(3) 市場でのポジショニング(米国清掃用品市場での地位)

クロロックスは、米国の清掃用品市場で長年にわたりリーダーシップを維持しています。特に、消毒・除菌製品ではコロナ禍で需要が急増し、市場地位をさらに強固にしました。ただし、近年はプライベートブランドの台頭により、シェアが一部侵食されています。

4. 財務・配当の実績

(1) 売上高・利益の推移(コロナ特需の反動と業績回復)

クロロックスの財務状況は、コロナ特需とその反動により大きく変動しています。以下は過去5年間の主要財務指標の推移です(単位:百万ドル):

年度 売上高 純利益 営業キャッシュフロー
2020 6,721 939 1,546
2021 7,314 926 1,344
2022 7,346 585 1,099
2023 7,122 149 825
2024 7,123 280 695

(出典: The Clorox Company 10-K 2024, SEC EDGAR)

2020年から2021年にかけて、コロナ禍による清掃・消毒用品の需要急増で売上高が増加しましたが、2022年以降は特需の反動により純利益が大幅に減少しています。営業キャッシュフローも2020年の15.46億ドルから2024年は6.95億ドルへと半減しています。

しかし、2025年第2四半期決算では、調整後EPS $1.55(予想$1.39を上回る)を達成し、グロスマージンは43.8%に到達(9四半期連続で改善)するなど、業績回復の兆しが見えています。

FY2025のガイダンスは、純売上高-1%~+2%、有機的売上成長4-5%、調整後EPS成長13-19%となっています。

(2) 配当履歴(47年連続増配の配当貴族)

クロロックスは47年連続増配を誇る「配当貴族(Dividend Aristocrat)」の一つです。配当貴族とは、S&P500構成銘柄のうち、25年以上連続増配している優良企業を指します。

2025年10月時点での配当利回りは約3.0~3.5%程度です(株価により変動)。業績が低迷している中でも増配を維持しており、配当重視の投資家にとって魅力的な銘柄と言えます。

ただし、配当性向(配当金総額÷純利益×100)は純利益の減少により上昇しており、今後の増配余地については慎重に見る必要があります。

(3) 財務健全性(高負債資本比率、営業キャッシュフロー減少)

クロロックスの財務健全性には懸念があります:

  • 高い負債資本比率(8.97): これは、自己資本に対して負債が約9倍あることを意味し、金利上昇環境下では財務柔軟性が制約される可能性があります。

  • 営業キャッシュフローの減少: 2020年の15.46億ドルから2024年は6.95億ドルへと半減しており、現金創出能力の低下が懸念されます。

一方で、グロスマージンの改善や事業売却によるポートフォリオ最適化が進んでおり、財務体質の改善に向けた取り組みが進行中です。

※2025年10月時点のデータです。最新情報はThe Clorox Company公式IRページをご確認ください。

5. リスク要因

(1) 事業リスク(コロナ特需の反動、原材料コスト増加、ERP実装の影響)

コロナ特需の反動: 2020-2021年のコロナ禍では清掃・消毒用品の需要が急増しましたが、2022年以降は正常化により売上が減少。純利益は2020年の9.39億ドルから2024年は2.8億ドルへと大幅に減少しています。

原材料コスト増加: 樹脂、化学品などの原材料価格が上昇し、利益率を圧迫しています。ただし、IGNITE戦略によるコスト削減と価格転嫁により、グロスマージンは改善傾向にあります。

ERP実装の影響: 基幹業務システム(ERP)の近代化により、短期的には販売に影響が出る可能性があります。FY2025のガイダンスでも、ERP移行の影響が考慮されています。

(2) 市場環境リスク(為替、プライベートブランド競争、消費者圧力)

為替リスク: 米ドル建てで投資する日本人投資家にとって、円高になると円換算での投資元本や配当額が減少するリスクがあります。また、クロロックス自体も海外売上があり、為替変動の影響を受けます。

プライベートブランド競争の激化: ウォルマートやコストコなどの小売大手が自社ブランド(プライベートブランド)を強化しており、クロロックスのシェアが侵食されています。

消費者圧力: インフレにより消費者が低価格製品を選好する傾向が強まっており、プレミアム製品の販売に逆風となっています。

(3) 規制・競争リスク(関税問題、高い財務レバレッジ)

