0. この記事でわかること
本記事では、ブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMY)について以下の情報を提供します:
- なぜ注目されているのか: 世界有数の製薬企業として、成長ポートフォリオ11ブランド(Opdivo、Reblozyl、Camzyos、Breyanzi等)に注力し、2025年Q1時点で全売上の50%を占めるまでに成長。統合失調症治療薬Cobenfy(数十年ぶりの新薬理学的アプローチ)の承認(2024年)により、パイプライン強化に成功しています。2032年には売上の80%を新製品で構成する目標を掲げています。
- 事業内容と成長戦略: がん免疫療法薬(Opdivo、Yervoy)、抗凝固薬(Eliquis)、多発性骨髄腫治療薬(Revlimid等)を主力製品とし、「String of Pearls」M&A戦略(Celgene 740億ドル、Karuna 140億ドル、Rayzebio 41億ドル等を買収)で外部から革新的技術を取り込んでいます。20億ドルのコスト削減(2027年末まで)により新薬開発を強化します。
- 競合との差別化: Pfizer、Merck、AbbVie、Johnson & Johnsonなどの競合に対し、がん免疫療法Opdivoと統合失調症新薬Cobenfyで差別化。2007年から専門バイオファーマへ転換し、診断画像・創傷ケア・栄養事業を売却してR&Dに集中しています。
- 財務・配当の実績: 2024年通期売上483億ドル(前年比7%増)、成長ポートフォリオ226億ドル(17%増)を達成。高配当利回りで安定配当を継続中ですが、配当貴族ではありません。ROE 50.7%と高い収益性を維持しています。
- リスク要因: 主力製品の特許切れ(Eliquis 2026年、Opdivo 2031年)、Revlimidのジェネリック参入、メディケアPart D改革による収益圧力、高額R&D費用などが主なリスクです。
(約300字)
1. なぜブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMY)が注目されているのか
ブリストル・マイヤーズ スクイブは、世界有数の製薬企業として、がん免疫療法、抗凝固薬、多発性骨髄腫治療薬など複数の治療領域で主力製品を持つ企業です。投資家が注目する理由は、特許切れリスクへの対応としての成長ポートフォリオへの転換と、積極的なM&A戦略にあります。
(1) 成長戦略の3つのポイント
同社は主力製品の特許切れに備え、以下の3つの戦略を推進しています:
成長ポートフォリオへの転換: 11の主要ブランド(Opdivo、Reblozyl、Camzyos、Breyanziなど)に注力し、2025年Q1時点で成長ポートフォリオが全売上の50%(56億ドル)を占めるまでに成長しました。これは、レガシー製品(特許切れ・ジェネリック参入で減少傾向の既存薬)と初めて均衡した歴史的な転換点です。2032年には売上の80%を新製品で構成する目標を掲げており、レガシー製品依存からの脱却を急いでいます。
大規模コスト削減プログラム: 2027年末までに20億ドルのコスト削減を実施します。組織改革と業務効率化により、新薬開発と主力ブランドへの投資を強化する方針です。コスト削減により捻出した資金をR&Dに振り向け、パイプラインの充実を図ります。
積極的なM&A「String of Pearls」戦略: Celgene(740億ドル、2019年)、Karuna(140億ドル、2023年)、Rayzebio(41億ドル、2023年)等を買収し、外部から革新的技術を取り込んでいます。統合失調症治療薬Cobenfyの承認(2024年、Karuna買収で取得)は、数十年ぶりの新薬理学的アプローチとして注目されており、パイプライン強化の成功例と評価されています。
(2) 注目テーマ(Cobenfy統合失調症新薬、細胞療法・免疫腫瘍学、多発性骨髄腫治療)
投資家が注目するキーワードは「統合失調症治療薬Cobenfy(数十年ぶりの新薬理学的アプローチ)」「細胞療法・免疫腫瘍学(Opdivo、Yervoy、Opdualag)」「多発性骨髄腫・血液疾患(CELMoD分解剤)」です。
