S&P500

シスコシステムズ (CSCO)

Cisco Systems Inc

0. この記事でわかること

本記事では、シスコシステムズ(CSCO)について以下の情報を提供します:

  • なぜ注目されているのか: ネットワーク機器世界最大手としての地位、AIインフラとSplunk統合による成長加速、12年連続増配の実績
  • 事業内容と成長戦略: ネットワーキング・セキュリティ・コラボレーション・アプリケーションの4事業セグメント、ハードウェアからソフトウェア・サブスクリプションへの転換戦略
  • 競合との差別化: Arista Networks、Juniper Networks、HPEとの競争、企業向け市場で約50%のシェア
  • 財務・配当の実績: FY2025売上567億ドル、12年連続増配、配当利回り2.5-3.5%、年間フリーキャッシュフロー124億ドル
  • リスク要因: コアネットワーキング事業の弱体化、バリュエーションの高騰、クラウドシフトによるハードウェア需要減

1. なぜシスコシステムズ(CSCO)が注目されているのか

(1) ネットワーク機器世界最大手の地位

シスコシステムズは、企業向けネットワークインフラ市場で約50%のマーケットシェアを持つ世界最大手企業です。ルーター・スイッチ・データセンター機器などのネットワーク製品で圧倒的なブランド力を持ち、Fortune 500企業の大半がシスコ製品を採用しています。

ネットワーク機器市場は成熟産業であり、売上成長率は年率0-5%と低成長ですが、シスコは安定したフリーキャッシュフロー創出力(年間124億ドル、FY2025実績)を武器に、配当と自社株買いで株主還元を強化しています。配当利回りは2.5-3.5%程度で、12年連続増配を継続中です。

(2) AIインフラとSplunk統合による成長加速

シスコは、AI・セキュリティ・ソフトウェア転換を成長の柱として、以下の3つの戦略を推進しています:

① AIインフラストラクチャーの注力
FY2025でAI関連受注が20億ドル超を達成(当初目標10億ドルの2倍)。800G Ethernetスイッチ、Nexusスイッチ、AI PODsを展開し、Web規模顧客(Google、Amazon、Microsoft等の大規模クラウド事業者)からの注文が4四半期連続で3桁成長を記録しました。AI データセンター向けの高速ネットワーク需要が追い風となっています。

(出典: Cisco Q4 FY2025 Earnings Report, 2025年8月)

② セキュリティ・観測可能性の強化
2024年にログ管理・分析プラットフォームの大手Splunkを280億ドルで買収し、統合を進めています。Splunk統合により、セキュリティ事業は前年比100%成長、観測可能性事業は36%成長を達成しました。シスコは2030年までにセキュリティ事業年率20%、観測可能性事業年率12%成長を目標としています。

2025年3月からはAI Defenseツールを米国・日本で提供開始し、サイバーセキュリティCoEを本格始動しています。

(出典: シスコ2025年事業戦略発表、Cloud Watch Impress, 2025年)

③ ソフトウェア・サブスクリプションへの転換
シスコの年間経常収益(ARR)は311億ドルに達し、サブスクリプション収益が総売上の54%を占めています(FY2025)。同社は2027年にサブスクリプション比率70%を目標としており、予測可能で高収益のビジネスモデルへの転換を加速しています。

(出典: Cisco Q4 FY2025 Earnings Report, 2025年8月)

(3) 投資家の関心・懸念点

投資家の関心:

  • AI データセンター向けネットワーク需要の拡大
  • Splunk統合によるセキュリティ・観測可能性事業の成長
  • 安定した配当(利回り2.5-3.5%)と12年連続増配

投資家の懸念:

  • コアネットワーキング事業の売上減少(Aristaに高速スイッチング市場シェアを奪われている)
  • P/S比率が複数年ぶりの高水準で割高との指摘
  • 売上成長率が年率0-5%と低成長

アナリストは、短期的にはネットワーク事業の弱さが懸念されるものの、AI需要とSplunk統合が中長期的な成長を支えると見ています。アナリスト平均目標株価は74.94ドル(レンジ61-87ドル)で「Buy」評価が主流です。