関税問題: 米国の通商政策により関税が引き上げられると、原材料コストがさらに上昇する可能性があります。

高い財務レバレッジ: 負債資本比率が8.97と高く、金利上昇環境下では利払い負担が増加し、財務柔軟性が制約される可能性があります。

サイバー攻撃のリスク: 2020年にクロロックスはサイバー攻撃を受け、生産・販売に影響が出ました。今後も同様のリスクが存在します。

6. まとめ:投資判断のポイント

(1) この銘柄の強み(47年連続増配、IGNITE戦略、グロスマージン改善)

  1. 47年連続増配の配当貴族: 業績低迷期でも増配を維持しており、配当重視の投資家にとって魅力的です。配当利回りは約3.0~3.5%程度です。

  2. IGNITE戦略による利益率改善: 4つの戦略的柱(燃料創出、イノベーション、ポートフォリオ進化、業務改革)により、グロスマージンは9四半期連続で改善し、43.8%に達しています。

  3. 割安なバリュエーション: PERが歴史的に低い水準にあり、業績回復が進めばバリュー株として魅力的です。

(2) リスク要因(再掲)(業績低迷、高負債、プライベートブランド競争)

  1. 5年間の業績低迷: 純利益は2020年の9.39億ドルから2024年は2.8億ドルへと大幅に減少。営業キャッシュフローも半減しています。

  2. 高い負債資本比率(8.97): 金利上昇環境下で財務柔軟性が制約される可能性があります。

  3. プライベートブランド競争の激化: 小売大手の自社ブランド台頭により、シェアが侵食されています。

(3) 向いている投資家(配当重視の長期投資家、割安なバリュー株を求める投資家)

配当重視の長期投資家: 47年連続増配を誇る配当貴族として、安定した配当を求める投資家に向いています。ただし、業績低迷により配当性向が上昇している点には注意が必要です。

割安なバリュー株を求める投資家: 業績回復期待と割安なバリュエーションを評価する投資家にとって、魅力的な銘柄です。IGNITE戦略による利益率改善が進めば、株価上昇の可能性があります。

ディフェンシブ投資を好む投資家: 生活必需品セクターに属し、景気変動の影響を受けにくいため、景気後退期でも安定した事業運営が期待できます。

免責事項: 本記事は情報提供を目的としており、投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。最新の財務データやリスク要因については、The Clorox Companyの公式IRページや証券会社のレポートをご確認ください。

Q: クロロックスの配当利回りは?

A: 執筆時点で約3.0~3.5%程度です(株価により変動します)。クロロックスは47年連続増配を誇る配当貴族で、業績低迷期でも増配を維持しています。最新の配当利回りは、Yahoo FinanceやSBI証券、楽天証券などの証券会社のサイトで確認してください。なお、米国株の配当には米国で10%の源泉徴収が行われ、さらに日本でも課税されますが、外国税額控除を利用することで二重課税を一部回避できます。

Q: クロロックスの主な競合は?

A: Procter & Gamble(P&G)、Church & Dwight、Henkelなどが主要競合です。P&Gは世界最大の消費財メーカーで、規模と資金力でクロロックスを上回ります。一方、クロロックスは「Clorox」ブランドの強さとプレミアム製品イノベーション(Burt's Bees Boosted Tinted Balm、Fresh Step Health Monitoring Clumping Litter等)で差別化しています。また、猫砂やごみ袋など特定のカテゴリーで高いシェアを持ち、ニッチ市場でリーダーシップを発揮しています。

Q: クロロックスのリスク要因は?

A: 主なリスク要因は以下の通りです。(1) コロナ特需の反動による業績低迷:純利益が2020年の9.39億ドルから2024年は2.8億ドルに減少し、営業キャッシュフローも2020年の15.46億ドルから2024年は6.95億ドルへと急減しています。(2) 高い負債資本比率(8.97):金利上昇環境下で財務柔軟性が制約される可能性があります。(3) プライベートブランド競争の激化:小売大手の自社ブランド台頭により、シェアが侵食されています。(4) ERP実装による短期的な販売変動リスク。詳細は本文のリスク要因セクションを参照してください。

Q: クロロックスは長期投資に向いている?

