S&P500

ジョンソン・エンド・ジョンソン (JNJ)

Johnson & Johnson

0. この記事でわかること

本記事では、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)について以下の情報を提供します:

  • なぜ注目されているのか: 62年連続増配を誇る米国配当王(Dividend King)として、安定配当と長期資産形成を重視する投資家の注目を集めています。今後4年間で米国に550億ドル以上を投資(製造、R&D、技術分野)し、腫瘍学領域で2030年までに年間売上高500億ドル超を目標としています。
  • 事業内容と成長戦略: 医薬品(約64%)と医療機器(約36%)の2事業に集中。腫瘍学・免疫学・神経科学への注力、心血管介入・ロボティクス・デジタル分野の拡大、2030年までに20以上の新規治療薬と50以上の製品拡張を提供予定が成長戦略の柱です。
  • 競合との差別化: 医薬品・医療機器の2本柱でリスク分散され、売上高の70%がカテゴリーでシェア1位または2位の製品。景気後退期でも安定した収益を生み出すディフェンシブ銘柄の王道です。配当利回りは3%前後と高水準です。
  • 財務・配当の実績: 2025年Q3は売上高240億ドル(オーガニック5.4%成長)、調整後純利益68億ドル(15.7%増)。2025年通期ガイダンスを引き上げ、調整後売上高937億ドル(成長率5.7%)、調整後EPS 10.85ドルを見込んでいます。62年連続増配の実績があります。
  • リスク要因: タルク訴訟リスク(6万件以上の訴訟、100億ドルの和解案が破産裁判所で却下)、主力製品STELARAのバイオシミラー競争激化により売上43.2%減少、リストラコストと長期債務の利息負担が主なリスクです。

※投資判断は自己責任で行ってください。本記事は情報提供を目的としており、個別銘柄の推奨ではありません。

1. なぜジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)が注目されているのか

(1) 成長戦略の3つのポイント

ジョンソン・エンド・ジョンソンは、以下の3つの成長戦略で投資家の関心を集めています。

①今後4年間で米国に550億ドル以上を投資

製造、R&D(研究開発)、技術分野に今後4年間で米国に550億ドル以上を投資する計画を発表しました。これは前4年間比25%増の規模で、4つの新製造施設を計画しています。この投資により、米国内での製造能力拡大、新薬開発の加速、デジタル技術の導入を進め、長期的な競争力を強化します。

②腫瘍学(オンコロジー)領域でグローバルリーダーを目指す

2030年までに腫瘍学領域で年間売上高500億ドル超を目標としています。肺癌・膀胱癌などで画期的な承認・申請を予定しており、戦略的M&A(Ambrx、Shockwave Medical、Laminarを最近買収)とR&D投資により、パイプライン(開発中の新薬候補群)を拡充しています。2025年Q3の腫瘍学売上高は65億ドル(報告ベース21.3%増、オーガニック19.2%増)と傑出した成長を遂げています。

③整形外科事業の分離を計画

整形外科事業の分離を計画し、コア事業(革新的医薬品とメドテック)への集中を強化します。これにより、経営資源を高成長市場に集中させ、収益性の向上を目指します。2023年にはコンシューマーヘルス事業をKenvueとして分離しており、事業ポートフォリオの最適化を継続的に推進しています。

(2) 注目テーマ(腫瘍学・免疫学・神経科学への注力(戦略的M&AとR&D投資)、心血管介入・ロボティクス・デジタル分野の拡大(メドテック成長市場)、2030年までに20以上の新規治療薬と50以上の製品拡張を提供予定)

腫瘍学・免疫学・神経科学への注力(戦略的M&AとR&D投資)

腫瘍学・免疫学・神経科学への戦略的投資を加速しています。2025年4月にIntra-Cellular Therapiesを買収し、中枢神経系障害ポートフォリオを拡充しました。主力製品CAPLYTAはピーク時売上50億ドル超の可能性があります。昨年44億ドル超を医薬品事業に投資し、肺癌・膀胱癌・大うつ病・乾癬などで画期的承認・申請を予定しています。

心血管介入・ロボティクス・デジタル分野の拡大(メドテック成長市場)

メドテック(医療技術)事業では、心血管介入・ロボティクス・デジタル分野の拡大に注力しています。2025年Q3の心血管事業は22億ドル(報告ベース12.6%増、オーガニック11.6%増)を達成しました。Microsoftとの戦略的提携によるデジタル手術ソリューション強化、Nvidiaとの産業用エッジAI活用テストにより、手術の精度向上と効率化を推進しています。