(出典: Seeking Alpha, Morningstar, 2025年)

2. シスコシステムズの事業内容・成長戦略

(1) 主力事業:4つの事業セグメント

シスコシステムズは、Information Technology(情報技術)セクターCommunications Equipment(通信機器)業種に属し、以下の4つの事業セグメントで構成されています:

① Networking(ネットワーキング): 売上の約55%
ルーター・スイッチ・データセンター機器が主力製品。企業向けネットワークインフラ市場で世界トップシェアを持ちます。近年はAI データセンター向けの800G Ethernetスイッチなど、高速ネットワーク機器の需要が拡大しています。

② Security(セキュリティ): 売上の約15%
ファイアウォール・VPN・次世代SIEM(セキュリティ情報・イベント管理)などを提供。Splunk買収により、セキュリティ事業は前年比100%成長を達成し、2030年までに年率20%成長を目指しています。

③ Collaboration(コラボレーション): 売上の約10%
Webex会議システムが主力製品。コロナ禍で需要が急増しましたが、現在は競合(Zoom、Microsoft Teams)との競争が激化しています。

④ Applications(アプリケーション): 売上の約5%
AppDynamics(アプリケーションパフォーマンス監視)などのソフトウェア製品。観測可能性事業として、Splunk統合により36%成長を達成しました。

(出典: Cisco 10-K Annual Report 2025)

(2) ハードウェアからソフトウェア・サブスクリプションへの転換

シスコは、ハードウェア売上の減少(クラウド移行の影響)を、サブスクリプション収益で補う戦略転換を進めています。

サブスクリプション収益の拡大:

  • FY2025のサブスクリプション収益は総売上の54%を占め、年間経常収益(ARR)は311億ドルに達しました。
  • 2027年にサブスクリプション比率70%を目標としており、予測可能で高収益のビジネスモデルへの転換を加速しています。

戦略転換のメリット:

  • 売上の予測可能性が向上(一時的なハードウェア販売から、継続的な収益へ)
  • 粗利益率の改善(ソフトウェアはハードウェアより高利益率)
  • 顧客との長期的な関係構築(サブスクリプション契約により、顧客ロックイン効果)

一方で、戦略転換に伴う人員削減も計画されており、短期的には一時的なコスト増が発生する可能性があります。

(出典: Grow Rich Slowly, 2025年)

(3) 2030年に向けた成長戦略

シスコは、2030年に向けて以下の3つの成長戦略を掲げています:

① AIインフラストラクチャー: AI データセンター向けの800G Ethernetスイッチ、Nexusスイッチ、AI PODsを展開し、Web規模顧客からの注文を拡大。FY2025でAI関連受注20億ドル超を達成。

② セキュリティ・観測可能性: Splunk統合により、セキュリティ事業年率20%、観測可能性事業年率12%成長を目標。2025年からAI DefenseツールとサイバーセキュリティCoEを本格始動。

③ サブスクリプション比率70%: 2027年にサブスクリプション比率70%を目標とし、予測可能で高収益のビジネスモデルへ転換。

アナリストは、2026年度に売上590-600億ドル、EPS 4.00-4.06ドルを見込んでおり、売上年率4.5%、EPS年率8.2%成長を予想しています。3年後のROE(自己資本利益率)は30.9%と見込まれています。

(出典: Simply Wall St, Cisco Investor Relations, 2025年)

3. 競合との差別化

(1) 主要競合企業:Arista Networks、Juniper Networks、HPE

シスコシステムズの主な競合企業は以下の3社です:

① Arista Networks(ティッカー: ANET)
データセンタースイッチ市場で急成長中。特に高速スイッチング分野でシスコから市場シェアを奪っており、シスコのネットワーク売上減少の一因となっています。クラウド事業者(AWS、Google Cloud、Microsoft Azure)向けに強みを持ちます。

② Juniper Networks(ティッカー: JNPR)
ルーター・スイッチ市場でシスコと競合。2024年にシスコがJuniperを買収することで合意し、統合が進行中です(買収額は非公表)。統合により、シスコの企業向け市場シェアがさらに拡大する見込みです。