A: 47年連続増配を誇る配当貴族として、配当重視の長期投資家に向いています。生活必需品セクターに属し、景気変動の影響を受けにくいディフェンシブな特性があります。業績回復が進めば、割安なバリュー株として魅力的ですが、短期的には原材料コスト増加、プライベートブランド競争、高い負債資本比率などの逆風に直面しています。IGNITE戦略によるグロスマージン改善(9四半期連続)が進んでおり、利益率再建が成功すれば長期的な成長が期待できます。ただし、投資判断はご自身の責任で行い、リスク要因を十分に理解した上で投資してください。

Q: クロロックスのIGNITE戦略とは?

A: IGNITE戦略は、2020年に発表された中長期成長戦略で、4つの戦略的柱で構成されています:(1) Create Fuel(燃料創出):コスト削減により投資資金を創出。(2) Ignite Growth(イノベーション):プレミアム製品の開発とデジタルマーケティング強化。(3) Evolve Portfolio(ポートフォリオ進化):Better Health VMS事業とアルゼンチン事業を売却し、収益性の高い事業に注力。(4) Transform Operations(業務改革):ERP近代化とデータ分析の活用。年間EBIT利益率175bps成長を目標としており、9四半期連続でグロスマージン拡大を達成し、FY2025中に完全な利益率再建を目指しています。

よくある質問

Q1クロロックスの配当利回りは?

A1執筆時点で約3.0~3.5%程度です(株価により変動します)。クロロックスは47年連続増配を誇る配当貴族で、業績低迷期でも増配を維持しています。最新の配当利回りは、Yahoo FinanceやSBI証券、楽天証券などの証券会社のサイトで確認してください。なお、米国株の配当には米国で10%の源泉徴収が行われ、さらに日本でも課税されますが、外国税額控除を利用することで二重課税を一部回避できます。

Q2クロロックスの主な競合は?

A2Procter & Gamble(P&G)、Church & Dwight、Henkelなどが主要競合です。P&Gは世界最大の消費財メーカーで、規模と資金力でクロロックスを上回ります。一方、クロロックスは「Clorox」ブランドの強さとプレミアム製品イノベーション(Burt's Bees Boosted Tinted Balm、Fresh Step Health Monitoring Clumping Litter等)で差別化しています。また、猫砂やごみ袋など特定のカテゴリーで高いシェアを持ち、ニッチ市場でリーダーシップを発揮しています。

Q3クロロックスのリスク要因は?

A3主なリスク要因は以下の通りです。(1) コロナ特需の反動による業績低迷:純利益が2020年の9.39億ドルから2024年は2.8億ドルに減少し、営業キャッシュフローも2020年の15.46億ドルから2024年は6.95億ドルへと急減しています。(2) 高い負債資本比率(8.97):金利上昇環境下で財務柔軟性が制約される可能性があります。(3) プライベートブランド競争の激化:小売大手の自社ブランド台頭により、シェアが侵食されています。(4) ERP実装による短期的な販売変動リスク。詳細は本文のリスク要因セクションを参照してください。

Q4クロロックスは長期投資に向いている?

A447年連続増配を誇る配当貴族として、配当重視の長期投資家に向いています。生活必需品セクターに属し、景気変動の影響を受けにくいディフェンシブな特性があります。業績回復が進めば、割安なバリュー株として魅力的ですが、短期的には原材料コスト増加、プライベートブランド競争、高い負債資本比率などの逆風に直面しています。IGNITE戦略によるグロスマージン改善(9四半期連続)が進んでおり、利益率再建が成功すれば長期的な成長が期待できます。ただし、投資判断はご自身の責任で行い、リスク要因を十分に理解した上で投資してください。

Q5クロロックスのIGNITE戦略とは?

A5IGNITE戦略は、2020年に発表された中長期成長戦略で、4つの戦略的柱で構成されています:(1) Create Fuel(燃料創出):コスト削減により投資資金を創出。(2) Ignite Growth(イノベーション):プレミアム製品の開発とデジタルマーケティング強化。(3) Evolve Portfolio(ポートフォリオ進化):Better Health VMS事業とアルゼンチン事業を売却し、収益性の高い事業に注力。(4) Transform Operations(業務改革):ERP近代化とデータ分析の活用。年間EBIT利益率175bps成長を目標としており、9四半期連続でグロスマージン拡大を達成し、FY2025中に完全な利益率再建を目指しています。