2030年までに20以上の新規治療薬と50以上の製品拡張を提供予定

業界トップクラスのパイプライン(開発中の新薬候補群)を維持し、2030年までに20以上の新規治療薬と50以上の製品拡張を提供する計画です。これにより、既存主力製品のバイオシミラー競争を相殺し、長期的な成長を確保します。

(3) 投資家の関心・懸念点

関心点

  • 好調な業績: 2025年Q3は売上高240億ドル(オーガニック5.4%成長)、調整後純利益68億ドル(15.7%増)を達成しました。13のブランドが2桁成長を遂げ、STELARAのバイオシミラー影響を相殺しています。
  • 通期ガイダンスの引き上げ: 2025年度通期ガイダンスを引き上げ、調整後売上高937億ドル(成長率5.7%)、調整後EPS 10.85ドルを見込んでいます。
  • 62年連続増配: 米国配当王(Dividend King)として、62年連続増配を誇ります。配当利回りは3%前後と高水準で、安定配当を重視する投資家に評価されています。
  • アナリストの高評価: アナリストのコンセンサス目標株価は198~200ドル。ゴールドマン・サックスは確信買い評価で目標株価212ドルを設定しています。

懸念点

  • タルク訴訟リスク: 6万件以上のタルク関連訴訟があり、100億ドルの和解案が破産裁判所で却下されました。個別訴訟対応により不確実性が増大し、直近1週間で株価が7.60%下落しました。
  • STELARAのバイオシミラー競争: 主力製品STELARAが米国市場でバイオシミラー(後続品)の参入により売上43.2%減少しました。主力製品の特許切れリスクが懸念されます。
  • リストラコストと長期債務の利息負担: リストラコストが業績に継続的な悪影響を与えており、長期債務の利息負担もリスク要因として指摘されています。

2. ジョンソン・エンド・ジョンソンの事業内容・成長戦略

(1) 主力事業

ジョンソン・エンド・ジョンソンは、2023年にコンシューマーヘルス事業をKenvueとして分離し、現在は以下の2事業に集中しています。

①革新的医薬品セグメント(売上の約64%)

腫瘍学(オンコロジー)、免疫学、神経科学、心血管・代謝、肺高血圧症などの領域で革新的な医薬品を開発・販売しています。2025年Q3の革新的医薬品セグメント売上高は156億ドル(報告ベース6.8%増、オーガニック5.3%増)を達成しました。主力製品は以下の通りです:

  • 腫瘍学: 65億ドル(報告ベース21.3%増、オーガニック19.2%増)。肺癌・膀胱癌・前立腺癌などの治療薬。
  • 免疫学: 主力製品STELARAは米国市場でバイオシミラー競争により売上43.2%減少しましたが、他の免疫学製品が補完。
  • 神経科学: Intra-Cellular Technologies買収によりCAPLYTAを取得(ピーク時売上50億ドル超の可能性)。

②メドテック(医療機器)セグメント(売上の約36%)

手術、心血管介入、整形外科、ビジョンケアなどの医療機器を提供しています。2025年Q3のメドテックセグメント売上高はオーガニック5.6%成長を達成しました。主力製品は以下の通りです:

  • 心血管介入: 22億ドル(報告ベース12.6%増、オーガニック11.6%増)。冠動脈ステント、カテーテル、心臓弁など。
  • 手術: ロボティクス手術システム、エネルギーデバイス、縫合材料など。
  • 整形外科: 人工関節、脊椎インプラント、外傷製品など(分離予定)。
  • ビジョンケア: コンタクトレンズ、眼科手術機器など。

(2) セクター・業種の説明

ジョンソン・エンド・ジョンソンは、Health Care(ヘルスケア)セクターPharmaceuticals(医薬品)業種に分類されます。

ヘルスケアセクターは、医薬品、医療機器、バイオテクノロジー、ヘルスケアサービスなどを含みます。高齢化社会の進展、新興国市場の成長、医療技術の進歩により長期的な成長が期待されています。

一方で、新薬開発には10年以上の時間と数十億ドルの投資が必要であり、規制当局の承認リスクも高い業界です。また、主力製品の特許切れによるバイオシミラー競争、医療費抑制政策、訴訟リスクなどが業界共通の課題です。

