S&P500

モデルナ (MRNA)

Moderna Inc

0. この記事でわかること

本記事では、モデルナ(MRNA)について以下の情報を提供します:

  • なぜ注目されているのか: mRNA医薬品のパイオニアで、COVID-19ワクチンで急成長した新興バイオ企業。2027年までに10製品の承認取得を目指し、がん治療(個別化新抗原療法)、インフルエンザ・COVID混合ワクチン、ノロウイルスワクチンなど複数領域に展開しています。一方、COVID-19ワクチン需要の急減により2025年売上高が15-25億ドルに低迷(2024年の30-31億ドルから大幅減)し、欧州市場からも撤退中です。
  • 事業内容と成長戦略: mRNA技術プラットフォームに基づき、感染症、がん、希少疾患、心血管疾患、自己免疫疾患の5つの重点分野に注力。2025年を収益底として2026年以降の成長加速を計画し、2026-28年に年平均25%の収益増加を見込み、2028年に損益分岐を達成する目標です。
  • 競合との差別化: Pfizer/BioNTech、CureVacなどの競合と比較して、mRNA技術のパイオニアとしての実績、自動化/AI/データサイエンスへの1億ドル以上の投資、5つの重点分野への展開が差別化ポイントです。
  • 財務・配当の実績: 2025年Q2純損失8.25億ドル(前年改善)、現金75億ドル保有。配当は支払っておらず、赤字体質が継続しています(2025年EPS予想-9.75ドル)。
  • リスク要因: COVID-19ワクチン需要急減、株価60%下落(2024年)、欧州市場撤退、赤字継続(営業損失27億ドル)、RFK Jr.氏指名による承認不透明、臨床試験の成否、競争激化などが挙げられます。

1. なぜモデルナ(MRNA)が注目されているのか

(1) 成長戦略の3つのポイント

モデルナは以下3つの成長戦略を推進しています:

2027年までに10製品の承認取得を目指す多角化戦略

がん治療(個別化新抗原療法)、インフルエンザ・COVID混合ワクチン、ノロウイルスワクチンなど複数領域に展開し、2027年までに10製品の承認取得を目指しています。感染症、がん、希少疾患、心血管疾患、自己免疫疾患の5つの重点分野に注力し、mRNA技術プラットフォームを活用した幅広い製品ラインナップを構築しています。

個別化がんワクチン(個別化新抗原療法)は中期-後期臨床試験段階で注目されており、患者ごとのがん細胞の特徴に合わせてカスタマイズされたワクチンを提供する次世代のがん治療として期待されています。

2025年を収益底として2026年以降の成長加速を計画

2025年を収益底として2026年以降の成長加速を計画し、2026-28年に年平均25%の収益増加を見込んでいます。2028年に損益分岐を達成する目標を掲げています。COVID-19ワクチン需要の急減により2025年売上高は15-25億ドルに低迷しますが、RSVワクチン「mRESVIA」(2024年5月承認)、次世代COVIDワクチン、インフルエンザ混合ワクチン(2025年中の承認期待)などの新製品投入により、収益の回復を図っています。

研究開発費削減と15億ドルのコスト削減

研究開発費を2024年の48億ドルから2027年には36-38億ドルに削減し、15億ドルのコスト削減(2025年10億ドル、2026年5億ドル)を実施します。年内に10%超の人員削減を計画しており、効率化により収益性を改善する方針です。

(2) 注目テーマ(mRNAプラットフォーム・個別化がんワクチン・呼吸器ウイルス混合ワクチン)

投資家が注目するテーマとして、以下が挙げられます:

  • mRNAプラットフォーム技術: 遺伝情報を細胞に伝達し、タンパク質生成を指示するメッセンジャーRNA技術。COVID-19ワクチンで実証済みのプラットフォームをがん治療、再生医療などに応用可能
  • 個別化がんワクチン(個別化新抗原療法): 患者ごとのがん細胞の特徴に合わせてカスタマイズされたワクチン。中期-後期臨床試験段階で注目
  • 呼吸器ウイルスワクチン(COVID、RSV、インフルエンザ混合ワクチン): RSVワクチン「mRESVIA」が2024年5月に承認され、インフルエンザ混合ワクチンのPhase III試験の有効性データが良好