Cobenfyは、従来の抗精神病薬と異なる作用機序(ムスカリン受容体拮抗薬)を持ち、副作用の軽減が期待されています。Opdivoはがん免疫療法のパイオニアとして、複数のがん種で承認されており、今後も適応拡大が見込まれます。多発性骨髄腫治療では、Revlimidの特許切れを受け、次世代のCELMoD分解剤(細胞性調節因子分解剤)の開発に注力しています。
(3) 投資家の関心・懸念点
2025年通期見通しは売上465-475億ドル(上方修正)、調整後EPS 6.70-7.00ドルで、成長ポートフォリオが前年比16-18%成長する見込みです。一方、レガシー製品の減少により全体売上は年率5.3%減少すると予想されています。
投資家の懸念は、主力製品の特許切れです。Revlimid(多発性骨髄腫)はジェネリック参入で売上が急減し、Eliquis(抗凝固薬)は2026年、Opdivo(がん免疫)は2031年に特許満了予定です。また、メディケアPart D改革(政府による高額薬の価格交渉)により、収益圧力が継続しています。
過去3年間のTSR(株主総利回り)は-27%、2025年初来17.4%下落しており、機関投資家のブロック流入が49.05%と低水準で大口資金が流出傾向にあります。アナリスト16名のコンセンサスは「ホールド」(買い3、ホールド12、売り1)、目標株価54.17ドル(17.8%上昇余地)と評価されています。
今後3年でEPSは年率8.8%成長、ROE 50.7%を予想されており、2025-27年に複数の臨床試験データ発表を控え、パイプラインが長期成長の鍵となっています。
2. ブリストル・マイヤーズ スクイブの事業内容・成長戦略
(1) 主力事業(がん免疫療法薬、抗凝固薬、多発性骨髄腫治療薬)
ブリストル・マイヤーズ スクイブは以下の3つの主力事業を展開しています:
- がん免疫療法薬: Opdivo(ニボルマブ)、Yervoy(イピリムマブ)、Opdualag(ニボルマブ+レラトリマブ配合剤)など。複数のがん種(肺がん、胃がん、腎がん、メラノーマ等)で承認されており、免疫腫瘍学のリーダーとして位置付けられています。
- 抗凝固薬: Eliquis(アピキサバン)。血液凝固阻止剤として心房細動患者の脳卒中予防に使用されます。2026年に特許満了予定ですが、現在も主力製品の一つです。
- 多発性骨髄腫治療薬: Revlimid(レナリドミド)、Pomalyst(ポマリドミド)、Abecma(細胞療法)など。Revlimidはジェネリック参入で売上が急減していますが、次世代のCELMoD分解剤の開発に注力しています。
(2) セクター・業種の説明(ヘルスケア・医薬品)
同社は「ヘルスケア(Health Care)」セクターの「医薬品(Pharmaceuticals)」業種に分類されます。医薬品業界は、高齢化社会における医薬品需要の継続性により、ディフェンシブ株(景気変動に左右されにくい銘柄)として人気があります。
一方、特許切れによる売上減少リスクが常に存在します。特許期間中は独占的に販売できますが、特許満了後はジェネリック医薬品が参入し、売上が大幅に減少します。そのため、継続的な新薬開発とパイプラインの充実が不可欠です。
(3) ビジネスモデルの特徴(成長ポートフォリオへの転換、String of Pearls M&A戦略)
同社のビジネスモデルの特徴は、成長ポートフォリオへの転換とString of Pearls M&A戦略です。
成長ポートフォリオへの転換: 2025年Q1時点で成長ポートフォリオが全売上の50%を占め、レガシー製品と初めて均衡しました。成長ポートフォリオは約36の臨床候補を含み、2032年には売上の80%を新製品で構成する目標です。この転換により、特許切れリスクを軽減し、持続的な成長基盤を構築しています。
String of Pearls M&A戦略: 大型買収により外部から革新的技術を取り込む戦略です。2007年から専門バイオファーマへ転換し、診断画像・創傷ケア・栄養事業を売却してR&D(研究開発)に集中しています。Celgene買収により多発性骨髄腫治療薬を取得し、Karuna買収により統合失調症治療薬Cobenfyを取得しました。この戦略により、パイプラインを迅速に強化しています。
3. 競合との差別化
(1) 主要競合企業(Pfizer、Merck、AbbVie、Johnson & Johnson)
製薬業界の主要競合は以下の通りです:
- Pfizer: 新型コロナワクチン・治療薬で急成長。オンコロジー(がん治療)、循環器、免疫疾患など幅広い治療領域をカバー。
- Merck: がん免疫療法薬Keytruda(キイトルーダ)が主力。Opdivoの直接的な競合です。
- AbbVie: 免疫疾患治療薬Humira(ヒュミラ)が主力でしたが、バイオシミラー参入により売上減少。次世代製品への転換を急いでいます。
- Johnson & Johnson: 医薬品、医療機器、ヘルスケア製品を幅広く展開する総合ヘルスケア企業。
(2) 競合優位性(がん免疫療法Opdivo、Cobenfy承認、成長ポートフォリオ11ブランド)
同社の競合優位性は以下の3点です:
- がん免疫療法Opdivo: 複数のがん種で承認されており、免疫腫瘍学のリーダーとして位置付けられています。MerckのKeytrudaと競合していますが、併用療法(Opdualag等)により差別化を図っています。
- 統合失調症新薬Cobenfy: 数十年ぶりの新薬理学的アプローチ(ムスカリン受容体拮抗薬)として注目されています。従来の抗精神病薬と異なり、副作用の軽減が期待されます。
- 成長ポートフォリオ11ブランド: Opdivo、Reblozyl、Camzyos、Breyanziなど、複数の治療領域で成長が期待される製品群を持っています。2025年Q1時点で全売上の50%を占め、今後も比率が上昇する見込みです。
これらの優位性により、専門バイオファーマとしての地位を確立しています。
(3) 市場でのポジショニング(専門バイオファーマへの転換、免疫腫瘍学リーダー)
ブリストル・マイヤーズ スクイブは、2007年から専門バイオファーマへ転換し、がん免疫療法、心血管疾患、免疫疾患、血液疾患の4つの治療領域に注力しています。診断画像・創傷ケア・栄養事業を売却し、R&Dに経営資源を集中することで、高い専門性を確保しています。
免疫腫瘍学ではOpdivoを中心に複数の製品を展開し、業界のリーダーとして認知されています。また、日本市場では2032年に売上2倍(4,000億円超)を目標に掲げ、成長戦略を推進しています。
4. 財務・配当の実績
(1) 売上高・利益の推移(過去5年、成長ポートフォリオ拡大)
同社の業績は、成長ポートフォリオの拡大により底堅く推移しています。
財務ハイライト(2024年通期):
- 売上: 483億ドル(前年比7%増、為替調整後9%増)
- 成長ポートフォリオ: 226億ドル(17%増)
- Q4 2024売上: 123億ドル(8%増)、成長ポートフォリオ64億ドル(21%増)
- 調整後EPS: Q4 1.67ドル、通期1.15ドル(IPR&D費用で6.39ドル押し下げ)
2025年通期見通し:
- 売上: 465-475億ドル(上方修正)
- 調整後EPS: 6.70-7.00ドル
- 成長ポートフォリオ: 前年比16-18%成長
- レガシー製品: 年率5.3%減少見込み
IPR&D(進行中の研究開発費)はBioNTechとの提携で15億ドル計上され、EPSを0.60ドル押し下げました。大型買収により一時的な費用が発生していますが、長期的にはパイプライン強化につながると期待されています。
(出典: Bristol-Myers Squibb Investor Relations, 2024年決算発表資料)
(2) 配当履歴(高配当利回り、安定配当継続、配当性向)
同社は高配当利回りで推移しており、安定的な配当を継続中です(具体的な配当利回りは最新の決算資料でご確認ください)。配当貴族(25年以上連続増配)ではありませんが、ディフェンシブ株として高配当志向の投資家に人気があります。
配当性向は適度な水準に維持されており、配当と成長投資(R&D、M&A)のバランスを取っています。今後も安定的な配当が期待されます。
(3) 財務健全性(フリーキャッシュフロー、ROE、負債水準)
ROE(自己資本利益率)は50.7%と高い収益性を維持しています。フリーキャッシュフローも潤沢で、配当、R&D、M&Aに資金を配分しています。
一方、大型買収(Celgene 740億ドル等)により負債が増加しています。メディケアPart D改革により高額薬の収益圧力が継続しており、財務の柔軟性が課題となっています。