(3) ビジネスモデルの特徴

ジョンソン・エンド・ジョンソンのビジネスモデルの最大の特徴は、医薬品・医療機器の2本柱によるリスク分散です。

医薬品事業は高利益率ですが、新薬開発の不確実性と特許切れリスクがあります。一方、医療機器事業は安定した収益を生み出しますが、利益率は医薬品より低めです。この2事業を組み合わせることで、景気変動や特許切れの影響を分散し、安定した収益基盤を構築しています。

また、売上高の70%がカテゴリーでシェア1位または2位の製品で構成されており、競争優位性が高い製品ポートフォリオを持ちます。売上1000億円超のブランドが24あり、規模の経済性を発揮しています。

毎年売上の11%(約1兆円)を研究開発に投資し、業界トップクラスのパイプラインを維持しています。2030年までに20以上の新規治療薬と50以上の製品拡張を提供する計画で、長期的な成長を確保しています。

3. 競合との差別化

(1) 主要競合企業

ヘルスケアセクターにおける主要競合企業は以下の通りです。

医薬品事業

  • Pfizer: 世界最大級の製薬会社。COVID-19ワクチンで知られ、腫瘍学・免疫学・ワクチンに強みがあります。
  • Merck: 腫瘍学(Keytruda等)、ワクチン(Gardasil等)に強みを持つ製薬大手。
  • Roche: スイスの製薬大手。腫瘍学・診断薬に強みがあります。
  • Novartis: スイスの製薬大手。腫瘍学・循環器・眼科に強みがあります。

医療機器事業

  • Medtronic: 世界最大の医療機器メーカー。心血管・糖尿病・神経科学に強みがあります。
  • Abbott Laboratories: 診断薬・医療機器・栄養製品を提供。
  • Stryker: 整形外科・神経外科・手術機器に強みを持つ医療機器メーカー。

(2) 競合優位性

ジョンソン・エンド・ジョンソンの競合優位性は以下の3点です。

①医薬品・医療機器の2本柱によるリスク分散

医薬品(約64%)と医療機器(約36%)の2事業により、景気変動や特許切れの影響を分散しています。医薬品事業の高利益率と医療機器事業の安定収益により、バランスの取れた収益基盤を構築しています。

②売上高の70%がシェア1位または2位の製品

カテゴリーでシェア1位または2位の製品が売上高の70%を占めており、競争優位性が高い製品ポートフォリオを持ちます。売上1000億円超のブランドが24あり、規模の経済性を発揮しています。

③62年連続増配という信頼性

62年連続増配を誇る米国配当王(Dividend King)として、株主還元に対する強いコミットメントを示しています。配当利回りは3%前後と高水準で、定年後の配当収入を視野に入れる投資家に最適です。

(3) 市場でのポジショニング

ジョンソン・エンド・ジョンソンは、「ディフェンシブ成長株」から「腫瘍学グローバルリーダー」への進化を目指しています。

従来の「景気後退期でも安定した収益を生み出すディフェンシブ銘柄」としてのポジショニングに加え、腫瘍学領域で2030年までに年間売上高500億ドル超を目標とし、成長性を強化しています。

2023年のコンシューマーヘルス事業分離(Kenvue上場)により、医薬品・医療機器に集中する事業構造に転換しました。整形外科事業の分離も計画しており、コア事業への集中をさらに強化する方針です。

アナリストのコンセンサス目標株価は198~200ドルで、ゴールドマン・サックスは確信買い評価で目標株価212ドルを設定しています。市場はジョンソン・エンド・ジョンソンの長期的な成長ポテンシャルを評価しています。

4. 財務・配当の実績

(1) 売上高・利益の推移

以下は、ジョンソン・エンド・ジョンソンの過去5年の財務データです(単位: 億ドル、2025年は最新四半期ベース)。

年度 売上高 営業利益 純利益 調整後EPS
2024 888 190 158 $9.97
2023 852 175 142 $9.43
2022 944 202 178 $10.70
2021 937 198 207 $9.80
2020 825 165 149 $8.88

※2024年のデータは10-K Annual Reportより。 ※2025年Q3:売上高240億ドル(オーガニック5.4%成長)、調整後純利益68億ドル(15.7%増)。 ※2025年度通期ガイダンス:調整後売上高937億ドル(成長率5.7%)、調整後EPS 10.85ドル。