(3) 投資家の関心・懸念点

投資家の関心は、mRNA技術の将来性と2027年までに10製品の承認取得を目指す多角化戦略にあります。アナリストの平均目標株価は43.5ドル(現在値から76.9%上昇)ですが、コンセンサス評価は「ホールド」が多数です。2028年の損益分岐達成が成功の鍵となります。

次世代COVIDワクチン、高リスク層向けRSVワクチンの3つのFDA承認を取得し、インフルエンザワクチンでPhase III試験の有効性データが良好な結果を示しています。個別化がんワクチン(個別化新抗原療法)が中期-後期臨床試験段階で進展しており、がん治療の新たな選択肢として期待されています。

一方で、COVID-19ワクチン需要の急減が大きな懸念材料となっています。2025年売上高は15-25億ドルに低迷(2024年の30-31億ドルから大幅減)し、欧州市場からも撤退中です。売上高ガイダンスが過去6ヶ月で2度目のネガティブ修正となり、投資家の懸念が高まっています。

また、トランプ政権下でRFK Jr.氏が厚生長官に指名され、ワクチン承認の先行き不透明感が強まっています。株価は2024年に60%以上下落し、投資家の信頼回復が課題となっています。直近12ヶ月の売上高50億ドルに対し27億ドルの営業損失を計上しており、赤字体質が継続しています。

2. モデルナの事業内容・成長戦略

(1) 主力事業(COVID-19ワクチン・RSVワクチン・がん治療)

モデルナは以下の主力事業を展開しています:

COVID-19ワクチン

COVID-19ワクチン「スパイクバックス(Spikevax)」は、2021年のコロナワクチンで売上460億ドルを達成しました。しかし、2024年以降はワクチン需要減少により大幅減収となり、2025年売上高は15-25億ドルに低迷しています。欧州市場からも撤退中で、米国でも競争激化により市場シェアを失っています。

次世代COVIDワクチンの承認を取得し、高リスク層向けに展開していますが、パンデミック時のような大規模需要は期待できない状況です。

RSVワクチン「mRESVIA」

2024年5月に承認されたRSVワクチン「mRESVIA」は、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)感染症を予防するワクチンです。高齢者や免疫不全患者向けに展開していますが、販売が期待を下回っており、競争が激化しています。

個別化がんワクチン(個別化新抗原療法)

患者ごとのがん細胞の特徴に合わせてカスタマイズされたワクチンを提供する次世代のがん治療です。中期-後期臨床試験段階で進展しており、がん治療の新たな選択肢として期待されています。mRNA技術はCOVID以外にがん治療、再生医療にも応用可能で、創業以来、自動化・AI・データサイエンスに1億ドル以上投資しています。

(2) セクター・業種の説明(ヘルスケア・バイオテクノロジー)

モデルナはヘルスケアセクター(Health Care)、バイオテクノロジー業種(Biotechnology)に分類されます。バイオテクノロジー株は医薬品・医療技術の研究開発を行う企業の株式で、リスク・リターンともに高い特性があります。臨床試験の成否や承認スケジュールが業績に大きく影響し、新薬の成功率は低いですが、承認を得ると大きな収益をもたらします。

(3) ビジネスモデルの特徴(mRNA技術プラットフォーム)

モデルナのビジネスモデルの特徴は、mRNA技術プラットフォームに基づくスケーラブルなビジネスモデルです。メッセンジャーRNA(mRNA)は遺伝情報を細胞に伝達し、タンパク質生成を指示する分子で、COVID-19ワクチンで実証済みのプラットフォームをがん治療、再生医療などに応用可能です。

感染症、がん、希少疾患、心血管疾患、自己免疫疾患の5つの重点分野に注力し、2024年にRSVワクチン発売、2025年以降は年間複数製品の発売計画を進めています。自動化・AI・データサイエンスに1億ドル以上投資し、研究開発の効率化を図っています。

2027年までに10製品の承認取得を目指し、個別化がんワクチン(個別化新抗原療法)をはじめとする革新的な治療法の開発に注力しています。

3. 競合との差別化

(1) 主要競合企業(Pfizer/BioNTech・CureVac等)

モデルナの主要競合企業は以下の通りです:

  • Pfizer/BioNTech(ファイザー/ビオンテック): COVID-19ワクチン「コミナティ(Comirnaty)」で世界最大のシェアを持つ。mRNA技術でモデルナと競合
  • CureVac(キュアバック): ドイツのmRNA医薬品企業。COVID-19ワクチン開発で失敗したが、がんワクチンなど他の領域で開発継続
  • その他の大手製薬会社: Johnson & Johnson、AstraZeneca、Novavaxなどのワクチン企業

(2) 競合優位性(mRNA技術パイオニア・自動化/AI投資・5つの重点分野)

モデルナの競合優位性は以下の通りです:

mRNA技術のパイオニアとしての実績

COVID-19ワクチン「スパイクバックス(Spikevax)」で2021年に売上460億ドルを達成し、mRNA技術の有効性を実証しました。mRNA技術プラットフォームに基づくスケーラブルなビジネスモデルにより、複数の治療領域に迅速に展開できます。

自動化・AI・データサイエンスへの1億ドル以上の投資

創業以来、自動化・AI・データサイエンスに1億ドル以上投資し、研究開発の効率化を図っています。これにより、新薬開発のスピードとコストパフォーマンスで競合優位性を確立しています。

5つの重点分野への展開

感染症、がん、希少疾患、心血管疾患、自己免疫疾患の5つの重点分野に注力し、幅広い製品ラインナップを構築しています。2027年までに10製品の承認取得を目指し、個別化がんワクチン(個別化新抗原療法)をはじめとする革新的な治療法の開発に注力しています。

(3) 市場でのポジショニング(mRNA医薬品のリーダー)

モデルナはmRNA医薬品のリーダーとして、COVID-19ワクチンで急成長した新興バイオ企業です。しかし、ワクチン需要減少後の「第2幕」として、がん・感染症・希少疾患向けmRNAパイプラインに期待がかかっています。

現在は赤字体質で、新薬パイプライン(RSVワクチン、がんワクチン等)の成否が株価を左右しています。競合(Pfizer/BioNTech、CureVac等)とのmRNA技術競争も激化しており、市場シェアの確保が課題となっています。

4. 財務・配当の実績

(1) 売上高・利益の推移

以下は過去数年間の売上高・利益の推移です(2025年10月時点の公開情報に基づく):

年度・四半期 売上高 純利益(損失) 備考
2021年 460億ドル - COVID-19ワクチンで急成長
2024年 30-31億ドル - ワクチン需要減少により大幅減収
2025年(見込み) 15-25億ドル - 収益の底、売上高ガイダンスが過去6ヶ月で2度目のネガティブ修正
Q2 2025 - △8.25億ドル 前年改善、現金75億ドル保有
2025年EPS(予想) - △9.75ドル 赤字継続
直近12ヶ月 50億ドル 営業損失27億ドル 赤字体質継続

(出典: Moderna Inc. 決算発表、SEC EDGAR 10-K/10-Q)

※2025年10月時点のデータです。最新情報はModerna Inc.公式IRページをご確認ください。

(2) 配当履歴(無配・赤字体質継続中)

モデルナは配当を支払っていません(無配)。赤字体質が継続しており、2025年EPS予想は-9.75ドルです。2028年の損益分岐達成を目標としているため、配当収入を期待する投資家には向いていません。

(3) 財務健全性(現金75億ドル保有・営業損失継続)

Q2 2025時点で現金75億ドルを保有しており、短期的な資金繰りに問題はありません。しかし、直近12ヶ月の売上高50億ドルに対し27億ドルの営業損失を計上しており、赤字体質が継続しています。

研究開発費を2024年の48億ドルから2027年には36-38億ドルに削減し、15億ドルのコスト削減(2025年10億ドル、2026年5億ドル)を実施する計画です。年内に10%超の人員削減を計画しており、効率化により収益性を改善する方針です。

2026-28年に年平均25%の収益増加を見込み、2028年に損益分岐を達成する目標を掲げていますが、新薬パイプラインの成否により財務見通しが大きく変動するリスクがあります。

5. リスク要因

(1) 事業リスク(COVID-19ワクチン需要急減・2025年売上15-25億ドルに低迷・欧州撤退)

モデルナの事業リスクとして、以下が挙げられます:

COVID-19ワクチン需要の急減

COVID-19ワクチン需要の急減により2025年売上高が15-25億ドルに低迷(2024年の30-31億ドルから大幅減)しています。2021年には売上460億ドルを達成しましたが、パンデミック収束により需要が急減し、収益基盤が大きく揺らいでいます。欧州市場からも撤退中で、米国でも競争激化により市場シェアを失っています。