※2025年10月時点のデータです。最新情報はBristol-Myers Squibb公式IRページをご確認ください。 (出典: Bristol-Myers Squibb Company 10-K 2024, SEC EDGAR)
5. リスク要因
(1) 事業リスク(主力製品の特許切れ、Revlimidジェネリック参入、パイプライン開発リスク)
ブリストル・マイヤーズ スクイブの最大のリスクは、主力製品の特許切れです。
Revlimid(多発性骨髄腫): ジェネリック参入により売上が急減しています。かつての主力製品でしたが、レガシー製品として減少傾向が続いています。
Eliquis(抗凝固薬): 2026年に特許満了予定です。現在も主力製品の一つですが、特許切れ後はジェネリック参入により売上が大幅に減少する見込みです。
Opdivo(がん免疫): 2031年に特許満了予定です。まだ先ですが、長期的な収益源として重要な製品のため、特許切れ後の対応が課題となります。
パイプライン開発リスクも存在します。臨床試験での失敗やFDA承認の遅延により、期待した新薬が市場投入できない可能性があります。
(2) 市場環境リスク(メディケアPart D改革、高額R&D費用、大型買収の統合リスク)
メディケアPart D改革(政府による高額薬の価格交渉)により、製薬企業の収益が圧迫されています。特に高額なバイオ医薬品は交渉対象となりやすく、収益圧力が継続する見込みです。
高額R&D費用も負担となっています。IPR&D費用(BioNTechとの提携で15億ドル)により、EPSが大きく押し下げられました。新薬開発には巨額の投資が必要で、成功確率も低いため、財務への影響が大きくなります。
大型買収の統合リスクも存在します。Celgene、Karuna、Rayzebio等の買収により負債が増加しており、統合が遅れると期待した成長効果が得られない可能性があります。
(3) 規制・競争リスク(FDA承認遅延、バイオシミラー競合、機関投資家の流出)
FDA承認の遅延や臨床試験での失敗により、新薬の市場投入が遅れるリスクがあります。規制当局の審査は厳格で、安全性や有効性の問題が発覚すると承認が得られません。
バイオシミラー(バイオ医薬品の後発品)との競合も激化しています。特許切れ後はバイオシミラーが参入し、売上が大幅に減少します。
機関投資家のブロック流入が49.05%と低水準で、大口資金が流出傾向にあります。過去3年間のTSRが-27%と低調なため、投資家の信頼回復が課題となっています。
6. まとめ:投資判断のポイント
(1) この銘柄の強み(成長ポートフォリオ転換、Cobenfy等の新薬承認、高配当利回り)
ブリストル・マイヤーズ スクイブの強みは以下の3点です:
- 成長ポートフォリオへの転換: 2025年Q1時点で全売上の50%を占め、2032年には80%を新製品で構成する目標。特許切れリスクへの対応が進行中
- Cobenfy等の新薬承認: 統合失調症治療薬Cobenfy(数十年ぶりの新薬理学的アプローチ)の承認により、パイプライン強化に成功
- 高配当利回り: ディフェンシブ株として高配当志向の投資家に人気。安定的な配当を継続中
(2) リスク要因(特許切れの影響、レガシー製品依存からの脱却途上)
一方、以下のリスクに注意が必要です:
- 特許切れの影響: Eliquis(2026年)、Opdivo(2031年)の特許満了により、売上減少リスクが継続
- レガシー製品依存からの脱却途上: 成長ポートフォリオへの転換が進行中ですが、まだ全売上の50%。完全な脱却には時間がかかる
(3) 向いている投資家(ヘルスケアセクター重視、高配当志向、中長期保有)
この銘柄は以下のような投資家に向いています:
- ヘルスケアセクターを重視する投資家: 高齢化社会における医薬品需要の継続性を期待
- 高配当を志向する投資家: 安定的な配当を継続中で、ディフェンシブ株として人気
- 中長期で保有できる投資家: 成長ポートフォリオへの転換が完了する2032年までの長期保有が推奨される
免責事項: 本記事は情報提供を目的としており、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。最新の財務データや業績予想は、Bristol-Myers Squibb公式IRページおよびSEC EDGARで必ずご確認ください。
Q: ブリストル・マイヤーズ スクイブの配当利回りは?