2022年の売上高が高いのは、コンシューマーヘルス事業(2023年にKenvueとして分離)を含むためです。事業分離後も安定的に成長しており、2025年度は「加速成長の新時代」に突入しています。

(出典: Johnson & Johnson 10-K Annual Report 2024, SEC EDGAR)

(2) 配当履歴

ジョンソン・エンド・ジョンソンは62年連続増配を誇る米国配当王(Dividend King)です。

  • 配当利回り: 約3.0%前後(2025年10月時点の株価ベース、最新データは証券会社サイトで確認してください)
  • 配当性向: 約50%(純利益に対する配当金の割合)
  • 連続増配年数: 62年(米国で50年以上連続増配を続ける企業は配当王と呼ばれます)

配当利回りは3%前後と高水準で、定年後の配当収入を視野に入れる投資家に最適です。長期保有・配当再投資により、複利効果で資産を増やすことができます。

(3) 財務健全性

ジョンソン・エンド・ジョンソンの財務健全性は以下の通りです(2024年度決算ベース)。

  • 自己資本比率: 約45%(総資産に対する自己資本の割合、業界平均的な水準)
  • ROIC(投下資本利益率): 中央値15.06%がWACC(加重平均資本コスト)中央値5.52%を大きく上回り、投資効率が高い
  • 長期債務: 約350億ドル(EBITDA比で適正な範囲内、利息負担はリスク要因として指摘されています)

タルク訴訟リスクにより財務パフォーマンスに継続的な悪影響がありますが、ROIC中央値15.06%がWACC中央値5.52%を大きく上回っており、投資効率は高い水準を維持しています。

(出典: Johnson & Johnson 10-K Annual Report 2024, SEC EDGAR)

5. リスク要因

(1) 事業リスク

タルク訴訟リスク

6万件以上のタルク関連訴訟があり、100億ドルの和解案が破産裁判所で却下されました。個別訴訟対応により不確実性が増大し、直近1週間で株価が7.60%下落しました。タルク関連訴訟が財務パフォーマンスに継続的な悪影響を与えており、リスク回避型投資家には高リスク要因とされています。

主力製品STELARAのバイオシミラー競争

主力製品STELARAが米国市場でバイオシミラー(後続品)の参入により売上43.2%減少しました。主力製品の特許切れリスクは医薬品業界共通の課題であり、新薬開発のパイプラインが十分に埋め合わせできるかが鍵となります。

リストラコスト

リストラコストが業績に継続的な悪影響を与えています。整形外科事業の分離計画も進行中であり、短期的にはコスト増加の要因となります。

(2) 市場環境リスク

医療費抑制政策

米国・欧州・日本などで医療費抑制政策が強化されており、薬価引き下げ圧力が高まっています。バイオシミラーの普及促進も政策的に推進されており、主力製品の収益性が低下するリスクがあります。

長期債務の利息負担

長期債務が約350億ドルあり、利息負担がリスク要因として指摘されています。金利上昇局面では利息負担が増加し、収益を圧迫する可能性があります。

為替リスク

日本人投資家にとって、ドル建て資産である同社株は為替変動の影響を受けます。円高局面では円換算での評価額が目減りするリスクがあります。

(3) 規制・競争リスク

新薬承認の不確実性

新薬開発には10年以上の時間と数十億ドルの投資が必要であり、規制当局の承認を得られない可能性もあります。パイプライン(開発中の新薬候補群)が期待通りに承認されない場合、成長目標の達成が困難になります。

競争激化

腫瘍学・免疫学・神経科学などの高成長市場では、Pfizer、Merck、Roche、Novartisなどの大手製薬会社との競争が激化しています。医療機器市場でもMedtronic、Abbott、Strykerとの競争が続いており、市場シェア維持が課題です。

インサイダー売却活動の増加

VP Corporate ControllerのRobert J Deckerが株式売却を行うなど、インサイダー売却活動の増加が報告されています。これは投資家心理に影響を与える可能性があります。

6. まとめ:投資判断のポイント

(1) この銘柄の強み

ジョンソン・エンド・ジョンソンの強みは以下の3点です。

①62年連続増配という信頼性

62年連続増配を誇る米国配当王(Dividend King)として、株主還元に対する強いコミットメントを示しています。配当利回りは3%前後と高水準で、定年後の配当収入を視野に入れる投資家に最適です。長期保有・配当再投資により、複利効果で資産を増やすことができます。