③ HPE(Hewlett Packard Enterprise、ティッカー: HPE)
Aruba Networksブランドで無線LAN・スイッチ市場に参入。企業向けネットワーク機器市場でシスコと競合しています。

(出典: Seeking Alpha, Morningstar, 2025年)

(2) AIインフラストラクチャーとセキュリティ統合の優位性

シスコの競合優位性は、以下の3点に集約されます:

① AIインフラストラクチャーの先行投資
シスコは800G Ethernetスイッチ、Nexusスイッチ、AI PODsなど、AI データセンター向けの高速ネットワーク機器で先行しています。FY2025でAI関連受注が20億ドル超を達成し、Web規模顧客からの注文が4四半期連続で3桁成長を記録しました。

Aristaも同市場で競合していますが、シスコは企業向け市場でのブランド力と販売網を活かし、クラウド事業者だけでなく大企業向けにも強みを持ちます。

② Splunk統合によるセキュリティ・観測可能性の一体提供
シスコは、Splunk買収により、ネットワーク機器とセキュリティ・ログ管理を統合したソリューションを提供できます。競合のArista、Juniper、HPEは、セキュリティ・ログ管理を自社で一体提供できないため、シスコの差別化ポイントとなっています。

③ 企業向け市場でのトップシェア
シスコは企業向けネットワークインフラ市場で約50%のマーケットシェアを持ち、Fortune 500企業の大半が採用しています。既存顧客との長期的な関係と、サブスクリプション契約による顧客ロックイン効果が、競合に対する優位性となっています。

(出典: 情報整理.net, Cisco Investor Relations, 2025年)

(3) 企業向け市場でのトップシェア

シスコは、ネットワーク製品で40-50%のマーケットシェアを維持しており、企業向け市場では依然としてトップの地位を確立しています。

ただし、Aristaに高速スイッチング市場シェアを奪われており、ネットワーク売上は減少傾向にあります。シスコは、AI・セキュリティ・サブスクリプション転換により、ネットワーク事業の弱さを補う戦略を取っています。

(出典: Seeking Alpha, 2025年)

4. 財務・配当の実績

(1) 売上高・利益の推移

シスコシステムズの過去5年間の売上高・利益推移は以下の通りです(単位: 百万ドル):

年度 売上高 営業利益 純利益 EPS(希薄化後)
FY2021 49,818 13,829 10,591 2.51
FY2022 51,557 14,766 11,812 2.82
FY2023 57,014 17,611 12,606 3.04
FY2024 53,800 14,044 10,320 2.50
FY2025 56,700 16,200 11,900 2.90(推定)

(出典: Cisco 10-K Annual Report 2025, Yahoo Finance, 2025年)

ポイント:

  • 売上高は過去5年間で約480億ドル-570億ドルの範囲で推移し、年率0-5%の低成長です。
  • FY2024は売上減少(クラウドシフトの影響)がありましたが、FY2025は前年比5%増の567億ドルに回復しました。
  • 営業利益率は約28-30%で安定しており、高収益体質を維持しています。
  • EPS(1株当たり利益)はFY2024に一時的に減少しましたが、FY2025は2.90ドル(推定)に回復する見込みです。

※2025年10月時点のデータです。最新情報はCisco Systems Inc公式IRページをご確認ください。

(2) 12年連続増配の実績

シスコは12年連続増配を継続中であり、安定配当を重視する投資家に人気があります。

配当実績:

  • 配当利回り: 2.5-3.5%程度(2025年10月時点)
  • 配当性向: 40-50%
  • 年間配当額: 1株あたり約1.60-1.80ドル(2025年推定)

配当の特徴:

  • 配当性向が40-50%と低めであり、増配余地があります。
  • フリーキャッシュフロー創出力が高く(年間124億ドル、FY2025)、配当は安定しています。
  • 自社株買いも積極的に実施しており、FY2025のフリーキャッシュフロー124億ドルの94%を株主還元(配当+自社株買い)に充てました。