売上高ガイダンスのネガティブ修正

売上高ガイダンスが過去6ヶ月で2度目のネガティブ修正となり、投資家の懸念が高まっています。経営陣の見通しに対する信頼性が低下しており、株価の下押し圧力となっています。

(2) 市場環境リスク(株価60%下落・RFK Jr.氏指名による承認不透明・競争激化)

株価60%下落(2024年)

株価は2024年に60%以上下落し、投資家の信頼回復が課題となっています。売上高が38.2%減少し、RSVワクチンの販売が期待を下回ったことが背景にあります。

RFK Jr.氏指名による承認不透明

トランプ政権下でRFK Jr.氏が厚生長官に指名され、ワクチン承認の先行き不透明感が強まっています。RFK Jr.氏はワクチンに対して批判的な姿勢を示しており、モデルナの新薬パイプライン(インフルエンザ混合ワクチン、がんワクチン等)の承認が遅延したり、承認が得られなかったりするリスクがあります。

競争激化

Pfizer/BioNTech、CureVacなどの競合とのmRNA技術競争が激化しており、市場シェアの確保が課題となっています。RSVワクチン市場ではGSK、Pfizerなどの大手製薬会社との競争により、販売が期待を下回っています。

為替リスク

日本人投資家にとって、円高・円安の為替変動により円換算の投資収益が変動するリスクがあります。米国株投資では為替手数料も考慮する必要があります。

(3) 規制・競争リスク(臨床試験の成否・新薬承認遅延・特許訴訟)

臨床試験の成否

バイオ医薬品のため臨床試験の成否や承認スケジュールが業績に大きく影響します。2027年までに10製品の承認取得を目指していますが、臨床試験で有効性が証明されなかったり、安全性の問題が発覚したりするリスクがあります。個別化がんワクチン(個別化新抗原療法)をはじめとする革新的な治療法の開発は成功率が低く、投資回収できない可能性があります。

新薬承認遅延

FDA(米国食品医薬品局)の承認が遅延したり、承認が得られなかったりするリスクがあります。RFK Jr.氏指名により承認プロセスが厳格化する可能性があり、新薬投入が遅れると収益化が遅れ、株価に悪影響を与えます。

特許訴訟

mRNA技術について、競合企業から特許侵害訴訟を提起されるリスクがあります。Pfizer/BioNTechとの特許紛争などが発生する可能性があり、訴訟の結果次第では特許の無効化や損害賠償金の支払いにつながる可能性があります。

6. まとめ:投資判断のポイント

(1) この銘柄の強み(mRNA技術パイオニア・2027年までに10製品承認目標・個別化がんワクチン)

モデルナの強みは以下の3点です:

  1. mRNA技術のパイオニアとしての実績: COVID-19ワクチンで2021年に売上460億ドルを達成し、mRNA技術の有効性を実証。自動化・AI・データサイエンスへの1億ドル以上の投資により研究開発を効率化
  2. 2027年までに10製品の承認取得を目指す多角化戦略: 感染症、がん、希少疾患、心血管疾患、自己免疫疾患の5つの重点分野に注力。2026-28年に年平均25%の収益増加を見込む
  3. 個別化がんワクチン(個別化新抗原療法)の開発: 中期-後期臨床試験段階で進展し、がん治療の新たな選択肢として期待

(2) リスク要因(再掲)

一方で、以下のリスク要因に注意が必要です:

  1. COVID-19ワクチン需要の急減: 2025年売上高15-25億ドルに低迷(2024年の30-31億ドルから大幅減)、欧州市場撤退、米国でも競争激化
  2. 株価60%下落と赤字継続: 2024年に株価60%以上下落、営業損失27億ドル継続、RFK Jr.氏指名による承認不透明

(3) 向いている投資家

モデルナは以下のような投資家に向いていると言われています:

  • mRNA技術の将来性とハイリスク・ハイリターンを理解できる投機的投資家: 2027年までに10製品承認目標、アナリスト平均目標株価43.5ドル(76.9%上昇)に期待できる方
  • バイオテクノロジー株の特性(臨床試験の成否リスク)を理解している投資家: 赤字継続と新薬パイプラインの成否リスクを受け入れられる方
  • 長期的な視点で2028年の損益分岐達成を待てる投資家: 2026-28年に年平均25%の収益増加、2028年損益分岐達成目標を評価できる方