②医薬品・医療機器の2本柱によるリスク分散

医薬品(約64%)と医療機器(約36%)の2事業により、景気変動や特許切れの影響を分散しています。売上高の70%がカテゴリーでシェア1位または2位の製品で構成されており、競争優位性が高い製品ポートフォリオを持ちます。景気後退期でも安定した収益を生み出すディフェンシブ銘柄の王道です。

③腫瘍学グローバルリーダーへの成長戦略

2030年までに腫瘍学領域で年間売上高500億ドル超を目標とし、20以上の新規治療薬と50以上の製品拡張を提供する計画です。今後4年間で米国に550億ドル以上を投資し、長期的な競争力を強化します。2025年Q3の腫瘍学売上高は65億ドル(報告ベース21.3%増、オーガニック19.2%増)と傑出した成長を遂げています。

(2) リスク要因(再掲)

主なリスク要因は以下の2点です。

①タルク訴訟リスク

6万件以上のタルク関連訴訟があり、100億ドルの和解案が破産裁判所で却下されました。個別訴訟対応により不確実性が増大し、直近1週間で株価が7.60%下落しました。タルク関連訴訟が財務パフォーマンスに継続的な悪影響を与えており、リスク回避型投資家には高リスク要因とされています。

②主力製品のバイオシミラー競争と特許切れリスク

主力製品STELARAが米国市場でバイオシミラー(後続品)の参入により売上43.2%減少しました。主力製品の特許切れリスクは医薬品業界共通の課題であり、新薬開発のパイプラインが十分に埋め合わせできるかが鍵となります。リストラコストと長期債務の利息負担も業績への悪影響が懸念されます。

(3) 向いている投資家

ジョンソン・エンド・ジョンソンは、以下のような投資家に向いています。

①安定配当と長期資産形成を重視する投資家

62年連続増配を誇る米国配当王(Dividend King)として、配当利回りは3%前後と高水準です。定年後の配当収入を視野に入れる投資家に最適で、長期保有・配当再投資により複利効果で資産を増やすことができます。

②景気変動に強いディフェンシブ銘柄を探している投資家

医薬品・医療機器の2本柱により、景気後退期でも安定した収益を生み出します。売上高の70%がカテゴリーでシェア1位または2位の製品で構成されており、競争優位性が高い製品ポートフォリオを持ちます。ヘルスケアセクターは景気敏感性が低く、長期投資に適しています。

③NISAやiDeCoでの長期保有を検討している投資家

NISAやiDeCoでの長期保有に最適な高品質銘柄です。米国株初心者にも推奨されることが多く、日本でも馴染み深いブランド(バンドエイド、リステリン等、現在はKenvueが保有)を保有していました。医薬品・医療機器に集中する現在の事業構造は、長期的な成長ポテンシャルが評価されています。

※投資判断はご自身の責任で行ってください。本記事は情報提供を目的としており、個別銘柄の売買を推奨するものではありません。為替リスク、市場リスク、事業リスク等を十分に理解した上で、投資判断を行ってください。最新の財務データや税制については、公式IRページや税理士にご確認ください。

Q: ジョンソン・エンド・ジョンソンの配当利回りは?

A: 配当利回りは約3.0%前後と高水準です(2025年10月時点の株価ベース)。配当性向は約50%で、連続増配年数は62年です。最新の配当利回りは証券会社のサイト(SBI証券、楽天証券等)で確認してください。同社は62年連続増配を誇る米国配当王(Dividend King)で、50年以上連続増配を続ける米国企業の1つです。定年後の配当収入を視野に入れる投資家に最適で、長期保有・配当再投資により複利効果で資産を増やすことができます。

Q: ジョンソン・エンド・ジョンソンの主な競合は?

A: 医薬品ではPfizer、Merck、Roche、Novartis、医療機器ではMedtronic、Abbott Laboratories、Strykerなどが主要競合です。ジョンソン・エンド・ジョンソンは医薬品(約64%)と医療機器(約36%)の2本柱でリスク分散され、売上高の70%がカテゴリーでシェア1位または2位の製品で構成されています。売上1000億円超のブランドが24あり、規模の経済性を発揮しています。2030年までに腫瘍学領域で年間売上高500億ドル超を目標とし、グローバルリーダーを目指しています。詳細は本文の「競合との差別化」セクションを参照してください。

Q: ジョンソン・エンド・ジョンソンのリスク要因は?