A: 高配当利回りで推移しており、安定的な配当を継続中です(2025年10月時点、具体的な数値は最新の決算資料でご確認ください)。配当貴族(25年以上連続増配)ではありませんが、ディフェンシブ株として高配当志向の投資家に人気があります。配当性向は適度な水準に維持されており、配当と成長投資(R&D、M&A)のバランスを取っています。今後も安定的な配当が期待されます。
Q: ブリストル・マイヤーズ スクイブの主な競合は?
A: Pfizer、Merck、AbbVie、Johnson & Johnsonが主要競合です。同社はがん免疫療法のOpdivo(複数のがん種で承認)、抗凝固薬のEliquis(心房細動患者の脳卒中予防)で市場シェアを確保しています。MerckのKeytruda(がん免疫療法)はOpdivoの直接的な競合ですが、併用療法(Opdualag等)により差別化を図っています。統合失調症新薬Cobenfy(数十年ぶりの新薬理学的アプローチ)も注目されています。
Q: ブリストル・マイヤーズ スクイブのリスク要因は?
A: 主なリスクは以下の通りです。主力製品の特許切れ(Eliquis 2026年、Opdivo 2031年)、Revlimidのジェネリック参入による売上急減、メディケアPart D改革(政府による高額薬の価格交渉)による収益圧力、高額R&D費用(BioNTechとの提携で15億ドルのIPR&D費用)、大型買収の統合リスク(Celgene、Karuna等)などです。パイプライン開発リスク(臨床試験での失敗、FDA承認遅延)も存在します。詳細は本文のリスク要因セクションを参照してください。
Q: ブリストル・マイヤーズ スクイブは長期投資に向いている?
A: ヘルスケアセクターの安定性と高配当を重視する投資家に向いています。成長ポートフォリオへの転換が進行中で、2025年Q1時点で全売上の50%を占めるまでに成長しました。2032年には売上の80%を新製品で構成する目標を掲げており、特許切れリスクへの対応が完了するまで中長期での保有が推奨されます。ただし、過去3年間のTSR(株主総利回り)は-27%と低調で、機関投資家の流出傾向があるため、短期的なボラティリティに注意が必要です。
Q: ブリストル・マイヤーズ スクイブの成長戦略は?
A: 同社の成長戦略は3つの柱で構成されています。第一に成長ポートフォリオ11ブランドへの注力(2032年に売上の80%を新製品で構成)、第二に20億ドルのコスト削減(2027年末まで、組織改革と業務効率化により新薬開発を強化)、第三にString of Pearls M&A戦略(Celgene 740億ドル、Karuna 140億ドル、Rayzebio 41億ドル等を買収、外部から革新的技術を取り込む)です。統合失調症治療薬Cobenfy(2024年承認)は、Karuna買収で取得した数十年ぶりの新薬理学的アプローチとして注目されています。