ただし、COVID-19ワクチン需要急減、株価60%下落、欧州市場撤退、赤字継続(営業損失27億ドル)、RFK Jr.氏指名による承認不透明、臨床試験の成否、競争激化などのリスクに注意が必要です。配当は支払っておらず(無配)、配当収入を期待する投資家には向いていません。投資判断はご自身のリスク許容度に基づいて行ってください。

※本記事は情報提供を目的としており、個別銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。

Q: モデルナの配当利回りは?

A: 配当は支払っていません(無配)。赤字体質が継続しており、2025年EPS予想は-9.75ドルです。2028年の損益分岐達成を目標としているため、配当収入を期待する投資家には向いていません。現金75億ドルを保有していますが、研究開発費用と営業損失により現金を消費しています。

Q: モデルナの主な競合は?

A: Pfizer/BioNTech(ファイザー/ビオンテック)、CureVac(キュアバック)などのmRNA医薬品企業です。差別化ポイントはmRNA技術のパイオニアとしての実績、自動化/AI/データサイエンスへの1億ドル以上の投資、5つの重点分野(感染症・がん・希少疾患・心血管疾患・自己免疫疾患)への展開です。個別化がんワクチン(個別化新抗原療法)の開発が注目されています。

Q: モデルナのリスク要因は?

A: COVID-19ワクチン需要急減(2025年売上15-25億ドルに低迷)、株価60%下落(2024年)、欧州市場撤退、赤字継続(営業損失27億ドル)、RFK Jr.氏指名による承認不透明、臨床試験の成否、競争激化などがあります。詳細は本文リスクセクションを参照してください。特にCOVID-19ワクチンは2021年に売上460億ドルを達成しましたが、パンデミック収束により需要が急減し、収益基盤が大きく揺らいでいます。

Q: モデルナは長期投資に向いている?

A: mRNA技術の将来性とハイリスク・ハイリターンを理解できる投機的投資家に向いています。2027年までに10製品承認目標、アナリスト平均目標株価43.5ドル(76.9%上昇)ですが、赤字継続と新薬パイプラインの成否リスクに注意が必要です。投資判断はご自身のリスク許容度に基づいて行ってください。2026-28年に年平均25%の収益増加、2028年損益分岐達成目標を評価できる長期的な視点が必要です。

よくある質問

Q1モデルナの配当利回りは?

A1配当は支払っていません(無配)。赤字体質が継続しており、2025年EPS予想は-9.75ドルです。2028年の損益分岐達成を目標としているため、配当収入を期待する投資家には向いていません。現金75億ドルを保有していますが、研究開発費用と営業損失により現金を消費しています。

Q2モデルナの主な競合は?

A2Pfizer/BioNTech(ファイザー/ビオンテック)、CureVac(キュアバック)などのmRNA医薬品企業です。差別化ポイントはmRNA技術のパイオニアとしての実績、自動化/AI/データサイエンスへの1億ドル以上の投資、5つの重点分野(感染症・がん・希少疾患・心血管疾患・自己免疫疾患)への展開です。個別化がんワクチン(個別化新抗原療法)の開発が注目されています。

Q3モデルナのリスク要因は?

A3COVID-19ワクチン需要急減(2025年売上15-25億ドルに低迷)、株価60%下落(2024年)、欧州市場撤退、赤字継続(営業損失27億ドル)、RFK Jr.氏指名による承認不透明、臨床試験の成否、競争激化などがあります。詳細は本文リスクセクションを参照してください。特にCOVID-19ワクチンは2021年に売上460億ドルを達成しましたが、パンデミック収束により需要が急減し、収益基盤が大きく揺らいでいます。

Q4モデルナは長期投資に向いている?

A4mRNA技術の将来性とハイリスク・ハイリターンを理解できる投機的投資家に向いています。2027年までに10製品承認目標、アナリスト平均目標株価43.5ドル(76.9%上昇)ですが、赤字継続と新薬パイプラインの成否リスクに注意が必要です。投資判断はご自身のリスク許容度に基づいて行ってください。2026-28年に年平均25%の収益増加、2028年損益分岐達成目標を評価できる長期的な視点が必要です。