A: 主なリスク要因は以下の通りです。①タルク訴訟リスク(6万件以上の訴訟、100億ドルの和解案が破産裁判所で却下、個別訴訟対応により不確実性増大、直近1週間で株価7.60%下落)、②主力製品STELARAのバイオシミラー競争激化により売上43.2%減少、③リストラコストと長期債務の利息負担が業績に継続的な悪影響、④医療費抑制政策による薬価引き下げ圧力、⑤新薬承認の不確実性、⑥競争激化(Pfizer、Merck、Roche、Novartis等との競争)、⑦為替リスク(円高による円換算評価額の目減り)などです。詳細は本文の「リスク要因」セクションを参照してください。

Q: ジョンソン・エンド・ジョンソンは長期投資に向いている?

A: 安定配当と長期資産形成を重視する投資家、景気変動に強いディフェンシブ銘柄を探している投資家、NISAやiDeCoでの長期保有を検討している投資家に向いています。62年連続増配という実績があり、景気後退期でも安定した収益を生み出す配当貴族(Dividend Aristocrat)の代表格です。配当利回りは3%前後と高水準で、医薬品・医療機器の2本柱によりリスク分散されています。2030年までに腫瘍学領域で年間売上高500億ドル超を目標とし、長期的な成長ポテンシャルが評価されています。ただし、タルク訴訟リスク、STELARAのバイオシミラー競争、リストラコスト、長期債務の利息負担などのリスクを十分に理解した上で投資判断を行ってください。投資判断はご自身の責任で行ってください。

よくある質問

Q1ジョンソン・エンド・ジョンソンの配当利回りは?

A1配当利回りは約3.0%前後と高水準です(2025年10月時点の株価ベース)。配当性向は約50%で、連続増配年数は62年です。最新の配当利回りは証券会社のサイト(SBI証券、楽天証券等)で確認してください。同社は62年連続増配を誇る米国配当王(Dividend King)で、50年以上連続増配を続ける米国企業の1つです。定年後の配当収入を視野に入れる投資家に最適で、長期保有・配当再投資により複利効果で資産を増やすことができます。

Q2ジョンソン・エンド・ジョンソンの主な競合は?

A2医薬品ではPfizer、Merck、Roche、Novartis、医療機器ではMedtronic、Abbott Laboratories、Strykerなどが主要競合です。ジョンソン・エンド・ジョンソンは医薬品(約64%)と医療機器(約36%)の2本柱でリスク分散され、売上高の70%がカテゴリーでシェア1位または2位の製品で構成されています。売上1000億円超のブランドが24あり、規模の経済性を発揮しています。2030年までに腫瘍学領域で年間売上高500億ドル超を目標とし、グローバルリーダーを目指しています。詳細は本文の「競合との差別化」セクションを参照してください。

Q3ジョンソン・エンド・ジョンソンのリスク要因は?

A3主なリスク要因は以下の通りです。①タルク訴訟リスク(6万件以上の訴訟、100億ドルの和解案が破産裁判所で却下、個別訴訟対応により不確実性増大、直近1週間で株価7.60%下落)、②主力製品STELARAのバイオシミラー競争激化により売上43.2%減少、③リストラコストと長期債務の利息負担が業績に継続的な悪影響、④医療費抑制政策による薬価引き下げ圧力、⑤新薬承認の不確実性、⑥競争激化(Pfizer、Merck、Roche、Novartis等との競争)、⑦為替リスク(円高による円換算評価額の目減り)などです。詳細は本文の「リスク要因」セクションを参照してください。

Q4ジョンソン・エンド・ジョンソンは長期投資に向いている?

A4安定配当と長期資産形成を重視する投資家、景気変動に強いディフェンシブ銘柄を探している投資家、NISAやiDeCoでの長期保有を検討している投資家に向いています。62年連続増配という実績があり、景気後退期でも安定した収益を生み出す配当貴族(Dividend Aristocrat)の代表格です。配当利回りは3%前後と高水準で、医薬品・医療機器の2本柱によりリスク分散されています。2030年までに腫瘍学領域で年間売上高500億ドル超を目標とし、長期的な成長ポテンシャルが評価されています。ただし、タルク訴訟リスク、STELARAのバイオシミラー競争、リストラコスト、長期債務の利息負担などのリスクを十分に理解した上で投資判断を行ってください。投資判断はご自身の責任で行ってください。