(出典: Cisco Q4 FY2025 Earnings Report, Yahoo Finance, 2025年)

配当再投資の効果:
株価は過去5年で横ばいですが、配当再投資により年率5-8%のトータルリターンが期待できます。PER 12-15倍の割安バリュー株として、配当目的の長期保有に適しています。

(3) 財務健全性とフリーキャッシュフロー

シスコの財務健全性は以下の通りです:

① フリーキャッシュフロー(FCF)
FY2025のFCFは124億ドルで、このうち94%を株主還元(配当+自社株買い)に充てました。年間50-100億ドルの自社株買いを実施しており、1株あたりの価値向上に貢献しています。

② 自己資本比率
自己資本比率は約50-60%で、財務健全性は高いです(詳細は最新の10-Kで確認)。

③ 有利子負債
有利子負債は約200-300億ドル程度ですが、年間FCFが124億ドルあるため、返済能力は十分です。

④ 3年後のROE予想
アナリストは3年後のROE(自己資本利益率)を30.9%と予想しており、高い資本効率が期待されています。

(出典: Simply Wall St, Cisco 10-K Annual Report 2025, 2025年)

※2025年10月時点のデータです。最新情報はCisco Systems Inc公式IRページをご確認ください。

5. リスク要因

(1) コアネットワーキング事業の弱体化

シスコの最大のリスクは、コアネットワーキング事業の売上減少です。

Aristaに市場シェアを奪われる:
Arista Networksは、データセンタースイッチ市場で急成長しており、特に高速スイッチング分野でシスコから市場シェアを奪っています。シスコのネットワーク売上は減少傾向にあり、アナリストは「セキュリティ事業の成長だけでは、ネットワーク事業の弱さを相殺できない」と指摘しています。

経済不安による資本支出の慎重化:
企業のネットワーク機器への投資は、経済状況に左右されやすいです。景気後退や金利上昇により、企業の資本支出が慎重化すると、シスコの売上に悪影響を及ぼす可能性があります。

(出典: Seeking Alpha, 2025年)

(2) バリュエーションの高騰

シスコのP/S比率(株価売上高倍率)は複数年ぶりの高水準にあり、IT業界平均を大きく上回っています。売上成長率が年率0-5%と低成長である中で、株価が割高との指摘があります。

アナリストの見解:

  • 短期的には株価調整のリスクあり
  • 中長期的にはAI需要とSplunk統合が成長を支える
  • 平均目標株価74.94ドル(レンジ61-87ドル)で「Buy」評価が主流

投資家は、バリュエーションの高騰に注意し、株価調整局面での買い増しを検討すると良いでしょう。

(出典: Seeking Alpha, Morningstar, 2025年)

(3) クラウドシフトとハードウェア需要減

ハードウェアからソフトウェアへの業界シフトは、シスコにとって逆風です。

クラウドシフトの影響:
企業がオンプレミスのネットワーク機器からクラウドサービス(AWS、Google Cloud、Microsoft Azure)へ移行すると、シスコのハードウェア売上が減少します。

戦略転換の課題:
シスコは、サブスクリプション収益(セキュリティ・ソフトウェア)で補う戦略を取っていますが、ハードウェア売上の減少を完全に相殺するには時間がかかります。また、戦略転換に伴う人員削減も計画されており、短期的にはコスト増が発生する可能性があります。

(出典: Grow Rich Slowly, 2025年)

6. まとめ:投資判断のポイント

(1) この銘柄の強み

シスコシステムズの強みは以下の3点です:

① 企業向けネットワークインフラ市場で約50%のトップシェア
Fortune 500企業の大半が採用しており、既存顧客との長期的な関係と、サブスクリプション契約による顧客ロックイン効果があります。

② 安定した配当(利回り2.5-3.5%)と12年連続増配
配当性向が40-50%と低めであり、増配余地があります。フリーキャッシュフロー創出力が高く(年間124億ドル)、配当は安定しています。

③ AI・セキュリティ・サブスクリプション転換による成長戦略
AI関連受注20億ドル超、Splunk統合によるセキュリティ事業100%成長、サブスクリプション比率54%達成など、成長の柱が明確です。

(2) リスク要因(再掲)

一方で、以下のリスク要因には注意が必要です:

① コアネットワーキング事業の弱体化: Aristaに高速スイッチング市場シェアを奪われ、ネットワーク売上が減少傾向。

② バリュエーションの高騰: P/S比率が複数年ぶりの高水準で割高との指摘。売上成長率が年率0-5%と低成長である中で、株価調整のリスクあり。

(3) 向いている投資家

シスコシステムズは、以下のような投資家に向いています:

① 安定配当を重視する投資家
配当利回り2.5-3.5%、12年連続増配、配当性向40-50%で増配余地あり。配当再投資で年率5-8%のトータルリターンを狙う長期投資家に適しています。

② バリュー投資家
PER 12-15倍の割安バリュー株として、株価調整局面での買い増しを検討する投資家に向いています。

③ IT業界・ネットワーク技術に詳しい投資家
ネットワークエンジニアやIT関係者で、シスコの技術力・ブランド力を理解している投資家に適しています。

免責事項:
本記事は情報提供を目的としており、個別銘柄の推奨や投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任で慎重に行ってください。財務データは最新決算(10-K、10-Q)で確認し、税制・為替リスクにも注意してください。

Q: シスコシステムズの配当利回りは?

A: 2.5-3.5%程度です(2025年10月時点)。12年連続増配中で、配当性向は40-50%と増配余地もあります。安定配当を重視する投資家に適しています。詳細は「財務・配当の実績」を参照してください。

Q: シスコシステムズの主な競合は?

A: Arista Networks(データセンタースイッチ)、Juniper Networks(2024年にシスコが買収合意)、HPE(Aruba Networks)が主な競合です。企業向け市場ではシスコが約50%のシェアでトップですが、Aristaに高速スイッチング市場シェアを奪われています。詳細は「競合との差別化」を参照してください。

Q: シスコシステムズのリスク要因は?

A: コアネットワーキング事業の弱体化(Aristaに市場シェアを奪われ売上減少)、P/S比率が複数年ぶりの高水準で割高、ハードウェアからソフトウェアへの業界シフトが主なリスクです。売上成長率は0-5%と低成長です。詳細は「リスク要因」を参照してください。

Q: シスコシステムズは長期投資に向いている?

A: 安定配当を重視し、配当再投資で年率5-8%リターンを狙う投資家に向いています。PER 12-15倍の割安バリュー株で、フリーキャッシュフロー創出力が高いです。ただし、株価成長は限定的(過去5年で横ばい)であり、投資判断はご自身で慎重に行ってください。

よくある質問

Q1シスコシステムズの配当利回りは?

A12.5-3.5%程度です(2025年10月時点)。12年連続増配中で、配当性向は40-50%と増配余地もあります。安定配当を重視する投資家に適しています。詳細は「財務・配当の実績」を参照してください。

Q2シスコシステムズの主な競合は?

A2Arista Networks(データセンタースイッチ)、Juniper Networks(2024年にシスコが買収合意)、HPE(Aruba Networks)が主な競合です。企業向け市場ではシスコが約50%のシェアでトップですが、Aristaに高速スイッチング市場シェアを奪われています。詳細は「競合との差別化」を参照してください。

Q3シスコシステムズのリスク要因は?

A3コアネットワーキング事業の弱体化(Aristaに市場シェアを奪われ売上減少)、P/S比率が複数年ぶりの高水準で割高、ハードウェアからソフトウェアへの業界シフトが主なリスクです。売上成長率は0-5%と低成長です。詳細は「リスク要因」を参照してください。

Q4シスコシステムズは長期投資に向いている?

A4安定配当を重視し、配当再投資で年率5-8%リターンを狙う投資家に向いています。PER 12-15倍の割安バリュー株で、フリーキャッシュフロー創出力が高いです。ただし、株価成長は限定的(過去5年で横ばい)であり、投資判断はご自身で慎重に行ってください。